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Myth of The Wind
宿命の戦い11
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「フェルグス……我々の事も、人間の事も考えてのタイミングで出てきたな。流石に頭が切れる……ロキ様が重宝する訳だ」
ビューレイストは独り言のように呟くと、ダーインスレイヴを握り直す。
フェルグス、アルパスター、そしてゼーク……
フィアナ騎士とベルヘイム騎士の上位に位置する騎士が3人並び立つ姿は、なかなか壮観だ。
それでも、ビューレイストには余裕すら感じられる。
大蛇ヨルムンガンドを従えるビューレイストにとって、この3人を相手にしながらでも、後退する部隊を足止めする程度は問題ない。
「最早、逃がしてやっても状況は変わらんがな……バルドルの力を削ぐ……一番重要なミッションは終わっている。フェルグスの顔を立ててやる為に、気付かれない程度に戦ってやるか……」
ヨルムンガンドの腹を軽く叩いたビューレイストは、そのまま大地を蹴る。
ビューレイストの剣技は、ヨトゥン軍の全体で考えてもトップクラスだ。
その打ち込みも、異常に早い。
高速の打ち込みも脅威だが、その手に握るダーインスレイヴに斬られると傷口が塞がらないというオマケ付きだ。
下手に受けに行って傷つけられたら、かすり傷であっても出血による死は免れない。
「遠距離攻撃で対処するぞ! 相手の土俵で戦ってやる必要は無い!」
アルパスターは叫ぶと、後方に跳びながらブリューナクから3本の光の槍を発生させる。
キシャァァァア!
光の槍は、ビューレイストを守るように前に出たヨルムンガンドの長い腹部に直撃した。
ビューレイストはスピードを落とさず、ブリューナクの光の槍を受けたヨルムンガンドを飛び越えてアルパスター達に迫る。
が……ヨルムンガンドを飛び越えたビューレイスト目掛けて、閃光の如く伸びてきたカラドボルグが襲う。
その一撃をいとも容易くダーインスレイヴの腹で受け止めると、その反動を利用して加速する。
「殺す必要は無いが、どのみちロキ様の前に立ち塞がる者は全て始末する事になる。ならば、ここで死んでも変わらんな」
ビューレイストは、隙の無い動きでアルパスターの懐に入り込む。
「安全圏からしか攻撃出来ない奴に、私が倒される訳がない。騎士ならば、正々堂々と戦う事も考えるべきだったな!」
ガキィィィィイ!
アルパスターの脇腹を抉るような軌道を描くダーインスレイヴに、刺し出されたバスタード・ソードが交錯し、激しい金属音が響く。
「ほう……やるな」
「もう……私の目の前で、ランカスト将軍のような悲劇は起こさせない!」
普段なら力負けするであろうビューレイストの身体を、ゼークは細い腕に力を込めて押し返す。
「今……何故かは分からないけど、凄い力が湧いてきてる! 今の私なら、どんな敵とでも戦える気がする!」
「どういう原理か分からんが、この風の影響で起こる力の増大は個人差がある……フェルグスより小娘の方が力が増している……」
ゼークの力に逆らわず、ビューレイストは後方へ跳んで衝撃を和らげる。
「考えていても仕方ないな……ヨルムンガンド、人間共の退路を絶て! 私はコイツらの相手をする」
「させるかっ! 彼は、この人々を救う為に戦っているのだろう……ならば、私が守る!」
オルフェが率いて後退していく部隊の先回りをしようと地を這いずりながら移動するヨルムンガンド目掛けて、カラドボルグが伸びて行く。
ヨルムンガンドを串刺しにしたカラドボルグは、その身に雷を纏わせる。
ガアアァァァァ!
