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第八章:怒濤のモテ期
第83話 傍若無人
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わたしはモニーカに頼んでカレヴィへマドレーヌを届けてもらうことにした。その際には明日くらいに味が落ち着くからその時に食べてね、とのカードも添えておいた。
……これで、カレヴィの機嫌が少しでも治ってくれたら儲けものだ。でも、この間の様子からしてどうだろうなあとわたしの気分は一気に暗くなる。
クッキーの時はシルヴィがちょっと可哀想に思えたので、申し訳程度に彼の分も包んであげることにした。……まあ、わたしもあの時はかなり大人げなかったのは認める。
もっと広い心で彼を見守るくらいの度量を見せなきゃ、わたしも未来の王妃としてやっていけないだろう。
わたしはモニーカをザクトアリアへ送り出すと、アーネスとイアスに向き合った。
「……そういえば、アーネス。わたしになにか言いたいことはない?」
わたしが半眼で彼を睨むと、アーネスはこともなげにとんでもないことを言ってきた。
「君に言いたいことかい? 愛してる。すぐにでも結婚してほしいっていうことかな」
そして更にはわたしの手にキスして来るという厚かましさ。わたしは自分の片頬がひきつるのを感じた。
「そうじゃなくて! わたしを襲おうとしたじゃない。それに対する謝罪はないの?」
「わたしは謝罪はしないよ。あれは君への愛しさから来る行動だ。それをおいそれと簡単に謝罪したくはないね」
あんなことまでされたのに、謝るつもりはないとか言われてわたしは思わずむっとしてしまった。
「アーネス酷いよ」
「君になんと言われようと構わないよ。あんな仕掛けがあったのがわたしには痛かったがね。おかげで想いは遂げられずじまいだ」
「一生アーネスとはそんなことにはならないから!」
全く悪びれないアーネスに、わたしはなんだか頭が痛くなってきてしまった。
「ハルカさん、落ち着いてください。兄上もハルカさんの気持ちを乱すような真似は控えてください」
うう、たしかに興奮しすぎは体によくないよね。
それにしても、イアスは対応が大人だ。この歳でこれって結構凄いよね。
「イアスって大人だよねー。わたしがそのくらいの歳の頃とは比べものにならないくらい」
まあ、あっちの世界の人は十五歳で成人だから大人びていても不思議ではないんだけどね。
でも、イアスはカレヴィよりも余程大人だと思う。
カレヴィが彼の半分でも大人だったらわたしも苦労しないんだけど。……わたしもその原因になってるから強くは言えないんだけどさ。
「そ、そうですか? ありがとうございます」
大人だけど、頬を赤らめ照れるその仕草は年相応に見えてなんだか可愛らしい。
それでわたしがイアスににこにこしてると、アーネスが不機嫌そうに言ってきた。
「ハルカは仮にもカレヴィという婚約者がいるのに、イアスに色目を使っているのかな?」
「ええ? なにその誤解」
どうしたらそんなふうに見られるんだ。
「君はシルヴィにもかなり甘いようだね。もしかして年下趣味でもあるのかい?」
「兄上!」
イアスが咎めるように声を荒らげたけれど、アーネスは疑いの眼をわたしに向けたままだった。
「年下趣味って失礼な。わたしは弟がほしかったから可愛いなあって二人のこと思ってるだけだよ。……まあ、イアスは精神的に自立してるし、ある意味ずっと大人かもしれないけど」
イアスがわたしの言葉で傷ついたりしたらいけないので、一応フォローしておく。
でもこれフォローになっているだろうか、と思ったら、案の定イアスが複雑そうな顔をしていた。
「……弟ねえ。そんなふうに安心していると、いつか痛い目に遭うよ。いや、今まさにシルヴィにされているか」
それでわたしはシルヴィが元老院についてしまったことを思いだし、ちょっと落ち込んでしまった。
……そうなんだよねえ。まさかシルヴィがわたしに未来の義姉以上の気持ちをもっていたなんて思ってもみなかった。
それでカレヴィと対立しちゃうし、どうしたらいいんだろ。彼とは仲良くやっていきたいんだけどなあ。
わたしは思わず溜息をつくと、それに力を得たのか、アーネスは更に言ってくる。
「イアスもそのうち君になにするか分からないよ。君は流されやすいようだから気をつけてもらわないとね」
「う……」
確かにカレヴィに当初流されっぱなしだったわたしは、つい言葉につまってしまった。
