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射手の統領037 キョウちゃんズの奇襲
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射手の統領
Zu-Y
№37 キョウちゃんズの奇襲
夕刻にはまだ時間があるので、蒼碧龍が休息していると言うタケオ島を偵察したい。
「サキョウとウキョウは式神を使えるのか?」
「もちろんや。式神を使えんオミョシはおらんえ。」
「距離は?」
「せやね、15㎞ってとこやね。」
「そうか、それだとここからタケオ島にはギリギリ届くな。」
「タケオ島?」
「攻略対象の蒼碧龍の棲家があるところだよ。聖湖の北部の真ん中に浮かぶ島なんだ。」
「ああ、あの小さい島な。あそこにおるんか。」
「あの島やったら、こっからよりも、上陸したらええやん。そしたら同時に3体飛ばせるわ。」
「え?式神って複数飛ばせるの?」
「うちらは、近い範囲なら同時に3体までOKや。」
「ふつうは無理やけどな、うちら呪は得意なんよ。せやから式神もようけ使えるんや。」
「おー、それは凄いな。流石、サキョウとウキョウだ。
じゃあ、俺はこれからタケオ島に渡って流邏矢を登録して来るから、皆は今日はもうゆっくりしててよ。ユノベ館の温泉巡りとか、いいんじゃない?」
「「え?温泉?」」キョウちゃんズの眼が輝いた。
「うん、ユノベ館には、敷地内から湧いてるのと、東の山と北の山からそれぞれ引いてるのとで、3つの温泉があるんだよ。」
「えー、それは凄いやないの。」
「うちら、温泉には目がないんよ。」
「それはよかった。じゃあ、サヤ姉、サジ姉、ホサキ、この後、サキョウとウキョウを湯殿へ案内してあげて。
じゃ、また後でな。」
俺はそのままユノベ館を出て、ガハマの港町から小舟でタケオ島に渡り、操龍弓を手に取った。ライのときはこれでおよその位置を掴むことができたが、やはりそうだ、蒼碧龍のおよその位置が分かる。蒼碧龍はこの島にいる。操龍弓を持てば、近くにいる神龍の気配が分かるのだ。
俺は、流邏矢の甲矢をタケオ島に登録して、ユノベ副拠館へ戻って来た。念のため、ユノベ副拠館を乙矢に登録した。
戻ったらすぐ皆で夕餉だ。館の食堂へ行き、夕餉を取りながら話が弾む。
「サキョウ、ウキョウ、温泉は気に入ったか?」
「「そらもう。」」
「全部入った?」
「「もちろん!」」自慢げにぺったんこの胸を張るキョウちゃんズ。
「5人で湯巡りかい?」
「うん。」
「サヤ姉もサジ姉もサキ姉も、3人ともボン・キュッ・ボンで凄かったでぇ。」
「うちらもはよ、ああなりたいなぁ。」
苦笑する嫁3人。そりゃそうだ。3人ともスレンダーだもんな。ボン・キュッ・ボンは、キョウちゃんズの自分基準な訳だ。
「ふたりは13歳にしてはちょっと遅いみたいだけど、育ちだしたらすぐだよ、すぐ。」
「そしたら、はよ抉じ開けてなぁ。」
「うちら早く陰陽士になって、分家の連中を見返したいんよぉ。」
「成人するまでダメだ!」
「「いけずー」」
「さて話は変わるが…」
「「あ、スルーしよった。」」
キョウちゃんズを睨んで黙らせ、
