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獣人国での冬
211:妖精もどき
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「──う……ん~……ん?」
俺の背中から可愛らしい声がきこえ、その声は次第にはっきりとしていった。
「ああ、起きたか?」
「……え? え? なに? なんで?」
背中から聞こえた声は、イリンのもので、現在、俺は眠ってしまったイリンを背負っていた。
背負われているイリンは状況が分からないのか、普段とは違って取り繕ったような言葉ではなく、素で混乱している。
それがおかしくて、俺はつい笑いを漏らしてしまった。
イリンが眠ってしまい、そのままでは探索を続けることもできないので、現在は俺がイリンを背負って街に戻ってきていた。依頼は果たせていないが、仕方がない。何も今日中じゃないといけないってわけじゃないんだし、後でケイノアにやらせればいいだろう。
「──それでは、私たちに落書きをするためだけに眠らせたのですか?」
ケイノアの魔術の影響から目が覚めたイリンに何があったのかを説明したのだが、どうやらケイノアは俺たちにいたずらするために注意を促す事もなく魔術を使ったらしい。
「馬鹿みたいな話だが、そうらしい」
馬鹿みたい、というか実際馬鹿だ。
ケイノアは、俺たちが寝た後は悪戯をしてから俺達が起きるまでそばで守ってるつもりだったらしいが、現在、既に日が暮れ始めている。森にいた状態で目が覚めたとしても、街に戻る頃には門が閉まっている。そうなったら俺たちは野宿しなくてはならないわけだ。それもなんの準備もなしで。
まあ俺には収納の中に色々入っているが、普通なら馬鹿じゃないかと笑われてもおかしくない行為だ。
そしてそんな馬鹿な事をしようとした馬鹿は、現在魔物を背負ってノロノロと俺達の後ろを歩いている。
「うー、おもーい。イリンが起きたんなら、降ろしてこっちを手伝ってよー!」
ケイノアの背負っている魔物は、イリンを眠らせた魔術によって眠ったやつらだ。
大型犬サイズの六本足の狼。それが計七体。ケイノアの背乗せられていた。
「魔術で強化してるんだから問題ないだろ?」
色々問題はあったとはいえ、それでも獲物は獲物だ。ケイノアに問い正した後、寝ていた魔物をサクッと仕留めたので、冒険者ギルドに持っていって少しでも今日の稼ぎにしたかった。
……まあ、あまり傷のないように殺したとは言っても、傷はあるんだし、当然ながら血は出る。そしてそんなものを背負っているケイノアは、魔物の血で全身血塗れになっていた。
「それでも疲れるものは疲れるのよ! それになんか色々臭いしベタベタするし! だから早く~!」
俺はイリンを背負う必要があるからと手伝っていない。
収納してしまえばそれまでだが、まあぶっちゃけ手伝う気はないのだ。
ケイノアも収納魔術を使えるみたいだが、すっかりその事を忘れているらしい。
まあ俺が、これを頼む、と言って無理やりケイノアの背中に乗せたから、思い出す暇がなかったんだろうと思うが……。
本当なら加減して一体か二体で止めようと思っていたのだが、魔術で自身を強化して自慢してきたので、無言で追加してやった。
折角だからこのままギルドまで運んでもらおう。今手伝っても道の真ん中だと邪魔になるし、これは悪戯の罰なんだから。
「イリン。ケイノアの魔術の影響がまだ残ってるよな? 意識がはっきりしないとか、頭がふらつくとかそういうの。ほら、なんかあるだろ?」
ケイノア曰く、魔術の効果が切れたらすっきりした目覚めで万全の体調になるらしい。
──だが、そうは言っても、たまには失敗する時もある。という事にしよう。そうすればイリンを降ろさないで済む理由ができる。俺だって魔物よりもイリンを背負ってるほうが楽しいし。
「……えっと、はい、そうですね。まだ少し眠いです」
「だよな。そのまま寝てていいぞ」