電撃が走り、ヨルムンガンドは感電して、陸に上げられた魚のようにピクピクと不随意運動を始めた。
「やはり……小娘程ではないが、フェルグスの力も増している。ヨルムンガンドの動きを止めてしまうとはな……」
そう言うと、ビューレイストは視線を空へと向ける。
「ロキ様……万が一は無いと思いますが、この風……気をつけて下さい……」
ビューレイストの視線の先では、ロキと一真の激しい戦いが続いていた。
途切れる事の無い、剣と槍が重なり合う金属音。
「ちぃ……突然、冷静な動きを取り戻したか……凰の目の副作用は、不可逆的だった筈! 何故、戻れた!」
「この風だ……穏やかで懐かしいような、優しい風……この風が、思い出させてくれた。この戦いの意味を! オレは、貴方の中のオーディンを殺す! そして、次に繋げなければいけないんだ!」
ロキの言う通り、一真の動きは変化していた。
一真がグラムを振れば炎が攻撃範囲を広げ、突けば雷が襲ってくる。
グングニールで攻撃しても、幾層にも重なった土の薄い板が盾のように一真を守り、物理攻撃も電撃も通用しない。
先程までは悪魔の翼のように威圧的な印象を受けていた鳳凰の翼は、優しい光を灯し始め神々しさすら感じる。
「心が穏やかに……心を失う恐怖も消えていく……これが、凰の目を持つ者の最終形態……」
心を失う恐怖が消えた一真は、ロキの動きが手に取るように分かった。
恐怖を押さえ付けながら戦っていた時と比べたら、まるで余裕がある。
「くっ……何が起きている! 相手は元神とはいえ、今は人間なんだぞ! 主神の力で戦う私が、たかが1人の人間に圧されるとでも言うのかっ!」
一真が動けば、光の粒子が舞う。
鳳凰戦型……後に、そう語り継がれる最強の戦闘スタイル。
「ここで勝利しても、貴方は死なない! けど、もうオーディンの姿にもなれない筈だ! 人々を惑わす姿に、二度となれないだけでも!」
グラムの一撃に、ロキの身体はよろめく。
「ちっ! 後に来る脅威の為に、神器は1つでも必要なんだぞ! バルドル、今じゃない! 未来を見据えろ! この犠牲が、この世界を守る事に繋がるんだ……何故、分からん!」
「それでも……命が消えた瞬間に、その人の世界は終わる! 無駄に命を犠牲にしちゃいけないんだ!」
グングニールとグラムが、激しく激突する。
「だから、貴様とは相容れないんだ! 今を救うだけでは、未来は救われない! そんな都合の良い話は無いんだよ!」
ロキと一真、その決着が訪れようとしていた……
ビューレイストは独り言のように呟くと、ダーインスレイヴを握り直す。
フェルグス、アルパスター、そしてゼーク……
フィアナ騎士とベルヘイム騎士の上位に位置する騎士が3人並び立つ姿は、なかなか壮観だ。
それでも、ビューレイストには余裕すら感じられる。
大蛇ヨルムンガンドを従えるビューレイストにとって、この3人を相手にしながらでも、後退する部隊を足止めする程度は問題ない。
「最早、逃がしてやっても状況は変わらんがな……バルドルの力を削ぐ……一番重要なミッションは終わっている。フェルグスの顔を立ててやる為に、気付かれない程度に戦ってやるか……」
ヨルムンガンドの腹を軽く叩いたビューレイストは、そのまま大地を蹴る。
ビューレイストの剣技は、ヨトゥン軍の全体で考えてもトップクラスだ。
その打ち込みも、異常に早い。
高速の打ち込みも脅威だが、その手に握るダーインスレイヴに斬られると傷口が塞がらないというオマケ付きだ。
下手に受けに行って傷つけられたら、かすり傷であっても出血による死は免れない。
「遠距離攻撃で対処するぞ! 相手の土俵で戦ってやる必要は無い!」
アルパスターは叫ぶと、後方に跳びながらブリューナクから3本の光の槍を発生させる。
キシャァァァア!
光の槍は、ビューレイストを守るように前に出たヨルムンガンドの長い腹部に直撃した。
ビューレイストはスピードを落とさず、ブリューナクの光の槍を受けたヨルムンガンドを飛び越えてアルパスター達に迫る。
が……ヨルムンガンドを飛び越えたビューレイスト目掛けて、閃光の如く伸びてきたカラドボルグが襲う。
その一撃をいとも容易くダーインスレイヴの腹で受け止めると、その反動を利用して加速する。
「殺す必要は無いが、どのみちロキ様の前に立ち塞がる者は全て始末する事になる。ならば、ここで死んでも変わらんな」
ビューレイストは、隙の無い動きでアルパスターの懐に入り込む。
「安全圏からしか攻撃出来ない奴に、私が倒される訳がない。騎士ならば、正々堂々と戦う事も考えるべきだったな!」
ガキィィィィイ!
