上 下
387 / 499
お祭りと異変の種

428:『黄金の絆』

しおりを挟む
 敷地の中に入ると、『黄金の実り』と同じ『黄金』とついていても、やはり色々違うなと納得できる。
 この『黄金の絆』という宿は、確かにしっかりと装飾が施されており金をかけていると分かるのだが、同時に決して無造作に金をかけているのではないということも分かる。
 そう感じるのは、俺たちは昨日『黄金の実り』という、下品なくらいに金をかけていることを前面に出した宿に泊まったからでもあるのだろう。

「こっちはだいぶまともそうだな」
「ああ。だから誰かに紹介するときは『黄金』という名前だけ教えるんじゃないぞ」

 確かに『黄金』だけ教えて、俺たちが泊まった方の成金趣味の宿に向かってしまったらかわいそうすぎる。教える時があるかどうかわからないけど、もしもその時があったら気をつけよう。

 受付に進んでいくと、一人の少女がニコニコとこちらを見ていた。

「ニナさん。お帰りなさい」
「ただいま、フラン」
「そちらの方はお知り合いですか?」
「ああ。ほら、以前聞いた獣人の少女のことは覚えているか? その子がそうだ」

 どうやら以前からの知り合いの様で、ニナはイリンのことを指差しながら受付の少女にそう言った。
 けどそれも当然か。ニナはここによく泊まっているらしいから知り合いでもおかしくないし、イリンのことを教えたのだって、宿という人の集まる場所であれば情報集めには最適と言える。

「ああ! では見つかったんですね。良かったです」

 ニナからイリンのことを聞いた受付の少女は、まるで我がことの様に喜んでいる。

「それではこちらの方々が昨日話していたお客様であっていますか?」
「そうだ」

 ニナは昨日のうちに俺たちのことを話していた様だ。まあこれでこっちにうつったは良いけど部屋がなかったりしたらあれだしな。
 俺も先に確認しておくべきだったか。部屋が空いているかくらいは門番に尋ねても大丈夫だっただろうし。

「ようこそ『黄金の絆』へ」

 ニナとの簡単な会話を終えた受付の少女は俺たち三人の方を向くと、パッと明るく花笑んだ。
 客商売だから笑うのは普通のことなんだろうけど、この子の場合はそれだけではなく、楽しんでいると言うか、本当に心から笑っている様な感じがする。そう思えるほどに自然で気持ちの良い笑顔だった。

「お部屋はどうされますか?」

 どうしようか。一部屋に全員で泊まるか、それとも部屋を分けるか。
 とりあえず二人に聞いてみるか。

「大きめのを一部屋でお願いします」

 そう思って振り返ると、俺が何かを言う前に環が受付の少女にそう告げた。

 ……君、普段は俺に任せてくれるけど、意外と積極的になる時あるよね。いや、言う事を聞くだけの人形でいるよりも好ましいから良いんだけれども……。

「わかりました。他のオプションについてはこちらになります」

 そう言いながら受付の少女は色々書かれた木の板を取り出した。木の板といっても、しっかりと加工された一見しただけでは木の板だとは思えない様な立派なものだ。

 俺たちはその差し出された板を覗き込んだ。

 ……色々あるな。食事、洗濯、掃除、送迎……あとは装備の手入れなんかもやってくれるのか。

 本来は道具の手入れなんて自分でやったほうがいいんだろうけど、疲れて帰ってきた後に次の日までにしっかりと手入れをしろ、なんてなると面倒だ。
 特に生き物を切ったりしたときの血が服についたりしたらすぐに洗わないと落ちなくなるし、あれは意外と大変だ。
 俺は装備だけを収納をすれば汚れなんてすぐに取れるけど、実際に洗って汚れを落とすとなると、できることなら誰かに任せたい。
 だからそう考えると、装備を預けると言うのも不思議なことではないか。