「流邏矢をタケオ島に登録して来たから、明日から本格的に蒼碧龍の捜索を行う。今日タケオ島に行って確信したが彼奴はあの島にいる。気配をしっかり感じた。サキョウとウキョウは、明日、俺と一緒に流邏矢でタケオ島に飛んで、式神でタケオ島を偵察してくれ。各々3体飛ばせるって言ってたよな。」
「「うん。」」
「サヤ姉、サジ姉、ホサキは、館で待機。蒼碧龍攻略に備えて鍛錬をしといてくれ。」
「そう言えば、キョウちゃんズは式神3体を同時に飛ばして気力消費は大丈夫かしら?」
「ライはんも言うてはったけど、うちら気力量がずっと多いんで大丈夫やと思うよ。」
「朝から晩まで3体飛ばし続けたことはないけどなぁ。」
「それなら…私も…一緒に…行って…気力切れに…備えた方が…いいかも…。」
「なるほどな、じゃあ明日はサジ姉も一緒に行こう。」
夕餉が終わって各自の部屋に散る。キョウちゃんズは当然同じ部屋。俺は湯殿へ行く。昨日は翠湯にしたから今日は黒湯にしよう。いつも通り内湯で掛け湯したら早々に露天風呂へ行く。
嫁3人はキョウちゃんズと先に入ってしまったから、今日はひとりでゆっくり入るか。湯船で両腕両脚を伸ばしてゆったり寛ぐ。あー、このヨウ素臭、黒湯だなー。よくよく考えたら、昆布茶に入ってるようなもんかもなー。梅干持ってくりゃよかったなー。
あまりの気持ちよさにダランとなってついつ言うトウトして来た。
~~キョウちゃんズ目線~~
「ウキョウ、アタル兄は温泉に行ったようや。」
「よし、ほな突撃や。」
アタルは硫黄臭が好きと聞いていたふたりは、最初に翠湯に行ったのだが、脱衣所に衣類がない。
「おらんようやね。」
「せやね、次、行こか?」
黒湯の脱衣所でアタルの衣類を見つけた。
「よし、おるで。」
「サキョウ、決心はええな。」
「うん。うちらぺったんこやけど、のの様は普通や。」
「せやな。恥ずかしない、恥ずかしない、恥ずかしない…。よし、大丈夫や。行くで。」
「おう。」
とは言っても威勢がいいのは口だけで、恐る恐る中を窺うキョウちゃんズ。そらそうですな。何せまで13歳ですから。
「あれ?おらんよ。」
「そか、じゃあ露天やな。」
再び仕切り直して露天に向かう。内湯から露天を窺うキョウちゃんズ。
「おった。湯の中で寝てはるようや。」
「そーっと入って、横からくっついたったら驚くやろね。」
顔を見合わせて、ニマーっとなるキョウちゃんズ。
~~アタル目線~~
あれ?人の気配がする。そーっと薄目で見ると、キョウちゃんズだ。ゆーくりと風呂に入って来る。しょうがないなぁ。ふたりとも頂はまわりとあんま変わらんな。肌色か。アタルの得意技、頂チェックである。
一瞬、脅かしてやろうか?と思ったが、万が一悲鳴でも上げられたら、ややこしいことになると思ってやめた。
何をする気かな?寝たふり続行に決定。
左右に分かれて寄り添って来たな。腕を取ってどうする気だ?あ、手を握って来た。それで終わり?胸にあてるくらいしないの…あ、して来た。鼓動が伝わって来る。ふたりとも随分ドキドキ言ってるよ。相当頑張ってるのね。…あらら、もう持て余して来たか?おませなことを言っててもまだ13歳だもんな。
「この後、俺の手をどうすんの?」
「「!」」
「ふたりとも、夕餉前にお風呂入ったんじゃなかったっけ?」
「アタル兄、いつから起きててん?」コラ、俺の質問はスルーか?
