上 下
42 / 465
第1章 水と光、交錯の相愛編

10.皇子の甘やかしとずるい逃げ道③☆

しおりを挟む


「あ!あぁ、ンぅ!あ、ま、まっ、て!!」
「無理!止まれねぇつッたろ?」

場所をグレインバルドの寝室に移してから、怒涛だった。お姫様抱っこでアヤを寝室に運び、ベッドが濡れると言うアヤの言葉を無視。深く激しいくちづけで黙らせ、湯室で可愛がった胸の尖りを今またさらに可愛がっていた。

「いた!痛いって!やだ、や!ンぁん」

ここの刺激では足りない、無駄に快感を蓄積するだけと知っていたが、アヤの甘い泣き声を聞いてしまえばついついいじめて甘やかしたくなるのが男の性だ。
体を無意識に逃がすアヤを、グレインバルドは腰を掴んで戻し、ベッドに縫い付けるように、手首を両手で押さえ込む。
胸の尖りは、グレインバルドの執拗な愛撫に両方とも真っ赤に熟れ尖り切ってフルフル震えている。媚薬で感度過多になっているとはいえ、敏感にすぎる反応はグレインバルドを密かに満足させた。

「いた、い…も、やだ…」
「ちょっと、我慢だ」

アヤのモノは与えられる刺激に緩く立ち上がり兆してはいたが、やはりレズモントの言葉通り、性感は高めて達することは制限する媚薬に嘘はなく、申し訳程度に愛液をこぼすのみで、アヤは蓄積されるだけで発散されない快感に、僅かに痛みを覚えだしていた。

胸から離れ、グレインバルドの唇は腹とヘソ、腰へと降りていく。

「ん、んぅーーー、あっ、あ」

薄い腹に舌を緩く這わせ、チュッと軽く吸って跡を残しながら、グレインバルドはアヤの力の抜けた膝裏に手をかけ、足首からふくらはぎと同じく舐めていく。

「ったく、綺麗な肌だな。…ん、ツルツルだし、手触りは極上。柔い、から、すぐ跡が付く。噛み跡だらけにしないように気をつけないと、な」

舌をあちこちに這わせ、くぐもった声音で言いながら、グレインバルドの視線はアヤの足の付け根に向けられていた。
そこは緩く立ち上がり、グレインバルドの愛撫を待っているかのように震えている。
アヤは先程から、堪えるように必死で口を押さえているが、んっんっと我慢しきれない悲鳴が甘く漏れており、それがかえってグレインバルドを刺激していることに気づいていない。
隠されれば暴きたくなる。男の本能だ。同じ性を持つなら、アヤも覚えなければならない。まぁ、自分以外今後如何なることがあろうとも、こんなことやらせねぇがなと、グレインバルドは口元に不敵な笑みを浮かべ、ついで乾きそうな唇を舌でちろりと舐める。

膝裏に当てた手を太ももに滑らせ、グレインバルドはアヤの足を大きく左右に開いた。

「や!バルド、恥ずか、し…って!」
「いいな、その呼び名。誰も呼んだことない呼び方だ。お前は、お前だけがそう呼べよ?」

思わずアヤが略した呼び名に、グレインバルド、バルドはいたく機嫌良く笑い、あられもない格好をさせられ、顔を真っ赤に染めるアヤに、フッと意地悪めいた笑みを向けた後、間髪入れず、アヤの足の間に躊躇いもなく顔を伏せた。

「ひ!やぁあーーーー、、、!!!」

途端に上がった、悲鳴混じりの泣き声。アヤの緩く立ち上がったモノは、バルドの口にすっぽりと飲み込まれている。

「ひ!ひ!ーーーぁ、あうっ、や…」

口中で吸い上げ、舌で先端を舐め抉り、一旦口から離し全体を下から上に舐めた後、側面と根元をやんわり齧られ、アヤの口から悲鳴が上がる。
先端の口に尖らせた舌を軽く潜り込ませると、アヤの体がビクンと大きく跳ね、我慢できないと腰がうごめいた。

「ーーあ、ぁ……ん……、や……ぁ」

直接的な刺激にもかかわらず、アヤのモノは相変わらず立つには立つが、愛液は一向に出ようとしない。今も、僅かばかり滲むだけで、アヤの体は擬似空イキ状態で、ヒクンヒクンと痙攣していた。本人も辛い状況に、涙腺が緩みっぱなしで涙が止まらない。波が一旦去り、弛緩した体はぐったりベッドに沈み込み、肩で荒く息を吐くアヤを、バルドは苦い顔で眺めた。

「抱けば抱くほど、これこそ拷問だな。かといって、今更やめればこいつも俺も辛いと…チッ!あのクソジジィ、やっぱ殴ってやりゃあよかった!」

舌打ちし、一旦体を起こして、涙でグシャグシャなアヤの目元に唇をあて、舐めとってやりながら、バルドは己の下半身に目をやり、やはり溜息をついた。ギンギン完全完勃ちである。
アヤを宥めてやるのを優先し、我慢していたが、好きな相手に触れ、甘ったるい泣き声を聞き、拙く無意識な初心い媚態を見せられて、何も感じないほど、バルドは枯れてもなければ、聖人君子でもない。
が、触れてみて分かったが、アヤは体が薄く腰も細い。自慢ではないが、バルドはかなり立派なモノを持ってると自負していた。無茶をすれば、壊しかねないぐらい頼りない体を、それでも本能は欲し、理性は入れたら止められないと警鐘を鳴らす。

どうしたものかと思案していたバルドは、突然体に走った衝撃に咄嗟に反応できなかった。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「僕は病弱なので面倒な政務は全部やってね」と言う婚約者にビンタくらわした私が聖女です

リオール
恋愛
これは聖女が阿呆な婚約者(王太子)との婚約を解消して、惚れた大魔法使い(見た目若いイケメン…年齢は桁が違う)と結ばれるために奮闘する話。 でも周囲は認めてくれないし、婚約者はどこまでも阿呆だし、好きな人は塩対応だし、婚約者はやっぱり阿呆だし(二度言う) はたして聖女は自身の望みを叶えられるのだろうか? それとも聖女として辛い道を選ぶのか? ※筆者注※ 基本、コメディな雰囲気なので、苦手な方はご注意ください。 (たまにシリアスが入ります) 勢いで書き始めて、駆け足で終わってます(汗

半魔の竜騎士は、辺境伯に執着される

矢城慧兎@中華BL完結しました
BL
【2巻発売中】 「お前が私から盗んだものを返してもらう。それまでは逃さない」 ドラゴンの言葉がわかるチート能力のおかげでかつては王都の名門「飛竜騎士団」に所属していた、緋色の瞳を持つ、半魔の騎士カイル。――彼は今、飛竜騎士団を退団し田舎町でつつましやかに暮らしている。 ある日カイルははかつて恋人だった美貌の貴族アルフレートと再会する。 少年時代孤児のカイルを慈しんでくれたアルフレートを裏切って別れた過去を持つカイルは、辺境伯となった彼との再会を喜べず……。一方、氷のような目をしたアルフもカイルに冷たく告げるのだった。 「お前が私から盗んだものを返して貰おう」と。 過去の恋人に恋着する美貌の辺境伯と、彼から逃れたい半魔の青年の攻防。 ※時系列的には出会い編→別離編→1巻、2巻となります。

茶番には付き合っていられません

わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。 婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。 これではまるで私の方が邪魔者だ。 苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。 どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。 彼が何をしたいのかさっぱり分からない。 もうこんな茶番に付き合っていられない。 そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。

冷徹女王の中身はモノグサ少女でした ~魔女に呪われ国を奪われた私ですが、復讐とか面倒なのでのんびりセカンドライフを目指します~

日之影ソラ
ファンタジー
タイトル統一しました! 小説家になろうにて先行公開中 https://ncode.syosetu.com/n5925iz/ 残虐非道の鬼女王。若くして女王になったアリエルは、自国を導き反映させるため、あらゆる手段を尽くした。時に非道とも言える手段を使ったことから、一部の人間からは情の通じない王として恐れられている。しかし彼女のおかげで王国は繁栄し、王国の人々に支持されていた。 だが、そんな彼女の内心は、女王になんてなりたくなかったと嘆いている。前世では一般人だった彼女は、ぐーたらと自由に生きることが夢だった。そんな夢は叶わず、人々に求められるまま女王として振る舞う。 そんなある日、目が覚めると彼女は少女になっていた。 実の姉が魔女と結託し、アリエルを陥れようとしたのだ。女王の地位を奪われたアリエルは復讐を決意……なーんてするわけもなく! ちょうどいい機会だし、このままセカンドライフを送ろう! 彼女はむしろ喜んだ。

【現代BL賞】6番目のセフレだけど一生分の思い出ができたからもう充分

SKYTRICK
BL
幼馴染のド怖モテ攻めに長年片想いしているド真面目平凡受け。 ☆第11回BL小説大賞現代BL賞受賞しました。ありがとうございます! 地味でド真面目くんと呼ばれる幸平は、子供の頃から幼馴染の陽太に恋をしている。 陽太は幸平とは真逆の人間だ。美人で人気者で恐れられていて尚好意を抱かれる煌びやかな人。中学の半ばまでは陽太と仲良く過ごしていた幸平だが、途中から彼に無視されるようになる。刺青やピアスが陽太の身体に刻まれて、すっかり悪い噂が流れるようになった陽太。高校もたまたま同じ学校へ進学したが、陽太は恐れを受けながらもにこやかな態度から、常にセフレが5人いるなど異次元のモテを発揮していた。 幸平とは世界が違いすぎて話しをする機会は滅多にない。それでも幸平は、陽太に片想いし続けていた。 大学は進路が分かれている。卒業式に思い切って告白を決意した幸平は、幸運にも6人目のセフレへと昇格した。 少しでも面倒に思われないよう『経験はある』と嘘をつき、陽太と関係をもつ。しかしセックスの後陽太に渡されたのは、一万円札だった。 虚しい思いに涙を滲ませながらも、その後もセフレを続ける幸平だが——…… すれ違い幼馴染の片思いBLです。 微エロもエロも※付けてます 一言でも感想いただけると、嬉しいですし、励みになります!

完全犯罪

みかげなち
BL
目が覚めたら知らない部屋で全裸で拘束されていた蒼葉。 蒼葉を監禁した旭は「好きだよ」と言って毎日蒼葉を犯す。 蒼葉はもちろん、旭のことなど知らない。

そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。

しげむろ ゆうき
恋愛
 男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない  そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった 全五話 ※ホラー無し

おちんぽフルコースを味わってとろとろにラブハメされるおはなし

桜羽根ねね
BL
とんでも世界でとんでもフルコースを味わうおはなし 訳あり美形キャスト達×平凡アラサー処女 十人十色ならぬ六人六癖。 攻めが六人もいると、らぶざまえっちもバリエーションがあって楽しいね。 以前短編集の方に投稿していたものを移行しました。こんなところで終わる?ってところで終わらせてたので、追加でちょっとだけ書いています。 何でも美味しく食べる方向けです!

処理中です...