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三章

シルル・あの方の手がかり

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「——シルル」

 私は今、この国唯一の港であるロドルクでの異変の調査から帰ってきた兄——オルドスと向かい合っているのですが、何やら疲れた表情をしています。

「どうかされたのですか?」
「お前は……いや、実は私が戻ってきた直後あたりに、ロドルクから西にある魔境の街で騒ぎが起こったそうだ」

 私が問いかけて一瞬だけ何かを言いかけたようですが、その言葉を止めて、軽く首を横に振ってから話し始めました。ですが、おそらくは初めに言おうとしていた言葉とは違うものだったのでしょう。

 もちろん、そのことに関して疑問に思えど言及することはありませんので、素知らぬ顔で頷きを返します。

「ああ、そのお話ですか。ええ、存じております。確か、裏ギルド同士の抗争が起こり、それなりの被害が出たのだとか」

 兄がロドルクの調査に向かってからはや一ヶ月が経過しましたが、その間に新たな問題が発生したのです。なんでも、我が国にある魔境。その側に存在している街であるストーラにおいて、市民の暴動で街の一部が破壊されたとか。そして、その市民たちとは、普通に暮らしている者達のことではなく、ならず者たちの集まりである裏ギルドが関係していると情報が上がってきています。

「被害と言っても、死傷者のほとんどは裏ギルド所属の者らしいがな」
「そのようですね。それで、そのことがどうかしたのですか?」

 裏ギルド同士の抗争でお互いに被害が出た、などという話をわざわざするために忙しい兄がここに来るとは思えません。あくまでも今の話は前置きのようなものだと考えるべきで、本題は別にあるのでしょう。
 その本題がなんなのかと考えていると……

「そこでネメアラの姫が見つかったようだ」
「っ! それは本当ですか!?」

 思いもよらなかった言葉に、私は驚きで思わず声を荒らげてしまいました。
 普段は淑女として相応しくない行いはしないようにと気をつけているのですが、この時ばかりはそれを忘れてしまうくらいの衝撃を受けたのです。
 それも仕方ないことでしょう。何せ、我が国に使節団としてやってきていたネメアラの……他国の姫が攫われていたのですから。それが見つかったとなれば、驚かないわけにはいきません。

「ああ。現在は保護され、こちらに向かっているとのことだ。お前にはその対応を頼みたい」
「承知いたしました。到着の予定はいつ頃でしょうか?」

 なるほど。確かに私が担当すべき事でしょうね、この話は。王子……つまり男である兄が対応するよりも、女であり同年代である私が対応した方が、ネメアラの姫——スティア様もご安心していただける事でしょう。

 この国における女性の最高位は王配である母ですが、それでは政治的な面から見て相応しくありません。せめて相手が使節団の代表であれば母が対応したのでしょうけれど、あくまでも相手は使節団の代表補佐でしかなく、誤解を恐れずに言ってしまえば『おまけ』なのです。そのような相手にこの国の最高位を当ててしまえば、それは我が国は自分たちがネメアラの格下だと考えているのだ、と思われかねません。

 もちろんそのような考えを本気にする者は誰もいませんが、それでも隙の一つになりかねないので、気にしないわけにもいきません。

 攫われた方が保護されたという状況で、立場だ隙だなどということを考えて対応をしなければならないなど、王族とはろくでなしの集まりなのだと思わざるを得ませんね。
 助けたいのなら助ける。辛い思いをしている者がいるのなら手を差し伸べる。それでいいではないですか。
 あの方なら……アルフレッド様ならきっと何かと理由はつけても、自身の得にならずとも助けるでしょう。たとえその後、自身の不利になったとしても、自身が辛い思いをすることになっても。それでもきっとあの方は誰かを助けるために動くはずです。

「早馬による情報が来たのが数時間ほど前だから、あと二日はかかるだろう」
「では、スティア様が安らげるように万全の準備をしておきます。攫われてしまったのですから、いくら助けられたとはいえ恐れを感じてもおかしくありません。もしかしたら、助けられた直後にこちらに向かわなかったのも、城にくれば再び襲われることを恐れたからかもしれませんもの。そのような不安を抱く必要はないのだと思えるよう、整えておきます」

 攫われたのはすでに二ヶ月近く前のことではありますが、一応保護されているのだという情報はネメアラよりもたらされていました。ただ、どこにいるのか、どうしてこちらに向かってこないのか、ということは教えられていませんでした。ただ、戻ってくるまで滞在させてほしいとだけ言われており、襲撃を許したのはこちらなので許可を出しておくしかなく今日まで来ました。

