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第二章 勇者召喚
なんということでしょう。
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「……おい。ここはどこだ」
「……間違ったのじゃ」
トメちゃんの竜化した尾に掴まり、漆黒の地下空間を移動した。
地岩竜だけに、岩や土砂は水のような感覚らしい。俺も一緒に地面から、風呂上がりのような変な感じで抜け出れた。
目の前には大鳥にも見える体に付着した黄色く透く石が輝く地岩竜。急いで履いたズボンと合わせ全身黒コーデの俺。小脇には真っ裸の幼児プーを抱えている。
周りには人が沢山いた。その視線や動きは驚愕の表情と共に、俺達に集中して止まっていた。
槍を運ぶ歩兵、塹壕らしき物の中や上にいる人々。青地の中心に黄色い竜が囲むエンブレムの旗がはためく白いテントが奥に並ぶ。嘶く馬、見た事のない灰色の鳥が沢山いるのが見えた。そして険しく聳え立つ岩場に挟まれるような平地が抜けていた。
「トメちゃん。まさか」
「なんじゃ。人間が沢山おるの」
二言目を発した途端、停止していた時間が動き出したように周囲がざわめき始めた。それは咆哮に近いものだった。
「ぅおおおおぉ!!」
「おおお!?」
「竜!?地岩竜様だあっ!」
「横を見ろ!あの黒髪は勇者様だ!」
「勝利だ!」
「我らが勝利だあぁっ!」
その声と様子に王国の陣営と知る。思わぬ群衆の大音声に顔を顰めたその時だった。
「うるさいのじゃ人間ども」
トメちゃんは両翼を羽ばたかせ、喉の奥でグルッと低音を鳴らした。地面が次々と隆起陥没し、羽撃く度に石飛礫混じりの突風が巻き起こる。
「っ!?」
俺は当たる風圧と飛礫で、頬に痛みを感じた。これは魔法じゃない。下手すりゃ自分も大怪我だとプーを急いでコートに突っ込み、トメちゃんの尾の下に伏せた。
人は唖然とするか、我にかえり叫声をあげ逃げ惑う。テントは煽り崩れ、馬や鳥も興奮し人を踏み走り、旗が舞い上がる。
「うわああぁ!」
「どういうことだっ!?」
「逃げ、逃げろーっ!!」
石飛礫に被弾し流血し、蹲ったり風に飛ばされ、人や馬は大混乱。まさに戦場。しかも一方的な蹂躙だ。グルッと鳴くと次は崖岩が崩落し始めた。
「トメちゃん、どういうつもりだ!」
「粛清じゃ!」
「敵ってことか!?」
確かに言ってた気も、ど、どういう事?
「下らぬ権力争いで、王をいとも簡単に屠《ほふ》る人間は嫌いなのじゃ!バジリオとバルテルの築いた平和を乱す者は制するに限る」
「意味がわからん!とにかく見ろ、もう動けない相手にトドメは要らんだろ!」
そこは抵抗するまでもなく白旗だ。戦意もない。人々は理解不能なまま流血と混乱の地獄を呈していた。
「トドメとな。そこまで非道にみえるかの。精々骨折じゃ」
「魔王を倒した人の味方じゃないのか」
「なんじゃ?我は魔王バルテル、光の王バジリオの友じゃ。竜として人に味方したことなんぞないのじゃ」
「は?」
「今はいつじゃ。王は何代目かの。ちと引きこもり過ぎたようじゃの」
「??」
トメちゃんは、やれ思い知ったかとフンッと鼻を高く上げ、もう一度羽撃くと満足した様に周囲を見渡した。
「出口を間違えたのじゃ。さてスッキリしたとこでルーの連れがいるとこに行くか。獣人の国は、えーと。こっちだったかの?」
「え、ちょ。トメちゃん、ワザとか?ワザとだろ?!説明ぅおっ」
トメちゃんは、ルーのコートを咥えて再び地に引き摺り飛び込んだ。
その日、最終戦のため拠点設営に到着した魔王軍は、余りの惨状に首を傾げることになった。
