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王国との戦争
281:炎の巨人狩り
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目の前に現れたのは人型の炎。
「……環ちゃんのスキルで作った鬼で、あってるよな?」
環ちゃんは小さいのと大きいの、二種類の炎の鬼を作れる。
俺がここにきた時に現れたのは小さな方の鬼で、今現れたのは大きい方の鬼だろう。それは見ただけでわかる。
だが、ならなんで俺の言葉が疑問系だったのか。
それはその大きさだ。
俺が前にいた時に見たのは、大きいと言ってもせいぜいが二メートル超くらいのものだった。
だがこいつはどうだ。こちらに迫り来る炎の鬼は、まさに巨人と言ってしまってもいいほどの大きさを持っている。
距離が離れているせいで具体的な大きさは分からないが、それでも周りにいる兵士の身長の何倍もある。もしかしたら十メートルくらいあるかもしれない。
実際にはそれほど大きくないのかもしれないが、こちらに走ってくるその姿はとても大きく感じる。
確か、大きい方は強い代わりに単純な命令しか出せないんだよな。しかも暴走して勝手に動き出す。
なら話し合いなんてのは当然無理で、自分たちのところに呼びに寄越した案内役ってわけでもないだろう。
アレはどう考えても俺を倒しに……殺しに来たのかもしれないが、まあ俺と戦いに来たのは間違いない。
「とりあえず様子見でもするか」
スッと右手を前に突き出して、照準を迫り来る炎の巨人に向けて合わせる。
そして、巨人に向けた手からいくつもの魔術を放ち、放たれたそれらは様々な色で己を主張しながら巨人に向かって飛んでいく。
今放った魔術は、もちろん俺が使ったわけじゃない。
いや、俺が利用している以上は俺が使っていると言ってもいいのかもしれないが、少なくとも発動したのは俺じゃない。
アレらは先日俺がこの戦場に到着した時に収納魔術で防いだ空から降り注いできた攻撃だ。
俺はただ取り出しているだけで自分で発動したわけじゃないから狙いをつけるのは難しいけど、それでもそのうちの幾つもの魔術が巨人に当たっている。
が、多少は炎の勢いは弱まりその体も小さくなったかなとは思ったが、それでも迫り来る速度は衰える事はなかった。
大きさのせいで移動速度が分かりづらいが、あと数分もしないうちにあの巨人はこっちに来るだろう。
そうなったら戦う必要があるのだが、まあさっきの魔術が効いたんだし実体はある。なら大丈夫だろう。ちょっと大変だとは思うけど。
あれほどの巨体を収納するにはそれなりに大きな渦を作る必要がある。
けど、大きい渦を作るには一瞬で、というわけにはいかない。しかも見た感じ結構早そうだし、もしかしたら渦を作ってる間に移動されて避けられてしまうかもしれない。
最悪は怪我を覚悟で直接触ればいい。いくら全身が炎でできてるって言っても、一瞬触るだけなら問題ないだろうし、一応魔術具や薬は揃ってるんだし怪我をしたとしても死にはしないはずだ。
「まあ、なんとかなるだろ」
それに、収納魔術だって全身を一気にしまうことができないなら、腕や足の一部を少しづつしまっていくということもできるわけだしな。
「……やっぱり避けるか」
近づいてきた炎の巨人を迎撃しようと収納魔術の渦を出したのだが、やはりというべきか、予想どおり全身を入れる事ができるほど大きい渦は展開している最中に避けられてしまった。
それからは体の一部づつ収納しようと小さめの渦を作ったのだが……
「でもこれなら──はあっ!?」
作り出した収納の渦は避けられずに巨人に当たったのだが、巨人は渦の中に入ることなく弾かれた。
「な、なんで!?」
もう一度渦を作ったのだが、それに触れた巨人はまたも弾かれ体勢を崩すにとどまった。
二度目となればもう確実だ。
収納は魔術とスキルの両方とも生き物はしまうことができないのだから、収納することのできないあの鬼は生きているのだろう。どういうわけかわからないけど。
前にも武闘大会の時にクーデリアの武器をしまうことができなかったから、もしかしたらそういう例外的なものなのかもしれない。
けど、そのどちらだったとしても収納できないという結果は同じだ。
巨体のわりに素早い動きをするあの鬼からは、俺の能力では逃げ切ることができないだろう。
倒さないまま環ちゃんたちのところへ行ったところで、まともに話ができるとは思えない。
そうこうしている間に、巨人は俺の目の前へと辿り着いた。
──ゴオアアァァ!
