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状況
しおりを挟む目が覚めると、
そこは病室のようであった。しかし病室と違う点は自分の両手足に鎖が巻かれてあり拘束されていた。
「なんだ、、、ここは・・・」
少しでも状況を把握しようと、体を動かそうとしていると
「ん? やっと起きたかい?」
こちらを覗きこむように1人の男性が見ていた。
その男性は白衣を着ており白い髪型で短髪であった。そして誰が見てもイケメンだと思うであろう顔をしていた。
「なんだい?私の顔に何かついてるかな?」
ニヤッと微笑みなが聞いてきた。
その質問には答えず俺は
「ここはどこですか・・・一体なんで拘束されているんですか・・・」
不安になりながらそう尋ねた。
「理解しているかわからないが君は覚醒したんだよ。その影響で1週間も寝ていたのさ。君も知っていると思うが
超能力が目覚める年齢は基本15歳までだと言われている。稀に君のように大人になってから覚醒するものもいるが
ね。そして、そういった人は大抵覚醒すると同時に制御できずに力が暴走してしまう。覚えているかわからないが
君もそうだったのだよ」
「俺が、覚醒者に・・・」
「そうさ、ようこそ覚醒者の世界に!」
そういって男性は微笑みながら手を広げた。
「でも、どうして俺は 拘束されているのですか」
俺は不思議になった。
「ああ、残念ながらこれはしばらく解くことができないのだよ。大人になってから覚醒するものは普通より強大な
力を持っているものが多くてね。それに加えて制御の仕方もわからないときた。だから、少しでも力を抑えられる
までこのままにさせてもらう。この鎖は力を抑える効果があるからね」
「そうなのですか・・・
あっ、仕事は!クビになると困るんです。妹の治療費が必要なんです。」
今仕事をクビになると考えたら焦ってきた。大切な妹を治せなくなってしまう。
「そればっかりは制御できるまではここにいてもらわなければならないのだよ。申し訳ないがね。一般人に被害が
およぶ恐れがあるからね。
それにお金の心配はする必要はないだろう。君は覚醒したんだからね。だから今は能力を制御することに力を注ぎ
なさい。
もうすぐ、力の使い方を教えてくれるものが来るだろうから。」
そう話していると
ガラガラガラガラ
扉を開ける音が聞こえ、男性が入ってきた。
「お疲れさまです。樋口さん」
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