射手の統領

Zu-Y

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射手の統領022 貸切混浴

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射手の統領
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№22 貸切混浴

 ひとり部屋になったおかげで、昨夜は久々にぐっすり眠れたので、今朝の目覚めは頗る爽快だった。

 そういえば、4人部屋での5人女子会の後、女性陣はちゃんと寝たのだろうか?まさかとは思うが、朝まで女子会をやってたりしないよな?

 朝餉を摂りに食堂に行くと、男どもしかいない。
「おはよう。アタル。」
 商隊副長のハンジョー、サンファミの5人、タヅナ隊隊員の4人が、あちこちで声を掛けて来た。
「おはよう。女性陣はまだ起きて来てないのかな?」と俺。
「え?アタルは嫁たちと一緒じゃないのか?」とジュピ。
「いや、昨夜は、アキナとタヅナがセプト部屋に来て、女子会やるからって、俺は部屋を追い出されたんだよ。あいつら5人で遅くまで女子会やってて、寝坊したのかもしれんな。」
「はぁぁ、最初の宿泊から隊長がこれでは示しがつきませんね。私がお嬢たちを起こしてきます。セプト部屋ですね。」とハンジョーが溜息をついて立ち上がる。

「「「「「おはようございます。」」」」」ちょうどそこへ5人が起きて来た。
 なんだよ。寝坊じゃないのか、つまんねーな。笑
 結局、定刻の8時ちょい前に、商隊はチガサの宿屋を出発した。

 和の国の東から南に掛けてと海は、延々と遠くまで続く大海原おおうなばらだ。外海とつみとも言う。その大海原を弓手側に見ながら商隊は進む。心地よい海風に吹かれ、磯の香りを堪能しつつ、道中はつつがない。平和だ。

 オダーラの港町を越えると、海沿いから山道に入った。コネハの温泉街はもうすぐだ。
 通過したオダーラは大きな港町で、古の戦国時代に、オダーラを拠点としていた戦国大名が、城下町をすべて城の一部として取り込んだ惣構えと言う城造りで有名になった。そのまま要衝の地として大いに栄え、その繁栄は今日まで続いている。

 俺とアキナとタヅナが乗る中央車両では、俺は、御者席の横にタヅナと並んで座って、タヅナから御者としての手綱捌きを教わっていた。
「アタルぅ、筋がいいわよぉ。」
「一昨日の顔合わせのとき、タヅナが言ってたろ?乗りこなしてるんじゃなくて乗せてもらってるんだって。大切なのは、的確な指示と信頼関係だって。実はあれが眼から鱗でさ、その心掛けを肝に銘じたんだな。そしたら、なんだか馬が言うことを聞いてくれるんだよ。」
「この調子ならぁ、騎馬も上手く行くわよぉ。」
 タヅナから御者のレクチャーを受けながら、この日1日は終わった。

 今夜の宿泊は、きつい山越えの、登り道の途中にあるコネハ温泉街だ。例によって、山高屋コネハ支店に荷馬車と積荷を預けた。
 この山にはいい温泉が湧いており、山の中腹にできたコネハ温泉街が人気で、とても栄えている。コネハの温泉街と言えば、とても有名なのだ。
 山の中に、涌谷と言う名の、温泉が噴き出しているところがあって、そこから各温泉宿屋は、温泉を引いている。泉質は俺が大好きな白濁硫黄泉だ。

 しかも、コネハ支店近くの今夜の宿屋は、敷地内に自家源泉があり、涌谷から引き湯している大浴場の他に、自家源泉の貸切風呂もある。
 ここの宿屋のウリは、部屋単位で45分、自家源泉の貸切風呂が使えることだそうだ。

 チェックインの際に、俺がプンプン匂う白濁硫黄泉が好きだと言うと、宿屋の主人が嬉しそうに話し掛けて来た。
「それはようございました。ぜひ、うちの源泉の貸切風呂をご堪能下さい。濃さは和の国随一なんですよ。しかも美肌効果付きです。」
「ほう、それは楽しみだな。俺も白濁硫黄泉には、それなりにうるさいぜ。」俺の挑発的な視線を、宿屋の主人は自信ありげに受け止めた。バチバチバチと、互いの視線で火花が散った。…ような気がした。笑

