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淫内感染
躾けられたい緊縛マゾ奴隷
しおりを挟む「初めての契約、おめでとう」
麗子が景気よくシャンパンの栓を飛ばす。
屈強な奴隷の逞しい背筋にヒールの先を埋める麗子は(踏まれている奴隷が半日かけて積み上げた)シャンパンタワーの上から高級MOËT&CHANDONを豪快に注ぐ。
キラキラと輝いて泡を弾く…え?これどうやって飲むんだ。
「青嵐が居なくて残念だな」
「そうね…でも、天国から私達を見守ってくれているわ」
「死んだ人みたいな言い方ですけど」
「今、天国に一番近いところにいるのよ?」
スマホの画面は碧く澄む美しい海辺に立つ青嵐の姿。
表記がフランス語?
ニューカレドニアで撮影。会員限定で美しい大自然の中で…
全 裸 で、フェロモン全開(シャンパン誤嚥)
「ゲホゲホ!俺の性癖には刺さりません」
「まぁ…青輝丸はこれ見て気絶したのに」
「青嵐を性的に消費するな」
「相変わらず、お父様が一番の性感帯ね」
「好きにならずにいられないだろ。青嵐だぞ?」
「うん、最低な鬼畜よね」
「うん、脳無し種付け淫痴気のサルで間違いない」
「お父様の精液は環境破壊ね。海が犯されるわ」
「海になりたい」
「何という心の広さ…さすがです、兄師」
青輝丸の膝に乗り上がって絡みつく麗子は顔を寄せながら耳打ち、笑う。
網タイツにヒールの高いロングブーツを回すように組み替え、青輝丸と向き合い上体を反らせて抱き地蔵の状態で腰を打ち据え、こっちに視線を寄こされても…
目のやり場に困る。
こう見えて俺まだ童貞。
晃汰と何してるのかって本番なしのヘルス行為に等しい。
青嵐と約束したから、律儀な俺。
嘘、本当は怖くて…
余裕なくて切羽詰まったら、きっと反撃してしまう。
暴れだす衝動に自分から噛みついて往かせない。それ考えたら理性を砕いて突き立てられる相手は青嵐くらいだ。
暴走する殺意を周囲が止めなければ、どっちか死んでる。
「あのさ、俺が居ないところで…して?」
目の前で麗子に犯されている青輝丸に助け船を差し出す、俺の優しさに解かれる汚辱タイム終了。どこでもお構いなしに事成す連中は見慣れてきたが、肉感と体温が極刑に値する青輝丸が抗えず、食い破られていくのは見るに堪えがたい。
青輝丸は、青嵐とセックスをする。
隠れて覗き見た時、獣のように激しく求めるのではなく愛おしく舐め合う行為に愛の在処を見てしまい切なくなった。この世の物とは思えぬ美しさに人なのか?区別ができない鮮烈な記憶が残る。
隷属も全員、男。
男が好きなのか?尋ねると
「生物学的にみて男の方が操作しやすい」
確かに同性の方が理解はいく。
個々違えど男という共感ラインがあって言葉より熱量で伝わる。例えるなら物言わぬ犬が反射的にエネルギーを感知する、意思疎通と似てる。
だからといって性愛の対象も男に限るのは、女にモテない故か…
俺がおかしいんだろうな。
仕事していても女だと否応なしに加減してしまうが、男相手なら興奮して実際に見えている視界と脳内の妄想が重なってしまい、俺が感じてしまう。
眼下の相手に悟られない様、プレイスタイルは敬語であまり激しい攻め言葉は用いらないが、この頃それを見たがる面倒な客が多くて一線退いて鞭を振るう。
客は他人だ。
心の中を覗かれ、引き抜かれると癇に障る。
余計なことはしないでくれ。
俺は金と引き換えに己の若さを売ってるバカな男だ。好きに蔑むがいい。
ケースのチャックを引き上げて…
「まだ何か…」相手を見ないで手を止めない。
俺の首筋には刃物が押しあてられ、噛みしめた歯の間から勢み漏れる。
たまにいる。独占欲が行き過ぎて刃物沙汰や身勝手な心中を夢みて脅してくる客が…人の狂気に触れているのだから、致し方のないこと。だが、ヒステリック勝負なら負けねぇぞ?
なぜ、アナスタシアが風俗店の中でも「会員制」といわれる所以か。
こういう客は身を持って知ることになる。
そっと相手の手に触れた先で手首を握り、もう一度聞く。
「ご延長はできません。またの機会に、店の者を呼びますよ?」
乱暴に抱きしめられて、舌打ち。
どうせ来ないと思っているんだろう?
その通り、俺は自分で問題を解決できる上に「不慮の事故」に関しては一切責任を負わないと規約に書いてるのを知っての狼藉か。
さぁ、お前の奴隷根性を試してやろう。
手首を握ったまま立ち上がり、振り返り上体を仰けて脚を振り上げる。
蹴り飛ばされた勢いで刃物を落として床に投げだされる客に歩み寄り蹴球の如く壁まで追い詰め、四つん這いで起き上がろうと息を吹き返す客は観念すればいいものを…感情的に、罵詈雑言。
「それがお前の答えか」
間髪入れず走り込み、客の目の前で飛び上がり肩に乗ると両足を頭部を挟み込んでバク宙。身体を捻らせると巻き込まれて宙返りする客の足が天を仰ぎ床に脳天を叩きつけられ、俺の股の間で動かなくなる。
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コイツ出禁だな。
死んでなきゃ屋根を変えて来店する可能性あるから二度とウチの敷居を跨がせないように社会的抹殺しとくか…汗ばむスキンヘッドに油性マジックで、さっきの罵詈雑言を書き残して部屋を立ち去った。
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