「君がカレヴィを好きになったのも彼があまりにも君を熱愛したからだろう。違うかい?」
「そんな、こと……」
そう言われて、わたしはちょっと自信がなくなってきた。
確かにわたしはカレヴィに過剰なほど愛されて、彼に申し訳なさを感じていた。
……でも、この気持ちはきっと恋だと思う。こんな感情は初めてだから、アーネスにそう言われちゃうといまいち自信がなくなるけど。
そんなことを思っていたら、ザクトアリアに行っていたモニーカがこちらに戻ってきた。けれど、彼女は困惑しきったような顔をしていた。
「モニーカ、どうしたの?」
「はい、それが……陛下からハルカ様をお連れするようにとのご命令が下されまして」
「ええっ、だってしばらく会わないつもりでこっちに出入り禁止にしたのに」
それをわたしがのこのこ向こうに行ったらその意味ないじゃない。
「ですから、陛下はハルカ様があちらに行かれれば問題ないとお考えになられたようですわ」
「それって詭弁じゃない」
わたしは思わず呆れたけど、モニーカはそれ以上の衝撃的なことを言ってきた。
「わたくしごとで申し訳ないのですけど、陛下はハルカ様をお連れするまで、わたくしにあちらに戻るなとおっしゃられまして。少し困ってしまいました」
「ええっ」
わたしをザクトアリアに赴かせるためにカレヴィはモニーカに無理難題を押しつけてきたのか。なんというか、やり方があざとすぎる。
「酷いよ、カレヴィ」
カレヴィのあまりの暴君ぶりにわたしが怒りに身を震わせていたけど、アーネスがぽんとわたしの肩に手を置いてきた。
「カレヴィは君に会うために手段を選ばなくなってきたようだね。これは、わたしも抗議せざるを得ないかもしれないな」
モニーカは申し訳なさそうにわたしを見つめてくる。でも、彼女は被害者だよね。
わたしもカレヴィの今回のやり方には頭に来た。一言彼になにか言ってやらないと気が済まない。
「……分かった。わたし、カレヴィに会いにいくよ。今回ばかりはちょっと言ってやらないといけないかも」
こんなモニーカを人質に取るような真似は許せない。これは是非ともカレヴィに抗議しないと。
「……しかし、あちらに戻った途端、あなたは陛下に軟禁される可能性がありますよ。今の陛下は嫉妬に狂われていますから」
イアスが彼らしくもないことを言ってきたので、わたしはぎょっとしてしまった。
でも、モニーカがあっちに帰れないのは可哀想すぎるし。
うーんとわたしが難しい顔をしてちょっと考えるけど、やっぱり今回のカレヴィの行動は目に余る。
カレヴィにはあんなに言ったのに。本当に嫌いになるからねって。
カレヴィはわたしの言ったことを軽視してるの? それとも、ただ単に失念しているだけなんだろうか。
それでも、昨日の今日でこれはないと思う。
「それでも、わたしは行くよ。カレヴィには一言ガツンと言ってやらないと分かってもらえないみたいだから」
万が一軟禁状態にされても、千花がすぐに異変に気づいてなんとかしてくれるだろう。
こんな時にも千花頼みなのが、かなり心苦しいけど。
「分かりました。陛下があなたに無体なことをされないように僕も付いて行きますよ」
「……いいの?」
イアスの言葉は嬉しいけど、すなわち宮廷魔術師である彼が主君の意に添わない行動をする可能性もあるということだ。
それを思うと、イアスにどんな災難が降りかかるか分かったものじゃない。
「わたしも付いて行くよ。カレヴィが君に無体なことを強いたらまずいからね」
……それって、わたしを襲おうとしたアーネスが言うこと?
でも、カレヴィの友人の彼がそう言ってくれるのは心強いかもしれない。
「うん。じゃあ、悪いけどお願いしようかな」
いろいろ引っかかることはあるけれど、わたしは二人の申し出にありがたく乗ることにした。
「……ハルカ様、本当に申し訳ないですわ」
モニーカが小さくなってかなり申し訳なさそうに言ってくる。でも、今回は明らかにカレヴィが悪いんだし、そんなに気に病まないでほしい。
「モニーカはそんなこと気にしないでよ。むしろ被害者じゃないの。カレヴィには、きつくお灸を据えるから、安心していいからね」
わたしは安心させるようにモニーカの肩を叩くと彼女は涙を浮かべてきた。
「……ハルカ様……。わたくし、あなた様に一生付いていかせていただきますわ」
う、うーん、それはちょっと大袈裟じゃない?
それはそうとして、カレヴィの傍若無人ぶりは目に余るから、ここらで本当にきつく言っておく必要がある。
いくら好きだと言っても物事には限度ってものがあるんだからね。
……それにしても、わたしはなんだってこんなカレヴィが好きなんだろう?