 だがまあ、それもこれも、この宿に信用があるからだろうけど。信用できない奴に自身の装備を預けるなんて考えられないからな。

「……なら、これとこれを頼む」

 選んだのは朝夕の食事と、馬の世話だけだ。馬車の方は俺がしまっておけばいいだろう。この宿なら大丈夫だとは思うけど、万が一を心配するくらいなら最初からしまっておいた方が安全だし気持ち的にも楽だ。

 食事を朝と夕だけにしたのは、それが基本だからだ。冒険者は大抵が街の外に依頼に行く。その時に一々戻ってくるわけがないので、昼は最初からメニューから抜いてあるらしい。
 とはいえ、ここは冒険者だけではないし、冒険者だって一日休みの日だってあるので、昼も追加料金を払えば食べることができるみたいだが。

「はい。かしこまりました。では一日あたりの料金はこちらになります」

 計算の書かれた紙を差し出され、それに間違いがないか確認する。

「とりあえず、そうだな……一週間で」

 もしかしたらもっと長くいるかもしれないけど、今の段階ではいつまでいるというのは分からないので、とりあえず一週間に設定しておいた。もっと滞在する予定なら後から伸ばせば良いだろう。金はいくらでもあるし、なくなっても増やすあてはある。

 そう考えて、『黄金の実り』の方でもやった様に、受付の上に収納魔術の渦を作りそこからジャラジャラと硬貨を取り出した。だがせっかくなので、今回は乱暴にただ取り出すのではなく、きっちりと積み重なった状態で取り出してみた。硬貨を取り出す際に一枚一枚取り出す角度を設定しなおさないといけなかったので面倒だったが、パズルの様でちょっと楽しかった。

「わわっ。えっと、ちょっと待ってください」

 だがそんな予想外のお金の取り出し方に、受付の少女は慌てながら積み重なった硬貨を崩さないようにそっと手を伸ばし、道具を使って硬貨を数え始めた。
 確かコインカウンターだったか? 硬貨を入れて、その横にあるメモリで何枚あるか数える奴。

 ……へぇ、こっちにもあるんだな。

 そんなことを考えていると、思ったよりも早く数え終わった少女はニコリとこちらを向いた。

「確かに受け取りました。ご案内しますので少々お待ちください」

 少女はそう言うと裏に引っ込んで行ったが、「誰かいるー? 案内してくるからちょっとおねがーい!」と聞こえたので受付の交代を呼んだのだとわかった。

 その『黄金の実り』とのあまりの違いが微笑ましくて、フッと笑みが溢れる。

 そうして戻ってきた少女の背後にはまた別の少女がいたので、彼女が交代役なんだろう。

 だがその少女はエルフだった。べつにエルフだからと言って差別するつもりだとかはないけど、エルフがこんなところで働いてるイメージはなかったから少し驚いた。けど、いるところに入るもんだな。
 もしかしたら、俺が知らないだけで獣人国の方にも同じ様に働いているエルフもいたんだろうか? 

 ……ああ。エルフを見ると、獣人国にある俺の家の留守を任せたケイノアを思い出すな。あいつはしっかりやってるんだろうか……。まあ妹がしっかりしてるから大丈夫だとは思うけど……

「あ、一応大丈夫だとは思いますが、従業員へのお手つきは禁止となっております。もし判明した場合は、同意の上であったとしても出て行ってもらうことになりますので悪しからず」

 俺が新しく来たそのエルフの少女のことを見ていると、その視線の意味を勘違いしたのか受付の少女はそう言ってきた。

「ま、まあ、その辺は大丈夫だ。うん。問題ないよ」
「みたいですね」

 少女は俺の左右に立ち俺の腕を強く掴んでいる二人を見てクスクスと笑っているが、俺にとっては笑い事では済まない。もし俺が手を出したら……その後のことを考えるだけでゾクゾクくる。

「まあ、これも問題が起こらないために必要なので。下手に許可をしてしまうと、隙をついてくる者もいないわけではありませんから」

 男女間の問題が一番めんどくさいから仕方がないな。特にここは宿だし、そういうことが起こりやすいんだろう。

 そうして受付をエルフの子に任せた少女は俺たちを案内するために歩き出した。
 俺たちはその後をついていくとエントランスの階段を三階まで上り、そのまま少し進んだところで案内をしていた少女は足を止めた。

