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第1話
始まり(8)
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誰かが泣いている。
大声で泣いている。
甲高くて喧しい、子供のような泣き声だ。
いや──ような、ではない。事実子供が泣いているのだ。
泣いているのはロウルだった。
子供の頃のロウルだ。
子供の頃?
そうだ、これは子供の頃の記憶だ。
ということは。
アーチもまた子供の姿だった。
幼いアーチは何故か不貞腐れていて、地面を見つめていた。
うつむくアーチの前には女の人がいた。
その人はアーチと瓜二つだった。似ているが現在のアーチよりも大人びている。
女性はアーチの母、アンジェルだった。
アンジェルは眉を吊り上げ、怒り顔で娘を見下ろしていた。
「お母さんがなんで怒ってるかわかる?」
「……ロウルのぬいぐるみを壊したから」
泣きじゃくるロウルはぬいぐるみを抱いていた。けれどぬいぐるみの片手は千切れていて、中から綿がはみ出していた。
壊すつもりはなかった。アーチはロウルの母親が作ったそれが可愛くて、羨ましくて、少しだけ貸して欲しかっただけなのだ。でもロウルが嫌がるからちょっとだけ強引に奪おうとした。そしたら、ぬいぐるみの腕が千切れてしまった。
「そう、人のものを壊すのはいけないこと。それはわかる?」
「うん」
「でもアーチは最初からぬいぐるみをこんな風にしたかったわけじゃないよね」
「うん」
「ロウルくんを悲しませたかった?」
「ううん」
アーチは小さな首をぶんぶんと横に振る。
アンジェルはじゃがんで娘に目線を合わせる。
「そうでしょ? アーチはぬいぐるみを貸して欲しかっただけだもんね。でも自分のことだけを考えてたら、誰かを悲しませることになる。アーチはあたしやお父さんが悲しんでるのを見たら嬉しい?」
「ううん」
「そう、誰かを悲しませるのは、いけないこと。わかる?」
「うん」
「悪いことしちゃったって思う?」
「……うん」
「じゃあ次にすることも、わかるよね?」
母は娘の背中をぽん、と叩いた。アーチはロウルのほうを向き、
「……ごめんなさい」
と小さい声ながらも謝った。
ロウルはひくひくと嗚咽を漏らしながら「うん」と返した。
するとアーチの瞳が潤みだし、ついには目から大量の涙が溢れ出した。
「あらあら今度はあんたが泣くのかい」
アンジェルは頬を流れるアーチの涙を拭ってやりながら優しく微笑む。
「アーチ、あんたは他人の痛みがわかる人間になりな。強くなくていい。偉くなくていい。誰かの涙に寄り添ってあげられる人間になって。そうなってくれたら、お母さん嬉しいな……って、こんなこと言ってもまだわかんないか」
アンジェルは気恥ずかしそうに苦笑して娘の頭を撫でた。
たしかに当時は母の言葉がピンときていなかった。
けれど今ならなんとなくわかる。
他人の痛み。涙。
そんな人間になれているだろうか。
お母さん──
◆
「おかあ……さん……」
「アーチ!」
目を覚ましたアーチの視界にいたのは、母親ではなくデフトンだった。
「あれ、あたし……」
アーチが身を起こすと、白い砂浜の中で父親や幼馴染、老英雄やフェアリーに囲まれていた。ぼんやりしていた頭がしだいに晴れ、自分の状況を思い出してきた。戦いのあと気を失ってしまっていたらしい。どれくらい気絶していたのかはわからないが、日が傾き始めていて、空が赤くなりかけていた。
なんだか夢を見ていた気がするが、もう忘れてしまった。
「アーチ、大丈夫か!?」
いつも厳しい父親にしては珍しく心配そうにアーチの様子を伺っていた。
「うん、大丈夫……ってそっちこそ!」
デフトンの右腕は魔獣に噛みつかれたことで血塗れになっていた。どう見てもアーチより重症だ。
「この程度の傷、昔に比べればなんでもな……くっ」
見栄を張って腕を上げようとするも痛みに顔を歪めるデフトン。
「ったく、子供じゃないんだから強がんないでよ。ちょっと待ってて」
アーチは傍らに落ちていたヴァーエイルを拾い魔石に〈符律句〉を描く。
「第九番、応急の相」
刀身に緑色の光が淡く灯り、デフトンの腕にかざす。名前の通り応急的な治癒しかできないが、傷跡からの出血を治める程度には効果があった。
デフトンの次にドルクの肩にも光を向けた。
手当をしながら、アーチは宙を舞うパラァを見る。
「パラァは大丈夫?」
「平気よ。あれくらいどーってことないわ」