そんな疑問がふと頭を掠める。
アーネスの言った通り、わたしは流されて彼を好きになったんだろうか?
そんなことを考えていたら頭が痛くなってきたので、わたしはついに考えることを放棄してしまった。
……これで、カレヴィの機嫌が少しでも治ってくれたら儲けものだ。でも、この間の様子からしてどうだろうなあとわたしの気分は一気に暗くなる。
クッキーの時はシルヴィがちょっと可哀想に思えたので、申し訳程度に彼の分も包んであげることにした。……まあ、わたしもあの時はかなり大人げなかったのは認める。
もっと広い心で彼を見守るくらいの度量を見せなきゃ、わたしも未来の王妃としてやっていけないだろう。
わたしはモニーカをザクトアリアへ送り出すと、アーネスとイアスに向き合った。
「……そういえば、アーネス。わたしになにか言いたいことはない?」
わたしが半眼で彼を睨むと、アーネスはこともなげにとんでもないことを言ってきた。
「君に言いたいことかい? 愛してる。すぐにでも結婚してほしいっていうことかな」
そして更にはわたしの手にキスして来るという厚かましさ。わたしは自分の片頬がひきつるのを感じた。
「そうじゃなくて! わたしを襲おうとしたじゃない。それに対する謝罪はないの?」
「わたしは謝罪はしないよ。あれは君への愛しさから来る行動だ。それをおいそれと簡単に謝罪したくはないね」
あんなことまでされたのに、謝るつもりはないとか言われてわたしは思わずむっとしてしまった。
「アーネス酷いよ」
「君になんと言われようと構わないよ。あんな仕掛けがあったのがわたしには痛かったがね。おかげで想いは遂げられずじまいだ」
「一生アーネスとはそんなことにはならないから!」
全く悪びれないアーネスに、わたしはなんだか頭が痛くなってきてしまった。
「ハルカさん、落ち着いてください。兄上もハルカさんの気持ちを乱すような真似は控えてください」
うう、たしかに興奮しすぎは体によくないよね。
それにしても、イアスは対応が大人だ。この歳でこれって結構凄いよね。
「イアスって大人だよねー。わたしがそのくらいの歳の頃とは比べものにならないくらい」
まあ、あっちの世界の人は十五歳で成人だから大人びていても不思議ではないんだけどね。
でも、イアスはカレヴィよりも余程大人だと思う。
カレヴィが彼の半分でも大人だったらわたしも苦労しないんだけど。……わたしもその原因になってるから強くは言えないんだけどさ。
「そ、そうですか? ありがとうございます」
大人だけど、頬を赤らめ照れるその仕草は年相応に見えてなんだか可愛らしい。
それでわたしがイアスににこにこしてると、アーネスが不機嫌そうに言ってきた。
「ハルカは仮にもカレヴィという婚約者がいるのに、イアスに色目を使っているのかな?」
「ええ? なにその誤解」
どうしたらそんなふうに見られるんだ。
「君はシルヴィにもかなり甘いようだね。もしかして年下趣味でもあるのかい?」
「兄上!」
イアスが咎めるように声を荒らげたけれど、アーネスは疑いの眼をわたしに向けたままだった。
「年下趣味って失礼な。わたしは弟がほしかったから可愛いなあって二人のこと思ってるだけだよ。……まあ、イアスは精神的に自立してるし、ある意味ずっと大人かもしれないけど」
イアスがわたしの言葉で傷ついたりしたらいけないので、一応フォローしておく。
でもこれフォローになっているだろうか、と思ったら、案の定イアスが複雑そうな顔をしていた。
「……弟ねえ。そんなふうに安心していると、いつか痛い目に遭うよ。いや、今まさにシルヴィにされているか」
それでわたしはシルヴィが元老院についてしまったことを思いだし、ちょっと落ち込んでしまった。
……そうなんだよねえ。まさかシルヴィがわたしに未来の義姉以上の気持ちをもっていたなんて思ってもみなかった。
それでカレヴィと対立しちゃうし、どうしたらいいんだろ。彼とは仲良くやっていきたいんだけどなあ。
わたしは思わず溜息をつくと、それに力を得たのか、アーネスは更に言ってくる。
「イアスもそのうち君になにするか分からないよ。君は流されやすいようだから気をつけてもらわないとね」
「う……」
確かにカレヴィに当初流されっぱなしだったわたしは、つい言葉につまってしまった。
「君がカレヴィを好きになったのも彼があまりにも君を熱愛したからだろう。違うかい?」
「そんな、こと……」
そう言われて、わたしはちょっと自信がなくなってきた。
確かにわたしはカレヴィに過剰なほど愛されて、彼に申し訳なさを感じていた。
