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2章:王国でのパーティー
23話:ルイス王子とのダンス
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王様からのお願いに断れるわけないでしょうが!!
そう思いながらお父様を見ると、お父様は笑顔で怒っていた。そうだ。この人とんでもない親ばかだった!
お父様が返答する前に私が答える。
「身に余る光栄でございます。ルイス王子がよろしければ是非。」
「そうか!してルイスはどうだ?」
「こちらこそ、このような綺麗な方とダンスが出来るとは光栄です。」
そう言うと、王様はルイス王子に耳打ちする。
挨拶だけでも緊張したのに、王子と踊るってまじか…。
本当にお父様は地位を持っているんだなぁ。
まぁ、パーティーに出るってならなかったらお父様のフルネームも知らなかったしね。挨拶の練習の時に知ったよ。
そもそも苗字があるのは貴族の証。
つまり苗字があるお父様は貴族という扱いになる。
地位を聞いた時びっくりしたよ。王様の次の偉いとか、本当にびっくりするわ。
最初に聞いた時顎外れたかと思ったもん!
はぁ。
早く帰ってクロと寝たい。
「お待たせいたしました。それでは行きましょかサクラ様。」
いつの間にか近くに来ていたルイス王子が、私に手を向ける。
これはエスコートをする証。
やっぱり王子となればそれぐらい教育されてるよね。
私もシトリンがいなかったらやばかったな。と思いつつ、その手を取る。
「いいえ、ダンスにお誘いいただき誠にありがとうございます。」
「こちらこそまさか承諾いただけるとは驚きました。」
「そんな、お断りする理由なんてございませんよ。」
「そうではなく、サクラ様のお父様が…ね?」
「あ…、お父様が申し訳ございません。」
あの親ばかのお父様の事だ。
きっとこっちでも噂は広がっているんだろう。
「えっと、私こういう場にくるのは初めてでして…、不慣れかと思いますが何卒よろしくお願い致します。」
そう言いながら初めてルイス王子の顔を見る。
今まで緊張していて何も見ていなかったから、その風貌に驚く。
シトリンに負けず劣らずのイケショタ!!!
綺麗なストレートの黒髪に真っ赤な目。
完全に俺様系のイケショタがいた。
エスコートの仕方や、ダンスの前の話し方は全然俺様感ないけど、外見はめっちゃ俺様。
これは将来モテるな。絶対に。
「そんなに緊張なさらず。楽しみましょう。」
そう王子が言うと曲が変わる。
これはダンスを習った中で一番難しいダンス曲。
おいおい、まさかこれをチョイスするのか。いっぱい練習してよかったよ!!
そう思いながらダンスしていたけど違和感に気づく。
全然踊りにくくないのだ。
なんでだろう?と王子を見ると、王子は綺麗にほほ笑む。
その可愛さに不覚にもキュンとすると同時に気づいた。この王子めちゃくちゃエスコートが上手!
シトリンの時はお互い習いたてというのもあったけど足を何回も踏んでしまった。
けど、王子とはどうだろう?
全くそんな感じはしない。
かなり練習したのは本当だが、この曲の難しさは私が保証する。
完璧に踊れるにはもっと時間がかかるはず、なのに、今私は完璧に踊れている。
「ね、サクラ様。楽しんで。」
そう耳元で話しかけてくる王子にドキっとしながら私は完全に身を任せた。
その光景を面白くなさそうに見ている人に気づかず…。
そう思いながらお父様を見ると、お父様は笑顔で怒っていた。そうだ。この人とんでもない親ばかだった!
お父様が返答する前に私が答える。
「身に余る光栄でございます。ルイス王子がよろしければ是非。」
「そうか!してルイスはどうだ?」
「こちらこそ、このような綺麗な方とダンスが出来るとは光栄です。」
そう言うと、王様はルイス王子に耳打ちする。
挨拶だけでも緊張したのに、王子と踊るってまじか…。
本当にお父様は地位を持っているんだなぁ。
まぁ、パーティーに出るってならなかったらお父様のフルネームも知らなかったしね。挨拶の練習の時に知ったよ。
そもそも苗字があるのは貴族の証。
つまり苗字があるお父様は貴族という扱いになる。
地位を聞いた時びっくりしたよ。王様の次の偉いとか、本当にびっくりするわ。
最初に聞いた時顎外れたかと思ったもん!
はぁ。
早く帰ってクロと寝たい。
「お待たせいたしました。それでは行きましょかサクラ様。」
いつの間にか近くに来ていたルイス王子が、私に手を向ける。
これはエスコートをする証。
やっぱり王子となればそれぐらい教育されてるよね。
私もシトリンがいなかったらやばかったな。と思いつつ、その手を取る。
「いいえ、ダンスにお誘いいただき誠にありがとうございます。」
「こちらこそまさか承諾いただけるとは驚きました。」
「そんな、お断りする理由なんてございませんよ。」
「そうではなく、サクラ様のお父様が…ね?」
「あ…、お父様が申し訳ございません。」
あの親ばかのお父様の事だ。
きっとこっちでも噂は広がっているんだろう。
「えっと、私こういう場にくるのは初めてでして…、不慣れかと思いますが何卒よろしくお願い致します。」
そう言いながら初めてルイス王子の顔を見る。
今まで緊張していて何も見ていなかったから、その風貌に驚く。
シトリンに負けず劣らずのイケショタ!!!
綺麗なストレートの黒髪に真っ赤な目。
完全に俺様系のイケショタがいた。
エスコートの仕方や、ダンスの前の話し方は全然俺様感ないけど、外見はめっちゃ俺様。
これは将来モテるな。絶対に。
「そんなに緊張なさらず。楽しみましょう。」
そう王子が言うと曲が変わる。
これはダンスを習った中で一番難しいダンス曲。
おいおい、まさかこれをチョイスするのか。いっぱい練習してよかったよ!!
そう思いながらダンスしていたけど違和感に気づく。
全然踊りにくくないのだ。
なんでだろう?と王子を見ると、王子は綺麗にほほ笑む。
その可愛さに不覚にもキュンとすると同時に気づいた。この王子めちゃくちゃエスコートが上手!
シトリンの時はお互い習いたてというのもあったけど足を何回も踏んでしまった。
けど、王子とはどうだろう?
全くそんな感じはしない。
かなり練習したのは本当だが、この曲の難しさは私が保証する。
完璧に踊れるにはもっと時間がかかるはず、なのに、今私は完璧に踊れている。
「ね、サクラ様。楽しんで。」
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