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触手 ※本格的なプレイ開始はここから

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 だが葉助の身体はみの虫のように空中で軽く揺れただけだった。
 「かっかっか、そう言うでない。お主、なかなか見所があるかもしれぬ・・・・・・」
 そう言うがいなや。

 にゅるりっ。

 「なっ、きっ、貴様何のつもりだっ!?」
 葉助の胸の間に、伸ばされた触手がさらに数本入り込む。葉助の腕ほどの太さのそれは、ぬるぬると服の中で動き回り始めた。そして葉助の胸板を粘液で汚しながら、徐々に徐々に衣服をずり上げるようにして剥ぎ取っていく。

 「や、やめろっ!俺をどうするつもりだっ!」
 「かっかっか、さーて、どうするか貴様次第といったところじゃのう・・・・・・」

 逆さづりにされていた葉助の身体が、ぐるりと回され地面に足先が向かう形に戻された。

 「ど、どういうことだ・・・・・・」
 「そう可愛らしい顔をするでない・・・・・・、かっかっか・・・・・・」
 葉助が着ていたものは全て首元までたくし上げられ、役目を放棄した外套が頼りなく腕に引っかかっている。剥き出しにされた葉助の身体には、隙間なく粘液が塗り込められていった。

 着衣の中には小刀の他、相手にかけて使う毒薬や、爆薬等が仕込んであったが、こうなってはもはや反撃の手立てはない。
 「やめろっ、やめろっ、何をするっ!」
 悲鳴を上げるが、抵抗むなしくうわあぁっと無数の触手が肌に直に触れ出した。ずるずると身体を探るように蠢く触手たち。
 のしかかるように動く太い触手と、くすぐるように動く細い触手とで、葉助の体力はどんどん奪われていく。
 「ぐ、し、痺れる・・・・・・」

 ―――死ぬんか、俺は・・・・・・。退治屋として篠田家の中でも嘱望されていたこの俺が、こんな、こんな、ところで・・・・・・。
 こんなことになるなら、大人たちの勧め通り結婚相手を見つけて、より腕を磨いておくべきだったのか。いやそれ以前に、もっと山の怪異について下調べし、対策を練っておくべきだったか。昨日言い合いをしたっきりの祖父。自分の殉職の報せを受けて一体どんな顔をするだろう。

 様々な思いが交錯し、葉助の目から光が消えかけていた。
 ・・・・・・しかし。

 ―――?・・・・・・なんか、・・・・・・おかしいぞ。

 ふと違和感に包まれる。活発さを取り戻したはずの妖怪の触手は、ぺたぺたと肌を這い回るだけで何ら自分を死に至らしめようとする意思が感じられないのだ。

 「貴様・・・・・・。こ、攻撃・・・・・・してこないのか」

 自分から命の源である精を奪い、衰弱死させてしまう、もしくは力強い触手で直接ひねり殺されてしまうものだとばかり思っていたのに。
 葉助の問いに、妖怪はせせら笑った。
「かかかっ、なんじゃ。さっさと死にたかったか?」
 そして、一本の触手が葉助の下腹部、臍の下辺りの皮膚をなぞった。ぬるぬるした太い感触に、葉助はぴんっと張り詰める弓のように跳ねる。

 「うあああっ!?」
 ざらりと這われたそこは、葉助の苦手な箇所だった。幼い頃、姉と取っ組み合いをした時に触れられて一気に形勢逆転されてしまって以来、他人から触れられるのを避けていたところ。

 「なんじゃ、適当に触れただけじゃったのに・・・・・・、かかっ、可愛らしいではないか!そんなに反応してくれるとは思わんかったぞ、かーっかっかっかっか!!」
 「くっ、ぐううっ・・・・・・!」
 妖怪とはいえ知性のある存在に、己の痴態とも言える姿を見られ、おまけにあざ笑われた。つい一刻前まで死を覚悟していたはずの葉助だが、むくむくと沸いて来た羞恥と怒りに任せてカーッと熱くなる。

 「きっ、貴様ぁっ、殺すっ・・・・・・!あっ、・・・・・・あああぁっ!?」
 触手が今度はツツーッと葉助の背筋を先端で細くなぞった。思わず仰け反って剥きだしになった喉笛にまで、ざらりと舐めるように別の一本が這う。
 「あっ!?あああああああーーーーっっっっ!!!!!!!」
 そんな敏感な場所を二箇所同時に刺激されるなど初めての体験だ。とても耐えられるはずがない。葉助はビクンビクンと打ち上げられた魚のように身を跳ねさせる。

 「はあっ、はあぁ・・・・・・、め、滅してやる・・・・・・調子に乗るなよ化け物っ、・・・・・・絶対にっ、息の根を止めてっっ、跡形もな、っっ、ああっ、ああああっ!!!???」
 怨嗟の途中でまたも葉助は大きく全身を震わせる。鳥の羽のようになった一本の触手が、葉助の無防備になったわき腹をぞぞぞ、と大きく撫で上げたからだ。
 どうもこの無数の触手は、細くなったり太くなったり、平べったくなったり、さらにはもっと他の形状にまで自在にその形を変えることができるらしい。

 「おお~、怖い怖い。滅されてしまうのか」
 まるであやすかのような口ぶりだった。
 「かかかっ、殺すのは簡単じゃがの、・・・・・・やはりなかなかの上物を引き当てたようじゃ!お主の中に感じる精、・・・・・・極めて上質じゃ。百年に一度お目にかかれるかどうかじゃ。おまけに量のほうもとんでもないときた!わしが今まで喰ろうていた人間とは違う!やはり退治屋として身体も心も鍛え上げてきたせいかの?かーっかっかっかっか!」