「最初から。」
「うちらで両手に花やな。」コラ、ゴマ化してんじゃねーよ。
「両手に蕾だな。」
俺は両腕をふたりの肩に回して、ぐっと引き寄せた。
ふたりともお祈りポーズで身を固めてる。これでは胸に触れない。
「ふたりとも、両腕が邪魔ですよー。」
「「うー。」」
俺は両手をさっと下げて、無防備な下を侵略した。ふたりは慌てて腰を引き、両手で俺の手を摑まえる。前屈みになって両膝を引き寄せ、脚をぎゅっと閉じて体育座りのように縮こまった。
「こっちも邪魔が入りましたねー。」
「「もうやめてー。」」
「はーい、無理しちゃダメなの、よく分かりましたかー?」
俺は笑って両手を挙げた。
「「いけずー。」」
「サキョウ、ウキョウ、よく聞いて。俺はとても優秀な陰士として、ふたりに声を掛けたんだよ。俺には、今のふたりの力で十分なんだ。オミョシでは評価されなくて悔しい思いもしたんだろうけど、俺はオミョシの判断基準の方が間違ってると思う。それに、ふたりの今の実力を認めてるのは、俺だけじゃなくて、ヤマホウシのウジやクラマも同じだっただろ?」
「「うん。」」
「ライから陽の術の素質があるって聞かされて、すぐにでも陰陽士になって分家を見返したい気持ちはよく分かるけど、でもそれっていつでもできることだぞ。俺が抉じ開けるって意味は分かってるよな?今のふたりの体は未熟で、それには耐えられないぜ。無理せずちゃんと成長してから分家を見返せばいいんじゃないかな?」
「「そやね。」」
しばらく沈黙があって、サキョウが不安を口にする。
「うちらってもう13やんかー。うちらの成長って遅いんよ。このまま成長しないこともあるんやないやろか?」
「そりゃ確かに心配だな。診てやろか?」
「分かるの?」
「ちょっとくすぐったいけど我慢しろよ。」
俺はサキョウを後ろから抱え、脇の下から前に手を回して、頂を丹念に刺激した。
「ちょっと、アタル兄、くすぐっ…うふぅ…んー…あっ…。」
「大丈夫だ。しっかり反応してるからもうすぐだな。はい、次。」
ウキョウを捕まえて同じことをやった。ウキョウの頂も丹念に刺激した。
「え?うちもやるの?あ…ダメ…あふぅ…んっ…くっ…。」
「ウキョウもOK。感度良好だからもうすぐだな。」
ふたりとも両腕を胸の前でクロスして胸を完全ガードし、涙目のジト目で見上げて来たが、そもそももっとイロイロやられるつもりで侵入して来たんだろうが!
「今のを俺が繰り返してやれば、ふたりの成長は加速されると思うぜ。毎晩やってやろうか?」
「「…。」」か細い声で返事は聞き取れなかった。
一応、念を押しておくぞ。俺はロリコンではない。その証拠にマイサンはそのままだ。マイドラゴンに変身はしていない!
3人で風呂から上がるとき、キョウちゃんズはマイサンをチラ見していた。バレバレだぞ。俺も見たからおあいこだけどな。ぺったんことツルツルでまったくそそらなかった。ふたりは13歳にしては明らかに成長が遅い。確かにふたりが不安になるのも分かる気がした。
キョウちゃんズと脱衣所で別れて部屋に戻り、俺の知恵袋のライに聞いてみた。
「ライ、双子の成長が遅めな理由って分かる?」
『気力量が多過ぎるせいだな。』
「そんなことってあるのか?」
『奴らの気力量が並外れているのだ。成長にまわるはずの養分までもが、気力の維持に使われている。』
「いつ頃、成長期になるかな?ひょっとしてあのまんまか?」
『さっきアタルがスイッチを入れたではないか。』
「え?」
