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【攻め視点】怪しい魔法のアレで開発しちゃっていたようです

4話

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あれからラブラブな生活が俺を待っている。そう思っていた。


たしかに実際、ラブラブだった。ただの幼馴染の親友、という雰囲気には絶対ない甘い空気、どこか前より色っぽい幼馴染。しかもえっちな事に寛容と来た。

なのに俺はあいつを怒らせてしまった。幼馴染だからこそ知っていたのに、あいつのこだわりの強さを。個人的には"そんな事"だったけれど、本人にとっては大事な事だったらしい。えっちな事は殆ど許してくれたのに。このギャップがまた可愛い。とか言っている場合でないほど危機的状況だ。

一切連絡どころか、おさわり、口すらマトモに利けていない事が1週間も経つ。メッセージを送っても既読すらつかない。電話をかけても一切出ない。ブロックされてない事がまだ幸いなくらいだ。

幼馴染だからこそ知っている。あいつは下手すると1か月平気で怒り続ける。本人曰く謝罪が十分であったとしても『オレが勝手に怒っているだけだから気が済むまで放っておいてくれ』とか言った過去もあった。そういう問題じゃないのだ。こっちが寂しすぎる。

このままでは俺が限界だ。謝ったり機嫌取ろうとしても、そもそもコンタクトを取ってくれない相手には打つ手がない。
思いつめた俺は、気が付けば『捨てろ』と言われておきながらも毎日手入れも欠かさずに隠れて持ち続けたカタシロくんを手にしていた。

「どうにか……あいつにコンタクトをとらざろう得ない状況に……」

事前にできるだけリサーチしたので、もう寝るだけの時間のはずだ。迷惑を掛ける事は変わりはないが、できるだけ相手が不利になる状況は避けたい。
あとはカタシロくんにあいつの姿を願うのみ───。折角なので、試してみたかった事を目を閉じ思い描きながらカタシロくんを握りしめた。

(カタシロくん、カタシロくん……あいつの身体のすべてを再現できるだけ再現して……)

できれば胴体すべて以上を期待し、目を開けるとそこには腰部分のみ再現されていた。

(あ……やっぱ元がアレだから腰以上は無理なのか)

できたらあいつの胸も触り倒したかったが、それは仲直りした時の楽しみにしておくことにした。

「それにしても……見事な再現率だ」

カタシロくんは再現するだけでなく、相手本人に感覚が伝わってしまうので、まさに呪いのアイテムさながらなのだが。もうお預けにお預けをくらってしまっている俺はなりふり構わなくなっていた。

再現された幼馴染の腰部分の造形をまずは手で触り心地を味わう。久々のあいつの感触。幼馴染の自身はすっかり気が抜けていて、おそらく寝ているか、最低でもリラックスしている状態のはずだ。
そっと隅々までその部分部分を触りつくす。もし起きていれば、何かしら反応があると思うが、反応が鈍い。寝ているのかもしれない。

(早く気づいてもらえれば……触るだけで終われるけど)

目的はあくまで相手が気付き、驚いて、クレームの電話を掛けてきてもらい、そこから色々積もる話をする予定だ。

(あいつ、えっちな事に寛容すぎるからなあ……)

早く電話が掛かってきて欲しいと思いながら、掛かってほしくないかもしれないという相反したジレンマに悩みながらも、手は動かし続けている。
むに、と双丘の谷間にある窄まりを覗く。久々に見たそこに、いいしれぬ劣情が湧いて仕方ない。

(ここ……敏感だからすぐに気づきそう)

