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一章

魔王様はやっぱりビビりですか?

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 やばいやばいやばいやばい。
これは非常にマズイ事態だ!!
まさか『サタンコロース』があのカトレア・メルシェ嬢だったなんて誰が予想できるだろうか。そもそもメルシェ嬢もメルシェ嬢だ。
牢なんかに入れられる前に素直に名を名乗ってくれていたらこんな事にはならなかっただろうに!

 いや、今は八つ当たりをしている場合じゃない!兎に角何とかしてこの状況を切り抜けないと僕の命が危ない。

 「協定ですか?はい覚えてます!それはもう、くっきりはっきり覚えてます!」

 メルシェ嬢の言葉を肯定すると、彼女はにっこり微笑んだ。その笑顔には邪気は一切感じられない。

 「それは良かった。なら話は早いですね」

 「話?」

 思わず聞き返した僕に、メルシェ嬢はコクリと頷いた。

 「私を養ってください、魔王サマ」

 邪気のない笑みがここまで恐ろしいと思ったのは初めてのことだった。


 ***************

 短くてごめんなさいです。
ブクマありがとうございます…(๑>◡<๑)

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