アルパスターの脇腹を抉るような軌道を描くダーインスレイヴに、刺し出されたバスタード・ソードが交錯し、激しい金属音が響く。
「ほう……やるな」
「もう……私の目の前で、ランカスト将軍のような悲劇は起こさせない!」
普段なら力負けするであろうビューレイストの身体を、ゼークは細い腕に力を込めて押し返す。
「今……何故かは分からないけど、凄い力が湧いてきてる! 今の私なら、どんな敵とでも戦える気がする!」
「どういう原理か分からんが、この風の影響で起こる力の増大は個人差がある……フェルグスより小娘の方が力が増している……」
ゼークの力に逆らわず、ビューレイストは後方へ跳んで衝撃を和らげる。
「考えていても仕方ないな……ヨルムンガンド、人間共の退路を絶て! 私はコイツらの相手をする」
「させるかっ! 彼は、この人々を救う為に戦っているのだろう……ならば、私が守る!」
オルフェが率いて後退していく部隊の先回りをしようと地を這いずりながら移動するヨルムンガンド目掛けて、カラドボルグが伸びて行く。
ヨルムンガンドを串刺しにしたカラドボルグは、その身に雷を纏わせる。
ガアアァァァァ!
電撃が走り、ヨルムンガンドは感電して、陸に上げられた魚のようにピクピクと不随意運動を始めた。
「やはり……小娘程ではないが、フェルグスの力も増している。ヨルムンガンドの動きを止めてしまうとはな……」
そう言うと、ビューレイストは視線を空へと向ける。
「ロキ様……万が一は無いと思いますが、この風……気をつけて下さい……」
ビューレイストの視線の先では、ロキと一真の激しい戦いが続いていた。
途切れる事の無い、剣と槍が重なり合う金属音。
「ちぃ……突然、冷静な動きを取り戻したか……凰の目の副作用は、不可逆的だった筈! 何故、戻れた!」
「この風だ……穏やかで懐かしいような、優しい風……この風が、思い出させてくれた。この戦いの意味を! オレは、貴方の中のオーディンを殺す! そして、次に繋げなければいけないんだ!」
ロキの言う通り、一真の動きは変化していた。
一真がグラムを振れば炎が攻撃範囲を広げ、突けば雷が襲ってくる。
グングニールで攻撃しても、幾層にも重なった土の薄い板が盾のように一真を守り、物理攻撃も電撃も通用しない。
先程までは悪魔の翼のように威圧的な印象を受けていた鳳凰の翼は、優しい光を灯し始め神々しさすら感じる。
「心が穏やかに……心を失う恐怖も消えていく……これが、凰の目を持つ者の最終形態……」
心を失う恐怖が消えた一真は、ロキの動きが手に取るように分かった。
恐怖を押さえ付けながら戦っていた時と比べたら、まるで余裕がある。
「くっ……何が起きている! 相手は元神とはいえ、今は人間なんだぞ! 主神の力で戦う私が、たかが1人の人間に圧されるとでも言うのかっ!」
一真が動けば、光の粒子が舞う。
鳳凰戦型……後に、そう語り継がれる最強の戦闘スタイル。
「ここで勝利しても、貴方は死なない! けど、もうオーディンの姿にもなれない筈だ! 人々を惑わす姿に、二度となれないだけでも!」
グラムの一撃に、ロキの身体はよろめく。
「ちっ! 後に来る脅威の為に、神器は1つでも必要なんだぞ! バルドル、今じゃない! 未来を見据えろ! この犠牲が、この世界を守る事に繋がるんだ……何故、分からん!」
「それでも……命が消えた瞬間に、その人の世界は終わる! 無駄に命を犠牲にしちゃいけないんだ!」
グングニールとグラムが、激しく激突する。
「だから、貴様とは相容れないんだ! 今を救うだけでは、未来は救われない! そんな都合の良い話は無いんだよ!」
ロキと一真、その決着が訪れようとしていた……
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