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第九章:これからの展望
第95話 偽りの愛
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そんなわけで、無事(?)南條さんの歓待の儀を終えたわたしは、千花の事務所に戻って漫画を描いていた。
ちなみに南條さんは子供達をいったん家に帰した後、千花と改めて契約を結ぶために彼の会社へと戻っていった。
その内に印刷所から明日宅配便で本が届くとの連絡が来て、わたしは思わず感無量になった。
とうとう、出来たかあ。
本が届いたら通販の支度もしなきゃいけないから忙しくなるなあ。
あ、そうだ。気が早いかもしれないけれど、サイトに通販の案内作っておかなきゃ。
通販サイトにも見本誌送らないといけないし。
「それは大変よろしゅうございました」
イヴェンヌにも報告したら自分のことのように喜んでくれて嬉しかった。
「これで、本としてハルカ様のマンガが読めるのですもの。嬉しいのは当然ですわ。ああ、明日が待ちどうしいですわ」
でも明日はソフィアの担当なんですよね、残念です、と本当に残念そうに言われてわたしは非常に恐縮してしまった。
わたしの漫画にそれほどまでに期待されると、重いというか恥ずかしいというか。
でも、彼女のその気持ちは本当に嬉しかった。
「うん、ありがとう」
けれど、三百部ともなると本の置き場所に困りそうだなあ。事務所に置いておくのも邪魔になりそうだし、後で千花に相談してみよう。
とりあえず、千花は南條さんとの契約で忙しいから、報告は彼女が帰ってきてからにしないと。
今すぐ連絡を入れたいのはやまやまなんだけど、そうそうこっちの都合で千花を振り回す訳にもいかない。
それで休憩がてら、最近焼きすぎたお菓子でイヴェンヌとお茶していると千花が事務所に帰ってきた。
「あ、お帰り千花。南條さんとの契約はどうだった?」
「うん、ばっちり。これで会社の売り上げも飛躍的に伸びそう」
にこにこしているから相当いい条件で契約できたのだろう。扱うのが、異世界の物品という珍しいものということもあるけれど、契約がうまくいったのは千花の商才によるところも大きいだろう。
「おめでとう、千花」
「ありがとう。……それより、はるかもなんだかわたしに言いたいことありそうな顔してる」
え、そんなに分かりやすいかなあ。
「うん、実はそうなんだ。印刷所に頼んでいた本が明日届くの」
「え、良かったじゃない!」
千花がわたしの手を取ってぶんぶんと振り回す。まさか、こんなに喜んでもらえるとは思わなかったなあ。
「うん、届いたら千花にあげるね」
始めからそのつもりだったから、千花に反対を受けた時は逆に驚いた。
「駄目だよ、わたし買うつもりだったんだから」
「そんな、それこそ駄目だよ。千花にはお世話になってるんだからこんなところでお金なんてもらえないよ」
「でも……」
千花はまだ迷っているようだ。
友達なんだからここは素直に受け取ってほしいな。
「お祝いってことでいいじゃない。プレゼントするよ」
「……お祝いなら、はるかのプレゼントもらおうかな」
「うん」
ようやく本を受け取ってもらえることになってわたしはほっとした。
「今お茶してたんだ。千花もそうしようよ。有り合わせのお茶請けで悪いけど」
「はるかのお菓子は有り合わせじゃないでしょ。ありがたくいただくよ」
う、うーん。なんとなく前から感じていたんだけど、千花はわたしを甘やかしすぎだなあ。もっとびしっとやってくれてもいいのに。
あ、でもその場合、わたしにはつっこみどころが多すぎるか。
だから千花も諦めてなにも言わないんだったりして。
「……はるか? どうしたの?」
「あ、ううん、なんでもないっ」
思い当たる節のありすぎるわたしは、不思議そうな顔をする千花に不自然なくらい首を横に振った。
「そ、そう……? じゃ、お茶にしよっか」
うわ、千花が引きぎみになってるよ。
これじゃわたし、挙動不審な人だよ。
と、とりあえず、これ以上千花に呆れられないように、わたしも少しはきちんとしなきゃ。
「千花はなに飲みたい? コーヒー? 紅茶?」
「はるかが今飲んでるのでいいよ」
「分かった……あれイヴェンヌ用意してくれたんだ。ありがとう」
「いえ、これがわたくしの役目ですから」
そうだった。わたしには侍女が付いてたんだった。
これじゃ、わたしやることないじゃない。しょぼん。
「そう言えば、南條さんから手紙預かってきたよ」
千花はバッグから封筒を取り出すと、わたしに差し出してきた。
うーん、なんだか受け取りづらいけど、このまま千花に持たせているわけにもいかず、わたしはその封筒を受け取った。
『只野はるか様
突然の思いもかけない出来事で少々わたしも混乱しています。
けれど、今回のことではるかさんと縁が出来たことを喜ばしく思います。
どうか怖がらずにわたしと接してみてください。最初はゆうきとまなの付属品でもかまいませんから。
南條圭介』
その文面は、急いで書いたものだろう、簡潔なものだった。
けれど、端的に南條さんのわたしへの姿勢が書かれてある。
そう。わたしは南條さんが怖い。まっすぐに切り込んでくる彼の姿勢がはっきり言って恐ろしかった。
わたしはカレヴィが好きだし、慣れきったその温床から抜け出す気はない。
「わたしは南條さん、結構いいと思うけどなあ。感じはいいし、物事には真剣に取り組むし」
わたしのその気持ちを知ってか知らずか、千花がマドレーヌにぱくついて言う。
「でも、わたしが好きなのはカレヴィなんだよ」
すると、千花は一拍置いてカップをソーサーに戻してからおもむろに言った。
「それなんだけどさ、はるかのそれはむしろ刷り込みに近いんじゃないかなあ」
「す、刷り込み?」
なに言ってるの、千花。わたしはちゃんとカレヴィを好きだよ。
「そう。はるかは結婚生活に近い環境にいたせいで、カレヴィ王のこと好きだと勘違いしてるの。その証拠に、本当に好きなら、ああいうことがあっても、なにがなんでも婚約を守り通したんじゃないかとわたしは思うんだけど、違うかな」
千花のその言葉に、わたしは後頭部を強打されたような気がした。
簡単に婚約解消を叫んだわたしは本当はカレヴィのこと好きじゃないの……?
