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本編
つがい③※
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「んっ……」
どちらのものかもわからない唾液が、重なった唇から漏れると同時に、孔に熱い露頭が当たった。表面を溶かしてしまいそうに熱いそれは、ぬるりとしたたくさんの蜜をまとっていて、俺が漏らした孔液の力とあわさり、即座に俺の中に潜り込んでくる。
「んああぁ! クラウス……!」
クラウスの分身が俺の中をぎちぎちに埋め、子宮を目指して進んでくる。
狭いところを進むときにいったん止まって、少し引かれると、なんとも言えない愉悦が孔内に広がり、腸骨や尾骨に甘く響く。
俺は腰をくねらせながら、お尻を高く浮かした。
「くっ、締まる……エルフィー。優しくしたいんだ。煽るな」
「煽って、ない。クラウスのがおっきくて熱いから、俺の中が勝手にうずうずしちゃうの。クラウスがお腹にいるって感じると、俺のお腹、ずくずくしちゃうのぉ」
クラウスの熱杭を感じるところを腹の上からさすると、クラウスは「ぐるる」と喉を鳴らした。汗で濡れた黒髪が艶やかに光って、本当に黒豹みたい。
健康的に日焼けした肌も好きだ。陰影を作るほど鍛えられた筋肉も好き。焼きたてのビスコッティみたいで、俺もお前をはぐはぐと噛みたくなる。
「好き……クラウスが好き……」
頬を包んでくれる手を取り、指を甘噛みしながら伝えた。
「嬉しい。君の心は俺のものか」
指を自由にさせてくれたまま、キスをしてくれる。
「そうだよ、俺の全部、クラウスのもの」
「……っつ」
黄金色の瞳に膜がかかる。ひと粒のきらめく雫が俺の鎖骨のくぼみに落ち、また一粒、一粒……やがてひと筋になって、額から落ちる汗と一緒に、小さな泉を作る。
それはとても温かくて、俺の心の中のクラウスの愛の泉と一緒だと思った。
「愛してる、エルフィー。絶対に君を離さない」
「うん、俺も、クラウスを離さないよ」
クラウスの抽挿が始まる。初めは緩やかな波のように俺を揺らし、やがては大きな波に、そして激流となって、激しく穿ってきた。
あまりに大きな快感に意識も揺れて、どこかに流されて行きそう……!
「あ、あぁっ、ん、は、あぁぁ……!」
俺の二度目の劣情がはじける。
クラウスはかまうことなく腰を打ち付け続け、お腹の上の白濁は、クラウスの腹とシーツを濡らした。
「あっ、あっ、ぁ……クラウス……!」
継続的な快感の中にいるのに、さらに大きな愉悦がお腹の中に生まれ、背筋に電気が走った。
その瞬間、繋がっている部分に隙間なく蓋をされたような、強い圧迫感を感じた。
亀頭球が、絡みついたんだ。
「全部、入った。奥まで……エルフィーの中を、すべて埋めた」
「あ、あぁぁぁぁ」
怖いくらいの快感。お腹の中も外も、頭の天辺も手足の先も、止めどない快感で痺れている。
プロムの夜もこうだったのかな。思い出せない。でも、いいや、これから何度もクラウスと俺は、抱き合って愛を確かめていくんだから。
……もう、二度と忘れない。
またクラウスが動き始める。俺はクラウスの太い首に手を回して、しっかりとしがみついた。
「うう、ぐぅ……」
クラウスのラット化が始まる。よくここまで「クラウス」でいてくれた。そして俺も、今日はこの瞬間までクラウスからの愛情を感じていられた。
このあと、刻印が刻まれたら、俺たちは獣のようになり、本能で抱き合うだろう。
きっと、朝まで。
きっと、互いの名前を再び呼んで、微笑み合うまで。
「エルフィー、愛してる」
「クラウス、愛してる」
「俺の、ただ一人のつがい」
最後の言葉は同時だった。
