【R18】青色はぐれ星

及川まゆら

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名のない星は暁から出流る

第8話 性の奴隷

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 あの時 ―――

 「豊が僕の名前を呼んでくれたのが、嬉しかったのに」
 「俺にオナニーを仕込まれるなんて」
 「もう、豊とするの気持ち良すぎ。犯罪者」
 「何とでも言ってください。あぁ……もう、あの男に会っちゃだめ」

 豊は私がセックスの相手をみつける度に嫉妬してオナ禁を約束させる。
 自分ではしないよ。ただ相手が手や口だけで済むはずもなく私の禁欲はいつも他人の手により、断たれる。
 まだ私を子ども扱いして
 「20歳になったら」とそればかり。
 お小遣いもくれるし、下校時に合わせてスポーツカーで迎えに来てくれる、本当にいい男なんだけど……
 どこまで好きになっていいのか
 恋人という名のポールポジジョンが想像できない。
 大事にしてくれるのか?
 そうではないのか?
 豊の本質を知ってるから答えがみつからないまま私は年を重ねて豊の理想からかけ離れていくのが辛い。貴之みたいな口調で豊に一度でもキツく言われたら、私の心は死ぬ。
「キスして」といえばしてくれる。
 手を伸ばせば187cmの巨体をロッキングチェアのように揺らしてくれる優しい愛人と過ごす時間は心地よく、そして、両手でイカされる声もいっぱい出て……

 豊に命令されたら絶対に逆らえない。
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