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番外編② 恋の調べ〜側にいる者たちに吹く風は〜

*素直になるにはどうしたらいいの?⑥☆

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抵抗する間もなく、力が抜けた両脚を大きく広げられる。
出した白濁で濡れそぼった足の間を露わにされ、セレストは羞恥で目眩がする。
最近は自分でさえろくに触れてなかったとはいえ、たったアレだけで、あまりにあっけなく終わり、いたたまれなさに言葉も出ない。

「違う、から……元々、自分で、も…ひっ!あ、ぁ」

過敏になった内腿の柔らかい部分に手を這わせられ、
足の間でクチュリと鳴る水音に、気絶してしまいたいほどの恥ずかしさで火の出る思い。

「離せ…イアン。体、洗ってく……」
「大丈夫だ、セレスト。俺が綺麗にする」
「は?何……いっ!ひ、あぁッ!?」

突如、体の中心を襲った刺激に、セレストの体が跳ね上がった。生温かく、ヌルリとしたものにそこを包まれ、あまりの快感にじっとしてられない。
敷き布を引っ掴み、頭を左右に振りたくる。
舐め上げられ、先端の窪みから溢れる蜜を吸いながら、舌先で抉られ、背中がビクビクと仰け反る。

「あ、う!あ、い、いアッ、や、め、ッ!や、だっぁ!」
「や、じゃねぇだろ?ここ……どんどん溢れてくる」
「くっ!!ぅ……んぅ……、ッ」

根元を口に含まれた後、舌先がつーッと撫でながら上がっていき、先端のを広げた舌で包み込むようにされ、ジュッと強く吸い付かれた。

「イアン!?やめっ…!う、ぁあ!っ、や」

チュクッ、クチと、溢れるものを吸う音と、断続的に襲い来る快美に、セレストはイアンの髪を思わず掴むが、力が入らず掻き混ぜるだけのその動きは、まるでもっとと強請っているようにしか捉えられない。
悲鳴はか細い喘ぎに、甘く鼻にかかるような啜り泣きに変わる。
クチャっと音を立てて口が離れ、中途半端に放り出されて、セレストの口から無意識に不満の溜息が漏れた。

「何回もイくと、後が辛ぇから…ちょっと、我慢な?」
「え?あっ?!な、何す……ッ!?」

仰向けから体を返されうつ伏せにされ、膝立ちで腰だけを高く上げさせられた。
イアンに向かって尻を突き出す格好に、狼狽える。

「香油なんかで濡らしたら楽なんだが……まさか、こんな事なるなんて思ってねぇから持ってきてないんだ。セレスト……恥ずかしいかもしんねぇけど、許せよ?」
「は?何……あっ!!う、あ!や、やめ、ぃあ!」

あらぬ箇所にかかる熱い息と、すぐに感じたぬるつきと刺激に、セレストは目の前の敷き布を力一杯握りしめた。
唾液を塗りこめる舌の動きに、体が小刻みに震えて止まらない。

「あ、う!!い、やだ!イアン!イ、アン…や、」

つぷっと、同じく濡らされた指が浅く入り、舌がそれに続き隙間から入り込む。
ニュクニュクと、少し強引に押し広げながら指が入り込む。初めて感じる、異様な異物感に眉根が寄り顔が歪む。

「痛い、か?セレスト」
「あ、ぐ…た、くな…けど、、気持ち、わる、ッ!」
「やっとかねぇと、お互い痛ぇだけだから…」

まぁ、それでも痛いとか何とかブツブツ言いつつ、イアンが指を動かす。体の内側を触られる感触に、セレストは体の震えを止められない。
一旦指が抜かれ、ホッとする間もなく、さっきより圧迫感が、強くなって入ってきた。

「くっ!あぁ、、は、ぁ、ぃ…ぁ!」

若干の痛みを感じ、軽く首を振るセレストに、イアンが背中に口付けてきた。舌が骨に沿うようにツッと滑り、背中がビクリとしなる。
体に力が入り、中に入った指を締め付けた。その締め付けを押しのけるようにして、指がバラバラに動く。

「あっッ!?」
「うん?あぁ、ここか?」

中の一点。指が一瞬掠め、反応を示した箇所。指先で擦られ、爪先でカリカリ掻かれて、セレストの背中が仰け反った。

「や!やめ、ろ!イアン!!そこ、や、だぁ!」
「気持ちいいんだろ?中、柔ぁらかいし、すっげぇ締め付けてくる。前、また可愛い事になってる」
「んぅ……、ッん、ん、ぅッ」