炎でできた体でどうやっているのか分からないが、巨人はビリビリと空気を振動させるほどの叫びを放った。
……どうするか。相手が生き物として判定される以上はスキルであったとしても収納は効かない。なら直接触ったところで意味はない。
だとすると術者を倒すか普通に攻撃して倒すしかないんだけど、できる事なら環ちゃんを攻撃して止めるというのはやりたくはない。
「……効くか?」
目の前の巨人は生き物とはいえ炎でできた存在だ。そんな奴に剣で切ったり弓で射っても意味があるとは思えない。
というか、そもそも剣を使えるほどの距離まで詰めたら俺が燃えるし、弓なんか使ったところで途中で燃え尽きる。
とりあえず、攻撃してみてそれから考えるか。
俺に向かって拳を振り上げた体勢になっている巨人に向けて、収納から取り出したなんの魔術もかかっていない安物の剣を思い切り投げつける。
だが正面から投げた剣は、巨人が振りかぶっている方とは反対の手で掴み無効化してしまった。
その動きは予想外に機敏で、俺は驚きに軽く目を見開いた。
「っと、そうだった。見た目によらず速いんだった」
そしてそのまま振り下ろされた拳を避ける。
ドオオオオン!
だが巨人の拳は、地面に触れた瞬間に凄まじい音を轟かせ爆発した。
「チィッ!」
爆発によって起こった影響は全て収納して事なきを得たが、周りは巻き上げられた土煙によって視界が塞がれてしまった。
だが、巨人には俺の姿が見えていまいとお構いなしに暴れている。
見えていないからなのか狙いは適当だが、その巨体はただ暴れるだけでも脅威となり得る。俺が一撃でも喰らえば単なる怪我では済まないだろう。
しかし、それほど広い範囲ではないものの俺は探知を広げているので、視界が遮られていようとも問題なく避ける事ができていた。
「……効果はあるかな?」
そして暴れる巨人の足を挟み込むように収納の渦を展開し、押しつぶすように動かす。
すると、少しの抵抗を感じた後に爆発が起き、巨人はぐらりをその体を傾けて倒れていく。
倒れた巨人の状態を確認すると、巨人の片足がなくなっていた。
やった事は以前だいぶ前に大きめの魔物相手に試した収納魔術の技だ。
収納魔術は、渦に触れた生き物を倍の力で弾き返す。だからそれで両端から押しつぶすように動かせば、弾かれた衝撃が無限に累積していき、最後は潰れて終わりだ。
似たような事はクーデリアの時の人間ピンボールでもやったが、あれは死なないように加減して調整していた。
だが今回は加減なんてする必要はないから思い切り押しつぶした。
いくら炎でできてるって言っても、形があるんだったら今みたいに攻撃する事は可能だ。
流石に反射され続けて威力が上がり続ける攻撃に耐える事はできなかったようだ。
「ん。これは効くな。なら──」
俺は効果を確認すると、小さな収納の渦を倒れている巨人の体の至る所に両側から挟み込むようにして作っていき、その全てで押しつぶすように叩きつけた。
──ゴアアアアアッ!