 チェックインしてすぐの時間帯を予約し、セプト部屋の4人で貸切風呂に向かう。ちなみに混浴はOKと言うお墨付きを、嫁3人から貰っている。その理由は、混浴では妊娠しないからだそうだ。

 美肌の湯と言った宿屋の主人の言葉に、3人は期待に胸を弾ませている。ちなみに3人とも小振りな双丘ではあるが、それなりに弾んでたな。笑

 部屋単位の貸切風呂だから、湯船は4人がやっと入れる程度の大きさだった。確かにこの大きさでは大浴場にはならんな。しかし湯は、宿の主人が自慢するだけあってとても濃い。まさに真っ白だ。匂いもプンプンだ。
 温泉に浸かり、湯船の底に手をつくと、ぬるふわの手触りがある。すくってみると、ものすごい量の湯の華で両手がいっぱいになった。思わず、顔と首に塗ったくった。おー、湯の華パックだー。至福である。

 この湯の華には美肌効果があると言うことなので、再び両手いっぱいに湯の華をすくって、弓手側にいるサヤ姉に向かって、正面から、首、肩、胸と塗りたくった。当たり前だが一番念入りに塗ったのは小振りな双丘だ。桃色のポチリを撫でまわしたのは言うまでもない。サヤ姉は俺のなすがままだ。
 次は馬手側のサジ姉だ。また両手いっぱいに湯の華をすくって、首、肩、胸の順に塗ったくり、ここでも小振りな双丘を揉みしだいていると、サジ姉はツンと双丘を突き出して来た。うれしい心遣いだ。俺は桜色のポチリをしばらく堪能した。吐息が悩ましい。
 最後は正面のホサキだ。対面で一番遠かったので、引き寄せながら反転させて、後ろから包み込むようにし、すくった湯の華いっぱいの両手で、首、肩、胸の順に、優しく撫でまわした。小振りな双丘のベージュのポチリも指で丹念に扱った。ホサキも俺に身を任せている。

 しかしここまでなんだな。これ以上はお預けなのだ。泣

 超濃厚白濁硫黄泉の中では、双丘×3の効果で、マイサンはマイドラゴンに変身している。マイドラゴンには目は付いてないから、あくまでも例えなのだが、目が血走ってる。そんな、オーラがマイドラゴンから出ていた。

「ここの湯の華なんだけど、アタルのドラちゃんのホワイトブレスに似てない?」
 こくり。「…似てる…。」
「なんと、実は私もそう思っていたところだったのだ。」
 これこれ3人とも、ドラちゃんって…。ホワイトブレスって…。なんか微妙にハズっこいんですけど…。

 お触りだけなら黙認なので,もうすぐ貸切時間が終了するってぇのに、マイドラゴンは収まる気配はまったくない。困ったやつだ。いや、俺のせいか?笑

 このままじゃのぼせるので、仕方なくそのまま出て、先に脱衣所に戻ることにした。3人の視線が気になるがしょうがない。
「ドラちゃん、なんか余裕があるわね。」
 こくり。「昨夜…抜いた…かも…?」
「そうね。ひとりだったしね。」
「何の話だ?」ホサキがサヤに尋ねる。
「あとで教えてあげるわ。」
 3人はなんかコソコソ相談している。全部聞こえているぞ。まあ、いいか。

 その後、俺たちは大浴場に行った。大浴場は男湯と女湯が別だ。分かれて入る。大浴場は広かった。しかも露天風呂もある。涌谷から引いている白濁硫黄温泉も申し分ない。
 しかし、宿屋の主人が絶対の自信を誇っていた自家源泉には敵わない。自称白濁硫黄泉ソムリエの俺としては、素直に宿屋の主人を称えようではないか。

 夕餉は宴会場だった。こう言うところがいかにも温泉宿っぽい。料理もおいしく頂いた。
 今のところ野盗の襲撃はないし、とても順調だ。非常に割のいいお仕事だ。

 明日以降の行程に備えてゆっくり休もう。
 嫁3人と同室ながら、お預けの生殺し状態にも少しずつ慣れて来たのだろうか?今夜は4人部屋で初めてまともに眠りに就くことができた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

設定を更新しました。R4/2/6

更新は月水金の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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