膝を立てて座り、その上にカタシロくんを置くと丁度いい目線になった。
窄まりを素肌のままで指の腹で軽く擦ったり、くにくにと皺を軽く押しつぶしたりして様子を見る。幼馴染の前が少し反応した気がするが、やはり全体的に反応が鈍い。
ふーっと窄まりに息を吹きかけてやると、ピクンと腰が跳ねる。そのまま舌を這わし、ゆるゆると前を擦り始める。
皺をかき分けて奥へと舌を進め、擦っている前の先端をスリスリと指の腹で弄っていると、とろり…と先走りが少しずつ零れ出した。後ろは内壁がひくついてきている。
流石に寝ていたとしても起きたかな?と思いながら未だ電話はかかってこない。それをいい事に更に行為を続ける。
今度は後ろにローションをたっぷり垂らした後、腰を前後ろ逆にして前のモノを口に含み、後ろは指で窄まりを解し始める。
前のモノは先端の先に舌を押し付けぐりぐりと虐めたり、吸い付いたりしてやると、みるみる先走りが零れ出している。
後ろを指を様子見ながら増やしてナカを探ってやると、物欲しげにうねりだしている。

(はあ……もうダメだ、そんなに物欲しげにされちゃったら……)

カタシロくんで再現された幼馴染の痴態を見て、すっかり自身が芯を持ってしまっていた。
幼馴染の腰を再現したカタシロくんをベッドに仰向けで置くと、その物欲しげな窄まりにぬるぬると己を擦りつけ始めた、その時。

スマホの着信が鳴った。

行為を中断してスマホを手に取り、通話ボタンをスライドし、通話になった瞬間、待ち焦がれた声がすぐに聞けた。

『おい……ッ、それ捨てろって言った、ろ』

幼馴染の声はすっかり息が上がっていて、久々聞けた熱っぽい声に下半身が熱くなる。

「やっと声聞けた、嬉しい」
『おま……ばかっ』
「一週間だよ?触れないどころか口も利いてくれないなんて」
『だからって……お前な……!』
「悪態ついていいからさ。……お前を感じてないと俺しんじゃう」

『………大げさなんだよ。オレ昔からこうなんだから別に……』

「いまは恋人だから百倍寂しい」

『……むう……』

肩にスマホを挟んで幼馴染と会話をしながら、予め傍に用意しておいたゴムを自身に装着していく。

『オレも……』

「ん?」

『なんか……今回……寂しかったかも』

「……ん」

『いつもなら気にしてないのに、お前から通知こなくなると……スマホ、逆に気になって』

幼馴染がぽつりぽつりと話す事に所々相槌を打ちながら聞き入る。どうやら既読はしなくても、通知が来ること自体は気にしていてくれたようだ。幼馴染の変化に嬉しく思いながら、ゴムを装着した自身にローションをたっぷり塗り付けていく。

『……なあ、それ、今度こそ捨ててくれる?』

「ん!?」

話の矛先がカタシロくんに突然向きギクリとする

『その……お前がそれ気に入ってるのはわかってるつもりだけど……』

「………うん」

『やっぱ出来るだけ直接触って欲しいし……それに頼られるとさ』

「……ん」

『なんか嫉妬しちゃう』

「ん…んん??」

幼馴染の"触って欲しい"という言葉に自身を扱き熱を溜めながら聞いていると、予想しなかった言葉に思考がピタリと止まり困惑する。

『だってオレじゃないじゃん……』

「ん?…うん?」

『だからさ、それ今度こそ捨ててくれたら。ちゃんと約束守る』

つまり、幼馴染は、結果的に自分に伝わってきているとしても、俺がこれに向かっている自体が気に食わず、捨ててほしいと言って……た?

かわいすぎか…?


「………わかった。これで最後にする」

双丘をつかみ、カタシロくんの窄まりに先端で狙いをつける。

『ん……』

その幼馴染の返事は、とても素直でしっとしていて、もう限界だった。

「ね」

『うん?』

「好きだよ」

言ったと同時に先端をその窄まりに埋めていく。

『お……おれも──、っ!?』

伝わっただろう圧迫感に幼馴染の言葉が詰まった事を確認した俺は、そのまま一気に奥を貫いた。

『や、おま……ひあ゛っ!』

「………っ!!」

するとカタシロくんの内壁がビクビクと一気に収縮し、その衝撃に自身も耐えられなかった。
カタシロくんが再現した幼馴染自身も、ピクピクしながら白濁を零している。

『や……はあっ……さい、あく』

「はは……久々……だったからかな……」

『こ…れで、最後って……のに』

「"これで最後"だよ」

『さい、て……』

幼馴染の呆れた声が声が聞こえる。やはり罵られてもいいから、相手の声を聞いていたい。触れていたい。
というかむしろ罵られて滾ってる部分があるかも……?