「こちらがお部屋になります」

 示されたのは装飾の施された扉のついた一室だった。
 装飾といっても、やはり昨日泊まった『実り』の方とは違い大人しめのものだったが、俺としてはこっちの方が落ち着くのでありがたい。

「細かいルールにつきましてはお部屋の中にそれらをまとめたものが置いてありますので、そちらをお読みください」
「わかったよ」
「先に聞いておきたいことなどはありますか?」
「いや特には……ああ、そうだ。一応名前を教えてもらえないか?」

 そういえばまだ名前を聞いていなかったことを思い出したので聞いてみる。今後、特に関わりを持つことはないかもしれないが、最初に対応してくれた人の名前くらい覚えておいても良いだろう。

「あ、申し遅れました。私はフランと言います」
「しばらくはここにいると思うからよろしく、フラン」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。──それでは、何かありましたらいつでもお呼びください。それでは、よい出会いを」

 フランはそう言って頭を下げると、最後にニコリと笑ってから去っていった。

「……良い出会い、ねぇ」

 俺は去っていったフランの背を見送ると、彼女が最後に言った言葉を呟いた。

「ちょっと変わってるだろ?」

 ほとんど聞こえない様な小さな声であったにもかかわらずニナには聞こえていた様で、そんなふうに言ってきた。

「ニナ。ああまあ、あんまり、というか今まで一度も聞いたことがない歓迎文句だな」

 今までいくつか宿には泊まってきたが、その中で「良い出会いを」だなんて言われたことは無かった。

「それは宿の名前にも関わってくるんだが、この宿の創始者は『黄金のごとき輝きを放つ絆を結ぶことのできる宿』を目指したらしいぞ」
「黄金の如き絆かぁ……なら、宿泊客同士が関わるような何かがあるのか?」

 その創始者の言いたいことはわかるが、その絆を作るのであればまずは出会いがなければ話にならない。なら、客同士が絆を作るために出会う何かがあると考えられる。

「ああ。だがそのことについて話す前に、まずは部屋の中に入らないか?」
「それもそうだな」

 ニナにそう促されて、俺たちは部屋の中に入っていく。

 部屋の中はなかなか広く、来客用のソファなんかも用意してある。
 俺が部屋の中を見回していると、イリンが素早く部屋の中の確認をし始め、環はイリンの後を追って行った。
 俺も色々確認したいが、とりあえずニナの話を聞くとしよう。

 俺はソファに腰を下ろすとその向かいにニナが座った。
 すると、イリンと環が話しながら何かをしているのが見えた。何かって言っても宿の設備や盗聴、盗撮、罠などの確認なんだろうけど。
 だがその様子はただ話し合ってると言うよりも、イリンが環に何かを教えている様に見える。
 イリンは宿に着いた後の一連の流れをわかってるけど、環は俺たちと旅をする様になってから初めて宿の安全確認をする様になったみたいだし、多分慣れてなくて教えてもらっているんだろうな。その表情は二人とも真剣だ。

 まあそれはいいとして、話を戻すか。

「で、さっきの話だが、何があるんだ?」
「何がある、ってほどのことでもないんだがな。この宿は一階に広い浴場があるんだ。あとは大きめな談話室に食堂、遊戯室なんかもある。宿泊客はそこを自由に使うことができる」
「ああなるほどな。そこで飲み食いしたり話しをしたりして『黄金の絆』を作れと、そういうわけか」
「そうだ。どのギルドであっても、銀級というのはそれなりのものだ。実力はもちろんだが、ある程度の常識とマナーがないと銀級にはなれない」

 銀級とはいわゆる『ベテラン』だ。そんなベテランからは直接指名をされることが増えるらしい。その時にそこらへんのチンピラみたいな態度のやつでは問題が起こるのは目に見えている。だからこそある程度のマナーは必要なのだろう。
 直接指名してくるのは大抵が力を持ってる人達──貴族や大商会だから、その時にマナーができてなくて問題になった場合はどのギルドであっても大変だろうしな。

