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ラーファからの返事はくちづけだった。
押し付けるように唇をあてがわれ、イズは驚きでわずかに口を開いてしまう。その隙間から温度の違う舌が入りこみ、イズの舌先をつつく。
「ぁ……ぅ、んっ……」
擦れ合う舌の感触と、頭の内側に響く水音に、イズの頭から作法がすべて吹き飛んでしまった。それでもどうにか応じようと、ぎこちなく舌を重ねる。
前の時よりも荒っぽく、二人の身体はベッドに倒れ込んだ。
「あまり卑下するようなことは言いたくないんだが、イヌ科の獣人はわりと理性を飛ばしやすいんだ。だから今まで寝室にも来られなかった」
息を乱しながら言うラーファの声は、いつもより甘くかすれている。
ラーファが服を脱ぎ捨てる音が、いやに大きくイズには聞こえた。
「優しくはできない、かもしれない」
ラーファは困ったように微笑み、こつんと額を合わせた。
「もう充分お気遣いはいただいております」
イズはラーファの手を取り、指を絡めて手のひらを合わせる。人間にはない、しなやかで柔らかい毛と弾力のある肉球が気持ち良い。いつまでも握っていたくなるくらいだ。
「その……爪を立てないようにだけは、気を付ける」
ラーファは頬を赤らめ、イズの首元に顔をうずめた。唇と舌で愛撫しながらドレスを脱がしていく。
そわそわと動く犬耳が目に入り、イズは小さく吹き出す。
「どうした」
「いえ、やっぱり可愛らしいなと」
イズはにこにこ顔でラーファの耳に手を伸ばした。指ではさんで撫であげる。人間のものに比べて耳介《じかい》が薄く柔らかい。
「っ……言いにくいのだが、人間と同じで……感じやすい、場所なのだが……」
「あっ……ごめんなさい!」
イズは弾かれたように手を離した。
犬のものとまったく同じ形状をしているため、つい気安く触れてしまった。逆の立場だったら叫んでいたかもしれない、とイズは反省する。
「いや言い方が悪かった。さっきといい、君が積極的で嬉しい」
ラーファは目を細め、仕返しとばかりにイズの耳たぶに歯を立てた。耳の形を確かめるように、耳たぶから耳のふちまで甘噛みしていく。
「あっ……んっ……なんだか、はぁ……ぞくぞく、します……」
くすぐったさと、形容しがたい不思議な感覚に、イズは声を漏らす。
「ふふっ、イズの方が可愛らしいよ」
ラーファは耳を攻めながら、イズの肩を撫でるようにして下着の肩紐《かたひも》をずらした。下着が外され、胸が露わになる。
「あ、あまり、見ないでください……」
イズはとっさに両腕で胸を覆い隠した。
にわかに顔の温度が上がり、心臓の動きが大きくなる。自分とラーファが何をおこなっているのか理解していても恥ずかしいものは恥ずかしい。
「無理強いはしたくないが、今日はダメだ。触れてほしいと言ったのは君だろう」
ラーファの背のうしろで、尻尾が悪戯っぽく揺れる。
ラーファはイズの腕を掴み、自分の首に回させた。胸の間に唇を落とし、下から持ちあげるように胸に手を添える。
「あんっ! ……い、言いましたけど! でも、でも、心の準備が……」
「この状況で『待て』ができるほど、俺は行儀の良い獣人ではないよ」
一人称が「私」から「俺」へと変わり、ラーファの声に色気が帯びる。
「痛かったら我慢せず言ってくれ」
ラーファは手のひらで胸全体を包みこみ、爪を当てないように指先でそっと撫でた。
「はぁ……ラーファ、さま……」
穏やかな刺激にも関わらず、イズの全身に気だるい心地良さが広がった。身体が落ち着かなくなり、ほとんど無意識のうちにラーファの髪をかき乱す。
「こんなに感じてくれて、可愛いよイズ」
ラーファは淫靡《いんび》な笑みを浮かべ、色付いて硬くなった胸の先端にくちづけた。口に含み、味わうように舌をじっとりと這わせる。
「きゃぅっ……あっ、あっ……だめ……はぁ……」
「ダメ? 本当に?」
ラーファは舐めながら、もう片方の乳首を爪の先でちょんとつついた。円を描くようにくるくると刺激する。
「はぁんっ! ……あぁ、だから……だめ、あっ……んっ……」
イズは鼻にかかった喘ぎ声をあげる。
自分のものとは思えない声に恥ずかしくなり、それが余計にイズを感じさせた。
身体が勝手に揺れてしまう。ラーファに触れられるたびに下腹のあたりがじんじんと熱を持つ。
「人間は主に手でおこなうそうだが、俺の手は硬い爪もあるし、被毛に覆われている。濡れるとなかなか乾かない。だから、こればかりは慣れてくれ」
ラーファはイズの膝裏に手を入れて足を開かせると、太腿の内側にキスをした。じりじりと中心部にむかって唇を落としていく。
「やっ、だめっ、ラーファ様! そんなところ……!」
イズは手で押さえて腰回りを隠すが、無駄な抵抗だった。あっけなく下着が取り払われ、ラーファの目の前に秘部が晒される。ラーファの吐息を感じ、自然と下肢にきゅっと力が入った。