円を描くように撫で回され、刮げ落とすかのように強めに抉られ、敷き布を噛み締め堪える。

「セレスト…声、出せって。辛ぇだろ?」
「んぅ……、ッ!」

敷き布を噛み締めたまま、首を振るセレストに、イアンが苦笑する。
強引に敷き布から引き剥がされ、再び仰向けにされる。
後ろの刺激で緩く勃った中心が露わになる。

「今イくと後が辛いんだけどな…けど、濡れが足りねぇから、このまんまじゃ怪我させる。だから、ごめんな?セレスト」
「え?な、に…あっッ!あぅああぁぁっ!やぁ、あ!や、やだって、ば!やめ、ぅ、んんぅうっ」

緩く勃ちあがり、蜜をタラタラ流す中心が、イアンに咥え込まれ、容赦なく吸い立てられ、あっと言う間に爆ぜた。
息が上がり、喘ぐセレストの足が担ぎ上げられ腰が浮き上がり、イアンの眼前に後ろが晒された。憤死ものの恥ずかしさだが、イったばかりで抵抗らしい抵抗ができない。
イアンが口に受けとめたものを、セレストのそこを指で広げて口をつけて流し込む。

「ん、ん、んッ……ッ!」

ヒック、ヒックと体がヒクつく。

「あ、…イ、アン。も、やだ…そ、なとこ」

グチグチと、泡立つくらいに指でかき混ぜられ広げられ、痛みと快感紙一重の刺激に、疲労困憊。
泣き濡れたセレストの顔に、イアンが複雑そうな顔で覆い被さり、額と額をくっつける。

「駄目だ……」
「な、に?……」
「泣き顔…綺麗で可愛すぎて、涙見たら止めれっかと思ったけど…余計に、啼かせてぇわ」
「なっ……!?イアン、お前…ッ」
「ごめんな、セレスト。我慢しすぎて、限界だ。後で怒っていいし、殴ってもいい。まだ、ちょっと…かなりか?痛ぇだろうけど、許せよ?」
「は?!な、ちょ、っ……ふ、ぐっッ?!ん、んうっ、んんうぅっ…!!!!!!!」

後ろの指が抜かれ、代わりに熱いものがあてがわれた。グッと込められた力と同時に、指などではない比の圧迫感と上回る痛みに、セレストの体が瞬時に硬くなる。見開かれた瞳から涙が溢れ出す。悲鳴は、口を塞ぐイアンの口中に呑み込まれた。

「つッ………!ぁ、、んぅ……、ッ」

イアンの背中に回されたセレストの爪が立てられ、ガリッと少し深めに引っ掻いた。若干の痛みに一瞬だけ顔をしかめ、が、唇を離す事なく、イアンが口付けを深める。
舌が絡められ、口中を探るように舐めると、セレストの緊張が少し緩む。
ぬとぬと舐めながら、指が胸の尖りを撫で上げ摘み上げた。

「ふっ、、ん!!は、、ふッ」

くっと押し潰すようにすると、セレストの体がビクリと跳ね、力が抜けたのを見計らい、イアンが更に体を推し進め深く突き入れる。
ギュッと食い締められ進行が止まり、体の動きがお互い止まる。
クチャリと舌が離れる。忙しなく息を吐くセレストに、イアンが額をつけて視線を合わせた。

「大丈夫、か?」
「そ……見える、か?は、じめて……言っ、た、のに!うあっ!う、動く、なぁあ!やだ、馬鹿ッっ!」
「つッ、、ぁっ……無茶、言うなよ。痛ぇけど、それ以上に、お前ん中、気持ちよくて…さすがに、このままは無理だ。正直、掻き回して突き上げたくて堪んねぇ」
「くっ、、ん!こ、の……」

キリッと涙で潤む目を吊り上げ睨むが、イアンを煽る事にしかならない。
目端に滲んだ涙を唇で吸い取られる。

「あと、ちょっと……入っていいだろ?」

強引に入れたクセに、セレストに最後の許しを請う。

「ずるい、奴!」
「無理やりじゃねぇって…セレストも、俺を欲しいんだって、この唇で聞きてぇ」

正直、後ろは痛い。快感を得られるのか甚だ疑問なくらい。
セレストがどうしても嫌だと言えば、イアンは止めてくれる。それくらい、イアンはセレストが好きで、大切で……
だから、余計に言えない。
今も強引なくせに、あと一歩のところでセレストを優先させる。必死で情動を抑えているのが分かる。

(お前はとことん……俺には甘い………)

『セレスト。イアンはセレストが本気でやな事はしねぇと思う。だからさ、ちょこっとだけでも、素直に甘えてやれよ?』

アヤの言葉が思い出され、セレストは一つ息を吐く。両腕をイアンの首に回し、首すじに顔を寄せた。
結局、セレストもセレストが自分で思ってる以上にイアンが好きで大切なのだと思い知る。

(言うと調子にのるから……言わないがな)

「セレスト?」

訝しむイアンの耳に唇を寄せ、吐息と一緒に言葉を吹き込む。ちょっぴり甘さを含ませたのはワザとで……

「抱いて、いい。お前の、好きに……しろ」








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