「そんな銀級以上であれば、仕事関係であろうと友人であろうと、そしてその先であろうと、付き合うにあたってある程度の選別はできているから縁を作りやすいってことか」

 何も保証のない人間と、ギルドが──ひいては国が認めている者の方が、自身に起こる害について心配せずに付き合いやすい。

 少なくとも、自身にとって害になるかどうか警戒しながら博打の様に関係を作るよりはだいぶマシだろう。

「中にはお前の馬車を襲った奴らのように金級……銀級以上であっても問題のある者達もいるが、それでも何の制限も設けないよりはマシだ」

 ああ、そう言えばあいつらは金級だと言ってたっけ。まあ、何事にも例外はあると言う事だな。

「それにしても、『黄金の実り』の方はこっちの『絆』を目の敵にしているんだろ? だったらなんで向こうもここと同じように銀級以上でないと泊まれない仕組みにしなかったんだ? こっちに対抗するつもりなら、条件はできる限り整えた方がいいはずだろ?」

 あっちは最初に門番から少し怪訝な顔はされたが、それでもなんの確認もなく中に入れてもらうことができた。ライバル視してるんだったら、相手と条件を同じにした上で相手を上回る様にした方が良いんじゃないだろうか?

「まあそれはそうなんだが……そもそもあっちの宿に泊まる様な者が、どのギルドであれ銀級以上になれると思うか?」
「あー、そりゃあ無理だな」

 俺達に絡んできた様なハルデールみたいな奴が冒険者や生産者として銀級になることができるとは思わない。商人ならギリギリなんとかなるかもしれないが、あいつの様子を見ている限り無理だろうな。
 ああでも、優秀な部下がいて、そいつが店を運営しているってんだったらなんとかなる可能性もあるのか。

「けど中には金や権力で銀級になってるやつもいると思うんだが……」

 いわゆる賄賂だ。どのギルドだって人が運営している以上、そういうことはあるだろう。

「それは『中には』だろ? 全員がそんなことをできるわけではない。だから銀級以上という条件をつけてしまうと……」
「銀級になる程度の実力を持たない金づるを逃してしまう、と」
「まあ、あくまでも私たち一般の認識としては、だがな」

 ニナはそう言っているが、その考えは正しいのだろう。

「それよりも、アンドー達はこのあとどうするのだ? よかったら宿の中を案内するが」

 その申し出はありがたいが、俺はイリンと環と街に行く約束をしてるんだよな……。

「おねがいします。ニナ」

 だがそう悩んでいると、いつのまにか背後にいたイリンがそう言って俺の代わりに返事をした。見るとイリンだけではなく環も戻って来ていたので、ひとまずの確認は終わったのだろう。

「イリン?」
「街の観光はいつでもできますし、泊まる場所の構造を把握しておくのは重要ですから」
「そうね。それに、この街にはしばらくいるんでしょう?」
「まあそのつもりだが……」

 環の言うように滞在自体はしばらくするつもりだから、観光をしようと思えばいつでもできる。
 そもそも、なんで今日観光をしようとしたのかっていうのも、明日からは冒険者活動をするからだ。
 だが、冒険者として活動するって言っても環はまだ銅級になってないんだし、最初のうちは俺たちもやった様に街の中のゴミ掃除とかそんな依頼になる。その時に一緒に観光をするってこともできないわけではない。

「確かに宿の中に色々施設があるってんなら知っておいた方がいいな。じゃあ悪いけど、観光はまた今度ってことで」

 俺は二人にそう言って謝ると、ニナの方へと向き直り案内を頼むことにした。

「ニナ、案内を頼むよ」
「わかった。せっかくのデートの予定を変更してもらったんだ。せいぜいしっかりと案内させてもらうとしよう」

 ニナはそう言って俺たちを茶化すと、立ち上がって部屋の外へと歩いていったので、俺たちもその後をついていくことにした。
しおりを挟む
感想 314

あなたにおすすめの小説

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。