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異世界転移したら即魔王に手籠めにされた話

4話「魔王様ご多忙につき」

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「我、おぬしと幸せに過ごす権利あると思うんだよね」


この魔王、一見プロポーズのような事を言っているが
もやしのように覇気をなくし
こちらに猫のように擦り寄ってきている

外はすっかり暮れて闇夜の時間

余程、政務でしごかれたようだ。

フィアンセなどと勝手に決めつけられ
強引に犯されたものの
その後は持て成してくれている事もあり

可哀相なので黙って身を任せている最中だ

「んんん~我偉大なる魔王なのに家来どもの敬いのなさよ……」

魔王は好き勝手している部分もあるが
長年統治し平和を維持し続けているらしいので
仕事に手厳しく言う家来たちの事を
きちんと受け止めているようだ

「はあ~それにしてもお主といると癒されるのう……」

スリスリと猫のように身体を擦りつけてくるのが
どうもくすぐったい
経緯もあってまだ警戒してしまうが
今のところ魔王はまだそんなつもりではないようだ

「どうだ、今日は我と殆どいなかったので寂しかっただろう」

「いや……今日は魔王城を少し案内してもらってたから」

「あ、うん……そういやそうであったな」

しょんぼり魔王
寂しかったと言ってほしかったらしい

「とりあえず必要そうな所は案内してもらった。まだ行けなかった所は沢山あるし、大分広いな、この城」

「そうであろうそうであろう、なにせ世界統一拠点だからな」

「え」

世界統一という言葉にどういう意味か呆気に取っていると
魔王が得意気に語りだす

「先代までは人間界と魔界と別れ、それぞれでも派閥や国が分かれ諍いが絶えぬ世界ではあったが、面白そうだったので交渉したり決裂したら征服してやってたらあれよあれよと世界統一してしまったのだ」

「せ、世界征服……じゃなく?」

「うむ。国家や世界の文化や特性はそのまま残しておるし、あとは互いに情報共有をし、我は有事の判断を仰がれるくらいだ。これで勇者がわざわざ我を倒しにくる理由もなかろう」

「勇者いるの!?」

「ふふふ……この世界は人間界から100年に一度、勇者が現れ魔王と戦うのだ。倒された魔王はその役目を命を持って引退する。しかし我は歴代最長の魔王である。この意味がわかるな?」