パラァは滞空しながら胸を張った。
「すっかりヴァーエイルを使いこなしているな」
治癒の光を受けながらドルクが言う。
「これってもともとドルクさんが使ってたんでしょ?」
「ああ、そうだ」
「でも〈符律句〉はお父さんから教えられた……どういうこと?」
アーチが尋ねるとデフトンがやや気まずそうな顔をした。
「〈符律句〉はドルクから伝授された。いつか訪れる魔族復活の時に備え、後世に伝えるために」
「こういうことになるって知ってたの?」
「この世に完璧なものなどない。封印も歴史を重ねていけばいずれ弱まることは想定していた。ここまで早いとは、さすがに想定外だったがな」
「〈符律句〉とヴァーエイルは魔族と立ち向かうための要だ。来るべき日のために継承していく必要があった。子や孫、さらに先の子孫へと。だが……私は子を成すつもりはなかった」
「どうして?」
アーチ問いにドルクは急に口をつぐんでしまった。するとデフトンがどこか遠くを見つめて「構わん」とだけ言った。
ドルクが覚悟を決めた顔で告げる。
「私が生涯愛する女性は──アンジェルただひとりと決めていたのだ」
「あっ」
戦いの中で特別な絆が生まれることは何もおかしなことではない。父と母だって争いのさ中で出会い想いを育んだに違いないのだから。しかし父がそうであったように、ドルクもまた母のことを想っていたのだ。そしてアンジェルが選んだ相手はデフトンだった、ということになる。
想いが必ず相互のものになるとは限らない。かつての英雄たちの複雑な人間模様が垣間見えた。
「三角関係ってやつだ」
ロウルの空気を弁えない発言に、アーチは「バカッ!」と肘で朴念仁の脇腹を突いた。
デフトンが居心地が悪そうに髭を掻きながら話を続ける。
「ともかく、俺が代わりに〈符律句〉を継承していく役目を授かった。お前に〈符律句〉を教えたのは、そういうわけだ」
「でもそれならなんで何も話してくれなかったの? 〈符律句〉だけ教わっても、それが何かわからなかったら意味ないじゃん」
娘のもっともらしい指摘にデフトンは下を向いて苦しそうに告げた。
「……迷って、いたのだろうな。〈符律句〉も剣術も、娘を戦場に送り出すための準備をしていることに気付いてしまったのだ。お前やお前の子や孫はいつか戦いの場に赴く運命にあるのだと説明することが、どうしてもできなかった」
語るデフトンは父親の顔になっていた。これまで過去を語らなかったのも、すべては娘を想うこその沈黙だった。その一方で戦う術を稽古と称して教え込む矛盾。使命と親心の葛藤が長い間デフトンを苛んできたのだ。
しだいに濃くなっていく夕日の黄昏色と相まって、父の顔には深い哀愁が浮かんでいた。
「お父さん……」
「アーチくん、きみの戸惑いもわかる。デフトンの迷いも無理もないことだ。だからこそ私は再び剣を取る決意をしたのだ。しかしヴァーエイルが私を拒絶しきみを選んだ以上、非道なことを言わなければならない。どうか私の代わりに……魔族の復活を阻止してくれ」
「あたしが」
それはアーチが世界の、人族の命運を握ることになる。命の危険もある。田舎の村娘にはあまりに大きすぎる重責。
沈黙が下り、波音がやけに大きく聞こえた。
「……いや、さすがに身勝手すぎる頼みか。やはり聖剣を使えずとも私が」
ドルクの言葉を遮り、アーチが唐突に立ち上がった。
海を眺めながら大きく伸びをする。
「例えばさ、道に誰かの落し物が落ちてるとするじゃん?」
脈絡もなく語り出すアーチ。デフトンが「アーチ何を」と問いかけようとするのを、ロウルが手で制した。
「最初はほかの誰かが拾って持ち主に届けてくれるっしょって思って素通りするんだけど、でもすぐ戻って拾っちゃうんだよね。どうせあとになって『あの落とし物どうなったかなー』とか『やっぱあたしが拾ってあげればよかったかなー』って気になっちゃうって自分でわかってるから。あたしは……自分にできたはずなのにやらなかったことを後悔するのが嫌なんだ」
翡翠色の目は夕日に染まりゆく海を見ている。
その目は海よりも、空よりも、さらに遥か遠くにいる誰かに向けられていた。
「上手く言えないけど、たぶん『あたしにできること』が『あたしのやるべきこと』なんだと思う。だからさ──」
アーチはくるりと振り返り、海を背にして告げる。
「あたし、やるよ!」
大声で泣いている。
甲高くて喧しい、子供のような泣き声だ。
いや──ような、ではない。事実子供が泣いているのだ。
泣いているのはロウルだった。
子供の頃のロウルだ。
子供の頃?
