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ダンジョンマスターの最後

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まさか、ダンジョンマスターがわざわざ出てくるとは、しかも命を持って部下を守ろうとするとは・・・
とりあえず、みんなの意見を聞いてみるか。

「ダンジョンに住んでいる者を助けて欲しいと言ってるがどうする?」

俺がそう聞くと、女魔導師が
「ダンジョンで活動している者たちは、恐らくダンジョンマスターの命令で統制が取れているはずよ。 彼を倒した後、もしかしたら統制が解け 暴れだすかもしれない。 ここは撃滅させるべきよ。」と言う。

すると聖女は、
「このような形で部下の命を助けようとしているものに対し、慈悲の心を与えると言うのが私の信じる宗教の教義です。 ぜひ聞き入れてあげてください。」と反論する。

それを聞いていたガルーダの長は、「一応帝国では、全ての魔人族を受け入れ保護をしている。 まさかダンジョンに住む魔人族がいるかとは思うが、魔人族である限りは受け入れてくれるはずだ。」と勇者に耳打ちした。

3天龍達は無言を貫き、ただ勇者を見つめている。 どうやら、全てを勇者に託すようだ。



「ダンジョンマスターよ! 俺たちの探しているものについての情報次第でその願いを受け入れよう。」

俺は勇者の言葉に頷くと、勇者は俺の反応を見て、話を続けた。

「我々は、マージナルの葉と妖精の鱗粉を求めてこのダンジョンにきた。 それを引き渡せ」

これは・・・ 妖精達を狙っていると言うことなのか・・・? もしかしたら、降伏した後で妖精族達は保護という理由で監禁されてしまうかもしれない。 どうするか・・・。 ここで妖精族の存在を隠すべきか・・・

そう考えていると、ダンジョンのみんながマージナルの元へ駆けつけてしまった。
「マスターを殺さないで!!」
アートちゃんが大声で叫ぶと、妖精達も口々に叫び始めた。

「これが、あんたの守りたかったものか・・・」
勇者はそう呟くと、彼らに説明し始めた。

「ダンジョンマスターは第1級討伐対象だ。 多くの人がこのダンジョンに殺されている。流石に罪を免れることはできないだろう・・・。 ただ君たちがここに来てくれたおかげで、ダンジョンマスターとの約束は達せれた。君たちの命に関しては保証しよう。」
そういうと、勇者は聖剣を取り出し俺の首へと当てた。

「何か最後にいうことはないか?」

「やるなら一思いにやってくれ・・・」
俺がそう呟くと、勇者は聖剣を振りかぶった。






PS:最終回が近いかも?



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