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第4章 忍びよる闇の策略と失われし久遠の刻編
10.初めての??②
しおりを挟む腕の中が心地良い。
上目にそっと見上げると、バルドのどこか楽しそうで、少し困ったかのような視線があった。
「あんな事のあった後だし、気を使ったんだがな…いらん世話だったみたいだな」
いらん世話ではないけど……
でも、やっぱりまだどこか不安があったのかもしれない。無意識に、そばに居て欲しいと思っていたみたいだ。ただ、めっちゃ恥ずいけど。
「ごめん……何か。都合が良すぎるよな。こんな時だけ……」
「俺はかなり浮かれてるぞ?」
「そ、なの?」
「そりゃな。好きな奴に甘えられて喜ばない男はいないだろ。それが、普段めったに甘えない奴がなら、尚更…な?」
見下ろす視線の柔らかさと、揶揄いを含んだ声音に、俺はいたたまれなくて顔を胸に押しつけるようにしがみつく。
「甘えを覚えたなら、この後も頑張って欲しいんだがな?」
「この後って……」
かなり今でいっぱいいっぱいなんだけど?
もう一度、チラッと伺うと、壮絶に色っぽい流し目に会い撃沈。
これは…あれか?俺から、積極的にいろいろ仕掛けろの表示か?
いろいろ……
いろいろ…………
いろいろ………………
………………………………?
「ぷっ!!ッックク!あっハハハハハ!!おま……なんて顔してんだよ?」
一人であーでもないこーでもない考えてたら、バルドの爆笑が降ってきた。
ひどい!いつもいつも何もかも任せっきりなのは確かで、正直後ろめたさは感じてたから、真剣に悩んだのに!
何か……どうせお前には無理だろ?いいぜ?無理しなくても?的な幻聴が聞こえるような聞こえないようなで、腹立ってきた!
「アヤ?どうし……!おっ、と?!」
無言で黙ってたら、バルドの笑みの残る声で問われ、気がついたら俺はベッドにバルドを押し倒し、腹に跨って乗る形でのしかかっていた。
*子猫奮闘!はてさて、どこまで積極的になれるかな(笑)
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