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1章 宇宙遭難編
13話 KamiyoHachiyo その1
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20xx年x月x日 「東京特だねスポーツ」より
____________________
航空機行方不明から3日依然消息不明
太平洋上空で姿を消した小型飛行機の捜索が昨日打ち切られた。
ヘリコプター12機、船舶8隻の捜索にもかかわらず機体の破片すら見つからず。
本誌客室編集員談:地球磁場と月の重力の影響で偶然にも亜空間の入り口が瞬間的に出来てしまったのだろう、そこに飛行機が偶然迷い込んでしまったのだ。
と語っている。真相は・・・
____________________
とある港の倉庫内の事務所、薄暗い部屋に男女3人が椅子に座ってくつろいでいる。
「相変わらずくだらない発想をしているな、この新聞は」と言い男は机に向かって投げ捨てた。
「大丈夫だよな中条? 奴は戻って来るんじゃないだろうな?」
「絹井! この計画に何年かけたと思ってるの3年よ? 死んでくれなきゃ困るわ」
「仮に生きていたとしても、あいつは光速移動しかできないはずだ、
たっぷり時間は稼げる」
「ここに現れてこないって事は死んでるに決まってるわ、そうでしょ中条?」
「でも彩音、死んだという証拠はないんだろ?」
「よせ二人とも、生きていようが死んでいようが、今は地球に存在しない。この3日間各国の配下の者たちが探したのだ、それを信じよう」
そう言って男は勢いよく立ち上がり座っている2人を見下ろした。
「絹井、彩音、始めるぞ我々の本来の目的を!」
…
……
焚火を囲いその炎を見つめあう3人、何時もは集まると何気ない会話で盛り上がるのだが今は誰も話しかけてこない、瑠偉と麻衣を交互に何度も目線を映していた美憂がしびれを切らせて話題を持ち掛けた。
「今頃、特スポに飛行機失踪事件の事を書かれてそうだな」
「特スポって?」
麻衣が瑠偉に顔を向け聞いた、溜息交じりに瑠偉が答える。
「ごく自然に、【埼玉に河童が出た】とかをトップ記事にしている笑えるスポーツ紙ですよ、ちなみにパパは毎日読んでました」
「新聞に載ると言う事は地球に戻ったら一躍有名人に、そして芸能事務所の目に止まり、グラドルから女優に・・・クリスタルが毎日買えるわ・・・ふふふっ」
そう言いながら麻衣は頭を斜め上に向け目を閉じる、手を組み胸の前に寄せた。
それを見ていた美憂が呆れた表情で溜息を洩らした。
「今日は妄想する回数が多いな、一日の妄想回数記録更新だな」
「こんなあり得ない状況です、仕方ないですね。しかし最終目標がスマホゲームに課金とか麻衣らしいですね・・・」
瑠偉は麻衣を見ながら力無くつぶやく
「瑠偉、織田さんの話どうする?」
瑠偉は美憂の方を見た後、夜空に輝いている星を見た。
「選択肢を貰いましたが、兼次の心は決まっていると思いますよ」
美憂は不思議そうな顔をしている「そうなのか?」
「兼次は地球に戻ることを最優先すると思います。つまり、私たちが別の選択肢を選ぶと、私達をそこに置き去りにして彼は先に進むでしょうね」
瑠偉はそう言うと見上げていた顔を美憂に向けた。
美憂は瑠偉の視線を確認すると少し間を置き言った。
「つまり結論は何?」
「一番遠い惑星へ行くことですね、それが地球に帰れる確率が一番高いと思います、しかし経過時間を考えると・・・」
美憂は下を向きながら独り言のようにつぶやく
「パパとママは亡くなっている可能性があるってことか、私の両親は晩婚だから余計に可能性が低いな・・・」
「そう言うことになりますね・・・」
瑠偉はそう言うと下を向いている美憂を見続けた。
しばらくして再び星空を見上げると右側の空が部分的に明るくなってきた。
「結論を出す時間が近づいていますね、どうしますか?」