地岩竜イシュー様と目撃された勇者は、魔国に寝返ったと王国中に噂が駆け巡る。地岩竜をも使役する闇落ちの勇者が現れたと。
「だから知らんと言っているだろ」
「そのネコ耳と逃げていたのを何人も目撃している。勇者の仲間なのは明白。白々しい嘘はいらん。勇者はどこだ」
「一緒にいないんですけどーっ」
ミミはフードを被っていないと思い出し、両手で耳を押さえた。ライバは立ちはだかる重装騎士にため息をつく。
羽鳥が見えた時には遅かった。この鳥は魔力の弱い魔獣だが、魔法補正でスピードがのる。岩場を走るエルフの足には追いつけたのだ。
「行き先が違うから別れたと言ったが?」
「その行き先を教えろおぉおっ!?」
ゴッガッ
ルクセルは鈍い音と同時に、足元から隆起した何かに数メートルは吹っ飛ばされ、岩肌をなす術もなく転がり落ちた。
突然のことにライバは大弓を構え、ミミは尻餅をつく。
「なっ!?」
「あわわわわっ!?」
「なんじゃ。何か当たったかの」
巨大な岩が生えたかと見上げたそれは口の鋭い鳥の様な竜の頭。金の目《まなこ》だけで自分の頭より大きく、ライバは見られただけで悪寒が走った。
近くに見える肌の凹凸は硬質そうな黄色い石が付着し、前脚と思うそこには大きな羽。それは立ち上がり更に上から見降ろすが、聞き覚えのある声がした。
「お、ライバにミミ。また会えたな」
「ルーか!」
「ルーさんっ!」
「今度は正解だった様じゃの。これで次に進めるのじゃ」
そう言った竜は人化してルーの横に並ぶ。
俺は移動中聞いた事に何ともモヤモヤしていたが、困惑するライバとミミに紹介した。
「新しい友達だ」
「我はトメちゃんじゃ!ここから港まで旅を共にする者。以後、ヨロシク頼むのじゃ」
「え?今、竜、だった、よな?」
「トメちゃんだ」
「えっ?」
「トメちゃんなのじゃ!」
竜だ。だから何だ。トメちゃんと決まったからには逆らわない方がいい。リリーちゃんも脳筋だ。割と単純で頑固だ。竜はどれもそんな気がする。俺は真顔で返答した。
獣だって上下社会は仕方がない。敵わない者には巻かれるぞ。面倒を避けるためだ。ライバも無言の圧に気が付いたようだ。
くりくりの大きな茶金の瞳に金髪。やっぱりアリスの雰囲気を醸すエプロンドレス。今度は俺に合わせたのか、色は黒にロングブーツ。妙な威圧のあるダークアリスだった。
「ト、トメちゃんなんですね、え、と。私はミミ。よろしくです」
「なのじゃ!山を降りるかの」
「そうだな。さっさと行こう」
「……はあ。精霊はどうした」
有無を言わさぬ仕切りで、トメちゃんは先導するように先を進む。
ライバの視線に、プーはココだとコートを指差し肩を竦めた。
聞いた通りなら、あの拠点を全滅した時点で残るは王国側で一戦。野営を見たあの麓の村が拠点になる。離れるに越したことはない。眉間にシワを刻み、岩場を駆け降りた。
昔々、この大陸は国はあれど国境も曖昧でいて、多種多族が暮らすが衝突も無い平和で自由な世界だった。トメちゃんは若い頃、そんな大陸を自由に往来し満喫していた。
魔王バルテルと光の王バジリオとは友達だった。隣国だけに国交も産業も市民交流も盛んだった。
それを隔てるように存在する地岩竜の山。竜の住む山と谷は人々の大事な場所であり、国境渓谷と採掘の恩恵と安全を司る竜を祀る祭壇は元々王族が訪れる場所だった。
『我は人の姿で遊ぶのが好きでの。バルテルとバジリオは歳が十五で祭壇に来た。そこで知りおうた。冗談が好きな奴らで、我の人の姿の可愛らしさに王は惚れたのじゃ。好みじゃないから振ったがの』
「……ええ」
『なんじゃ、疑惑の目しおって。実年齢も違うし竜と人なんぞ無理じゃ』