押し付けるように唇をあてがわれ、イズは驚きでわずかに口を開いてしまう。その隙間から温度の違う舌が入りこみ、イズの舌先をつつく。
「ぁ……ぅ、んっ……」
擦れ合う舌の感触と、頭の内側に響く水音に、イズの頭から作法がすべて吹き飛んでしまった。それでもどうにか応じようと、ぎこちなく舌を重ねる。
前の時よりも荒っぽく、二人の身体はベッドに倒れ込んだ。
「あまり卑下するようなことは言いたくないんだが、イヌ科の獣人はわりと理性を飛ばしやすいんだ。だから今まで寝室にも来られなかった」
息を乱しながら言うラーファの声は、いつもより甘くかすれている。
ラーファが服を脱ぎ捨てる音が、いやに大きくイズには聞こえた。
「優しくはできない、かもしれない」
ラーファは困ったように微笑み、こつんと額を合わせた。
「もう充分お気遣いはいただいております」
イズはラーファの手を取り、指を絡めて手のひらを合わせる。人間にはない、しなやかで柔らかい毛と弾力のある肉球が気持ち良い。いつまでも握っていたくなるくらいだ。
「その……爪を立てないようにだけは、気を付ける」
ラーファは頬を赤らめ、イズの首元に顔をうずめた。唇と舌で愛撫しながらドレスを脱がしていく。
そわそわと動く犬耳が目に入り、イズは小さく吹き出す。
「どうした」
「いえ、やっぱり可愛らしいなと」
イズはにこにこ顔でラーファの耳に手を伸ばした。指ではさんで撫であげる。人間のものに比べて耳介《じかい》が薄く柔らかい。
「っ……言いにくいのだが、人間と同じで……感じやすい、場所なのだが……」
「あっ……ごめんなさい!」
イズは弾かれたように手を離した。
犬のものとまったく同じ形状をしているため、つい気安く触れてしまった。逆の立場だったら叫んでいたかもしれない、とイズは反省する。
「いや言い方が悪かった。さっきといい、君が積極的で嬉しい」
ラーファは目を細め、仕返しとばかりにイズの耳たぶに歯を立てた。耳の形を確かめるように、耳たぶから耳のふちまで甘噛みしていく。
「あっ……んっ……なんだか、はぁ……ぞくぞく、します……」
くすぐったさと、形容しがたい不思議な感覚に、イズは声を漏らす。
「ふふっ、イズの方が可愛らしいよ」
ラーファは耳を攻めながら、イズの肩を撫でるようにして下着の肩紐《かたひも》をずらした。下着が外され、胸が露わになる。
「あ、あまり、見ないでください……」
イズはとっさに両腕で胸を覆い隠した。
にわかに顔の温度が上がり、心臓の動きが大きくなる。自分とラーファが何をおこなっているのか理解していても恥ずかしいものは恥ずかしい。
「無理強いはしたくないが、今日はダメだ。触れてほしいと言ったのは君だろう」
ラーファの背のうしろで、尻尾が悪戯っぽく揺れる。
ラーファはイズの腕を掴み、自分の首に回させた。胸の間に唇を落とし、下から持ちあげるように胸に手を添える。
「あんっ! ……い、言いましたけど! でも、でも、心の準備が……」
「この状況で『待て』ができるほど、俺は行儀の良い獣人ではないよ」
一人称が「私」から「俺」へと変わり、ラーファの声に色気が帯びる。
「痛かったら我慢せず言ってくれ」
ラーファは手のひらで胸全体を包みこみ、爪を当てないように指先でそっと撫でた。
「はぁ……ラーファ、さま……」
穏やかな刺激にも関わらず、イズの全身に気だるい心地良さが広がった。身体が落ち着かなくなり、ほとんど無意識のうちにラーファの髪をかき乱す。
「こんなに感じてくれて、可愛いよイズ」
ラーファは淫靡《いんび》な笑みを浮かべ、色付いて硬くなった胸の先端にくちづけた。口に含み、味わうように舌をじっとりと這わせる。
「きゃぅっ……あっ、あっ……だめ……はぁ……」
「ダメ? 本当に?」
ラーファは舐めながら、もう片方の乳首を爪の先でちょんとつついた。円を描くようにくるくると刺激する。
「はぁんっ! ……あぁ、だから……だめ、あっ……んっ……」
イズは鼻にかかった喘ぎ声をあげる。
自分のものとは思えない声に恥ずかしくなり、それが余計にイズを感じさせた。
身体が勝手に揺れてしまう。ラーファに触れられるたびに下腹のあたりがじんじんと熱を持つ。
「人間は主に手でおこなうそうだが、俺の手は硬い爪もあるし、被毛に覆われている。濡れるとなかなか乾かない。だから、こればかりは慣れてくれ」
ラーファはイズの膝裏に手を入れて足を開かせると、太腿の内側にキスをした。じりじりと中心部にむかって唇を落としていく。
「やっ、だめっ、ラーファ様! そんなところ……!」
イズは手で押さえて腰回りを隠すが、無駄な抵抗だった。あっけなく下着が取り払われ、ラーファの目の前に秘部が晒される。ラーファの吐息を感じ、自然と下肢にきゅっと力が入った。
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