巨人がそう叫ぶと、直後、巨人がいた場所は盛大に爆発し、その場には何も残る事はなかった。
そうして爆発によって再び土煙が舞い上がり、俺は視界を遮られながらその土煙の範囲から出たのだが……
「……マジかよ……」
晴れた視界の中には先程倒したはずの炎の巨人が三体現れていた。それも、百メートルも離れていない場所に。
「ようやく会えました。彰人さん」
そしてその足元には数十の炎でできた小さな鬼と、微笑みながらそれを従えた環ちゃんがいた。
「……環ちゃんのスキルで作った鬼で、あってるよな?」
環ちゃんは小さいのと大きいの、二種類の炎の鬼を作れる。
俺がここにきた時に現れたのは小さな方の鬼で、今現れたのは大きい方の鬼だろう。それは見ただけでわかる。
だが、ならなんで俺の言葉が疑問系だったのか。
それはその大きさだ。
俺が前にいた時に見たのは、大きいと言ってもせいぜいが二メートル超くらいのものだった。
だがこいつはどうだ。こちらに迫り来る炎の鬼は、まさに巨人と言ってしまってもいいほどの大きさを持っている。
距離が離れているせいで具体的な大きさは分からないが、それでも周りにいる兵士の身長の何倍もある。もしかしたら十メートルくらいあるかもしれない。
実際にはそれほど大きくないのかもしれないが、こちらに走ってくるその姿はとても大きく感じる。
確か、大きい方は強い代わりに単純な命令しか出せないんだよな。しかも暴走して勝手に動き出す。
なら話し合いなんてのは当然無理で、自分たちのところに呼びに寄越した案内役ってわけでもないだろう。
アレはどう考えても俺を倒しに……殺しに来たのかもしれないが、まあ俺と戦いに来たのは間違いない。
「とりあえず様子見でもするか」
スッと右手を前に突き出して、照準を迫り来る炎の巨人に向けて合わせる。
そして、巨人に向けた手からいくつもの魔術を放ち、放たれたそれらは様々な色で己を主張しながら巨人に向かって飛んでいく。
今放った魔術は、もちろん俺が使ったわけじゃない。
いや、俺が利用している以上は俺が使っていると言ってもいいのかもしれないが、少なくとも発動したのは俺じゃない。
アレらは先日俺がこの戦場に到着した時に収納魔術で防いだ空から降り注いできた攻撃だ。
俺はただ取り出しているだけで自分で発動したわけじゃないから狙いをつけるのは難しいけど、それでもそのうちの幾つもの魔術が巨人に当たっている。
が、多少は炎の勢いは弱まりその体も小さくなったかなとは思ったが、それでも迫り来る速度は衰える事はなかった。
大きさのせいで移動速度が分かりづらいが、あと数分もしないうちにあの巨人はこっちに来るだろう。
そうなったら戦う必要があるのだが、まあさっきの魔術が効いたんだし実体はある。なら大丈夫だろう。ちょっと大変だとは思うけど。
あれほどの巨体を収納するにはそれなりに大きな渦を作る必要がある。
けど、大きい渦を作るには一瞬で、というわけにはいかない。しかも見た感じ結構早そうだし、もしかしたら渦を作ってる間に移動されて避けられてしまうかもしれない。
最悪は怪我を覚悟で直接触ればいい。いくら全身が炎でできてるって言っても、一瞬触るだけなら問題ないだろうし、一応魔術具や薬は揃ってるんだし怪我をしたとしても死にはしないはずだ。
「まあ、なんとかなるだろ」
それに、収納魔術だって全身を一気にしまうことができないなら、腕や足の一部を少しづつしまっていくということもできるわけだしな。
「……やっぱり避けるか」
近づいてきた炎の巨人を迎撃しようと収納魔術の渦を出したのだが、やはりというべきか、予想どおり全身を入れる事ができるほど大きい渦は展開している最中に避けられてしまった。
それからは体の一部づつ収納しようと小さめの渦を作ったのだが……
「でもこれなら──はあっ!?」
作り出した収納の渦は避けられずに巨人に当たったのだが、巨人は渦の中に入ることなく弾かれた。
「な、なんで!?」
もう一度渦を作ったのだが、それに触れた巨人はまたも弾かれ体勢を崩すにとどまった。
二度目となればもう確実だ。
収納は魔術とスキルの両方とも生き物はしまうことができないのだから、収納することのできないあの鬼は生きているのだろう。どういうわけかわからないけど。
前にも武闘大会の時にクーデリアの武器をしまうことができなかったから、もしかしたらそういう例外的なものなのかもしれない。
けど、そのどちらだったとしても収納できないという結果は同じだ。
巨体のわりに素早い動きをするあの鬼からは、俺の能力では逃げ切ることができないだろう。
倒さないまま環ちゃんたちのところへ行ったところで、まともに話ができるとは思えない。
そうこうしている間に、巨人は俺の目の前へと辿り着いた。
──ゴオアアァァ!