「まあ、それならわかる」
『ふふ、魔王と光の王は気が合っておった。国も勿論じゃ。バジリオが二十半ばで暗殺されるまではの。魔国は力が全てじゃが実力を認められ王になる。王国は血筋で世襲継承で血を流す下らぬ権力争いばかり。バルテルは悲しみのあまり人間の封建社会に粛清を始めたのじゃ』
「それが戦争に?」
『魔族も血生臭いやつはおるが単純じゃ。好きか嫌いで動く。人間は表裏で動くのが気に食わなかったのじゃ。善悪あろうと仕方が無いしお互い様じゃが、バルテルは国を動かす重職や王族を対象にしての。戦争とは違うのじゃ。力で敗けを失政に鉄槌を。驕るなかれとな。魔国の属国として王国が在り続けるための策じゃ。反発し合う大陸がつまらなくなっての。我は住処から出なくなったのじゃ。いつしかバルテルも寿命で去っておった』
トメちゃんは古き良き時代を懐古し、殻に閉じこもったのだと自嘲した。魔王バルテルにも会わず悪いことをしたと。
「……勇者と王と竜はどこに?」
『なんじゃ?我は知らん。ああ、昔見た本にあったの。確か人の創作じゃ。物語としては面白かったのう』
「創作?」
『粛清じゃといったであろう。我が加わる意味はないのじゃ」
「えー……」
なんという伝説のオチ。
これは時が経つにつれ創作が伝説になり、史実も意味も忘れさられ、繰り返し支配粛清は残り、魔国魔族は悪とされ嫌われる、って流れか。
下山中聞いたこの話を思い出し、勇者の意味を考え、鬱屈してはモヤモヤしていた
「……間違ったのじゃ」
トメちゃんの竜化した尾に掴まり、漆黒の地下空間を移動した。
地岩竜だけに、岩や土砂は水のような感覚らしい。俺も一緒に地面から、風呂上がりのような変な感じで抜け出れた。
目の前には大鳥にも見える体に付着した黄色く透く石が輝く地岩竜。急いで履いたズボンと合わせ全身黒コーデの俺。小脇には真っ裸の幼児プーを抱えている。
周りには人が沢山いた。その視線や動きは驚愕の表情と共に、俺達に集中して止まっていた。
槍を運ぶ歩兵、塹壕らしき物の中や上にいる人々。青地の中心に黄色い竜が囲むエンブレムの旗がはためく白いテントが奥に並ぶ。嘶く馬、見た事のない灰色の鳥が沢山いるのが見えた。そして険しく聳え立つ岩場に挟まれるような平地が抜けていた。
「トメちゃん。まさか」
「なんじゃ。人間が沢山おるの」
二言目を発した途端、停止していた時間が動き出したように周囲がざわめき始めた。それは咆哮に近いものだった。
「ぅおおおおぉ!!」
「おおお!?」
「竜!?地岩竜様だあっ!」
「横を見ろ!あの黒髪は勇者様だ!」
「勝利だ!」
「我らが勝利だあぁっ!」
その声と様子に王国の陣営と知る。思わぬ群衆の大音声に顔を顰めたその時だった。
「うるさいのじゃ人間ども」
トメちゃんは両翼を羽ばたかせ、喉の奥でグルッと低音を鳴らした。地面が次々と隆起陥没し、羽撃く度に石飛礫混じりの突風が巻き起こる。
「っ!?」
俺は当たる風圧と飛礫で、頬に痛みを感じた。これは魔法じゃない。下手すりゃ自分も大怪我だとプーを急いでコートに突っ込み、トメちゃんの尾の下に伏せた。
人は唖然とするか、我にかえり叫声をあげ逃げ惑う。テントは煽り崩れ、馬や鳥も興奮し人を踏み走り、旗が舞い上がる。
「うわああぁ!」
「どういうことだっ!?」
「逃げ、逃げろーっ!!」
石飛礫に被弾し流血し、蹲ったり風に飛ばされ、人や馬は大混乱。まさに戦場。しかも一方的な蹂躙だ。グルッと鳴くと次は崖岩が崩落し始めた。
「トメちゃん、どういうつもりだ!」
「粛清じゃ!」
「敵ってことか!?」
確かに言ってた気も、ど、どういう事?