ごくりと生唾を呑む

「来ぬのよ」

「え」

「我が統治して以降、ぜーんぜん気配がなくてな。まあ先代から平和路線だったし、我が更にスーパー平和状態にしたゆえ現れていても役目を果たすほどではなかろう」

「そんなもんなのか」

ふああ…と魔王が疲れからか欠伸をする

「むむむ……いかんなあ。うとうとしてきた」

「ん……俺もねむいし、もう寝よう」

魔王に見初められて怒涛の日々だった為に
気付くことがなかった事がある

穏やかに過ごした
今日だから気付く

ベッドはひとつしかないのだ

決してそんなつもりはなかったが
場所に促した自分にいたたまれなくなる

ベッドは2人どころか
5人くらい寝そべれそうなほど余裕があるし
魔王もうとうとしている。

普通にしていればなんでもないかもしれないが
念のため自分の部屋とベッドが欲しいと思い
明日あたりお願いしようと心に決めた。

毎日同衾するのは気が気でない。
プライバシーも欲しい。

うとうとしている魔王をベットへ誘導し
二人して横になり
魔王が遠隔魔法で明かりを消す

何ごともなく寝床にありつけ
安心してうとうとしていると
魔王が後ろから密着して
腰に手を回している事に気付く

耳元に吐息を感じる

「ん……」

魔王がこちらの反応を見て楽しんでいるのか
そのままの状態でじっとして動かない

なんだこれ
どうしたらいいんだこれ
寝れないんだけど

「ん……ふぅ……」

魔王の吐息が耳にかかってこそばゆい
変な声が漏れそうになって
手で口を塞いで我慢する

「ふふ……くすぐったいか?」

楽しげにクスクス笑う魔王
眠そうなのに結局こうなるのか

「ん……あ……」

魔王の手は相変わらず
服の上をなぞるように
こちらの身体をまさぐっている

「ん……ふ…う……っ」

くすぐったくてたまらない
身を捩って逃れようとするが
魔王の腕で拘束されて逃げられない

首筋に何度も口付けしてくる

「ん……やめろ……くすぐったい」

魔王は聞く耳を持たず
執拗にキスを繰り返してくる

「やだ……ん……やめて」

「はぁ……愛いなあ」

眠いので抵抗したいが
こちらも広い城を探索したせいか
疲れていて抵抗しきれない

「ん……あ……ん……」
「愛い……愛いのう」

魔王が後ろから覆いかぶさり
執拗にあちこち触って焦らしてくる

焦らしているというよりは
魔王も眠いせいか睦言に語彙力が乏しい
しかしその耳元で囁かれるものは
脳天にびりびりと甘い毒が回っていく

服の隙間から侵入した手が
きゅっと胸の突起を弄び始める

「ん……はぁ……ん」

「もっと聞かせておくれ」

「う……うぅ……は……恥ずかしい」

「よいぞ……よいぞ」

「あ……う……ううんっ…!」

魔王の指が 今度は下肢を探り出す
ズボン越しに触れられビクりとしてしまう
しばらく周辺をまさぐった後
下肢に直接触れてくる

「う……やだ……やだ……ああっ」

陰茎をゆるゆると手の平で弄ばれたと思えば
先端をグリっと強く刺激される

「うう……は……ううう……あううっ」

耳をぺちゃぺちゃと舐められ始める

下肢を片手で上下に擦りながら
もう一方で後ろの秘部を解し始めた

「う……やだ……は……ああ……はう……っ」
「ふふ……愛い」

魔王の巧みな動きに
すっかり蕩けてしまう

頃合いを見た魔王は
こちらをうつ伏せにし
上から覆いかぶさってきた
魔王の身体は熱を帯びており
興奮して高ぶっていたようだ

「はあ……すまんな。微睡んでいようが、欲しいものは欲しい」

我慢できなかった事を詫びつつも
ゆっくりとそれは体内に埋め込まれていく

「あ……あ……あああああ……っ」

充分すぎるほど慣らされたそこは
何の痛みも伴わずに魔王を受け入れてしまった

魔王の欲望の塊が
自分の中で脈打ち
ゆっくりとナカを味わうように
腰を動かしていく

「あ……は……あああああ……ん……ん……は……う……」
「はあ……いい……いいぞ……」

奥まで深く挿入し
こちらを気遣うような優しい動きから
徐々に激しくなっていく

「あ、あっ……あああっ……あんっあっ」

律動が激しくなり快感の波に飲まれ
結合部分からは卑猥な水音が聞こえてくる

もうすぐ達する気配を感じてきた頃
名残惜しくも律動が引き抜かれ

「あ……なに……?」

魔王は起き上がり
ぐるりと自分の身体を反転させ
お互いに向き合わしたと思えば
すかさず

魔王が口付けをして舌を絡めてきた

「ん……ふ……んん……んむ」

口づけを交わしながら
楔をもう一度埋め込む

「んんんっ……!んむ……んん……!」

息継ぎもままならない激しい口付けと
容赦なく打ち付けられる熱い楔

「ん……んん……んうう……う!ん…う…あ!」

唇が解放された頃
お互いに果てたのだった

******

再び微睡みを侵食されつつ
お互いに余韻に浸り呼吸を整えていると

「ん……フィアンセどの補給……たっぷりしたから……明日も魔王がんばる……」

若干涙声の魔王に憐れんで
余力で頭を撫でてヨシヨシしてあげて
お互いに改めて眠りについた

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