炎でできた体でどうやっているのか分からないが、巨人はビリビリと空気を振動させるほどの叫びを放った。
……どうするか。相手が生き物として判定される以上はスキルであったとしても収納は効かない。なら直接触ったところで意味はない。
だとすると術者を倒すか普通に攻撃して倒すしかないんだけど、できる事なら環ちゃんを攻撃して止めるというのはやりたくはない。
「……効くか?」
目の前の巨人は生き物とはいえ炎でできた存在だ。そんな奴に剣で切ったり弓で射っても意味があるとは思えない。
というか、そもそも剣を使えるほどの距離まで詰めたら俺が燃えるし、弓なんか使ったところで途中で燃え尽きる。
とりあえず、攻撃してみてそれから考えるか。
俺に向かって拳を振り上げた体勢になっている巨人に向けて、収納から取り出したなんの魔術もかかっていない安物の剣を思い切り投げつける。
だが正面から投げた剣は、巨人が振りかぶっている方とは反対の手で掴み無効化してしまった。
その動きは予想外に機敏で、俺は驚きに軽く目を見開いた。
「っと、そうだった。見た目によらず速いんだった」
そしてそのまま振り下ろされた拳を避ける。
ドオオオオン!
だが巨人の拳は、地面に触れた瞬間に凄まじい音を轟かせ爆発した。
「チィッ!」
爆発によって起こった影響は全て収納して事なきを得たが、周りは巻き上げられた土煙によって視界が塞がれてしまった。
だが、巨人には俺の姿が見えていまいとお構いなしに暴れている。
見えていないからなのか狙いは適当だが、その巨体はただ暴れるだけでも脅威となり得る。俺が一撃でも喰らえば単なる怪我では済まないだろう。
しかし、それほど広い範囲ではないものの俺は探知を広げているので、視界が遮られていようとも問題なく避ける事ができていた。
「……効果はあるかな?」
そして暴れる巨人の足を挟み込むように収納の渦を展開し、押しつぶすように動かす。
すると、少しの抵抗を感じた後に爆発が起き、巨人はぐらりをその体を傾けて倒れていく。
倒れた巨人の状態を確認すると、巨人の片足がなくなっていた。
やった事は以前だいぶ前に大きめの魔物相手に試した収納魔術の技だ。
収納魔術は、渦に触れた生き物を倍の力で弾き返す。だからそれで両端から押しつぶすように動かせば、弾かれた衝撃が無限に累積していき、最後は潰れて終わりだ。
似たような事はクーデリアの時の人間ピンボールでもやったが、あれは死なないように加減して調整していた。
だが今回は加減なんてする必要はないから思い切り押しつぶした。
いくら炎でできてるって言っても、形があるんだったら今みたいに攻撃する事は可能だ。
流石に反射され続けて威力が上がり続ける攻撃に耐える事はできなかったようだ。
「ん。これは効くな。なら──」
俺は効果を確認すると、小さな収納の渦を倒れている巨人の体の至る所に両側から挟み込むようにして作っていき、その全てで押しつぶすように叩きつけた。
──ゴアアアアアッ!
巨人がそう叫ぶと、直後、巨人がいた場所は盛大に爆発し、その場には何も残る事はなかった。
そうして爆発によって再び土煙が舞い上がり、俺は視界を遮られながらその土煙の範囲から出たのだが……
「……マジかよ……」
晴れた視界の中には先程倒したはずの炎の巨人が三体現れていた。それも、百メートルも離れていない場所に。
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