40 / 56
5章:ヒマワリとナツメの初デート
40話:デート【待ち合わせ】
しおりを挟む
何とか昼に近い朝に起きる。死んだように眠ったから疲れとかはないけど、頭がさえてしょうがない。そのせいで緊張からか気持ち悪い。あー!なんでこうなっちゃうんだろう!?むしろ疲れてた方が自然に会話できるのに!
しかもデートとか言われると余計に緊張して…!あ、なんかお腹痛くなってきたかも…。
お腹をさすりながら顔を洗い髪を整える。
「あ、ヒゲ生えてる」
なんでこんなときに生えるんだろう。俺あんまり生えない性質なんだけどな…。
思わずでる溜め息。溜め息と共に緊張もどっかいけばいいのに。そう思いながら着物に着替える。スーパーとは程遠いほどの気合の入れ方に、これが本当のデートの待ち合わせかと納得する。
長時間歩くのには不向きな下駄しか持っていない。待ち合わせの時間も近いし、仕方がないな綺麗めなサンダル履こう。
「…待ち合わせってここでいいんだっけ?」
スマホで地図アプリを開けて確認する。
うん。やっぱり会ってるな。ってことはこの辺に棗くんがいるはず…って…うわ、いた。アソコだけ空気が違う。アソコだけ少女漫画だ。なんかキラキラしてるもん。あんな髪をなびかせるだけの意味不明な風は吹かない、そう爽やかなイケメンの前以外ではな!!!
正直に言おう。俺はアソコに行きたくない。怖い。あの少女漫画の空気が怖い。背景変えてくんねぇかな?もうホラー漫画みたいな背景でも文句言わねぇよ?俺。キラキラ背景じゃなくなれば俺はそれで満足です。
「あ、葵くーん!…もう、気づいてたらこっちに来てくれてもよかったのに」
「…爽やかが小走りでこっちにやってきた」
「え?爽やか?」
「あ、へ?ううん、こっちの話。うん、うん。そ、それで?今日はどこに行くんだよ?」
「今日はね。まずランチに行って、その後映画を見て最近できたインスタ映えするカフェに行く。その後はゲーセンよって最後に晩御飯かな?」
「…めっちゃ具体的…」
映画もゲーセンも好きなの知ってるのか?ってぐらいピンポイントで好きなの当ててくるじゃん。しかも最近できたインスタ映えするカフェって、このあいだ俺がTubetterで拡散スタンプを押したからか?
まさかとは思うけどTubetterのアカウント監視されてる?
「えっと、じゃあまずはランチだよな?どこか目星はついてるのか?」
「うん!すっごい美味しいお寿司屋さんがあるんだ。ランチだと二千円で食べ放題があるからそれとかいいかなって」
「寿司!?超いいじゃん!!」
「よかった。お寿司が好きなままで」
「そんなに味覚に変動しないって。んじゃ行こうよ。そのお寿司食べ放題のお店に…!」
あんなに緊張してたのに、お寿司食べ放題の言葉を聞いただけでお寿司しか考えられなくなる自分の食い意地にびっくりする。棗くんの料理を食べるようになってから食に執着するようになってきたな…。
これは胃袋掴みにかかられてるのかも…。うぅ、つくづく恐ろしい男だ。
「行く前にこれだけは言わせて」
「ん?」
「着物すっごく似合ってるよ。…僕とのデートに気合入れてくれたんだ」
「っな!み、耳元で、さ、囁くな!!」
しかもデートとか言われると余計に緊張して…!あ、なんかお腹痛くなってきたかも…。
お腹をさすりながら顔を洗い髪を整える。
「あ、ヒゲ生えてる」
なんでこんなときに生えるんだろう。俺あんまり生えない性質なんだけどな…。
思わずでる溜め息。溜め息と共に緊張もどっかいけばいいのに。そう思いながら着物に着替える。スーパーとは程遠いほどの気合の入れ方に、これが本当のデートの待ち合わせかと納得する。
長時間歩くのには不向きな下駄しか持っていない。待ち合わせの時間も近いし、仕方がないな綺麗めなサンダル履こう。
「…待ち合わせってここでいいんだっけ?」
スマホで地図アプリを開けて確認する。
うん。やっぱり会ってるな。ってことはこの辺に棗くんがいるはず…って…うわ、いた。アソコだけ空気が違う。アソコだけ少女漫画だ。なんかキラキラしてるもん。あんな髪をなびかせるだけの意味不明な風は吹かない、そう爽やかなイケメンの前以外ではな!!!
正直に言おう。俺はアソコに行きたくない。怖い。あの少女漫画の空気が怖い。背景変えてくんねぇかな?もうホラー漫画みたいな背景でも文句言わねぇよ?俺。キラキラ背景じゃなくなれば俺はそれで満足です。
「あ、葵くーん!…もう、気づいてたらこっちに来てくれてもよかったのに」
「…爽やかが小走りでこっちにやってきた」
「え?爽やか?」
「あ、へ?ううん、こっちの話。うん、うん。そ、それで?今日はどこに行くんだよ?」
「今日はね。まずランチに行って、その後映画を見て最近できたインスタ映えするカフェに行く。その後はゲーセンよって最後に晩御飯かな?」
「…めっちゃ具体的…」
映画もゲーセンも好きなの知ってるのか?ってぐらいピンポイントで好きなの当ててくるじゃん。しかも最近できたインスタ映えするカフェって、このあいだ俺がTubetterで拡散スタンプを押したからか?
まさかとは思うけどTubetterのアカウント監視されてる?
「えっと、じゃあまずはランチだよな?どこか目星はついてるのか?」
「うん!すっごい美味しいお寿司屋さんがあるんだ。ランチだと二千円で食べ放題があるからそれとかいいかなって」
「寿司!?超いいじゃん!!」
「よかった。お寿司が好きなままで」
「そんなに味覚に変動しないって。んじゃ行こうよ。そのお寿司食べ放題のお店に…!」
あんなに緊張してたのに、お寿司食べ放題の言葉を聞いただけでお寿司しか考えられなくなる自分の食い意地にびっくりする。棗くんの料理を食べるようになってから食に執着するようになってきたな…。
これは胃袋掴みにかかられてるのかも…。うぅ、つくづく恐ろしい男だ。
「行く前にこれだけは言わせて」
「ん?」
「着物すっごく似合ってるよ。…僕とのデートに気合入れてくれたんだ」
「っな!み、耳元で、さ、囁くな!!」
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
壁穴奴隷No.19 麻袋の男
猫丸
BL
壁穴奴隷シリーズ・第二弾、壁穴奴隷No.19の男の話。
麻袋で顔を隠して働いていた壁穴奴隷19番、レオが誘拐されてしまった。彼の正体は、実は新王国の第二王子。変態的な性癖を持つ王子を連れ去った犯人の目的は?
シンプルにドS(攻)✕ドM(受※ちょっとビッチ気味)の組合せ。
前編・後編+後日談の全3話
SM系で鞭多めです。ハッピーエンド。
※壁穴奴隷シリーズのNo.18で使えなかった特殊性癖を含む内容です。地雷のある方はキーワードを確認してからお読みください。
※No.18の話と世界観(設定)は一緒で、一部にNo.18の登場人物がでてきますが、No.19からお読みいただいても問題ありません。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる