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第三部1章 嫁取り騒動再発 逃避の蜜月編
4.想い合うが故に、すれ違い…①☆
しおりを挟む「やっ!!や、だぁあッッッ!う、あ、あぐっッ」
綺麗にベッドメイキングされた貴賓室の寝台。
乱暴に放り投げられ、押さえ込まれてからは怒涛だった。
いつもはしつこいくらいに前戯されてから、俺が体も気持ちも準備整ってから入れるのに、今日は一切なし。辛うじて入る程度に解されての挿入。
バルドに抱かれる事に慣れた体は、何も知らなかった頃より柔軟で、殆んど無理矢理なそれにも苦痛を逃がす術は心得ているが、それでも痛いものは痛い。
ミリミリと体を裂かれるようなそれに、グチャグチャになった敷布を引っ掴み、引き千切らんばかりに握り締める。
顔が歪む。溢れる涙で目の前が霞む。
バルドを怒らせたのは俺だ。
それが悲しくて……こんな強姦紛いな事させてされてるのが、死にたいくらい辛い。
グッと更に入り込む。
喉がヒュッと掠れた息を吐く。
「ん、…あ、ぃあ!はぁ……は、くっ、ぅ……」
痛い。
苦しい。
入れられた瞬間の苦痛は多少逃がせても、心が伴わない体は力を抜けず、その二つの言葉しか思い浮かばない。
「バルド……バ、ルド」
ヒクッと喉がしゃくり、掠れた声で呼んだ。
チッと舌打ちされ、新たに涙が溢れる。
「ん、んぁ…」
胸の尖りに指がかかり、走った刺激に体が跳ねる。痛みに竦んだ体が、その快感に飛びつく。
「あ、ぁん……ん、んぅ!」
力が抜けた瞬間、グチュリと音を立てて入れ込まれた。
「あ、……あぁ、ン!ンんぅ!や、やぁっ!」
指で弄られ、固く勃った尖りが弾かれ、思い切り突き上げられた。
くちゃ、グチ、グチュと聞くのも恥ずかしい水音が響き、耳からも犯されていく。
「ああぁンッ!?んんッッッ!!や、や、やぁ、、だ」
体の奥。バルドが入ったそこの、もっとも感じるところを擦りあげられ、目の前に星が飛ぶ。
体がビクビクと魚のように跳ねる。
クックッ、と、唆すように小刻みに突かれ、背中が軽く仰け反った。
ん、ん、と、歯を食いしばり、喉で詰まったように喘ぐが、まるっきり無視され、中を奔放に掻き回された。
「バ……ド、あ、ぅ……ぃあ!ま、まえ、外、して」
これだけされても、俺の前は申し訳程度にしか出せない。組み敷かれてからすぐに、そこは柔らかい布紐で縛られ、解放を阻まれた。
先端は開ききり、僅かな蜜を吐き出すだけ。吐き出せないものが熱とともに身体中を逆流するかのような錯覚さえ感じている。
こめかみがガンガンしてくる。
伸ばした手は握られる事なく、手首をベッドに押さえ込まれた。
泣き濡れた目で見ると冷たく見据えられ、体がビクッと戦慄いた。
怒ってる……
でも、だって……
俺は女の子じゃないし、女の子にはなれないし……バルドが宰相や大臣たちの矢面に立って俺を守ろうとしてくれてるのは分かる。
バルドが女の子をそばに置くなんて、正直嫌だ。だけど、相手が身内なら断れないだろうし……
断れば、バルドの立場が悪くなるかもだし……俺の感情だけで、バルドをそんな目に合わせるなんて……
「バ…ルド……俺、の、事…嫌いに、な……いで」
「…………ッッッ!!!」
涙に煙る目に、バルドが目を瞠り、痛みを堪えるような苛立ったような顔でギリリッと歯を食い縛るのが映る。
呼びかけた言葉は、乱暴に唇を塞がれて発せなかった。
舌を絡め取られ、付け根から引き抜くくらい強く吸われ、痛みに呻くが力は弱まらない。
「ふ、ん!あ、は…ぅく!」
ググッとバルドが更に入り込み、再開された動きに、体がガクガク跳ねる。
「んーーーッッ!ん、ぅぶッッッ!ひ、やぁああ!あん!あ、あぁ、んっ!やだ、やだ!バルド!だ、め…だ、、も、いく!いきた、、、」
唇を振りほどき、身も背もなく泣き喚く。体の奥、感じすぎるくらい敏感で気持ちいいところを擦り立てられ、理性が壊れた。
再度、唇を塞がれ、前を縛る布を外されると同時に、その場所をゴリゴリと刮ぐように強く抉られ、目を見開く。
「~~~~~~~~~~~~~~ッッッ!!!!!」
言葉全てバルドの口に吸い込まれた。体がヒクヒクと引き攣り、腰と足が勝手に跳ねた。
長く堰き止められた前は、ダラダラと際限なく溢れ出し、はしたないくらいに俺とバルドの体を汚す。
あまりの快美と絶頂感に、目の前が白む。
意識が混濁していく。
バルド………お願い、だから…
いつの間にか自由になった手を、ノロノロと伸ばす。
見えない……
空を彷徨う手が暖かく包まれると同時に、目の前が暗くなり、意識が闇に溶けていった……ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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