瑠偉は空を見上げたまま美憂に聞いた。
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航空機行方不明から3日依然消息不明
太平洋上空で姿を消した小型飛行機の捜索が昨日打ち切られた。
ヘリコプター12機、船舶8隻の捜索にもかかわらず機体の破片すら見つからず。
本誌客室編集員談:地球磁場と月の重力の影響で偶然にも亜空間の入り口が瞬間的に出来てしまったのだろう、そこに飛行機が偶然迷い込んでしまったのだ。
と語っている。真相は・・・
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とある港の倉庫内の事務所、薄暗い部屋に男女3人が椅子に座ってくつろいでいる。
「相変わらずくだらない発想をしているな、この新聞は」と言い男は机に向かって投げ捨てた。
「大丈夫だよな中条? 奴は戻って来るんじゃないだろうな?」
「絹井! この計画に何年かけたと思ってるの3年よ? 死んでくれなきゃ困るわ」
「仮に生きていたとしても、あいつは光速移動しかできないはずだ、
たっぷり時間は稼げる」
「ここに現れてこないって事は死んでるに決まってるわ、そうでしょ中条?」
「でも彩音、死んだという証拠はないんだろ?」
「よせ二人とも、生きていようが死んでいようが、今は地球に存在しない。この3日間各国の配下の者たちが探したのだ、それを信じよう」
そう言って男は勢いよく立ち上がり座っている2人を見下ろした。
「絹井、彩音、始めるぞ我々の本来の目的を!」
…
……
焚火を囲いその炎を見つめあう3人、何時もは集まると何気ない会話で盛り上がるのだが今は誰も話しかけてこない、瑠偉と麻衣を交互に何度も目線を映していた美憂がしびれを切らせて話題を持ち掛けた。
「今頃、特スポに飛行機失踪事件の事を書かれてそうだな」
「特スポって?」
麻衣が瑠偉に顔を向け聞いた、溜息交じりに瑠偉が答える。
「ごく自然に、【埼玉に河童が出た】とかをトップ記事にしている笑えるスポーツ紙ですよ、ちなみにパパは毎日読んでました」
「新聞に載ると言う事は地球に戻ったら一躍有名人に、そして芸能事務所の目に止まり、グラドルから女優に・・・クリスタルが毎日買えるわ・・・ふふふっ」
そう言いながら麻衣は頭を斜め上に向け目を閉じる、手を組み胸の前に寄せた。
それを見ていた美憂が呆れた表情で溜息を洩らした。
「今日は妄想する回数が多いな、一日の妄想回数記録更新だな」
「こんなあり得ない状況です、仕方ないですね。しかし最終目標がスマホゲームに課金とか麻衣らしいですね・・・」
瑠偉は麻衣を見ながら力無くつぶやく
「瑠偉、織田さんの話どうする?」
瑠偉は美憂の方を見た後、夜空に輝いている星を見た。
「選択肢を貰いましたが、兼次の心は決まっていると思いますよ」
美憂は不思議そうな顔をしている「そうなのか?」
「兼次は地球に戻ることを最優先すると思います。つまり、私たちが別の選択肢を選ぶと、私達をそこに置き去りにして彼は先に進むでしょうね」
瑠偉はそう言うと見上げていた顔を美憂に向けた。
美憂は瑠偉の視線を確認すると少し間を置き言った。
「つまり結論は何?」
「一番遠い惑星へ行くことですね、それが地球に帰れる確率が一番高いと思います、しかし経過時間を考えると・・・」
美憂は下を向きながら独り言のようにつぶやく
「パパとママは亡くなっている可能性があるってことか、私の両親は晩婚だから余計に可能性が低いな・・・」
「そう言うことになりますね・・・」
瑠偉はそう言うと下を向いている美憂を見続けた。
しばらくして再び星空を見上げると右側の空が部分的に明るくなってきた。
「結論を出す時間が近づいていますね、どうしますか?」
瑠偉は空を見上げたまま美憂に聞いた。
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