『子供のうちはくすぐったがるが、成長すると悦ぶようになる。悦ぶようになるまで、せいぜいかわいがってやることだ。』
「マジか?」
『それからどんどん食わせろ。今の双子には養分が必要だ。一旦成長モードに入れば、一気に育つぞ。』
キョウちゃんズには朗報だ。俺はロリではないが、将来育ったときのため、じゃなかった、キョウちゃんズのため、協力することにしようっと♪
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
設定を更新しました。R4/3/13
更新は月水金の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
Zu-Y
№37 キョウちゃんズの奇襲
夕刻にはまだ時間があるので、蒼碧龍が休息していると言うタケオ島を偵察したい。
「サキョウとウキョウは式神を使えるのか?」
「もちろんや。式神を使えんオミョシはおらんえ。」
「距離は?」
「せやね、15㎞ってとこやね。」
「そうか、それだとここからタケオ島にはギリギリ届くな。」
「タケオ島?」
「攻略対象の蒼碧龍の棲家があるところだよ。聖湖の北部の真ん中に浮かぶ島なんだ。」
「ああ、あの小さい島な。あそこにおるんか。」
「あの島やったら、こっからよりも、上陸したらええやん。そしたら同時に3体飛ばせるわ。」
「え?式神って複数飛ばせるの?」
「うちらは、近い範囲なら同時に3体までOKや。」
「ふつうは無理やけどな、うちら呪は得意なんよ。せやから式神もようけ使えるんや。」
「おー、それは凄いな。流石、サキョウとウキョウだ。
じゃあ、俺はこれからタケオ島に渡って流邏矢を登録して来るから、皆は今日はもうゆっくりしててよ。ユノベ館の温泉巡りとか、いいんじゃない?」
「「え?温泉?」」キョウちゃんズの眼が輝いた。
「うん、ユノベ館には、敷地内から湧いてるのと、東の山と北の山からそれぞれ引いてるのとで、3つの温泉があるんだよ。」
「えー、それは凄いやないの。」
「うちら、温泉には目がないんよ。」
「それはよかった。じゃあ、サヤ姉、サジ姉、ホサキ、この後、サキョウとウキョウを湯殿へ案内してあげて。
じゃ、また後でな。」
俺はそのままユノベ館を出て、ガハマの港町から小舟でタケオ島に渡り、操龍弓を手に取った。ライのときはこれでおよその位置を掴むことができたが、やはりそうだ、蒼碧龍のおよその位置が分かる。蒼碧龍はこの島にいる。操龍弓を持てば、近くにいる神龍の気配が分かるのだ。
俺は、流邏矢の甲矢をタケオ島に登録して、ユノベ副拠館へ戻って来た。念のため、ユノベ副拠館を乙矢に登録した。
戻ったらすぐ皆で夕餉だ。館の食堂へ行き、夕餉を取りながら話が弾む。
「サキョウ、ウキョウ、温泉は気に入ったか?」
「「そらもう。」」
「全部入った?」
「「もちろん!」」自慢げにぺったんこの胸を張るキョウちゃんズ。
「5人で湯巡りかい?」
「うん。」
「サヤ姉もサジ姉もサキ姉も、3人ともボン・キュッ・ボンで凄かったでぇ。」
「うちらもはよ、ああなりたいなぁ。」
苦笑する嫁3人。そりゃそうだ。3人ともスレンダーだもんな。ボン・キュッ・ボンは、キョウちゃんズの自分基準な訳だ。
「ふたりは13歳にしてはちょっと遅いみたいだけど、育ちだしたらすぐだよ、すぐ。」
「そしたら、はよ抉じ開けてなぁ。」
「うちら早く陰陽士になって、分家の連中を見返したいんよぉ。」
「成人するまでダメだ!」
