溺愛 ※不定期掲載

zakura

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ある日の昼休み。

大事件が起きている。

梓「風間さーんはやくー」
        「う、うん、、」
て、
手を引かれてる。
同じクラスの宇佐美くんに。
ちょっと、ちょっとまて
どうしてこうなってしまったの、
え、え? 





時を戻そう。
確か、1限、2限と教育学の授業を
学部のみんなで受けてた。
で、
いつもつるんでる西と山田と昼飯を食べようと誘ってたらサークルの集まりで食べれないって
言われて、、

言われて、

そこに宇佐美くんが突然入ってきた。
そして西と喋り初めて、、
で、


西「じゃっ、うちらサークルあるから」
山田「ごめんね、千歳ちゃん」

取り残されたのは私と宇佐美くん。

私は逃げるようにして立ち上がった。


        「…(さーて、学食に行ってクラスの子
                  探すか)」ガタッ

何者かにてを捕まれる。

誰かなんて、ここには私と宇佐美くんしかいないのだから宇佐美くんしかいない。

振り替えると宇佐美くんがニコにしていった。

梓「風間さんご飯一緒に食べよっ♪」

だよねぇ。
そうなるよね。
コミュニケーションお化け、怖すぎる。
思わず後ずさる私。
目で拒否を訴える。

        「…(まじ」

効いていないようだ。

梓「いや?かな」

目を潤ませてみてくる宇佐美くん。
男のくせに。
たじろぐわたし。

        「(くっ、、なにこいつ、
              そんな目で見んな)ぐ、いや、、」

梓「いや?」
首をこてんとかしげてくる。

男の癖に女々しいわ。
でもそれに弱い私は、、、

        「いや、、、ではないっ!食べる食べよ」

というしかないのである。

宇佐美くんは嬉しそうに手を離した。

梓「やったぁ、ありがとー」
  
で冒頭に戻る。





教室で二人きりはもちろん嫌だったので人がたくさんいる学食にきた。

そこで他の人を見つけてそいつらも入れるっていう作戦を思い付いたが会うことはなく、結局二人で食べることになってしまった。

周りに人はいるが結局これじゃあ、二人きりと一緒だ。

というか、我に帰ってみるとすごい事件だ。
私が男と食事するなんて(立夏くん例外)

てか、快くって感じではないけど。

早くご飯食べて出よう。と決心する。

目の前に座っている悩みの種に目を向けた。

、それにしても、、さっきも思ったけど
こいつのコロコロ変わる表情め
男の癖にかわいい、、
て、、

私は頭をブンブンっとふった。

ダメダメ!
流されんな、ブれんな
相手は男だぞ

目の前のやつは男、男、お、と、、

男であるねんじをかけていた私は宇佐美くんの弁当に目を奪われた。

梓「風間さん大丈夫?」
        「、、、、すご」
宇佐美くんの目の前には美味しそうなお弁当。

いい色の卵焼きに、絵に出てきそうな三角おにぎり、ミートボール。
いかにも手作り
てか、女子だ。すご。

特に卵焼きなんて、、
      「ふわっふわで美味しそー、、」
って!ハッ!声に出てた!?

やばい。と思い、そろりと宇佐美くんをみる。

すると宇佐美くんはキョトンとした表情をしていたと思ったらいきなり笑いだした。

梓「ふはっ!風間さん、おもしろ。
            顔がコロコロ変わるね笑」

顔?おもしろい?

なにいってんだこいつ

一気に冷める。

私に話しかけてくる時点で変わってるんだこいつ。

冷たい目でみて、心を落ち着かせていると宇佐美くんは自分の卵焼きを自分の弁当の蓋において私の前に差し出した。

梓「あげる。」
        「えっ、」

ちょっと、、欲しかった。

絶対言わないけど!

すると宇佐美くんはふふっ。とまた笑った。

りく「俺はいつでも食べれるから。どうぞ」

わざわざ弁当箱の蓋において、、。

いくら嫌いな男子だとしてもしんせつしてくれたらお礼は言わなければならない。

私は軽くお辞儀をした。

       「ありがとう、、ございます」

それのどこが面白いのか、また笑いだす。

次笑ったら、帰る。

りく「ぶはっ!!おもしろいよ風間さん笑」

ともあれ、くれたものにはお返ししなきゃ。

でも自分の手元にあるのは、この食いかけのコロッケパンのみ。

申しわけないけど、これでいいか。

        「お礼は私のパン一口でどう?」
今日の私の昼御飯のコロッケパンを差し出す。

これ、美味しいし、いいでしょ。

梓「え、いいの?」

目を輝かせてくる。

ただのコロッケパンですけど、

なんなら購買で買えるし。

まぁ、喜んでるならそれでいい。

        「卵焼きのお礼。
            食べかけで悪いんだけど」

宇佐美くんは首をブンブンふった。。

梓「全然全然!ありがとう!
            じゃあ、いっただきまーす!はむっ!」


私の手ごと引き寄せて
パンを頬張った宇佐美くん。

別にそれはいいんだけど、

いいんだけど、
あの、
我慢できずに口を開いた。

       「…一口でか」

でかい。
パン半分くらいなくなった。
これ、昼御飯なのに。
これしかないのに。

でも文句は言えない。

宇佐美くんは口をモグモグさせながらいう。

りく「えええ、こんなもんだよー」

男と女の違いか。これが。

ていうか、触られたりしゃべったりしてるけど、、

宇佐美くんを見つめる。

りく「?」

変だ。

嫌悪感がない。

立夏くん以外に男に嫌悪感感じないの久しぶりだ。

もしかして、私、宇佐美くんともっと仲良くなれるかも。


立夏くんに自慢しよう。

私は残りのパンにかじりついた。









千歳と宇佐美くんがご飯を食べているテーブルの二つ斜め前の席に、心理学部の男子が固まってご飯を食べていた。

そのうちの一人が千歳に気づき、立夏を茶化す。

生徒1「おいおい、立夏。かわいいお姫様
               教育学部のイケメンと
               ランチしてますよー」

立夏はパクパクと進めていた箸を止めた。

立夏「あ?千歳が?まさか」
生徒1「じゃあ、あれは誰だよ」
言われた方を見てみると
確かに、千歳は教育学部でイケメンと噂の男とご飯を食べていた。

、、千歳が男とご飯食ってる。

見たことない光景に驚く立夏。

それを見て、さらに他の友人たちも茶化し始める。

生徒2「あーあ、
               立夏飯どころじゃなくなったなぁ」

立夏は驚きを隠しながらいった。

立夏「なんでだよ」

しかし驚きは隠しきれないようだ。
箸がおちる。

それを見て友人たちが笑った。

生徒2「だって他の男に取られないように
               大切に守ってきたんでしょ?
              そんな子が男といたら、、、

             ねぇ?」
立夏「別に恋愛には発展しないだろーよ」

するはずがない。

だって千歳はおれいがいのおとこには嫌悪感を示すんだから、と言い聞かせる。

生徒1「ほー、余裕ですか」
立夏「まーな」


しかし、もうそんなに時間がないということを立夏は感じていた。

大学に入ってから
男と関わることになる可能性には配慮してた
しかし
こんなに早いとは思わなかったため驚きも大きかった。




かわいい千歳が外に出ないように、立夏は硬い檻を作らなければとしっかりかんじた。






    








        
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