「下らぬ権力争いで、王をいとも簡単に屠《ほふ》る人間は嫌いなのじゃ!バジリオとバルテルの築いた平和を乱す者は制するに限る」
「意味がわからん!とにかく見ろ、もう動けない相手にトドメは要らんだろ!」
そこは抵抗するまでもなく白旗だ。戦意もない。人々は理解不能なまま流血と混乱の地獄を呈していた。
「トドメとな。そこまで非道にみえるかの。精々骨折じゃ」
「魔王を倒した人の味方じゃないのか」
「なんじゃ?我は魔王バルテル、光の王バジリオの友じゃ。竜として人に味方したことなんぞないのじゃ」
「は?」
「今はいつじゃ。王は何代目かの。ちと引きこもり過ぎたようじゃの」
「??」
トメちゃんは、やれ思い知ったかとフンッと鼻を高く上げ、もう一度羽撃くと満足した様に周囲を見渡した。
「出口を間違えたのじゃ。さてスッキリしたとこでルーの連れがいるとこに行くか。獣人の国は、えーと。こっちだったかの?」
「え、ちょ。トメちゃん、ワザとか?ワザとだろ?!説明ぅおっ」
トメちゃんは、ルーのコートを咥えて再び地に引き摺り飛び込んだ。
その日、最終戦のため拠点設営に到着した魔王軍は、余りの惨状に首を傾げることになった。
地岩竜イシュー様と目撃された勇者は、魔国に寝返ったと王国中に噂が駆け巡る。地岩竜をも使役する闇落ちの勇者が現れたと。
「だから知らんと言っているだろ」
「そのネコ耳と逃げていたのを何人も目撃している。勇者の仲間なのは明白。白々しい嘘はいらん。勇者はどこだ」
「一緒にいないんですけどーっ」
ミミはフードを被っていないと思い出し、両手で耳を押さえた。ライバは立ちはだかる重装騎士にため息をつく。
羽鳥が見えた時には遅かった。この鳥は魔力の弱い魔獣だが、魔法補正でスピードがのる。岩場を走るエルフの足には追いつけたのだ。
「行き先が違うから別れたと言ったが?」
「その行き先を教えろおぉおっ!?」
ゴッガッ
ルクセルは鈍い音と同時に、足元から隆起した何かに数メートルは吹っ飛ばされ、岩肌をなす術もなく転がり落ちた。
突然のことにライバは大弓を構え、ミミは尻餅をつく。
「なっ!?」
「あわわわわっ!?」
「なんじゃ。何か当たったかの」
巨大な岩が生えたかと見上げたそれは口の鋭い鳥の様な竜の頭。金の目《まなこ》だけで自分の頭より大きく、ライバは見られただけで悪寒が走った。
近くに見える肌の凹凸は硬質そうな黄色い石が付着し、前脚と思うそこには大きな羽。それは立ち上がり更に上から見降ろすが、聞き覚えのある声がした。
「お、ライバにミミ。また会えたな」
「ルーか!」
「ルーさんっ!」
「今度は正解だった様じゃの。これで次に進めるのじゃ」
そう言った竜は人化してルーの横に並ぶ。
俺は移動中聞いた事に何ともモヤモヤしていたが、困惑するライバとミミに紹介した。
「新しい友達だ」
「我はトメちゃんじゃ!ここから港まで旅を共にする者。以後、ヨロシク頼むのじゃ」
「え?今、竜、だった、よな?」
「トメちゃんだ」
「えっ?」
「トメちゃんなのじゃ!」
竜だ。だから何だ。トメちゃんと決まったからには逆らわない方がいい。リリーちゃんも脳筋だ。割と単純で頑固だ。竜はどれもそんな気がする。俺は真顔で返答した。