『ばかっばか…あ…うごく…なあっ』

「はあ……ナカうねって……気持ちいいよ」

『そんなこと、いう、なっ…て、あんっ』

「えろい声さいこ……やばい」

『うるさ…あっん……も、ばかっ』

「そう……全部俺が悪いんだ……いっぱい……罵って……なんか興奮してきた」

『へんたい…っ!』

「やばい……もっと」

『ふぁ…っんんっ…も、やだあ…アっ』

先ほどは一気に貫いたが、二回戦はねっとり、じっくり腰をゆるやかに動かす。すると幼馴染のナカが、より俺自身を物欲しく包み込んでうねってくれている気がする。


「好き……ほんとに好きなんだよ、お前が居ないとだめなの、俺にはお前しか考えられない……!」
『そ……ゆの、いま、言うなあ……!』
腰の動きはそのままに、スマホごしに幼馴染に囁くように愛を紡ぐと、内壁がまたキュウっと締まる。

「はあ……可愛い……ねえ、キスしたい。顔見ながらシたい。」
『……っ…!!』
「ね……明日、明日の夜……いいよね……?いい…??ああ…もう、やばいっ…!」
『や、らめ、んあッあっあ…!!!』


離している内に興奮の高まりと連動した腰の動きでパンパンと肌同士をぶつけあい、トドメに最奥を突き刺した。

『んんんッッ……アッ…あっ!』
「イっちゃった?……かわいい……たまんない……」

スマホ越しでもわかるくらい、幼馴染の息が荒い。きっと電話の向こうでは耳まで赤くして余韻で腰をビクつかせているに違いない。そう想像するだけで、もう自身に熱が溜まるようだった。

『ばかっ』

そう言って通話は切られた。

「………」

しばらく達した体勢のまま息を整えていくと、段々と賢者モードが強くなる。

(あれ……これ……大丈夫だったのかな)

やっと頭が冷静になり、行為で散らかった部屋の様子が無性に虚しさを煽られた。それらをもそもそと片づけ、ふと自分のやらかした事に不安を覚え始めた頃。

もしかして、俺、やっちゃいました?

そうよく異世界転生ものの主人公が言う台詞が悪い意味で思い浮かび、心が現実逃避し始めてきた時だった。

───玄関が勢いよく開く音で我に返る。
すぐドタドタと部屋に入ってくる音がしたと思えば
寝室のドアが勢いよく開いた。

「───はあ、はあ……もう、たく……ふざけ、やがって……」

「え、おま……うそ」

そこには先ほど散々なことをしながらも、待ち焦がれてやまなかった幼馴染がいた。

急いできたせいか、寝間着をごまかす程度のアウターを掛けてるだけの姿だ。

「普通……来る???」

「なんだよ、会いたく……なかったのかよ」

呼吸を整えながら、幼馴染は悪態をつく。

「会いたい……会いたかった……けど、その、いま、会っちゃうのは、その」

「………」

「アレ……じゃん……」

「オレも。……寂しかった、から」

「………!」

「ぜんぶ言わせんな……ばか」


そこからは二人とも言葉なくベッドへなだれ込む。
お互いの四肢を絡み、その鼓動、体温、すべてを確かめ合う。

極めて自然に口付けが重なる。触れるだけのフレンチキス、舌を絡めるディープを、角度やタイミングを交えてお互いを啄んでいく。
この生身だからこそ味わえる空気、触感──それらのすべてがお互いの熱をすぐに燃え上がらせていく。

