392 / 465
第三部2章 消える魔導 双生の煌めき編
3.旦那さま奮戦!生まれ来る子は実は……?!⑥☆
しおりを挟むすよすよと眠るアヤに、苦笑しつつ、ゆっくりと口付ける。
無防備に薄く開いた唇を、舌でやんわり開かせ、するりと差し入れる。
縮こまっていたそれに触れると、ピクンと体が震える。絡み付け、甘い吐息と一緒に吸うと、んっと小さく喘ぐ。
眠っていても、俺のキスは相変わらず好きらしい。
ほくそ笑み、上衣の留め具を外し、肌を晒していく。
口付けをしたまま、ちらっと見下ろした。
変わらねぇな…
初めて触れた時から変わらない。肌は柔らかく、滑らかで、手が吸い付くかのような極上の手触り。ずっと触れていたくなる。
今まで抱いた、どんな女も男も、誰一人アヤのような肌はいなかった。
薄く敏感な肌を手の平で撫で下ろすと、ヒクと小さく体が跳ねる。
初めて抱いた時に比べ、今では少し触れただけで肌が戦慄くほど敏感になった。
それは、ここも……
「あっ、、…ン!ゃ、ッ」
胸の中心で小さく色づく尖りにやんわり触れると、アヤが身じろぎ、詰まった声を上げた。
フニフニと柔らかかったそれを指で撫で回していると、芯をもって固く尖り、赤く充血してピンと起ち上がる。
意識がある時と違い無防備なせいか、反応がかなりいい。声を出すのも躊躇いない。
起ち上り、ふるふるするそれを、舌で舐め上げ口に含むと、ビクンと背中をしならせ、アヤが甘く悲鳴をあげる。
「あぁッ!ん、んぅン!!や、ゃぁ、、あ」
根元から強めに舐め回し、ぢゅっときつく吸い上げる。ぐずぐずとむずがり、子猫のような甘ったれた声を上げ、腰を捩る。
「ッと……目的忘れて愉しんでる場合じゃねぇな」
ついつい甘やかす事に終始していた。
同じ男とは思えないほど、柔らかく甘い体に夢中になり、忘れるところだった。
すっと気を静め、一気に魔導を高める。右目が熱を持ち変わるのを感じた。
背中と腰を支え抱き起こす。無意識下での中途半端な愛撫に、アヤの体が不満を訴えてヒクつく。
くったりと力なく仰け反った体。薄っすらと開いた唇に、閉じられた瞼。
幼い様に罪悪感が募る。
俺がやろうとしている事はかなり荒療治だ。
が、これしかない。
「後で文句は聞いてやる。だから戻って来い。アヤ」
何も施してないうしろに充てがい、一気に貫く。
途端に、アヤの体がビクンと大きく跳ね上がる。予想以上の抵抗、が、構わず突き上げる。
「いっ!ひ、ぐっ……っ、!」
大きく喘ぎ、アヤの体が無意識に逃げを打つ。強引に引き寄せ、腰を押さえつけ、魔導を一気に流し込んだ。
アヤの体がカッと発熱し、圧倒した水の魔導が、アヤの光の魔導を凌駕、全身を光の魔導を包み込んだ。
奪われるなら、奪われないようにすればいい。光でなくても良いなら、魔導を補ってやればいいんだ。
「ん、…っあ!ゃ、やぁ…、あ、あん」
注ぎ続ける魔導の奔流に、アヤがいやだと首を振りだす。欠落していた魔導が体に満ち、ほぼ無理矢理にだが引き戻された為、覚醒し始めているようだ。
ぐっ、グッと突き上げながら、絶えず魔導を注ぎ込んでやると、アヤの瞼がヒクつきだす。
「アヤ?」
「ん…ッ、ん……ぁ?う、ん……?」
呼びかけてやると、薄っすらと瞼が開き、虚ろな瞳が揺れる。
はくはくと開いたり閉じたりする唇に小さく口付けてやる。
ペロリと軽く舐めてやると、擽ったそうに喘いで、一度瞬きしてから、目が開いた。
薄ぼんやりとだが、焦点を結んだそれに小さく笑いかけてやる。
「起きたか?お姫様」
「バ、、ルド?ぁ、…な、に?あ、何が?」
「ゆっくり、息、吐け……分かるな?」
「ん……」
ハァッ、と小さく長く息を吐き、アヤの体が弛緩する。
「んあっッ!」
ずるりと、後ろから引き抜くと、アヤが顎を上向け呻いた。
ハァハァと忙しなく息つき、グッタリした体を抱き込み、瞳を覗き込んでやると、潤んだそれが、だが、しっかりと俺を映した。
「俺が分かるな?アヤ」
「バ……ルド」
「いい子だ……」
急場とはいえ、魔導が満ちた体に意識を取り戻し、アヤが弱いながらも俺を呼ぶ。
「あ……ラァム、バ…ドとの、子が……!」
縋り付くアヤの声に、はっとしてラァムの実に視線をやる。
白と淡い水色に発光し、カタカタ震えている。
実の表面に、青白い紋様が浮かび始めていた。
2
お気に入りに追加
2,221
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
僕の兄は◯◯です。
山猫
BL
容姿端麗、才色兼備で周囲に愛される兄と、両親に出来損ない扱いされ、疫病除けだと存在を消された弟。
兄の監視役兼影のお守りとして両親に無理やり決定づけられた有名男子校でも、異性同性関係なく堕としていく兄を遠目から見守って(鼻ほじりながら)いた弟に、急な転機が。
「僕の弟を知らないか?」
「はい?」
これは王道BL街道を爆走中の兄を躱しつつ、時には巻き込まれ、時にはシリアス(?)になる弟の観察ストーリーである。
文章力ゼロの思いつきで更新しまくっているので、誤字脱字多し。広い心で閲覧推奨。
ちゃんとした小説を望まれる方は辞めた方が良いかも。
ちょっとした笑い、息抜きにBLを好む方向けです!
ーーーーーーーー✂︎
この作品は以前、エブリスタで連載していたものです。エブリスタの投稿システムに慣れることが出来ず、此方に移行しました。
今後、こちらで更新再開致しますのでエブリスタで見たことあるよ!って方は、今後ともよろしくお願い致します。
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生
西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。
彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。
精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。
晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。
死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。
「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」
晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる