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第2話 入学式② ルミナとカナタの押し問答
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「で、お前は俺に魔王科に入れと?」
自分より幾分背の高い少女に声をかけられたのは黒髪黒目全身を黒、漆黒を基調にした服装でまとめあげている少年である。名をカナタという。この彼に話しかけてきた少女の幼馴染である。背丈は十五歳男子の平均より少し低めで、自然自分より背丈の高い少女を見上げる形になりながら問いかける。
「うん♪」
「あ~もしかして、あれか?」
カナタは少しばかり思考を巡らすと、何か心当たりがあったのか聞いてみる。
「あったりまえでしょ!」
「俺としてはガキの頃の冗談かと思ってたんだけどな」
というか冗談であってほしいんだけどな。などという内心は吐露せずにルミナの言葉を待つ。
「そんなわけないじゃない!」
「だいちお前は魔……」
「それ以上余計なこといったらカナタ。普通に、殺すからね!」
言いながら指先に朱色の強大な魔力を集め始める。
魔王の血族、それも正当な血筋にしか扱えない朱色の魔力だ。
「ってちょっまっおまっ!? わかったっわかったから! ちょっと待てっ!」
あんなものこんなところで解き放たれたらたまらないと、カナタは必死になって落ち着かせようとルミナを説得にかかる。
それで何とかルミナは思いとどまったのか、指先に灯していた朱色の凶悪な魔力の塊を引っ込めると、カナタをキッと睨みつけて文句を言った。
「と・に・か・く! どこで誰が聞き耳を立ててるかわからないんだからっ余計なことは言わないこと! いいわねっカナタ!」
「わあったよ。たく。けどどう考えてもおかしくないか?」
「なにが?」
「いや、そもそもだな。勇者ってのは将来魔王を倒すためになるわけで、お前が勇者になっちまったら……」
親子喧嘩になるんじゃないか? などというカナタの脳裏に浮かんだ素朴な疑問は、ルミナの鋭い視線を受けて静止させられる。
「いや、なんでもない」
「そう。なら一つ聞くけど、もしカナタがこのまま百分の一。いえ、千分の一、ううん。百万、百億分の一の確立で勇者科に通ったとして、カナタはもし将来勇者になったら魔王を倒すの?」
「それはないな。悪いことしてるとかならともかく、別に俺あの人嫌いじゃないし」
「なら、私が勇者になっても問題ないじゃない」
「まぁ確かにそうだけどさ」
「とにかく! カナタがなんと言おうとこればっかりは譲れないのよ!」
「なぁルミナ一つだけ聞いてもいいか?」
「なによ?」
「そこまでして勇者にこだわる理由は」
「そんなの決まってるじゃない!」
ルミナは左手を腰に当てて、ない胸をそらせながら右手の指先をカナタに向かって突きつけると、強き意思の光をその瞳に宿らせながら、威風堂々と宣言したのだった。
「今の時代魔王より勇者よ! そのほうがかっこいいじゃない! で、とにかく今日から私はルミナ・ギルバート・オデッセリアで、カナタはカナタ・ユア・モーティスね」
「なんで、俺の家名を勝手に使うんだお前は? しかも俺の名前まで変えてんし」
「さすがに名前を変えないとばれると思うのよね」
「いやそもそも俺たち学園に通うんだし、向こうだって馬鹿じゃないんだから、名前変えたぐらいじゃばれると思うぞ?」
「大丈夫だって、そもそもあの学園って実力主義だから、こういうとこって結構アバウトなのよね。それに今時名前だけで本人だって断定できないんだし、あそこは性別も重視してないし絶対ばれないって! ね?」
「ね? というか人の名前を勝手に……変えるべきではないと俺は思うんだが」
「まったく違う名前にしないだけでもありがたいと思いなさいよ」
自分勝手なわがままをほざくルミナの言い草に小声で、カナタが横暴だ。と呟くと己の悪口には耳ざといルミナが聞き逃すはずもなく。
「何か言った?」
すぐさま聞き返しながら、指先に強大な朱色の魔力の光を灯しながら言う。
ルミナが指先に灯した凶悪な魔力の光を目にしたカナタは、冷や汗を浮かべながら下手に今ここでこいつを怒らせると命が危ない。と思いとりあえず今は文句を言わず穏便に済ませることにした。まぁ自然その言葉自体がぶっきらぼうになってしまっていたのだが、別段ルミナは気にしたふうでもなかった。
「なんでもない」
「そう? でもカナタが納得してくれて良かったわ。実はもう学園に輸送するプロフィールにさっきの名前載せちゃってたのよね」
「…………」
「ん? どうかしたのカナタ?」
「いや、なんでもない。ただこの世の不条理について考えていただけさ」
ニヒルな感じに言うカナタに対して、ルミナはふ~んと不思議そうにカナタを見ていた。
「とにかくっ今日から私はユア・モーティスじゃなくってギルバート・オデッセリア。で、カナタはモーティス家の子息って事でよろしく♪」
ハァまぁここでこいつに抗議したところでどうせ力づくで言うこときかせられるんだろうし、ここはおとなしく従っとくしかないか。どのみち学園に着いたらさすがにばれんだろ~しな。そうしたらさすがにこいつも諦めんだろ? そう考えをまとめるとカナタは仕方ないといった感じに口を開いた。
「はぁったくしょうがねぇな」
「わかったの?」
「ああ」
カナタは疲れたように頷いたのだった。
「なら、これはもらっておくわね」
言うが早いかルミナは、カナタが背中に背負っていた薄手の長剣を奪い取る。
「はっ? て、ちょっまて、なんでそう~なるっ!? てか、ルミナッそれ俺の剣っ!」
「あのね。カナタ。魔王科の生徒がこんなもの持ってたらおかしいじゃない?」
「まぁ確かにお前の言うとおりだけど。それ入学祝に俺の父さんにもらった大事な剣なんだが」
「うん。それはわかってるの。けど勇者科の私が剣をもってなかったら、それはそれでおかしくない?」
「ん? ああ、まあ確かにそうだけど? それと俺の剣と何の関係が?」
「だから、これちょ~だい」
「はっ?」
「だから、カナタがお父様にもらったこの剣。私の入学祝いに頂戴♪」
「ざけんなっ!」
「いいじゃないっ! 別に減るもんでもないしっ剣くらい!」
「剣は減るわ!」
「あ~もう、ああ言えばこう言うんだから」
「お前が無茶振りばっかすっからだろが!」
そのカナタの言葉にルミナは、頬を膨らませながらむ~~と唸り声を上げて抗議してきた。
「唸ってもだめだ。それにんなに剣欲しければ自分で買えばいいだろうが お前んち金持ちなんだし」
「パ……お父様にばれたらさすがにやばいから、買えなかったのよ」
「…………」
「…………」
しばし無言で見つめあう二人。
「とにかく、これは駄目だ」
「けち」
「なんとでもいえ」
しばらく頬を膨らませながら、む……と唸り声を上げていたルミナだったが、カナタの意思が変わらないことを悟ったルミナは、仕方ないといった感じにはぁわかったわよ。と言いながら、なにやら自分の荷物の入った茶色い高級そうな鞄をごそごそあさりだす。
しばらくして目当ての物が見つかったのか。ごそごそまさぐる手を止めてなにやら取り出すと、カナタに見せびらかすかのように手の平に載せる。それは紫がかったどす黒いにっと、その人形の形状からしたら、やたら大きな歯をむき出しにして笑っている人形だった。
そしてそれを手にしたルミナは、本当に惜しいといった声音でカナタに話しかける。
「ならカナタには私がお父様からもらった……このグッキーの魔法のストラップをあげるわ。なんと、押すとなくのよっグッキーグッキーって、しかも真夜中になると顔まで変わるわ」
「んな不気味なもんいらんわ! つ~かお前が手放したいだけだろうが!」
「……こほん。まぁこれは置いといて」
取り出したストラップをさりげなくカナタの持っていた荷物の入ったずだ袋に入れようとして手で弾かれる。
「だからさりげなくその不気味なもんを俺の荷物に紛れ込ませようとするな! 俺だってんな薄気味悪いもんいらんわ!」
「あ~もう、とにかくっこれほど私が譲歩してあげてるんだからいい加減譲りなさいよ!」
「これのいったいどこが譲歩してるんだ! つってるんだが?」
「とにかく。黙って。その剣。よこしなさい」
ルミナは背後にどす黒いオーラを揺らめかせると、一句一句区切りながら高圧的な態度で迫る。
「い・や・だ」
そのどす黒い魔力にダラダラ冷や汗浮かべながらも、勇気を振り絞ってカナタは断りの言葉をルミナに告げたのだが、もちろんこのわがまま女王様にそんな言葉が通用するはずもなく。
そのすぐあとには、カナタの抵抗むなしく力づくで、カナタが父さんから入学祝にもらった薄手の長剣をルミナに奪われたのだった。
自分より幾分背の高い少女に声をかけられたのは黒髪黒目全身を黒、漆黒を基調にした服装でまとめあげている少年である。名をカナタという。この彼に話しかけてきた少女の幼馴染である。背丈は十五歳男子の平均より少し低めで、自然自分より背丈の高い少女を見上げる形になりながら問いかける。
「うん♪」
「あ~もしかして、あれか?」
カナタは少しばかり思考を巡らすと、何か心当たりがあったのか聞いてみる。
「あったりまえでしょ!」
「俺としてはガキの頃の冗談かと思ってたんだけどな」
というか冗談であってほしいんだけどな。などという内心は吐露せずにルミナの言葉を待つ。
「そんなわけないじゃない!」
「だいちお前は魔……」
「それ以上余計なこといったらカナタ。普通に、殺すからね!」
言いながら指先に朱色の強大な魔力を集め始める。
魔王の血族、それも正当な血筋にしか扱えない朱色の魔力だ。
「ってちょっまっおまっ!? わかったっわかったから! ちょっと待てっ!」
あんなものこんなところで解き放たれたらたまらないと、カナタは必死になって落ち着かせようとルミナを説得にかかる。
それで何とかルミナは思いとどまったのか、指先に灯していた朱色の凶悪な魔力の塊を引っ込めると、カナタをキッと睨みつけて文句を言った。
「と・に・か・く! どこで誰が聞き耳を立ててるかわからないんだからっ余計なことは言わないこと! いいわねっカナタ!」
「わあったよ。たく。けどどう考えてもおかしくないか?」
「なにが?」
「いや、そもそもだな。勇者ってのは将来魔王を倒すためになるわけで、お前が勇者になっちまったら……」
親子喧嘩になるんじゃないか? などというカナタの脳裏に浮かんだ素朴な疑問は、ルミナの鋭い視線を受けて静止させられる。
「いや、なんでもない」
「そう。なら一つ聞くけど、もしカナタがこのまま百分の一。いえ、千分の一、ううん。百万、百億分の一の確立で勇者科に通ったとして、カナタはもし将来勇者になったら魔王を倒すの?」
「それはないな。悪いことしてるとかならともかく、別に俺あの人嫌いじゃないし」
「なら、私が勇者になっても問題ないじゃない」
「まぁ確かにそうだけどさ」
「とにかく! カナタがなんと言おうとこればっかりは譲れないのよ!」
「なぁルミナ一つだけ聞いてもいいか?」
「なによ?」
「そこまでして勇者にこだわる理由は」
「そんなの決まってるじゃない!」
ルミナは左手を腰に当てて、ない胸をそらせながら右手の指先をカナタに向かって突きつけると、強き意思の光をその瞳に宿らせながら、威風堂々と宣言したのだった。
「今の時代魔王より勇者よ! そのほうがかっこいいじゃない! で、とにかく今日から私はルミナ・ギルバート・オデッセリアで、カナタはカナタ・ユア・モーティスね」
「なんで、俺の家名を勝手に使うんだお前は? しかも俺の名前まで変えてんし」
「さすがに名前を変えないとばれると思うのよね」
「いやそもそも俺たち学園に通うんだし、向こうだって馬鹿じゃないんだから、名前変えたぐらいじゃばれると思うぞ?」
「大丈夫だって、そもそもあの学園って実力主義だから、こういうとこって結構アバウトなのよね。それに今時名前だけで本人だって断定できないんだし、あそこは性別も重視してないし絶対ばれないって! ね?」
「ね? というか人の名前を勝手に……変えるべきではないと俺は思うんだが」
「まったく違う名前にしないだけでもありがたいと思いなさいよ」
自分勝手なわがままをほざくルミナの言い草に小声で、カナタが横暴だ。と呟くと己の悪口には耳ざといルミナが聞き逃すはずもなく。
「何か言った?」
すぐさま聞き返しながら、指先に強大な朱色の魔力の光を灯しながら言う。
ルミナが指先に灯した凶悪な魔力の光を目にしたカナタは、冷や汗を浮かべながら下手に今ここでこいつを怒らせると命が危ない。と思いとりあえず今は文句を言わず穏便に済ませることにした。まぁ自然その言葉自体がぶっきらぼうになってしまっていたのだが、別段ルミナは気にしたふうでもなかった。
「なんでもない」
「そう? でもカナタが納得してくれて良かったわ。実はもう学園に輸送するプロフィールにさっきの名前載せちゃってたのよね」
「…………」
「ん? どうかしたのカナタ?」
「いや、なんでもない。ただこの世の不条理について考えていただけさ」
ニヒルな感じに言うカナタに対して、ルミナはふ~んと不思議そうにカナタを見ていた。
「とにかくっ今日から私はユア・モーティスじゃなくってギルバート・オデッセリア。で、カナタはモーティス家の子息って事でよろしく♪」
ハァまぁここでこいつに抗議したところでどうせ力づくで言うこときかせられるんだろうし、ここはおとなしく従っとくしかないか。どのみち学園に着いたらさすがにばれんだろ~しな。そうしたらさすがにこいつも諦めんだろ? そう考えをまとめるとカナタは仕方ないといった感じに口を開いた。
「はぁったくしょうがねぇな」
「わかったの?」
「ああ」
カナタは疲れたように頷いたのだった。
「なら、これはもらっておくわね」
言うが早いかルミナは、カナタが背中に背負っていた薄手の長剣を奪い取る。
「はっ? て、ちょっまて、なんでそう~なるっ!? てか、ルミナッそれ俺の剣っ!」
「あのね。カナタ。魔王科の生徒がこんなもの持ってたらおかしいじゃない?」
「まぁ確かにお前の言うとおりだけど。それ入学祝に俺の父さんにもらった大事な剣なんだが」
「うん。それはわかってるの。けど勇者科の私が剣をもってなかったら、それはそれでおかしくない?」
「ん? ああ、まあ確かにそうだけど? それと俺の剣と何の関係が?」
「だから、これちょ~だい」
「はっ?」
「だから、カナタがお父様にもらったこの剣。私の入学祝いに頂戴♪」
「ざけんなっ!」
「いいじゃないっ! 別に減るもんでもないしっ剣くらい!」
「剣は減るわ!」
「あ~もう、ああ言えばこう言うんだから」
「お前が無茶振りばっかすっからだろが!」
そのカナタの言葉にルミナは、頬を膨らませながらむ~~と唸り声を上げて抗議してきた。
「唸ってもだめだ。それにんなに剣欲しければ自分で買えばいいだろうが お前んち金持ちなんだし」
「パ……お父様にばれたらさすがにやばいから、買えなかったのよ」
「…………」
「…………」
しばし無言で見つめあう二人。
「とにかく、これは駄目だ」
「けち」
「なんとでもいえ」
しばらく頬を膨らませながら、む……と唸り声を上げていたルミナだったが、カナタの意思が変わらないことを悟ったルミナは、仕方ないといった感じにはぁわかったわよ。と言いながら、なにやら自分の荷物の入った茶色い高級そうな鞄をごそごそあさりだす。
しばらくして目当ての物が見つかったのか。ごそごそまさぐる手を止めてなにやら取り出すと、カナタに見せびらかすかのように手の平に載せる。それは紫がかったどす黒いにっと、その人形の形状からしたら、やたら大きな歯をむき出しにして笑っている人形だった。
そしてそれを手にしたルミナは、本当に惜しいといった声音でカナタに話しかける。
「ならカナタには私がお父様からもらった……このグッキーの魔法のストラップをあげるわ。なんと、押すとなくのよっグッキーグッキーって、しかも真夜中になると顔まで変わるわ」
「んな不気味なもんいらんわ! つ~かお前が手放したいだけだろうが!」
「……こほん。まぁこれは置いといて」
取り出したストラップをさりげなくカナタの持っていた荷物の入ったずだ袋に入れようとして手で弾かれる。
「だからさりげなくその不気味なもんを俺の荷物に紛れ込ませようとするな! 俺だってんな薄気味悪いもんいらんわ!」
「あ~もう、とにかくっこれほど私が譲歩してあげてるんだからいい加減譲りなさいよ!」
「これのいったいどこが譲歩してるんだ! つってるんだが?」
「とにかく。黙って。その剣。よこしなさい」
ルミナは背後にどす黒いオーラを揺らめかせると、一句一句区切りながら高圧的な態度で迫る。
「い・や・だ」
そのどす黒い魔力にダラダラ冷や汗浮かべながらも、勇気を振り絞ってカナタは断りの言葉をルミナに告げたのだが、もちろんこのわがまま女王様にそんな言葉が通用するはずもなく。
そのすぐあとには、カナタの抵抗むなしく力づくで、カナタが父さんから入学祝にもらった薄手の長剣をルミナに奪われたのだった。
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