「「いけずー」」
「さて話は変わるが…」
「「あ、スルーしよった。」」
キョウちゃんズを睨んで黙らせ、
「流邏矢をタケオ島に登録して来たから、明日から本格的に蒼碧龍の捜索を行う。今日タケオ島に行って確信したが彼奴はあの島にいる。気配をしっかり感じた。サキョウとウキョウは、明日、俺と一緒に流邏矢でタケオ島に飛んで、式神でタケオ島を偵察してくれ。各々3体飛ばせるって言ってたよな。」
「「うん。」」
「サヤ姉、サジ姉、ホサキは、館で待機。蒼碧龍攻略に備えて鍛錬をしといてくれ。」
「そう言えば、キョウちゃんズは式神3体を同時に飛ばして気力消費は大丈夫かしら?」
「ライはんも言うてはったけど、うちら気力量がずっと多いんで大丈夫やと思うよ。」
「朝から晩まで3体飛ばし続けたことはないけどなぁ。」
「それなら…私も…一緒に…行って…気力切れに…備えた方が…いいかも…。」
「なるほどな、じゃあ明日はサジ姉も一緒に行こう。」
夕餉が終わって各自の部屋に散る。キョウちゃんズは当然同じ部屋。俺は湯殿へ行く。昨日は翠湯にしたから今日は黒湯にしよう。いつも通り内湯で掛け湯したら早々に露天風呂へ行く。
嫁3人はキョウちゃんズと先に入ってしまったから、今日はひとりでゆっくり入るか。湯船で両腕両脚を伸ばしてゆったり寛ぐ。あー、このヨウ素臭、黒湯だなー。よくよく考えたら、昆布茶に入ってるようなもんかもなー。梅干持ってくりゃよかったなー。
あまりの気持ちよさにダランとなってついつ言うトウトして来た。
~~キョウちゃんズ目線~~
「ウキョウ、アタル兄は温泉に行ったようや。」
「よし、ほな突撃や。」
アタルは硫黄臭が好きと聞いていたふたりは、最初に翠湯に行ったのだが、脱衣所に衣類がない。
「おらんようやね。」
「せやね、次、行こか?」
黒湯の脱衣所でアタルの衣類を見つけた。
「よし、おるで。」
「サキョウ、決心はええな。」
「うん。うちらぺったんこやけど、のの様は普通や。」
「せやな。恥ずかしない、恥ずかしない、恥ずかしない…。よし、大丈夫や。行くで。」
「おう。」
とは言っても威勢がいいのは口だけで、恐る恐る中を窺うキョウちゃんズ。そらそうですな。何せまで13歳ですから。
「あれ?おらんよ。」
「そか、じゃあ露天やな。」
再び仕切り直して露天に向かう。内湯から露天を窺うキョウちゃんズ。
「おった。湯の中で寝てはるようや。」
「そーっと入って、横からくっついたったら驚くやろね。」
顔を見合わせて、ニマーっとなるキョウちゃんズ。
~~アタル目線~~
あれ?人の気配がする。そーっと薄目で見ると、キョウちゃんズだ。ゆーくりと風呂に入って来る。しょうがないなぁ。ふたりとも頂はまわりとあんま変わらんな。肌色か。アタルの得意技、頂チェックである。
一瞬、脅かしてやろうか?と思ったが、万が一悲鳴でも上げられたら、ややこしいことになると思ってやめた。
何をする気かな?寝たふり続行に決定。
左右に分かれて寄り添って来たな。腕を取ってどうする気だ?あ、手を握って来た。それで終わり?胸にあてるくらいしないの…あ、して来た。鼓動が伝わって来る。ふたりとも随分ドキドキ言ってるよ。相当頑張ってるのね。…あらら、もう持て余して来たか?おませなことを言っててもまだ13歳だもんな。
「この後、俺の手をどうすんの?」
「「!」」
「ふたりとも、夕餉前にお風呂入ったんじゃなかったっけ?」
「アタル兄、いつから起きててん?」コラ、俺の質問はスルーか?