そうだ、これは子供の頃の記憶だ。
ということは。
アーチもまた子供の姿だった。
幼いアーチは何故か不貞腐れていて、地面を見つめていた。
うつむくアーチの前には女の人がいた。
その人はアーチと瓜二つだった。似ているが現在のアーチよりも大人びている。
女性はアーチの母、アンジェルだった。
アンジェルは眉を吊り上げ、怒り顔で娘を見下ろしていた。
「お母さんがなんで怒ってるかわかる?」
「……ロウルのぬいぐるみを壊したから」
泣きじゃくるロウルはぬいぐるみを抱いていた。けれどぬいぐるみの片手は千切れていて、中から綿がはみ出していた。
壊すつもりはなかった。アーチはロウルの母親が作ったそれが可愛くて、羨ましくて、少しだけ貸して欲しかっただけなのだ。でもロウルが嫌がるからちょっとだけ強引に奪おうとした。そしたら、ぬいぐるみの腕が千切れてしまった。
「そう、人のものを壊すのはいけないこと。それはわかる?」
「うん」
「でもアーチは最初からぬいぐるみをこんな風にしたかったわけじゃないよね」
「うん」
「ロウルくんを悲しませたかった?」
「ううん」
アーチは小さな首をぶんぶんと横に振る。
アンジェルはじゃがんで娘に目線を合わせる。
「そうでしょ? アーチはぬいぐるみを貸して欲しかっただけだもんね。でも自分のことだけを考えてたら、誰かを悲しませることになる。アーチはあたしやお父さんが悲しんでるのを見たら嬉しい?」
「ううん」
「そう、誰かを悲しませるのは、いけないこと。わかる?」
「うん」
「悪いことしちゃったって思う?」
「……うん」
「じゃあ次にすることも、わかるよね?」
母は娘の背中をぽん、と叩いた。アーチはロウルのほうを向き、
「……ごめんなさい」
と小さい声ながらも謝った。
ロウルはひくひくと嗚咽を漏らしながら「うん」と返した。
するとアーチの瞳が潤みだし、ついには目から大量の涙が溢れ出した。
「あらあら今度はあんたが泣くのかい」
アンジェルは頬を流れるアーチの涙を拭ってやりながら優しく微笑む。
「アーチ、あんたは他人の痛みがわかる人間になりな。強くなくていい。偉くなくていい。誰かの涙に寄り添ってあげられる人間になって。そうなってくれたら、お母さん嬉しいな……って、こんなこと言ってもまだわかんないか」
アンジェルは気恥ずかしそうに苦笑して娘の頭を撫でた。
たしかに当時は母の言葉がピンときていなかった。
けれど今ならなんとなくわかる。
他人の痛み。涙。
そんな人間になれているだろうか。
お母さん──
◆
「おかあ……さん……」
「アーチ!」
目を覚ましたアーチの視界にいたのは、母親ではなくデフトンだった。
「あれ、あたし……」
アーチが身を起こすと、白い砂浜の中で父親や幼馴染、老英雄やフェアリーに囲まれていた。ぼんやりしていた頭がしだいに晴れ、自分の状況を思い出してきた。戦いのあと気を失ってしまっていたらしい。どれくらい気絶していたのかはわからないが、日が傾き始めていて、空が赤くなりかけていた。
なんだか夢を見ていた気がするが、もう忘れてしまった。
「アーチ、大丈夫か!?」
いつも厳しい父親にしては珍しく心配そうにアーチの様子を伺っていた。
「うん、大丈夫……ってそっちこそ!」
デフトンの右腕は魔獣に噛みつかれたことで血塗れになっていた。どう見てもアーチより重症だ。
「この程度の傷、昔に比べればなんでもな……くっ」
見栄を張って腕を上げようとするも痛みに顔を歪めるデフトン。
「ったく、子供じゃないんだから強がんないでよ。ちょっと待ってて」
アーチは傍らに落ちていたヴァーエイルを拾い魔石に〈符律句〉を描く。
「第九番、応急の相」
刀身に緑色の光が淡く灯り、デフトンの腕にかざす。名前の通り応急的な治癒しかできないが、傷跡からの出血を治める程度には効果があった。
デフトンの次にドルクの肩にも光を向けた。
手当をしながら、アーチは宙を舞うパラァを見る。
「パラァは大丈夫?」
「平気よ。あれくらいどーってことないわ」
パラァは滞空しながら胸を張った。
「すっかりヴァーエイルを使いこなしているな」
治癒の光を受けながらドルクが言う。
「これってもともとドルクさんが使ってたんでしょ?」
「ああ、そうだ」