 まるで歌うように語り続ける。
 「わしはのう、いかにすれば人間どもから精をたっぷり搾り取れるかを知っておる。まずは情感を高めてやることじゃ。おおよその人間は交尾欲を刺激してやればいとも簡単に情感を高めよるからまずは美女に化けて出てやる。のこのこ近寄ってきた者をこの触手でぺろりじゃ。中にはそやつが死に別れた者の姿をとってやれば最高に情感が高まる者もおる。小さな子供とて犬や猫に化けてやれば情感たっぷりに近づいてきよるのう、かかかっ!」
 葉助の太ももほどの太さのある触手が、ねっとりと下腹部に巻きついた。

 「うぅむ、並々ならぬ精を感じる、感じるぞ・・・・・・。全部わしによこせ」
 「んんんんんーーーー!!ううう~~~~っっっ!!!」
 またもそこに触れられ、葉助は涙を滲ませて悶えた。その臀部を触手は抱え、椅子に座らせるかのように固定しさらにうねうねと右足に絡み付いていく。

 「かかっ、これは面白い。こんな風に人間の身体をじっくり見るのは初めてじゃ。いつも一度だけ口に突っ込んで終わりじゃからの。・・・・・・さぁて次はどうしようかのう」
 何本もの触手が、どこに狙いを定めようか迷うように葉助の前でちろちろと先端を揺らす。紫の斑点が毒々しい。気味の悪さに葉助は身を反らすが、両腕を頭上で縛る触手が柳の枝のようにしなっただけだった。

 そして、葉助の裸の上半身で一番目立つ箇所・・・・・・胸の二つの突起に、伸びてきた二本の触手がべちゃりと触れた。

 「ぅうううう~~~!」
 擦るように前後に動かれ、葉助は悶える。
 そんなところ今まで意識を向けたこともなかったのに。どうしてだろう、触手の僅かなざらつきにびりびりとした刺激を感じてしまう。

 ―――なんで。こんな、相手は妖怪なのにっ。こんな、こんな場合やないのに・・・・・・っ。

 触手が己の肌にもたらす感触。それは、単に敏感な箇所に触れられたことで反射的に身体がびくついたというものではなく・・・・・・。

 「ああんっ!ああぁぁんっっっっっ!!」
 ちゅるちゅると唾液を絡ませるように湿り気のある触手で両の乳首を刺激され、葉助はついにこれは性感であるとはっきり自身でも認識した。ねちょねちょと自分の身体を侵されて込み上げてしまう甘さを、無視することができない。

 「おおおう、出てくる出てくる!これはたまらん!かかか、もう少し弄ったらもっと精を出してくれるかのう?」
 「な、やめろ、やめろ貴様、放せっ、放せええぇっ!」
 口調だけはなんとか威勢を保っているものの、葉助の顔はひどい有様となっていた。すっかり上気して耳まで赤くなり、汗と涙と涎にまみれ、余裕のなさは明らかだった。フーッフーッと荒い息の間に嗚咽が交じる。

 「わしの体液はのう、獲物の精を吸い取ると同時に、そやつが最も精を出しやすいよう宥めたり、逆に興奮させることもできるのじゃ。かかかっ!お主はここも精のツボなんじゃのう~」

 そう高らかに笑う妖怪の触手が、自らの乳首の上でぐにょぐにょとまた形を変えるのを感じた。

 ―――こ、この、感触は、覚えがある。これは、これは・・・・・・!

 前に海水浴に出かけた時に出店で食した茹で蛸。吸盤の部分がコリコリしていて、まるで歯を押し返そうとするようだった。
 ・・・・・・その吸盤のグニグニした弾力を、今葉助の乳首がそのまま感じていた。

 「んがっ、・・・・・・やめろっ、やめろっ、何をっ、何を考えてっっ、・・・・・・え」
 こねくり回されて勃ちあがった乳首にすっぽりと吸盤は嵌った。
 そして・・・・・・。

 ぢゅうううぅぅぅぅぅ~~~~~っっっっ!!
 あつらえたかのようにぴったり自分の乳首に隙間なく密着する大きさへ変化した吸盤に、いっぺんに両方を思い切り吸い上げられたのだ。

 「んにぁあっっ!ふぎゃああああああーーーーーーーーっっっっっっっ!!!!!!??????」
 さきほどのびりびりが一気に全身を駆け巡る。しかしまだ終わりではない。小筆のように変化した一本の触手が、ぐいっと突き出した胸の反対側、・・・・・・凹んだ背中の真ん中をつつーっと、細くまっすぐなぞってきた。
 かばいようのないそこをふさふさと撫で上げられ、衝撃が走る。

 「ひ、いっ、いっ、い゛い゛ぃ゛っ・・・・・・!や゛、や、やめ、やべっっ、でぇえええぇぇぇえええええっっっっっ・・・・・・!!!!」
 その呂律はもう既に回らない。葉助は唇を震わせがちがちと歯を鳴らす。襲い来る過ぎた刺激を逃がすための必死の防衛策。だが、そんなものは人の理を超えた存在である妖怪には関係ない。手の中の獲物が最上の状態へと仕上がっていっていると伝えているようなものだ。

 「かーかっかっかっかっ!こりゃ最高の精じゃ!!美味いのう!美味いのう!」
 笑い声が、辺り一帯に響いているような。自分の脳内だけに聞こえているような。どちらでもいい。粘液で闘争心を奪われた葉助は、もはや抵抗する気すら失せてきてきていた。

 ―――ああ、ああぁ・・・・・・、もっと、触ってほし、・・・・・・い、いけん、抵抗せんと、いけん・・・・・・の、に・・・・・・。このまま、ああ、あああ・・・・・・。
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