「最初から。」
「うちらで両手に花やな。」コラ、ゴマ化してんじゃねーよ。
「両手に蕾だな。」
俺は両腕をふたりの肩に回して、ぐっと引き寄せた。
ふたりともお祈りポーズで身を固めてる。これでは胸に触れない。
「ふたりとも、両腕が邪魔ですよー。」
「「うー。」」
俺は両手をさっと下げて、無防備な下を侵略した。ふたりは慌てて腰を引き、両手で俺の手を摑まえる。前屈みになって両膝を引き寄せ、脚をぎゅっと閉じて体育座りのように縮こまった。
「こっちも邪魔が入りましたねー。」
「「もうやめてー。」」
「はーい、無理しちゃダメなの、よく分かりましたかー?」
俺は笑って両手を挙げた。
「「いけずー。」」
「サキョウ、ウキョウ、よく聞いて。俺はとても優秀な陰士として、ふたりに声を掛けたんだよ。俺には、今のふたりの力で十分なんだ。オミョシでは評価されなくて悔しい思いもしたんだろうけど、俺はオミョシの判断基準の方が間違ってると思う。それに、ふたりの今の実力を認めてるのは、俺だけじゃなくて、ヤマホウシのウジやクラマも同じだっただろ?」
「「うん。」」
「ライから陽の術の素質があるって聞かされて、すぐにでも陰陽士になって分家を見返したい気持ちはよく分かるけど、でもそれっていつでもできることだぞ。俺が抉じ開けるって意味は分かってるよな?今のふたりの体は未熟で、それには耐えられないぜ。無理せずちゃんと成長してから分家を見返せばいいんじゃないかな?」
「「そやね。」」
しばらく沈黙があって、サキョウが不安を口にする。
「うちらってもう13やんかー。うちらの成長って遅いんよ。このまま成長しないこともあるんやないやろか?」
「そりゃ確かに心配だな。診てやろか?」
「分かるの?」
「ちょっとくすぐったいけど我慢しろよ。」
俺はサキョウを後ろから抱え、脇の下から前に手を回して、頂を丹念に刺激した。
「ちょっと、アタル兄、くすぐっ…うふぅ…んー…あっ…。」
「大丈夫だ。しっかり反応してるからもうすぐだな。はい、次。」
ウキョウを捕まえて同じことをやった。ウキョウの頂も丹念に刺激した。
「え?うちもやるの?あ…ダメ…あふぅ…んっ…くっ…。」
「ウキョウもOK。感度良好だからもうすぐだな。」
ふたりとも両腕を胸の前でクロスして胸を完全ガードし、涙目のジト目で見上げて来たが、そもそももっとイロイロやられるつもりで侵入して来たんだろうが!
「今のを俺が繰り返してやれば、ふたりの成長は加速されると思うぜ。毎晩やってやろうか?」
「「…。」」か細い声で返事は聞き取れなかった。
一応、念を押しておくぞ。俺はロリコンではない。その証拠にマイサンはそのままだ。マイドラゴンに変身はしていない!
3人で風呂から上がるとき、キョウちゃんズはマイサンをチラ見していた。バレバレだぞ。俺も見たからおあいこだけどな。ぺったんことツルツルでまったくそそらなかった。ふたりは13歳にしては明らかに成長が遅い。確かにふたりが不安になるのも分かる気がした。
キョウちゃんズと脱衣所で別れて部屋に戻り、俺の知恵袋のライに聞いてみた。
「ライ、双子の成長が遅めな理由って分かる?」
『気力量が多過ぎるせいだな。』
「そんなことってあるのか?」
『奴らの気力量が並外れているのだ。成長にまわるはずの養分までもが、気力の維持に使われている。』
「いつ頃、成長期になるかな?ひょっとしてあのまんまか?」
『さっきアタルがスイッチを入れたではないか。』
「え?」
『子供のうちはくすぐったがるが、成長すると悦ぶようになる。悦ぶようになるまで、せいぜいかわいがってやることだ。』
「マジか?」
『それからどんどん食わせろ。今の双子には養分が必要だ。一旦成長モードに入れば、一気に育つぞ。』
キョウちゃんズには朗報だ。俺はロリではないが、将来育ったときのため、じゃなかった、キョウちゃんズのため、協力することにしようっと♪
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設定を更新しました。R4/3/13
更新は月水金の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
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カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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