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獣人国での冬
213:ケイノアのお出かけ先
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「──やっとできた」
目の前に置かれたいた首飾りを手に取ってじっくりと眺めてみるが、特にこれといって不備があるようには見えない。これならば大丈夫だろう。
今俺が手に取った物は、わざわざケイノアなんていう荷物を引き取ってまでして作った収納の魔術具だ。
これを作るのは結構大変だった。なにせ王国の宝物庫から持ってきた物に魔術を付与して収納具にすればいいやと思っていたのだが、イリンが好きだという黒い色で、なおかつ俺の求めるような飾りはなかったのだ。形を気にしなくていいのなら黒もあったけど、出来れば求めていた形が良かった。
仕方がないので適当に宝飾店を回って手に入れたが、そのままではただの飾りだから魔術に耐えきれずに壊れてしまう。
それを解決するためにケイノアに教えを乞いながら薬を調合して、その薬に漬けたりなんだりとしながら作った。
そのせいでケイノアが調子に乗っていたが、すぐにイリンにやり込められていたので、まあ良しとしよう。
因みに、首飾りにしたのは俺の判断だ。だって、今つけてるやつを外して欲しいから。
いや、何を身につけるかなんてイリンの勝手だよ? でもさ、もう奴隷じゃないってのに未だに隷属の首輪をしてるのってどうなの? って思ったわけよ。で、首飾りを送ることにした。
まあ、首飾りって言っても、今つけている首輪の雰囲気を残したチョーカー型だ。
ジャラジャラしてると戦闘とか動き回ると気に邪魔だと思うし、今つけてる首輪と違いすぎると文句……は、無いにしてもすんなりと交換してくれるか怪しい。最悪首輪を外さないままこの首飾りをつけかねない。
「……よし、早速……いや、その前にケイノアに見せて確認したほうがいいか」
何度も見直しはしたが、万が一不備があっては困る。
それに剥き出しのまま送るってのもどうかと思うしそれなりの準備は必要か。
とりあえずケイノアのところに行くか
「ケイノア。用があるんだがちょっといいか?』
ケイノアは与えた自室に行けばいるから探すのが楽でいいな。
「……どうしたんだ?」
と思っていたが、呼び掛けても一向に返事は返ってこない。まさか寝てるんだろうか?
現在の時間はお昼過ぎ、おやつの時間といったところだ。外は晴れているし、ケイノアだったら寝ていてもおかしくは無いな。
「ケイノア、寝てるのか? 開けるぞー」
そう思って呼び掛けながらドアを開けようと手を伸ばすと、いつのまにかどこからかやってきていたイリンが声をかけてきた。
「ご主人様? ケイノアでしたら出かけましたよ」
「外出? あいつがか?」
「はい。朝食後、ご主人様がお部屋にお戻りになった後に出かけて行きました」
あいつが出かけるなんて珍しいが、そういう事なら仕方がないか。
でもどこに行ったんだろうか? ちょっとした用事を頼んでも嫌がるくらいだったのに。
「そうか。……いつ戻るとか、どこに行ったとかは聞いてないか?」
「それでしたら──」
コンコンコン
と、イリンが話そうとした丁度そのタイミングで玄関のドアが叩かれた。
「申し訳ありません。少々失礼します」
「ああ、頼んだ」
イリンが開けたドアの向こうには、あのがっかり感漂うエルフの妹とは思えない程にしっかりとしたシアリスがいた。
「シアリスさんでしたか」
「ええ。お姉様はいらっしゃる?」
言葉自体は疑問形だったが、どうやらケイノアが出かけているとは思っていないようだ。
「いいえ。ケイノアは出かけました」
「……お姉様が外出?」
しかし、ケイノアがいる前提で訪ねてきたようだが、生憎と、非常に珍しい事に、ケイノアは外出中だ。
「なんだ、シアリスもケイノアに用があったのか」
イリンの後から俺も顔を出してそう言うと、シアリスは頷いた。
「ええ。……あなたもお姉さまに?」
「ああ。まあとりあえず中に入ったらどうだ?」
「そうですね。では、お邪魔させてもらいます」
シアリスを家の中にあげて席を勧めると、いつものようにスッとイリンがお茶を差し出した。その動きは最早あって当たり前ともいえるほどに背景に溶け込んでいる。これはイリンの技術が凄いのか、俺が世話される事に慣れてきたからなのか……。後者だったら大分毒されてるというか堕落しているというか、そのうちイリンがいないと生活できなくなるんじゃなかろうか?
