悪夢の森

木野恵

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国が滅ぶワケ

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 約束は守ります。何をしても日の目を見れないようにします。

 下の立場にある人間からの要望や救援には何もせず無視をし、上か同じ立場の人間、しかも外の人からの要望には約束すると答えてしっかり守った人は亡くなった。

 当然の報いだろう。人を助けてほしいという願いは叶えず、弱いものいじめをし尽くした人間の末路だ。

 しかしあろうことか、私が殺したと言いがかりをつけ、仕返しをすると喚く人たちがいるのだ。

 亡くなった人が約束するといった相手と仲間たちだ。

 まったくもって理不尽極まりない。いじめた方が悪いのにどういうことだろう。

 そんな私に同情してくれたのか助けてくれようとした人々が現れたけれど、それをこいつを盾にして戦えば勝てると勘違いした人によって振り払われたどころか国家滅亡へと追い込まれるきっかけになった。

 自業自得だな。こんな国滅んで当然だ。

 それ以外に思うことも感じることもなかったけれど、今まで何度もそうやって差しのべられた手をとれないようにされ続けてきたので心底うんざりした。

 何度同じことをされ続けるのだろうか。

 こんな国滅んで当然だ。

 今まで私がされてきたことと同じだ。

 やっとわかりあえた、やっと歩み寄れた、やっと仲良くなれる。

 そう思った矢先に何度ぶち壊されてきたと思っているのだろう。

 やってることは私に性悪を働いてきた人々と同じだし、やはりどこの国から来た人か、どこの国の人間かなど全く関係ないということだ。

 あろうことか、国が嫌がらせを受けるのは、お金がなく貧しい国へと陥れられているのは、私のせいだと思わせようとしているらしい。

 いやいや、人からの好意を戦えば勝てると勘違いしたバカの自業自得だ。私じゃない。

 それに、一生懸命戦争を起こせないよう弱らせている人は無能扱いされてとても不憫な思いをさせられている。

 おまけに、もし戦争が起きてしまえば助けを求めた先は助けてくれないどころか、戦わされるのは、前線にたつのは私たちの国の人間だけだし、勝つことなんて出来ないからもっとひどい扱いを受けるだろう。

 敗戦国な上に人々からの好意を勝てると勘違いして蜂起して負けたバカな国の人間たちという、もっとも生まれてきたくない国へとなり下がるだろう。

 国が滅ぶなら道連れにするという考えもあるようだが、滅んだり死ぬようなら一人で死ね。わしゃ知らん。

 こうしてめでたく、好戦的な一人のバカのせいでとある国は貧困化し、ある一国民へしたいじめがそっくりそのまま返ってきて、二度と日の目を見ることがなくなるのでした。
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