BOYSLOVE♡STORIES（ツイノべ倉庫）

BLごと（ツイノベほど形になっていないもの)

8年ぶりの再会からの初夜のふたり

　高校生のとき、周囲に秘密で付き合っていたけれど、互いを思い合うばかりにすれ違ってしまい、8年ぶりくらいに再会した受け攻め。

　誤解が解けて以前よりも心の関係が深まる。
　ただ当時は高校生だったから、触り合いっこまでしかしていなくて、体が結ばれるのは初めて。

　攻め「きょ、今日、仕事終わりにうちくる？」　
　受け「あ、あぁ、う、うん」

　って、夜の約束をすると、それはもうふたりとも仕事中ソワソワしっぱなし。　

　攻めは（そうだ、いろいろ準備しないと）と、待ち合わせの時間までにドラッグストアに寄る道順を考えて。

　受けは（準備ってあるのかな。まるでわからない）ってネット検索をして、男同志の「そういうの」を見てしまって「うわっ」って飲み物こぼす。
それで、（いや、まるでわからないって言うのは語弊があったけど、俺にこれ、できるかな）ってなる。

　それから定時退社して、受けが先に待ち合わせ場所に着く。

（ほんとに来るかな。昔はいっつも攻めが先に来て待っててくれたから不安だな）って、受けは足先とかソワソワしながら不安と期待が混じってる。
　当然ベッドでの不安もあり。

　でも。

「受け！」

　って呼ばれて、顔を上げたら攻めが凄くいい笑顔で手を降ってくれている。

　もうその瞬間「愛情」しかなくなる。
　不安とか一気に飛んで（ああ、早くひとつになりたい）って切望して、攻めに飛びついてしまう。

　攻めは「ど、どうした」とか言いながら受けの顔を見たら、もう思いが溢れた顔になってて、ドクン!と心臓が跳ねて。

　頭の中が真っ赤に沸騰して、（早くひとつになりたい）と、同じ思いに駆られて強引なほど受けの手を強く引いて家に向かう。

　メチャクチャ速歩だけど、受けは顔を赤くしながら着いていって。

　家に着いて玄関入るなり、そこで噛み付くようなキス。
　貪っても貪っても８年の空白は埋まらない。

　絡み合いながら、脱がせ合いながら、即ベッド。

　初恋、すれ違い、長い期間を経ての再会……からの初夜。
　ただ、攻めは受けが好きすぎるあまり、ここではあえて我慢して、受けの昂りだけを開放してあげる。

「８年待ったんだ。大事に、時間かけて抱くから」って、このあとシャワールームで綺麗綺麗してほぐして蕩けさせて。
背中から抱きしめながらほぐしていたら受けのつま先が立って「危ないよ」って抱きしめてキス。

　その後、既にヘロヘロの受けを横抱きでベッドに連れて行って、それはそれは丁寧に舌を這わせまくり、受けが「もう待てないっ…」って、自分から後ろを差し出す。

　攻め、理性崩壊。

（あんなに恥ずかしがりだった受けが…！）

　容赦なく突き立てて穿つ。

　そして８年分の「愛してる」もぶつけ合って、汗や先走りや、白い蜜だけじゃなく、涙も流れる。

　……そんな、濃厚な初夜。ふたりもう二度と離れない。