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第84話 発見
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ミディは、今までの気持ちを切り替えると、 頭を垂れるバックに声を掛けた。
「バック、用件はそれだけかしら? 他にも何かあるように思うのだけれど」
バックはミディに言葉に顔を上げると、本来の用件を口にした。
「これをミディ様に」
言葉と共に、バックがミディに差し出したもの――それは、黄金で作られたメダルだった。
手のひらの大きさはあるだろう。素材が素材な為、かなり重い。
「捕まっていた人たちの証言で、チャンクがこれの隠し場所を必死で探していた事が分かりました。チャンクの裏の繋がりを解明する為の、何かの手掛かりになればと」
受け取ったミディは、不思議そうにそれを確認する。メダルの後ろを見た時、ミディの表情が厳しいものに変わった。
バックに視線を向ける。
「これをチャンクが?」
「みたいです。数人が証言しています」
「………そう」
ミディはしばらく黙ってメダルを見ていた。
かすかに唇が動く。
「……ミディ様? どうかされましたか?」
「いいえ、何もないわ」
バックの疑問に、ミディは小さく首を横に振った。そしてメダルを自分の懐にしまうと、
「攫われた人たちを送り届ける方法を、確認するわ。ジェネ……は、そこで休んでいていいわよ」
と言って、バックと共に部屋を出て行った。
ジェネラルの名を呼ぶとき、一瞬詰まったのは、先程の告白現場を全て見られていたのを、遅ればせながら気づいたからだろう。
一人残されたジェネラルは、メダルを見たミディの様子と、彼女がかすかに発した言葉を思い出していた。
バックには届かなかったが、ジェネラルには聞こえていた言葉。
『レージュ……。まさか……』
“レージュ……。一体何の事だろう……?”
それが何を意味するのか、今のジェネラルには全く分からなかった。
「バック、用件はそれだけかしら? 他にも何かあるように思うのだけれど」
バックはミディに言葉に顔を上げると、本来の用件を口にした。
「これをミディ様に」
言葉と共に、バックがミディに差し出したもの――それは、黄金で作られたメダルだった。
手のひらの大きさはあるだろう。素材が素材な為、かなり重い。
「捕まっていた人たちの証言で、チャンクがこれの隠し場所を必死で探していた事が分かりました。チャンクの裏の繋がりを解明する為の、何かの手掛かりになればと」
受け取ったミディは、不思議そうにそれを確認する。メダルの後ろを見た時、ミディの表情が厳しいものに変わった。
バックに視線を向ける。
「これをチャンクが?」
「みたいです。数人が証言しています」
「………そう」
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バックの疑問に、ミディは小さく首を横に振った。そしてメダルを自分の懐にしまうと、
「攫われた人たちを送り届ける方法を、確認するわ。ジェネ……は、そこで休んでいていいわよ」
と言って、バックと共に部屋を出て行った。
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一人残されたジェネラルは、メダルを見たミディの様子と、彼女がかすかに発した言葉を思い出していた。
バックには届かなかったが、ジェネラルには聞こえていた言葉。
『レージュ……。まさか……』
“レージュ……。一体何の事だろう……?”
それが何を意味するのか、今のジェネラルには全く分からなかった。
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