クラウスは正常位で俺を穿ったまま、俺の頭を持ち上げてひねり、うなじを、咬んだ────
どちらのものかもわからない唾液が、重なった唇から漏れると同時に、孔に熱い露頭が当たった。表面を溶かしてしまいそうに熱いそれは、ぬるりとしたたくさんの蜜をまとっていて、俺が漏らした孔液の力とあわさり、即座に俺の中に潜り込んでくる。
「んああぁ! クラウス……!」
クラウスの分身が俺の中をぎちぎちに埋め、子宮を目指して進んでくる。
狭いところを進むときにいったん止まって、少し引かれると、なんとも言えない愉悦が孔内に広がり、腸骨や尾骨に甘く響く。
俺は腰をくねらせながら、お尻を高く浮かした。
「くっ、締まる……エルフィー。優しくしたいんだ。煽るな」
「煽って、ない。クラウスのがおっきくて熱いから、俺の中が勝手にうずうずしちゃうの。クラウスがお腹にいるって感じると、俺のお腹、ずくずくしちゃうのぉ」
クラウスの熱杭を感じるところを腹の上からさすると、クラウスは「ぐるる」と喉を鳴らした。汗で濡れた黒髪が艶やかに光って、本当に黒豹みたい。
健康的に日焼けした肌も好きだ。陰影を作るほど鍛えられた筋肉も好き。焼きたてのビスコッティみたいで、俺もお前をはぐはぐと噛みたくなる。
「好き……クラウスが好き……」
頬を包んでくれる手を取り、指を甘噛みしながら伝えた。
「嬉しい。君の心は俺のものか」
指を自由にさせてくれたまま、キスをしてくれる。
「そうだよ、俺の全部、クラウスのもの」
「……っつ」
黄金色の瞳に膜がかかる。ひと粒のきらめく雫が俺の鎖骨のくぼみに落ち、また一粒、一粒……やがてひと筋になって、額から落ちる汗と一緒に、小さな泉を作る。
それはとても温かくて、俺の心の中のクラウスの愛の泉と一緒だと思った。
「愛してる、エルフィー。絶対に君を離さない」
「うん、俺も、クラウスを離さないよ」
クラウスの抽挿が始まる。初めは緩やかな波のように俺を揺らし、やがては大きな波に、そして激流となって、激しく穿ってきた。
あまりに大きな快感に意識も揺れて、どこかに流されて行きそう……!
「あ、あぁっ、ん、は、あぁぁ……!」
俺の二度目の劣情がはじける。
クラウスはかまうことなく腰を打ち付け続け、お腹の上の白濁は、クラウスの腹とシーツを濡らした。
「あっ、あっ、ぁ……クラウス……!」
継続的な快感の中にいるのに、さらに大きな愉悦がお腹の中に生まれ、背筋に電気が走った。
その瞬間、繋がっている部分に隙間なく蓋をされたような、強い圧迫感を感じた。
亀頭球が、絡みついたんだ。
「全部、入った。奥まで……エルフィーの中を、すべて埋めた」
「あ、あぁぁぁぁ」
怖いくらいの快感。お腹の中も外も、頭の天辺も手足の先も、止めどない快感で痺れている。
プロムの夜もこうだったのかな。思い出せない。でも、いいや、これから何度もクラウスと俺は、抱き合って愛を確かめていくんだから。
……もう、二度と忘れない。
またクラウスが動き始める。俺はクラウスの太い首に手を回して、しっかりとしがみついた。
「うう、ぐぅ……」
クラウスのラット化が始まる。よくここまで「クラウス」でいてくれた。そして俺も、今日はこの瞬間までクラウスからの愛情を感じていられた。
このあと、刻印が刻まれたら、俺たちは獣のようになり、本能で抱き合うだろう。
きっと、朝まで。
きっと、互いの名前を再び呼んで、微笑み合うまで。
「エルフィー、愛してる」
「クラウス、愛してる」
「俺の、ただ一人のつがい」
最後の言葉は同時だった。
クラウスは正常位で俺を穿ったまま、俺の頭を持ち上げてひねり、うなじを、咬んだ────
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