まあ、それはさておき、シアリスの話を聞こう。
「で、何の用か、なんてことは聞かないけど、急ぎの用か?」
「いいえ。いつものようにただ会いに来ただけですが?」
極力接触しないように親に言われてたんじゃないのか?
そう思いはしたが、聞くことはない。どうせ家族のことを聞いてもお姉様自慢にいきついて終わるのは今までのそう長くはない付き合いでも分かってるから。
俺が何も言わずにいると、シアリスは出されたお茶を飲みながら俺に訊ねてきた。
「それで、お姉様がどちらに行かれたのかご存じなのですか?」
「それだったらイリンが知ってるっぽいぞ」
その事については俺も丁度聞こうとしてたところだ。ある意味丁度いいといえる。
俺がイリンに顔をむけると、イリンは一礼した後にケイノアについて話し始めた。
「ケイノアは冒険者ギルドに行きました」
「「冒険者ギルド?」」
俺とシアリスの声が重なってしまったが、これは当然ながらギルドについて知らないからではない。ケイノアの行き先とギルドでは余りにも繋がらなかったからだ。
だってあのケイノアだぞ? いつも怠けていて、寝てばかり。そんなケイノアが、仕事の斡旋をする冒険者ギルドなんかに行くとは到底思えなかった。
そしてそれは妹であるシアリスも同じなようで、イリンの言葉を訝しんでいるように見える。
「あいつがギルドに? 嘘だろ?」
「いえ、待ってください。ギルドに行ったとは言っても、依頼を受けたとは言っていません。恐らくは依頼を出しに行ったのではないでしょうか? そしてその帰りにどこかで寄り道をしているのでは……」
「そうだな。依頼の金がどこから出てるのかは気になるが、それが一番現実的か」
俺たちがそう結論付けると、直後、俺の背後からイリンのありえない言葉が聞こえた。
「ケイノアは依頼を受けに行きましたよ」
その声には若干の苦笑気味たものが混ざっていたような気がするが、俺はそんな事は全く気にならないほどに驚いた。
「「嘘!?」」
バカな!? あのケイノアが依頼を受けるだと? そんなことはどう考えてもあり得ない!
だって見てみろ。あいつの妹であるシアリスもいつもの礼儀正しさを消して動揺を露わにしている。
待て、少し落ち着け。冷静にならないと。
そう思っていると、不意に玄関のドアが開いた。
「ただいま~」
入ってきたのは俺たちの動揺の元になっているケイノアだった。
目の前に置かれたいた首飾りを手に取ってじっくりと眺めてみるが、特にこれといって不備があるようには見えない。これならば大丈夫だろう。
今俺が手に取った物は、わざわざケイノアなんていう荷物を引き取ってまでして作った収納の魔術具だ。
これを作るのは結構大変だった。なにせ王国の宝物庫から持ってきた物に魔術を付与して収納具にすればいいやと思っていたのだが、イリンが好きだという黒い色で、なおかつ俺の求めるような飾りはなかったのだ。形を気にしなくていいのなら黒もあったけど、出来れば求めていた形が良かった。
仕方がないので適当に宝飾店を回って手に入れたが、そのままではただの飾りだから魔術に耐えきれずに壊れてしまう。
それを解決するためにケイノアに教えを乞いながら薬を調合して、その薬に漬けたりなんだりとしながら作った。
そのせいでケイノアが調子に乗っていたが、すぐにイリンにやり込められていたので、まあ良しとしよう。
因みに、首飾りにしたのは俺の判断だ。だって、今つけてるやつを外して欲しいから。
いや、何を身につけるかなんてイリンの勝手だよ? でもさ、もう奴隷じゃないってのに未だに隷属の首輪をしてるのってどうなの? って思ったわけよ。で、首飾りを送ることにした。
まあ、首飾りって言っても、今つけている首輪の雰囲気を残したチョーカー型だ。
ジャラジャラしてると戦闘とか動き回ると気に邪魔だと思うし、今つけてる首輪と違いすぎると文句……は、無いにしてもすんなりと交換してくれるか怪しい。最悪首輪を外さないままこの首飾りをつけかねない。
「……よし、早速……いや、その前にケイノアに見せて確認したほうがいいか」
何度も見直しはしたが、万が一不備があっては困る。
それに剥き出しのまま送るってのもどうかと思うしそれなりの準備は必要か。
とりあえずケイノアのところに行くか
「ケイノア。用があるんだがちょっといいか?』
ケイノアは与えた自室に行けばいるから探すのが楽でいいな。
「……どうしたんだ?」
と思っていたが、呼び掛けても一向に返事は返ってこない。まさか寝てるんだろうか?