「ああ、一応母上も協力してくれるとのことだが、歳が近い方が気づくことも多いだろう。頼んだ」
「ええ、お任せください」

 そうして二日後。ついに攫われていたネメアラの姫であるスティア様が合流し、そのさらに翌日。無事を祝うために国王である父への謁見が行われました。

「えっと、シルル様、でよろしかったでしょうか? この度は皆様に多大なご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした」
「はい。改めましてご挨拶をさせていただきます。私はリゲーリア王国第四王女のシルル・オラ・エルドラーシュと申します。そのように謝られることはありません。むしろ、国内において襲撃を許してしまったこちらこそ申し訳ありませんでした」

 謁見の間にて無事に合流できたことを喜び、挨拶を交わした後は、堅苦しい時間を無駄に長くする必要はないだろうということで解散となりました。流石に保護されたばかりなのですから疲労も溜まっていることでしょうし、その辺りの気遣いをしないわけにはいきません。

 そういったわけで今は、スティア様の担当となった私が部屋へと案内し、簡単なものではあるけれどこの城での滞在に関しての話しをすることになりました。すでに、あるいは後でスティア様の姉であるグラージェス様から直接お話があるでしょうけれど、流石にこちらから何の説明もなしに、というわけにはいきません。

「いえ、こちらこそ勝手なわがままで行動して皆様にご迷惑をおかけしちゃって、ごめんね、さい」

 ごめんねさい? ……もしかして、あまりかしこまった態度や言葉は得意ではないのでしょうか? であれば……

「……あの、提案なのですが、もしよろしければもう少し気安くお話ししてもよろしいでしょうか? せっかくの同年代の同性の方とお話しできるのですから、できることならば仲良くなりたいのですが……」
「ああ、そう? ならよろしくね」
「…………あ、はい。よろしくお願いします」

 突然の変化に、思わず唖然としてしまったけれど、そう言いながら笑っているスティア様を見て、まあこれはこれでいいのか、と思えてしまったのだから不思議な方です。

「——それでさー、すっごい大変だったわけよ。ご飯もまともに食べられなかったし、トイレも行けなかっ……あ、うん。行けなかったし……」

 そうして城での生活に関しての説明をしたのですが、その後は拐われた際の話へと移っていきました。ですが、普通のものであればあまり話したくはない類の出来事であるにも関わらず、スティア様は楽しげに話しています。

「あの、攫われた際の不安とかはなかったのですか?」

 そのことが気になり、話の途中ではありましたが問いかけてしまいました。

「え? あー、まあ特には? 別にいっかなーって思ってたし、あれはあれで面白い体験だったわよ?」
「面白い、ですか……。スティア様はお強い方なのですね」
「えへへ、そう? やっぱりわかっちゃう? 私ってばとっても強いのよね。隙をつかれなかったら、あの程度の奴らぺちゃんこにできるのよ」

 いえ、そういう〝強い〟ではないのですが……まあ、ご本人が喜んでいるようなので、無理に否定することでもないでしょう。

「ですが、本当にスティア様がご無事で良かったです。他国の姫だから、というのもありますが、一人の女として、同性であるスティア様に何事もなかったことは本当に喜ばしく思いますわ」
「まあ運が良かったってのはあるわね。あ、もちろん私だけでもなんとかできたけど、あいつが助けてくれたから結構楽に自由になれたんだもん」
「あいつ、とは助けてくださった方ですよね? どのような方なのでしょうか?」
「うんっとね。あいつは——」

 そうして〝あいつ〟についてに話を聞き、私は驚きに目を見張ることとなりました。

「お兄様。私は南へ向かいます」

 スティア様との話のあと、私はいてもたってもいられず兄の執務室へと向かいました。
 先ぶれもなしに突然の訪問はマナーがなっていないと叱られても仕方のないことではありますが、今の私にはそのような些事を気にしている余裕などありません。

「どうしたんだ、急に」
「スティア様とお話ししていて、アルフレッド様のお名前が出ました。あの方は、現在ストーラに滞在しているようなのです。早くしないとまたどこかへ行ってしまうかもしれません!」

 そう。スティア様の話には『アルフ』という人物が出てきましたが、どうやらその方はアルフレッド様だったようなのです。

「落ち着け。そのことはこちらでも聞き及んでいる」
「知っていたのですか!?」

 知っていたにも関わらず教えてくださらなかったことに驚き、怒り、声を荒らげてしまいました。ですが、当然のことでしょう? だって兄は、私がどれだけ彼の方のことを探していたのか存じているはずなのですから。

「ああ。姫が保護されたのだ。詳しく情報を聞かないはずがないだろ」
「では、なぜ教えてくださらなかったのですか!」
「お前がそうなるとわかっていたからだ。今のお前は、王女としての立場に相応しい態度でいるか?」

 そう言われてしまえば、言葉を止めざるを得ません。今の自分が抑えが効いていないというのは私自身理解しているのですから。

「……。申し訳ありませんでした。ですが、これで落ち着きました。私はストーラに向かってもよろしいですね?」
「それはならない」
「なぜですか!」
「まだ落ち着いていないからだ。それに、お前はスティア姫の対応をすることになっているだろう? それを放り出せると思っているのか?」
「それは……ですがっ!」