「でも〈符律句〉はお父さんから教えられた……どういうこと?」
アーチが尋ねるとデフトンがやや気まずそうな顔をした。
「〈符律句〉はドルクから伝授された。いつか訪れる魔族復活の時に備え、後世に伝えるために」
「こういうことになるって知ってたの?」
「この世に完璧なものなどない。封印も歴史を重ねていけばいずれ弱まることは想定していた。ここまで早いとは、さすがに想定外だったがな」
「〈符律句〉とヴァーエイルは魔族と立ち向かうための要だ。来るべき日のために継承していく必要があった。子や孫、さらに先の子孫へと。だが……私は子を成すつもりはなかった」
「どうして?」
アーチ問いにドルクは急に口をつぐんでしまった。するとデフトンがどこか遠くを見つめて「構わん」とだけ言った。
ドルクが覚悟を決めた顔で告げる。
「私が生涯愛する女性は──アンジェルただひとりと決めていたのだ」
「あっ」
戦いの中で特別な絆が生まれることは何もおかしなことではない。父と母だって争いのさ中で出会い想いを育んだに違いないのだから。しかし父がそうであったように、ドルクもまた母のことを想っていたのだ。そしてアンジェルが選んだ相手はデフトンだった、ということになる。
想いが必ず相互のものになるとは限らない。かつての英雄たちの複雑な人間模様が垣間見えた。
「三角関係ってやつだ」
ロウルの空気を弁えない発言に、アーチは「バカッ!」と肘で朴念仁の脇腹を突いた。
デフトンが居心地が悪そうに髭を掻きながら話を続ける。
「ともかく、俺が代わりに〈符律句〉を継承していく役目を授かった。お前に〈符律句〉を教えたのは、そういうわけだ」
「でもそれならなんで何も話してくれなかったの? 〈符律句〉だけ教わっても、それが何かわからなかったら意味ないじゃん」
娘のもっともらしい指摘にデフトンは下を向いて苦しそうに告げた。
「……迷って、いたのだろうな。〈符律句〉も剣術も、娘を戦場に送り出すための準備をしていることに気付いてしまったのだ。お前やお前の子や孫はいつか戦いの場に赴く運命にあるのだと説明することが、どうしてもできなかった」
語るデフトンは父親の顔になっていた。これまで過去を語らなかったのも、すべては娘を想うこその沈黙だった。その一方で戦う術を稽古と称して教え込む矛盾。使命と親心の葛藤が長い間デフトンを苛んできたのだ。
しだいに濃くなっていく夕日の黄昏色と相まって、父の顔には深い哀愁が浮かんでいた。
「お父さん……」
「アーチくん、きみの戸惑いもわかる。デフトンの迷いも無理もないことだ。だからこそ私は再び剣を取る決意をしたのだ。しかしヴァーエイルが私を拒絶しきみを選んだ以上、非道なことを言わなければならない。どうか私の代わりに……魔族の復活を阻止してくれ」
「あたしが」
それはアーチが世界の、人族の命運を握ることになる。命の危険もある。田舎の村娘にはあまりに大きすぎる重責。
沈黙が下り、波音がやけに大きく聞こえた。
「……いや、さすがに身勝手すぎる頼みか。やはり聖剣を使えずとも私が」
ドルクの言葉を遮り、アーチが唐突に立ち上がった。
海を眺めながら大きく伸びをする。
「例えばさ、道に誰かの落し物が落ちてるとするじゃん?」
脈絡もなく語り出すアーチ。デフトンが「アーチ何を」と問いかけようとするのを、ロウルが手で制した。
「最初はほかの誰かが拾って持ち主に届けてくれるっしょって思って素通りするんだけど、でもすぐ戻って拾っちゃうんだよね。どうせあとになって『あの落とし物どうなったかなー』とか『やっぱあたしが拾ってあげればよかったかなー』って気になっちゃうって自分でわかってるから。あたしは……自分にできたはずなのにやらなかったことを後悔するのが嫌なんだ」
翡翠色の目は夕日に染まりゆく海を見ている。
その目は海よりも、空よりも、さらに遥か遠くにいる誰かに向けられていた。
「上手く言えないけど、たぶん『あたしにできること』が『あたしのやるべきこと』なんだと思う。だからさ──」
アーチはくるりと振り返り、海を背にして告げる。
「あたし、やるよ!」
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