現在の時間はお昼過ぎ、おやつの時間といったところだ。外は晴れているし、ケイノアだったら寝ていてもおかしくは無いな。
「ケイノア、寝てるのか? 開けるぞー」
そう思って呼び掛けながらドアを開けようと手を伸ばすと、いつのまにかどこからかやってきていたイリンが声をかけてきた。
「ご主人様? ケイノアでしたら出かけましたよ」
「外出? あいつがか?」
「はい。朝食後、ご主人様がお部屋にお戻りになった後に出かけて行きました」
あいつが出かけるなんて珍しいが、そういう事なら仕方がないか。
でもどこに行ったんだろうか? ちょっとした用事を頼んでも嫌がるくらいだったのに。
「そうか。……いつ戻るとか、どこに行ったとかは聞いてないか?」
「それでしたら──」
コンコンコン
と、イリンが話そうとした丁度そのタイミングで玄関のドアが叩かれた。
「申し訳ありません。少々失礼します」
「ああ、頼んだ」
イリンが開けたドアの向こうには、あのがっかり感漂うエルフの妹とは思えない程にしっかりとしたシアリスがいた。
「シアリスさんでしたか」
「ええ。お姉様はいらっしゃる?」
言葉自体は疑問形だったが、どうやらケイノアが出かけているとは思っていないようだ。
「いいえ。ケイノアは出かけました」
「……お姉様が外出?」
しかし、ケイノアがいる前提で訪ねてきたようだが、生憎と、非常に珍しい事に、ケイノアは外出中だ。
「なんだ、シアリスもケイノアに用があったのか」
イリンの後から俺も顔を出してそう言うと、シアリスは頷いた。
「ええ。……あなたもお姉さまに?」
「ああ。まあとりあえず中に入ったらどうだ?」
「そうですね。では、お邪魔させてもらいます」
シアリスを家の中にあげて席を勧めると、いつものようにスッとイリンがお茶を差し出した。その動きは最早あって当たり前ともいえるほどに背景に溶け込んでいる。これはイリンの技術が凄いのか、俺が世話される事に慣れてきたからなのか……。後者だったら大分毒されてるというか堕落しているというか、そのうちイリンがいないと生活できなくなるんじゃなかろうか?
まあ、それはさておき、シアリスの話を聞こう。
「で、何の用か、なんてことは聞かないけど、急ぎの用か?」
「いいえ。いつものようにただ会いに来ただけですが?」
極力接触しないように親に言われてたんじゃないのか?
そう思いはしたが、聞くことはない。どうせ家族のことを聞いてもお姉様自慢にいきついて終わるのは今までのそう長くはない付き合いでも分かってるから。
俺が何も言わずにいると、シアリスは出されたお茶を飲みながら俺に訊ねてきた。
「それで、お姉様がどちらに行かれたのかご存じなのですか?」
「それだったらイリンが知ってるっぽいぞ」
その事については俺も丁度聞こうとしてたところだ。ある意味丁度いいといえる。
俺がイリンに顔をむけると、イリンは一礼した後にケイノアについて話し始めた。
「ケイノアは冒険者ギルドに行きました」
「「冒険者ギルド?」」
俺とシアリスの声が重なってしまったが、これは当然ながらギルドについて知らないからではない。ケイノアの行き先とギルドでは余りにも繋がらなかったからだ。
だってあのケイノアだぞ? いつも怠けていて、寝てばかり。そんなケイノアが、仕事の斡旋をする冒険者ギルドなんかに行くとは到底思えなかった。
そしてそれは妹であるシアリスも同じなようで、イリンの言葉を訝しんでいるように見える。
「あいつがギルドに? 嘘だろ?」
「いえ、待ってください。ギルドに行ったとは言っても、依頼を受けたとは言っていません。恐らくは依頼を出しに行ったのではないでしょうか? そしてその帰りにどこかで寄り道をしているのでは……」
「そうだな。依頼の金がどこから出てるのかは気になるが、それが一番現実的か」
俺たちがそう結論付けると、直後、俺の背後からイリンのありえない言葉が聞こえた。
「ケイノアは依頼を受けに行きましたよ」
その声には若干の苦笑気味たものが混ざっていたような気がするが、俺はそんな事は全く気にならないほどに驚いた。
「「嘘!?」」
バカな!? あのケイノアが依頼を受けるだと? そんなことはどう考えてもあり得ない!
だって見てみろ。あいつの妹であるシアリスもいつもの礼儀正しさを消して動揺を露わにしている。
待て、少し落ち着け。冷静にならないと。
そう思っていると、不意に玄関のドアが開いた。
「ただいま~」
入ってきたのは俺たちの動揺の元になっているケイノアだった。
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