……でも、この気持ちはきっと恋だと思う。こんな感情は初めてだから、アーネスにそう言われちゃうといまいち自信がなくなるけど。
そんなことを思っていたら、ザクトアリアに行っていたモニーカがこちらに戻ってきた。けれど、彼女は困惑しきったような顔をしていた。
「モニーカ、どうしたの?」
「はい、それが……陛下からハルカ様をお連れするようにとのご命令が下されまして」
「ええっ、だってしばらく会わないつもりでこっちに出入り禁止にしたのに」
それをわたしがのこのこ向こうに行ったらその意味ないじゃない。
「ですから、陛下はハルカ様があちらに行かれれば問題ないとお考えになられたようですわ」
「それって詭弁じゃない」
わたしは思わず呆れたけど、モニーカはそれ以上の衝撃的なことを言ってきた。
「わたくしごとで申し訳ないのですけど、陛下はハルカ様をお連れするまで、わたくしにあちらに戻るなとおっしゃられまして。少し困ってしまいました」
「ええっ」
わたしをザクトアリアに赴かせるためにカレヴィはモニーカに無理難題を押しつけてきたのか。なんというか、やり方があざとすぎる。
「酷いよ、カレヴィ」
カレヴィのあまりの暴君ぶりにわたしが怒りに身を震わせていたけど、アーネスがぽんとわたしの肩に手を置いてきた。
「カレヴィは君に会うために手段を選ばなくなってきたようだね。これは、わたしも抗議せざるを得ないかもしれないな」
モニーカは申し訳なさそうにわたしを見つめてくる。でも、彼女は被害者だよね。
わたしもカレヴィの今回のやり方には頭に来た。一言彼になにか言ってやらないと気が済まない。
「……分かった。わたし、カレヴィに会いにいくよ。今回ばかりはちょっと言ってやらないといけないかも」
こんなモニーカを人質に取るような真似は許せない。これは是非ともカレヴィに抗議しないと。
「……しかし、あちらに戻った途端、あなたは陛下に軟禁される可能性がありますよ。今の陛下は嫉妬に狂われていますから」
イアスが彼らしくもないことを言ってきたので、わたしはぎょっとしてしまった。
でも、モニーカがあっちに帰れないのは可哀想すぎるし。
うーんとわたしが難しい顔をしてちょっと考えるけど、やっぱり今回のカレヴィの行動は目に余る。
カレヴィにはあんなに言ったのに。本当に嫌いになるからねって。
カレヴィはわたしの言ったことを軽視してるの? それとも、ただ単に失念しているだけなんだろうか。
それでも、昨日の今日でこれはないと思う。
「それでも、わたしは行くよ。カレヴィには一言ガツンと言ってやらないと分かってもらえないみたいだから」
万が一軟禁状態にされても、千花がすぐに異変に気づいてなんとかしてくれるだろう。
こんな時にも千花頼みなのが、かなり心苦しいけど。
「分かりました。陛下があなたに無体なことをされないように僕も付いて行きますよ」
「……いいの?」
イアスの言葉は嬉しいけど、すなわち宮廷魔術師である彼が主君の意に添わない行動をする可能性もあるということだ。
それを思うと、イアスにどんな災難が降りかかるか分かったものじゃない。
「わたしも付いて行くよ。カレヴィが君に無体なことを強いたらまずいからね」
……それって、わたしを襲おうとしたアーネスが言うこと?
でも、カレヴィの友人の彼がそう言ってくれるのは心強いかもしれない。
「うん。じゃあ、悪いけどお願いしようかな」
いろいろ引っかかることはあるけれど、わたしは二人の申し出にありがたく乗ることにした。
「……ハルカ様、本当に申し訳ないですわ」
モニーカが小さくなってかなり申し訳なさそうに言ってくる。でも、今回は明らかにカレヴィが悪いんだし、そんなに気に病まないでほしい。
「モニーカはそんなこと気にしないでよ。むしろ被害者じゃないの。カレヴィには、きつくお灸を据えるから、安心していいからね」
わたしは安心させるようにモニーカの肩を叩くと彼女は涙を浮かべてきた。
「……ハルカ様……。わたくし、あなた様に一生付いていかせていただきますわ」
う、うーん、それはちょっと大袈裟じゃない?
それはそうとして、カレヴィの傍若無人ぶりは目に余るから、ここらで本当にきつく言っておく必要がある。
いくら好きだと言っても物事には限度ってものがあるんだからね。
……それにしても、わたしはなんだってこんなカレヴィが好きなんだろう?
そんな疑問がふと頭を掠める。
アーネスの言った通り、わたしは流されて彼を好きになったんだろうか?
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