獣だって上下社会は仕方がない。敵わない者には巻かれるぞ。面倒を避けるためだ。ライバも無言の圧に気が付いたようだ。
くりくりの大きな茶金の瞳に金髪。やっぱりアリスの雰囲気を醸すエプロンドレス。今度は俺に合わせたのか、色は黒にロングブーツ。妙な威圧のあるダークアリスだった。
「ト、トメちゃんなんですね、え、と。私はミミ。よろしくです」
「なのじゃ!山を降りるかの」
「そうだな。さっさと行こう」
「……はあ。精霊はどうした」
有無を言わさぬ仕切りで、トメちゃんは先導するように先を進む。
ライバの視線に、プーはココだとコートを指差し肩を竦めた。
聞いた通りなら、あの拠点を全滅した時点で残るは王国側で一戦。野営を見たあの麓の村が拠点になる。離れるに越したことはない。眉間にシワを刻み、岩場を駆け降りた。
昔々、この大陸は国はあれど国境も曖昧でいて、多種多族が暮らすが衝突も無い平和で自由な世界だった。トメちゃんは若い頃、そんな大陸を自由に往来し満喫していた。
魔王バルテルと光の王バジリオとは友達だった。隣国だけに国交も産業も市民交流も盛んだった。
それを隔てるように存在する地岩竜の山。竜の住む山と谷は人々の大事な場所であり、国境渓谷と採掘の恩恵と安全を司る竜を祀る祭壇は元々王族が訪れる場所だった。
『我は人の姿で遊ぶのが好きでの。バルテルとバジリオは歳が十五で祭壇に来た。そこで知りおうた。冗談が好きな奴らで、我の人の姿の可愛らしさに王は惚れたのじゃ。好みじゃないから振ったがの』
「……ええ」
『なんじゃ、疑惑の目しおって。実年齢も違うし竜と人なんぞ無理じゃ』
「まあ、それならわかる」
『ふふ、魔王と光の王は気が合っておった。国も勿論じゃ。バジリオが二十半ばで暗殺されるまではの。魔国は力が全てじゃが実力を認められ王になる。王国は血筋で世襲継承で血を流す下らぬ権力争いばかり。バルテルは悲しみのあまり人間の封建社会に粛清を始めたのじゃ』
「それが戦争に?」
『魔族も血生臭いやつはおるが単純じゃ。好きか嫌いで動く。人間は表裏で動くのが気に食わなかったのじゃ。善悪あろうと仕方が無いしお互い様じゃが、バルテルは国を動かす重職や王族を対象にしての。戦争とは違うのじゃ。力で敗けを失政に鉄槌を。驕るなかれとな。魔国の属国として王国が在り続けるための策じゃ。反発し合う大陸がつまらなくなっての。我は住処から出なくなったのじゃ。いつしかバルテルも寿命で去っておった』
トメちゃんは古き良き時代を懐古し、殻に閉じこもったのだと自嘲した。魔王バルテルにも会わず悪いことをしたと。
「……勇者と王と竜はどこに?」
『なんじゃ?我は知らん。ああ、昔見た本にあったの。確か人の創作じゃ。物語としては面白かったのう』
「創作?」
『粛清じゃといったであろう。我が加わる意味はないのじゃ」
「えー……」
なんという伝説のオチ。
これは時が経つにつれ創作が伝説になり、史実も意味も忘れさられ、繰り返し支配粛清は残り、魔国魔族は悪とされ嫌われる、って流れか。
下山中聞いたこの話を思い出し、勇者の意味を考え、鬱屈してはモヤモヤしていた
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