 確かにスティア様のことは私の仕事であり、それを放り出すことはできません。
 けれど、アルフレッド様のこともそれと同じくらいに……いえ、私にとってはそれ以上に大事なことなのです。

「それに、今行ってどうする? あいつのことを襲った奴らも片付けていないのに、また戻ってきてくれとでも言うつもりか?」
「……」
「あいつを迎えに行くなとは言わないさ。私自身、迎えに行きたいと思っているからな。だが、それは今じゃない」

 悔しいですが、お兄様の言うとおり今はその時ではないでしょう。

「わかりました。では、賊どもの件が片付いた際には、私に行かせてください」
「さて、どうだろうな。陛下がお前の外出を許すかどうか。ミリオラのこともあるせいで、あまり王族を外に出したがらなくなっているからな。私ならともかく、女のお前となると……」
「能力では劣っていないつもりです。お姉様のような愚か者になるつもりもありません」
「それを判断するのは陛下だ。まあ、私が行くことになってもお前の同行を願い出てみるつもりだが、あまり期待はするな」

 そう言って席を立った兄を見れば、私が選ばれる確率が低いと感じているのでしょう。実際、私もそのように思っているのですから、お兄様の考えは間違いではないのだと思います。
 たとえ単なる気晴らしの旅行だとしても、今の状況では認めていただける可能性はごく僅かでしょう。外に出た先で、おかしな男にかからないとも限らないのですから。それだけミリオラお姉様のことは私たちの信頼を落としているのです。あの姉の妹ならば、もしかしたらまた同じようなことを繰り返すのではないか、と。

 そして、そんな中でどうしても自分が行くのだと無駄に粘れば、そこにアルフレッド様がいることに気づかれてしまう恐れがある。公爵家との仲を悪くしたくない国王としては、私たちの行動を止めることになる恐れがあるかもしれない。
 そうなればもうなにもできなくなってしまう。ここは素直に諦めて、お兄様に全て任せた方がいいのだと思います。

 ……けれど、そう頭の中でわかっているものの、自分で行きたいという想いがどうしても溢れてくるのです。

 しかし、ここでいくらゴネたところで意味はないということは理解しています。

「……では、もしお兄様だけが向かうことになったとしても、何かわかったら今度こそお教えください。あの方に関して隠し事をしていると判断しましたら、こちらで勝手に動かさせていただきますよ?」
「わかっている。だから、せめて私が戻ってくるまで勝手に探しに出たりするなよ。それよりも、今はあいつを襲撃した者どもを捕らえることに意識を向けろ。これが終わらない限り、あいつのところに会いに行くなどできはしないぞ」

 お兄様の言ったとおり、今はできることを一つずつ、完璧にこなしておくべきでしょう。
 アルフレッド様を襲った賊を処理できていないまま戻ってきて欲しいなどと厚かましいことを言えるほど、私は恥知らずではありませんから。

「……そうですわね。ええ、承知いたしまいた。例の罪人どもは私が全力を持って処理しましょう」
「……あまり、無茶はするなよ。お前だけではなく俺も動くのだから足並みを揃えていけ」
「ええ、ご心配なく。たかが『魔創具を使えない程度で次期当主を廃嫡した貴族』よりは無茶は致しません」

 貴族は自身の家に関してはある程度のことは容認されています。ですが、それでも次期当主となるはずの息子をいきなり廃嫡するというのは……それも、ただの貴族家ではなく六武筆頭の後継をとなれば流石に問題があります。
 トライデン公爵はその問題を強引に黙らせているようですが、それだってなかなかの無茶をしたことでしょう。そのことに比べれば、正当性を持っている私のやることですから大した無茶にはなりませんよ。

「……はあ。いくら敵を処理したと言っても、あまり無茶をやらかすと、あいつがこちらに戻ってきた時に困ることになるぞ」
「そう、かもしれませんね。では、ほどほどで抑えておきますわ」
「そうしてくれ。では、私はこれで行く。しバラクは忙しくなるだろうが、体調には気をつけろ」
「お兄様こそ、天武百景の準備も行っているからお忙しいのでしょう? 途中で倒れでもして足を引っ張るようでしたら、私は勝手に進んでいきますよ?」
「……お前があいつのことを好いているのは知っているが、もう少し他へも目を向けてもいいと思うのだがな。具体的には兄の心配をもっとしたらどうだ?」
「いやですわ、お兄様。そのような、好いているなどと、堂々というべきではありませんわ。恥ずかしいではないですか」
「……はあ。では、また夕食の時にでも」
「はい。これからは楽しくなりそうですわね」

 早くあの方に会いたいです。ですが、その前に襲撃をした罪人を処理しなければなりませんね。全力で突き進むとしましょうか。
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