「だ、だけど、わたしはカレヴィのためを思って……っ」
「うん、それは分かってるよ。でも、他の道が無かった訳じゃない。カレヴィ王の婚約者でいながら模索することも出来たはずだよ。正直、あの時のカレヴィ王ははるかに裏切られたと思ったと思う」
千花の正論に頭ががんがんする。
カレヴィはわたしが彼を裏切ったと思ったの? でも、そんな風に彼は言わずに、最終的に悪かったなとまで言ってくれた。
どこまでも甘やかされて、わたしはぬくぬくとして。
ふいに昼間カレヴィに好きかと問われたことが思い起こされた。
本当に好きなら、恥ずかしいとか言ってないで、あの時きちんと好きって返さなきゃいけなかったんだ。
あまりのことに呆然とするわたしに千花は優しい顔をしてまるで慰めるように言った。
「はるかはそういうことに不得手だったから、これは仕方のないことなのかもしれない。でも、これを機に他の求婚者達のことも考えてあげて?」
ここまで言われたら、わたしはもう頷くしか出来ない。
「……うん、分かった」
しょんぼりしたわたしに、まあ、ちょっとわたしも言い過ぎたよと千花がフォローするように言う。
それからはなにもなかったかのように、千花はわたしとお茶をして帰っていった。
そして、しばらくわたしは悶々としながら漫画を描いていたのだけれど、どうにも集中できず作業を止めた。
「ハルカ様……?」
アシスタントをしてくれていたイヴェンヌが心配そうに見つめてくる。
「今日の作業はこれで終わりにする。……これからザクトアリアに行くことにする」
わたしがカレヴィのことを本当に好きかどうかは、これで分からなくなってしまった。
だからわたしはこの想いが偽物かどうか確かめに行こうと思う。
ちなみに南條さんは子供達をいったん家に帰した後、千花と改めて契約を結ぶために彼の会社へと戻っていった。
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でも明日はソフィアの担当なんですよね、残念です、と本当に残念そうに言われてわたしは非常に恐縮してしまった。
わたしの漫画にそれほどまでに期待されると、重いというか恥ずかしいというか。
でも、彼女のその気持ちは本当に嬉しかった。
「うん、ありがとう」
けれど、三百部ともなると本の置き場所に困りそうだなあ。事務所に置いておくのも邪魔になりそうだし、後で千花に相談してみよう。
とりあえず、千花は南條さんとの契約で忙しいから、報告は彼女が帰ってきてからにしないと。
今すぐ連絡を入れたいのはやまやまなんだけど、そうそうこっちの都合で千花を振り回す訳にもいかない。
それで休憩がてら、最近焼きすぎたお菓子でイヴェンヌとお茶していると千花が事務所に帰ってきた。
「あ、お帰り千花。南條さんとの契約はどうだった?」
「うん、ばっちり。これで会社の売り上げも飛躍的に伸びそう」
にこにこしているから相当いい条件で契約できたのだろう。扱うのが、異世界の物品という珍しいものということもあるけれど、契約がうまくいったのは千花の商才によるところも大きいだろう。
「おめでとう、千花」
「ありがとう。……それより、はるかもなんだかわたしに言いたいことありそうな顔してる」
え、そんなに分かりやすいかなあ。
「うん、実はそうなんだ。印刷所に頼んでいた本が明日届くの」
「え、良かったじゃない!」
千花がわたしの手を取ってぶんぶんと振り回す。まさか、こんなに喜んでもらえるとは思わなかったなあ。
「うん、届いたら千花にあげるね」
始めからそのつもりだったから、千花に反対を受けた時は逆に驚いた。
「駄目だよ、わたし買うつもりだったんだから」
「そんな、それこそ駄目だよ。千花にはお世話になってるんだからこんなところでお金なんてもらえないよ」
「でも……」
千花はまだ迷っているようだ。
友達なんだからここは素直に受け取ってほしいな。
「お祝いってことでいいじゃない。プレゼントするよ」
「……お祝いなら、はるかのプレゼントもらおうかな」
「うん」
ようやく本を受け取ってもらえることになってわたしはほっとした。
「今お茶してたんだ。千花もそうしようよ。有り合わせのお茶請けで悪いけど」
「はるかのお菓子は有り合わせじゃないでしょ。ありがたくいただくよ」
う、うーん。なんとなく前から感じていたんだけど、千花はわたしを甘やかしすぎだなあ。もっとびしっとやってくれてもいいのに。