先程カタシロくんで繋がった幼馴染のそこは、事後すぐである事もあり柔らかく、ローションを足すだけで容易くこちらを飲み込めそうだった。

幼馴染をベッドに押し倒し、二つ折りにして双丘の頂を開くと己の猛りを上から押し潰すように推し進めていった。

「はあ……やばい、やっぱり本物やばい……っ」
「……あ、ア、んんっ……、ね、したい時はすぐオレのとこ来て」
「んんん……そんな可愛いこと言っちゃ、だめ……襲いたくなっちゃう……」
「ん……いいよ……お前なら何されてもいい……」
「そんなえっちになっちゃダメ!大事にしたい、んだからっ」
「ひ!ああんんッッ!!」

がちゅんと最奥を突き刺す。ナカがきゅうう、としてお互いにまた果てる。ビクビクと足を痙攣させながら、俺に四肢を絡めて幼馴染は貪欲に感じ続けている。

散々なことをしておいて、大事にしたいんだと、どのクチがいうのかと。我ながら頭の隅で思う。しかし身体は正直で、幼馴染の身体を貪り続けている。寸での理性で、今回はしっかりとゴムを付けている事だけが誠意の証となっているのだが。

「あ……ゴムなんていいから……はやく」

着け直そうとしていると、幼馴染のえろへの寛容さが俺のなけなしの誠意すらもブチ壊しに来る。幼馴染はとろけたそこを見せつけるように覗かせて催促している。そのいやらしさにクラクラとめまいを覚える。普段のクールでそつのないお前はどこに行ったんだ。
普段は誰よりもお堅く、厳しい幼馴染のこんなあられもない姿は、眠れる獅子ならぬ眠れるエロスを俺は目覚めさせてしまったのかもしれない。
いや、行為に関しての寛容さは大歓迎なのだ。嬉しい。しかし好き放題するだけして、幼馴染への負担を余計に増やすわけにはいかない。これだけはなんとしても死守しなければならない。これからも二人の関係を長く続けていきたいから。


「待って……これはお前が大事だからするの」


"大事"という言葉に予想以上に納得してくれたらしい。不満げな表情から、起き上がってこちらに来ると


「……じゃあ貸して。オレがしたい」


 あ り が と う ご ざ い ま す


その一言でそんな気持ちで頭が支配された。俺は幼馴染にどこか格好つけたかったのかもしれない。今さらだけれど。しかしそんな俺ははその一言でどこかに行ってしまった。ゴムを素直に手渡し、幼馴染が慎重に着けてくれているのを時折屹立をぴくぴくさせながら見守った。

再び押し倒して、先ほどと同じ二つ折りの体勢で挿入しなおし、幼馴染が甘い吐息を漏らしながら俺の腰に足を絡める。今度は繋がっている感覚を楽しむために、ゆるゆると動かしながら唇と重ねた。
重ねた唇から舌を割り入れて、お互いの舌も絡ませていく。時折じゅるじゅるっと唾液や唇を吸い、こちらの唾液を交換しては幼馴染もそれをこくこくと飲み干していく。
腰を幼馴染が固定してくれているお陰で、手が自由なため、焦がれていた胸も触り放題だ。突起をクリクリと刺激し始め、時折強めにきゅっと摘まんでやると繋がっている奥がキュンとして可愛い。

キスの合間に漏れ出る声にも甘みが増していく。

「ん……ふぅ……ん、ん……んあっ」

ああ……可愛い……。

「ねえ……もうちょっと動いていい?」

「ん……きて……」

ゆっくりと律動を始めると、幼馴染はもっと欲しいと言うように、俺の背中に回した腕に力を入れて抱き着いて来る。

「ん……ん、ん……んん……はぁ……ん」
「はあ……すき…………かわいい」

色々逸りすぎて、ただ性を吐き出す事ばかり急ぎすぎていた俺たちは、その日はゆっくりとお互いの繋がりをじっくり感じる時間に費やし、一晩過ごしたのだった。

幼馴染はそれから、たとえ機嫌を悪くしても、俺が望めば夜は会ってくれるようになった。もちろん身体の負担もあるので、相手の体調を気遣う事を優先した。それでも会えないより会ってくれるだけで、何倍も気持ちが違う。

そして俺は───"これで最後にする"という約束は結果的に守り続けているものの、未だ隠れてアレを持ち続け、手入れを欠かさずにいるのだった。
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