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第4章 忍びよる闇の策略と失われし久遠の刻編

21.スケベ植物注意報!!②

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*ちょい、微エロ有り。





プクッと膨らんだ花が、開く勢いと同時に甘ったるい匂いの、ヌルヌルする液体を俺に吐きかけた。
あまりのショックに、言葉が発せず呆然だ。
異変はすぐ現れた。シュンシュンと小さく泡立つような音がして、液体がかかった部分の俺の服がボロボロ溶け崩れていく。

「な、な、な!!」
「ほう…なかなか、頭のいい事する植物だな」
「食って不味いもんは無くすってか?」
「アヤに夢中になってる間にぶっ潰すか…」
「とにかく、今すぐどうこうじゃないみたいだから後回しだ」
「………………」

みんな、ひどい!!

「ちょ!ちょっと、やだ!ひ、あん!ど、こ…触っ!」

ウエストの隙間から細い蔓が入り、尻をスルスル撫で回され、体がビクンと跳ねる。
尻のあわいに蔓が入り込もうとし焦る。

「や、やぁ…~~~~~~!!!」
「もう少し見ていたい気もするが……」
「論外だな。アヤの体を見ていいのは俺だけだ」
「くっ…こ、の!だった、ら、早く、助けろよ!バルドの馬鹿っっ!!」

カーティスの鬼畜なセリフに、バルドの悠長なセリフ。俺は、いろんな意味で顔を真っ赤にし怒鳴った。
もう、ほんと無理。ボロボロにされた服、あちこちスースーするし、体を這い回る蔓がマジでキモい。

「や!あ、ん……バル、ド、も……」
「チッ!喘ぐんなら、俺の腕ン中だろうが!とはいえ、こう次々湧いて出られたら、どうしようもないな」
「グレイ。炎で焼き尽くすしかないんじゃないか?」
「俺の風と、貴様の水で補助すれば、さほど酷い事にはならんだろう。だが……」
「あぁ……分かってる。キサ。いけるか?」

バルドの問いに、キサが神妙に頷く。

「問題ないが……これだけの数、一気にとなると…」
「上級だな。セレスト、アッディーン、結界は任せる。カーティスいくぞ?」
「貴様の指図は気にくわんが、シーファの為だ。遅れをとるなよ?グレインバルド」
「そっくりそのまま返してやる」

セレストとアッディーンが短く詠唱すると、まわりに結界の膜が張るのが分かる。薄くても、尋常じゃない魔導の波動を感じるそれに、俺はひとまず安心して力を抜いた。
キサが両手を広げ、魔導を一気に練り上げると足元に白く光る方陣が現れた。
キサが閉じていた瞼を開くと、

「クリムゾン・インフェルノ!」

轟音と共に、黄赤色の炎が一気に迸る。
周りと数メートル先の蔓や根、枝を次々炎が舐めるように包み込み灰塵と化していく。
カーティスが跳び上がり、俺の両足を拘束していた蔓が切られ落下した。

「うわっ!!」
「っと!」

そのまま下で構えてたバルドに受け止められ、腕に収まった。落下の衝撃と、長い事逆さに宙づりだったせいてクラクラする。助かったのと、安心できる感触と匂いに包まれ、俺は無意識にギュッとしがみついた。

「怪我は?」
「ないけど…服、ボロボロ。恥ずい……」
「確かに…目には嬉しい光景だが、俺以外もいるってのがいただけんな」

上は辛うじて引っかかってる程度、下は気を付けないと見えそうで、恥ずかしいが女の子みたいに太ももを思わず擦り寄せてしまう。

「植物なんかにイタズラされてんなよ。これも、あとで上乗せだな」
「は?!何で?!俺のせいじゃないじゃん!」
「お前、触られてちょっと感じてただろ?それに、可愛い声出して他の奴らに聞かせたのもやり過ぎだ。つう訳で……」

バサッとバルドが自分のマントを俺に着せかけ、耳に吐息と共に、

「帰ってから、タップリお仕置きだ……」

俺の背中に走ったゾクゾク感は、果たして恐怖か期待か?その時の俺には分からず、周りに燻る焼け焦げた匂いの中、ただただ、呆然と座り込んでいた。




*遅くなってすんません(汗)更新、普通に戻れるようがんばります((((;゚Д゚)))))))
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