あ、でもその場合、わたしにはつっこみどころが多すぎるか。
だから千花も諦めてなにも言わないんだったりして。
「……はるか? どうしたの?」
「あ、ううん、なんでもないっ」
思い当たる節のありすぎるわたしは、不思議そうな顔をする千花に不自然なくらい首を横に振った。
「そ、そう……? じゃ、お茶にしよっか」
うわ、千花が引きぎみになってるよ。
これじゃわたし、挙動不審な人だよ。
と、とりあえず、これ以上千花に呆れられないように、わたしも少しはきちんとしなきゃ。
「千花はなに飲みたい? コーヒー? 紅茶?」
「はるかが今飲んでるのでいいよ」
「分かった……あれイヴェンヌ用意してくれたんだ。ありがとう」
「いえ、これがわたくしの役目ですから」
そうだった。わたしには侍女が付いてたんだった。
これじゃ、わたしやることないじゃない。しょぼん。
「そう言えば、南條さんから手紙預かってきたよ」
千花はバッグから封筒を取り出すと、わたしに差し出してきた。
うーん、なんだか受け取りづらいけど、このまま千花に持たせているわけにもいかず、わたしはその封筒を受け取った。
『只野はるか様
突然の思いもかけない出来事で少々わたしも混乱しています。
けれど、今回のことではるかさんと縁が出来たことを喜ばしく思います。
どうか怖がらずにわたしと接してみてください。最初はゆうきとまなの付属品でもかまいませんから。
南條圭介』
その文面は、急いで書いたものだろう、簡潔なものだった。
けれど、端的に南條さんのわたしへの姿勢が書かれてある。
そう。わたしは南條さんが怖い。まっすぐに切り込んでくる彼の姿勢がはっきり言って恐ろしかった。
わたしはカレヴィが好きだし、慣れきったその温床から抜け出す気はない。
「わたしは南條さん、結構いいと思うけどなあ。感じはいいし、物事には真剣に取り組むし」
わたしのその気持ちを知ってか知らずか、千花がマドレーヌにぱくついて言う。
「でも、わたしが好きなのはカレヴィなんだよ」
すると、千花は一拍置いてカップをソーサーに戻してからおもむろに言った。
「それなんだけどさ、はるかのそれはむしろ刷り込みに近いんじゃないかなあ」
「す、刷り込み?」
なに言ってるの、千花。わたしはちゃんとカレヴィを好きだよ。
「そう。はるかは結婚生活に近い環境にいたせいで、カレヴィ王のこと好きだと勘違いしてるの。その証拠に、本当に好きなら、ああいうことがあっても、なにがなんでも婚約を守り通したんじゃないかとわたしは思うんだけど、違うかな」
千花のその言葉に、わたしは後頭部を強打されたような気がした。
簡単に婚約解消を叫んだわたしは本当はカレヴィのこと好きじゃないの……?
「だ、だけど、わたしはカレヴィのためを思って……っ」
「うん、それは分かってるよ。でも、他の道が無かった訳じゃない。カレヴィ王の婚約者でいながら模索することも出来たはずだよ。正直、あの時のカレヴィ王ははるかに裏切られたと思ったと思う」
千花の正論に頭ががんがんする。
カレヴィはわたしが彼を裏切ったと思ったの? でも、そんな風に彼は言わずに、最終的に悪かったなとまで言ってくれた。
どこまでも甘やかされて、わたしはぬくぬくとして。
ふいに昼間カレヴィに好きかと問われたことが思い起こされた。
本当に好きなら、恥ずかしいとか言ってないで、あの時きちんと好きって返さなきゃいけなかったんだ。
あまりのことに呆然とするわたしに千花は優しい顔をしてまるで慰めるように言った。
「はるかはそういうことに不得手だったから、これは仕方のないことなのかもしれない。でも、これを機に他の求婚者達のことも考えてあげて?」
ここまで言われたら、わたしはもう頷くしか出来ない。
「……うん、分かった」
しょんぼりしたわたしに、まあ、ちょっとわたしも言い過ぎたよと千花がフォローするように言う。
それからはなにもなかったかのように、千花はわたしとお茶をして帰っていった。
そして、しばらくわたしは悶々としながら漫画を描いていたのだけれど、どうにも集中できず作業を止めた。
「ハルカ様……?」
アシスタントをしてくれていたイヴェンヌが心配そうに見つめてくる。
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