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101.国王視点/終わり
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――遂に私はパーティーを終わらせることができた。国王として深い謝罪を行うこともできた。その際に、自らを罰することも述べたが、多くの友好国の要人の方々はそれを望まなかった。
『こういうことはたまにあることですから、国王である貴方様ご自身が罰せられる必要はありませんよ。ただ、アクサン殿のことは見過ごせませんが』
『陛下。貴方がすべきことはアクサン殿下の処分であり、貴方に必要な罰は、最後の時その瞬間まで国王として国のために貢献し続けることです』
『親しい方々から事前に聞いているのですよ。アクサン殿下とワカマリナ嬢こそが元凶ですって。国王陛下にとってはそんなバカ息子でも処分しないといけないことが十便な罰なのでは?』
……彼らの言葉は私の心を勇気づけてくれた。本当に心から救われた気分だった。いや、表現としては報われたという方が近いか。国王としても父親としても自信を失った私に元気づけてくれる言葉、たとえお世辞でも本当に救われるものだな。
そう言う意味では、そこまで友好とは言えない国々の要人達の言葉は少し引っ掛かるな。
『流石は国王陛下と、有名な王子様ですね。あらゆる意味で噂を聞いていましたが、噂以上に行動的なお方です。我が国はこれで安泰ですね』
『国王陛下。わたくし共は別にアクサン殿下のことを不快には思っておりませんよ。殿下に罰をなどとは思っていないので、どうかそのまま国王でいてくださいな』
『ほっほっほっ、大変面白い催しものでしたぞ。流石はアクサン殿下、お見事です』
彼らの方は今後、気を付けておかねばなるまい。今は敵対まではしてはいないが、アクサンのことで弱みを握られたか、アクサンから国家機密でも漏れたのかもしれない。相手が相手だからな。そして、後でアクサンにも問い詰めなくてはならない。彼らのあんな反応を見てしまっては奴にも確認を取らないと気が気でない。
しかし、今回は本当に精神的に疲れたな。何とか終わらせることができた今、私室で休みたいものだ。それぐらいはいいだろう。パーティー会場から逃げ出したアクサンのことも部下たちが追っているしな。
私もいい年だが、まだ引退もできない。長男のアクサンがあれではな。長生きするためにも、これから健康管理に十分注意を払わなくてはならん。王妃にも苦労を掛けたくないし、次男もまだ幼いのだ。
だからこそ、私は少しだけ休むとしよう。その間は信頼できる部下たちに任せるとするか。
「……すまないが私は、」
「はい、どうか陛下はもうお休みになってください! これ以上働かれては体がもちませんぞ!」
「え?」
いや、そこまでか?
「無礼を承知で発現しますが、陛下はいい年ではありませんか! それでなくてもお顔がやつれ切っているというのにアクサン殿下の尻拭いまでされるなんて!」
「…………」
やつれ切っているって、なんだか地味にショックを受けた気分だ。それに年のことも言わなくても……。
「陛下、いっそのこと、このまま就寝されてはどうでしょうか? アクサン殿下のことで進展があれば翌日でも私どもがお知らせいたしますので」
「む? ……そうか。そこまで言うのであれば、それもよかろう」
……正直、嬉しい提案だ。ここは、お言葉に甘えておこう。
『こういうことはたまにあることですから、国王である貴方様ご自身が罰せられる必要はありませんよ。ただ、アクサン殿のことは見過ごせませんが』
『陛下。貴方がすべきことはアクサン殿下の処分であり、貴方に必要な罰は、最後の時その瞬間まで国王として国のために貢献し続けることです』
『親しい方々から事前に聞いているのですよ。アクサン殿下とワカマリナ嬢こそが元凶ですって。国王陛下にとってはそんなバカ息子でも処分しないといけないことが十便な罰なのでは?』
……彼らの言葉は私の心を勇気づけてくれた。本当に心から救われた気分だった。いや、表現としては報われたという方が近いか。国王としても父親としても自信を失った私に元気づけてくれる言葉、たとえお世辞でも本当に救われるものだな。
そう言う意味では、そこまで友好とは言えない国々の要人達の言葉は少し引っ掛かるな。
『流石は国王陛下と、有名な王子様ですね。あらゆる意味で噂を聞いていましたが、噂以上に行動的なお方です。我が国はこれで安泰ですね』
『国王陛下。わたくし共は別にアクサン殿下のことを不快には思っておりませんよ。殿下に罰をなどとは思っていないので、どうかそのまま国王でいてくださいな』
『ほっほっほっ、大変面白い催しものでしたぞ。流石はアクサン殿下、お見事です』
彼らの方は今後、気を付けておかねばなるまい。今は敵対まではしてはいないが、アクサンのことで弱みを握られたか、アクサンから国家機密でも漏れたのかもしれない。相手が相手だからな。そして、後でアクサンにも問い詰めなくてはならない。彼らのあんな反応を見てしまっては奴にも確認を取らないと気が気でない。
しかし、今回は本当に精神的に疲れたな。何とか終わらせることができた今、私室で休みたいものだ。それぐらいはいいだろう。パーティー会場から逃げ出したアクサンのことも部下たちが追っているしな。
私もいい年だが、まだ引退もできない。長男のアクサンがあれではな。長生きするためにも、これから健康管理に十分注意を払わなくてはならん。王妃にも苦労を掛けたくないし、次男もまだ幼いのだ。
だからこそ、私は少しだけ休むとしよう。その間は信頼できる部下たちに任せるとするか。
「……すまないが私は、」
「はい、どうか陛下はもうお休みになってください! これ以上働かれては体がもちませんぞ!」
「え?」
いや、そこまでか?
「無礼を承知で発現しますが、陛下はいい年ではありませんか! それでなくてもお顔がやつれ切っているというのにアクサン殿下の尻拭いまでされるなんて!」
「…………」
やつれ切っているって、なんだか地味にショックを受けた気分だ。それに年のことも言わなくても……。
「陛下、いっそのこと、このまま就寝されてはどうでしょうか? アクサン殿下のことで進展があれば翌日でも私どもがお知らせいたしますので」
「む? ……そうか。そこまで言うのであれば、それもよかろう」
……正直、嬉しい提案だ。ここは、お言葉に甘えておこう。
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