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事故つがいの夫は僕を愛してる
初デート side天音④
しおりを挟む帰りの電車では理人も無言になっていた。
僕が急に泣いて、帰るなんて言ったから気分を悪くしたんだろう。でも僕、謝りたいけど今はそれどころじゃなくて。
電車の中でも理人が手を差し出して、また繋いでくれようとはしたけれど、今は繋ぎたくなくて、顔も見ずに首を振った。
余計に呆れてると思う。僕なんかとデートに来なきゃ良かったって、思われても仕方がない。
──だけど、どうしても今は無理だよ。だって……。
理人にお腹を撫でられてから、僕のナカはずっと疼いている。
はしたない孔液が後孔から漏れないようにするのにも必死なのだ。
歩きにくさを覚えつつ、家具店からずっとお腹を押さえたままで家に向かった。
理人が鍵を開けてくれている少しの時間も辛い。でももう家に入れると思うと、僕の体はひとりでにわなないた。
下着とズボンが濡れるのがわかる。
理人が玄関ドアを開けてくれれば、僕は飛び込むように玄関に入り、理人の手を力いっぱい引いた。
「わ……天音!?」
不意なことでバランスを崩した理人に飛びつく。ふたりで玄関の廊下に座り込む姿勢になった。それでも理人はしっかりと僕をかかえ込んで守ってくれる。
途端に理人のぬくもりと、首筋の甘い香りが僕を包んだ。言い表せない安心感と幸福感が胸に満ち、僕の目から止めどなく涙か溢れる。
「う、ぅう……理人、どうしよう。ベッドでお腹を触られただけで感じちゃって、僕、お尻が濡れてるんだ。それに、ずっとお腹がきゅるきゅるして……」
「えっ!?」
「恥ずかしい……恥ずかしくて嫌になっちゃう」
い……淫乱みたいだ。こんなこと知られたくないけど、打ち明けるしかない。
僕は理人を避けたんじゃなくて、ふしだらな自分が恥ずかしかったんだって伝えないと、嫌われてしまう。
顔は涙で濡れて、もう下着も孔液でぐしょぐしょになっていくけれど、どうか僕を嫌わないで。
……と、心の中で訴えながら理人を見上げたその瞬間。
ふわっと身体が浮いていた。抱っこをされている。
「え? え? 理人?」
「やばっ。俺のつがいが可愛すぎる件。今日もう何回これ思ったっけ。っていうか、エンドレス可愛い!」
「え? なんて言ったの?」
理人はもう社会人だから、普段は学生みたいな言葉は使わないのに、なぜか今どきの言葉使いで意味のわからないことをつぶやいている。その間も僕を運んで、あっという間に僕の部屋のドアを乱暴に開けた。
「わっ!」
ぼすん、とベッドに降ろされ、視界が揺らいだ。理人は上着を脱ぎ、ガチャガチャと音を立ててベルトを外して、服を脱ぎ去ってしまう。
理人、かっこいい……。
端正な理人の顔とはイメージがかけ離れた、大きくて太いものの形がボクサーブリーフ越しにもわかって、僕のお尻はきゅうきゅうと収縮した。ますます下着が濡れてしまう。
でも……理人の下着も濡れてる……。僕の好きな蜜がしたたっているんだ。
「理人、欲しいよう……」
僕の喉は、勝手に生唾を呑み込んで上下した。
僕のより色が濃くて、細い血脈が浮き上がる理人の熱塊が恋しい。
大きな亀頭の先から出る、理人のフェロモンがたっぷり含まれた蜜を、僕のお尻にたっぷりとこすりつけてほしい。
ううん、それだけじゃなく、白くて熱い、フェロモンそのものの理人の精を、僕のお腹に注ぎ込んで欲しい。
「欲しい、理人が欲しいの」
「わかってるよ……愛しい天音。……愛してる」
「あ……」
ベッドに上がり、目を見て愛してると言ってくれた。僕は理人に嫌われてない。理人は僕を愛してくれている!
キスが始まり、服のボタンを外される。僕は理人に甘えたくて、首にしがみついて全部任せた。
短い時間で器用に脱がされて、あったかい肌がくっつく。
気持ちいい……。
「ん、んんっ」
頭を持ち上げられて、深いキスをされる。上顎のざらざらしたところとつるつるしたところの境い目を舐められると、ぞくぞくしてしまう。
それから、舌の上にも下側にも理人の舌がすべってたくさん撫でられて、最後に舌先を引っ張るように吸われながら離れた。
キスが終わると途端に切ない。僕は自分からキスを求めて顎を上げる。
「もっと……」
すると、理人はちょっと意地悪く笑って言う。
「天音、べろ、って舌を出してみて?」
そう言われて、なんだろうと思いながら言われたとおりにすると、形を確かめるように縁を舐めてから、ちゅるちゅると吸ってくれた。
理人の口の中に舌を包まれて、前後に優しく扱かれる。
「ぅうん……ん…んっ」
キスをしたままズボンを脱がしてくれる。
ずっと緊張したままの僕の熱芯に触れると、優しく撫ででから、舌を扱くのと同じリズムで手を動かしてくれる。
ちゅ、ちゅる。ちゅこ、ちゅこっ……口と僕の熱芯から、濡れた音がすごくいやらしく聞こえてきて、僕のお尻はどんどんひくつきが強くなった。
「可愛いね、本当に可愛い。俺のつがいは世界で一番可愛いよ。大好き」
理人の唇が僕の舌から離れて、次は胸の先を吸われる。乳暈ごと摘まれて、先端をぺろぺろと舐められたら、身体がぴくんと跳ねてしまう。
でも理人は慣れたもので、僕がどんなに身体を跳ねさせてもよじらせても、胸を吸ったまま熱芯を上下してくれて、僕が感じる段差のところを、念入りにいじってくれる。
「んっ、出ちゃう、理人、もう出ちゃうから……!」
「ん、一回出しといて」
これも慣れたもので、舌で乳首を転がしながら言うんだ。
そして、絞るように熱芯を扱き上げて、僕の吐精を促す。
「ぁあっ……!」
あっけなくイかされて、僕は快感の涙で頬を、快感の白い濁りで理人の手を濡らした。
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