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177.ワカマリナ視点/頭お花畑
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(ワカマリナ視点)
し、信じられませんわ……。
「ゲンダ様が窓から身を乗り出して飛び降り自殺……?」
わたくしは今、ゲンダ様の姉のジンダ・エヌエイという女性にゲンダ様がどうなってしまったのかと聞かされていました。ゲンダ様の、あまりにも悲しい最後を……。
「そうよ……あんたが男誑かして贅沢に遊ぶ悪女だって知って絶望したせいでね! あの子は、私の弟は自ら命を絶ったんだ!」
「そ、そんな……」
な、何ということでしょう……。わたくしのせいだなんて……。ここまで聞かされると否定できませんわ……。
「わ、わたくしの……わたくしが美しくて幸せすぎたせいで……!」
「…………………………は?」
「わたくしのありもしない悪評を聞かされたせいで、ゲンダ様が嫉妬狂ってショックのあまり窓から身を投げるだなんて!」
「はぁっ!?」
ゲンダ様……彼が自ら飛び降りてしまったのは……わたくしの存在が原因……目の前の女性はそう言いましたが、その通りだと思うしかありません……。だってわたくしは女神のごとき美貌を持っておりますもの……。
でも、わたくしの美貌を妬み、悪い噂を流す輩もいたのですね。わたくしに無礼を働く兵士が王宮にいることがあるのだから、そんなことがあってもおかしくありませんわ。妬みで悪事を重ねる者がいる、世も末です。
そして、そんな輩が流した根も葉もない噂を耳にしてそれを鵜呑みにして……いえ、それ以上にゲンダ様がわたくしのことを想いすぎて、愛情に狂い悶え死ぬなんて悲劇が起こったのですね……わたくしを慕うあまりに起こった悲劇!
「嗚呼、美しすぎるのも罪だというのでしょうか!?」
「はあっ!? 何言ってんのあんたは!?」
「わたくしはもっと己の美しさを自覚し気を付けるべきだったのでしょうか!? でも、わたくしを慕ってくれる人の全てに優しくできるほどわたくしは器用ではありませんわ!」
「な、何を言って……!?」
信じられないものを見るような目でわたくしを見つめる女性……ジンダ・エヌエイ様。ゲンダ様のことでわたくしを『逆恨み』してこのような行為に及ぶのは許せませんが、謝ってくれれば許してもいいかもしれません。
そう思いましたのに……
「ふ、ふ……ふっざけんなあああああああああああああ!!」
「ふぇっ!?」
ジンダ様は何故か逆ギレされてしまいました。なんで?
「な、何を言い出すかと思えば! 自分が美しすぎるから死んだ? こんな状況で! 私を目の前にして! 気を付けるとか器用じゃないとか戯れ言をほざくなんて! どんだけ頭お花畑なんだよ! 馬鹿にすんのも大概にしなさいよ!」
「ひっ、ええ………?」
な、何だか訳が分かりませんわ………。ゲンダ様の死を悲しんであげているのに何故怒り出しますの? そ、そんな怖い顔で見ないで………。
「……やれやれ。相変わらず自分のことしか頭にないようだねえ」
「え?」
「今来たの? 遅い!」
「悪かったよ」
あら、奥の方から男の人の声がしてきましたわ。しかも、どこかで聞いた覚えがある声ですわ! しかし、誰でしょう? ゲンダ様かジンダ様の交友関係何て、アクサン様か元側近の方々ぐらいでしたけど……その誰でもないような気がしますわ?
「久しぶりだね。ワカマリナ」
「……えっ!?」
あ、この人は………!
し、信じられませんわ……。
「ゲンダ様が窓から身を乗り出して飛び降り自殺……?」
わたくしは今、ゲンダ様の姉のジンダ・エヌエイという女性にゲンダ様がどうなってしまったのかと聞かされていました。ゲンダ様の、あまりにも悲しい最後を……。
「そうよ……あんたが男誑かして贅沢に遊ぶ悪女だって知って絶望したせいでね! あの子は、私の弟は自ら命を絶ったんだ!」
「そ、そんな……」
な、何ということでしょう……。わたくしのせいだなんて……。ここまで聞かされると否定できませんわ……。
「わ、わたくしの……わたくしが美しくて幸せすぎたせいで……!」
「…………………………は?」
「わたくしのありもしない悪評を聞かされたせいで、ゲンダ様が嫉妬狂ってショックのあまり窓から身を投げるだなんて!」
「はぁっ!?」
ゲンダ様……彼が自ら飛び降りてしまったのは……わたくしの存在が原因……目の前の女性はそう言いましたが、その通りだと思うしかありません……。だってわたくしは女神のごとき美貌を持っておりますもの……。
でも、わたくしの美貌を妬み、悪い噂を流す輩もいたのですね。わたくしに無礼を働く兵士が王宮にいることがあるのだから、そんなことがあってもおかしくありませんわ。妬みで悪事を重ねる者がいる、世も末です。
そして、そんな輩が流した根も葉もない噂を耳にしてそれを鵜呑みにして……いえ、それ以上にゲンダ様がわたくしのことを想いすぎて、愛情に狂い悶え死ぬなんて悲劇が起こったのですね……わたくしを慕うあまりに起こった悲劇!
「嗚呼、美しすぎるのも罪だというのでしょうか!?」
「はあっ!? 何言ってんのあんたは!?」
「わたくしはもっと己の美しさを自覚し気を付けるべきだったのでしょうか!? でも、わたくしを慕ってくれる人の全てに優しくできるほどわたくしは器用ではありませんわ!」
「な、何を言って……!?」
信じられないものを見るような目でわたくしを見つめる女性……ジンダ・エヌエイ様。ゲンダ様のことでわたくしを『逆恨み』してこのような行為に及ぶのは許せませんが、謝ってくれれば許してもいいかもしれません。
そう思いましたのに……
「ふ、ふ……ふっざけんなあああああああああああああ!!」
「ふぇっ!?」
ジンダ様は何故か逆ギレされてしまいました。なんで?
「な、何を言い出すかと思えば! 自分が美しすぎるから死んだ? こんな状況で! 私を目の前にして! 気を付けるとか器用じゃないとか戯れ言をほざくなんて! どんだけ頭お花畑なんだよ! 馬鹿にすんのも大概にしなさいよ!」
「ひっ、ええ………?」
な、何だか訳が分かりませんわ………。ゲンダ様の死を悲しんであげているのに何故怒り出しますの? そ、そんな怖い顔で見ないで………。
「……やれやれ。相変わらず自分のことしか頭にないようだねえ」
「え?」
「今来たの? 遅い!」
「悪かったよ」
あら、奥の方から男の人の声がしてきましたわ。しかも、どこかで聞いた覚えがある声ですわ! しかし、誰でしょう? ゲンダ様かジンダ様の交友関係何て、アクサン様か元側近の方々ぐらいでしたけど……その誰でもないような気がしますわ?
「久しぶりだね。ワカマリナ」
「……えっ!?」
あ、この人は………!
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