どうやらイリンは俺の意図を察してくれたようだ。
「嘘よー! そんな事ないわ! 絶対もう動けるでしょー!?」
「何言ってんだ。本人がそう言ってんだから、そうなんだろ。ほらあと少しだ。遅いと先に行くぞー」
ケイノアは文句を言っているが、何を言おうと手伝うつもりはないのだ。文句を言う程度には余裕がありそうだし、大丈夫だろう。
「うわーん!」
「あ~、疲れた~。ほんっと~に疲れた~」
魔物の山を背負ったケイノアに驚かれながらも、ギルドで換金を終えた俺たちは家に帰るべく三人で歩いている。
ギルドに着いたのでイリンを降したのだが、降してからどうせなら家まで背負っていてもよかったかなと思ったが、もう一度背負うのは不自然だったので諦めた。
因みに、ケイノアの全身を汚していた血は、既にケイノア自身の魔術で落とされている。
「次からは悪戯なんてしようとするなよ」
「仕方ないじゃない。血が騒ぐんだから」
「悪戯で血が騒ぐって、妖精かよ。お前エルフだろうに」
この世界でも妖精は悪戯好きとして知られていて、見つけると狩られるので人の多いところでは滅多に見ないのだという。
「まあそうなんだけどね。私ってばエルフなんだけど存在としては妖精に近いのよ」
「妖精に近い? どう言う事だ?」
「エルフと妖精って元々の成り立ちって言うか、生まれ方は同じなのよ。精霊と人の間にできた子供。その時に人間に近いのがエルフで、精霊に近いのが妖精になったって言われてるわ」
その妖精の割合が多いからこそ、自分の魔術は眠りなどというちょっと変わったものなのだとケイノアは言った。
エルフが半分精霊だということは知っていたが、まさか妖精と同じ成り立ちだったとは知らなかった。ついでに言うと、どうやらドワーフやゴブリン達も成り立ちとしては同じらしい。そこにある違いは、上手く力が馴染んだかどうかでしかないと言う。因みに、ゴブリンはうまく力な馴染まなかった例だそうだ。
「つまり、お前は妖精もどきか」
「なっ! 違うわよ! 私はエルフ! いい!? エ・ル・フ!」
「わかった。エルフもどきだな」
「もどきじゃなーい! 正真正銘のエルフよ!」
ギャーギャーと騒ぎ立てるケイノアを無視して俺は歩き続ける。
「……しかしまあ、お前といると、なんだか新事実がどんどん判明してくな」
「私たちにとっては常識なんだけどね!」
若干怒ったようにそう言うケイノアだが、俺の言葉に律儀に答えるのだから笑ってしまった。
俺の背中から可愛らしい声がきこえ、その声は次第にはっきりとしていった。
「ああ、起きたか?」
「……え? え? なに? なんで?」
背中から聞こえた声は、イリンのもので、現在、俺は眠ってしまったイリンを背負っていた。
背負われているイリンは状況が分からないのか、普段とは違って取り繕ったような言葉ではなく、素で混乱している。
それがおかしくて、俺はつい笑いを漏らしてしまった。
イリンが眠ってしまい、そのままでは探索を続けることもできないので、現在は俺がイリンを背負って街に戻ってきていた。依頼は果たせていないが、仕方がない。何も今日中じゃないといけないってわけじゃないんだし、後でケイノアにやらせればいいだろう。
「──それでは、私たちに落書きをするためだけに眠らせたのですか?」
ケイノアの魔術の影響から目が覚めたイリンに何があったのかを説明したのだが、どうやらケイノアは俺たちにいたずらするために注意を促す事もなく魔術を使ったらしい。
「馬鹿みたいな話だが、そうらしい」
馬鹿みたい、というか実際馬鹿だ。
ケイノアは、俺たちが寝た後は悪戯をしてから俺達が起きるまでそばで守ってるつもりだったらしいが、現在、既に日が暮れ始めている。森にいた状態で目が覚めたとしても、街に戻る頃には門が閉まっている。そうなったら俺たちは野宿しなくてはならないわけだ。それもなんの準備もなしで。
まあ俺には収納の中に色々入っているが、普通なら馬鹿じゃないかと笑われてもおかしくない行為だ。
そしてそんな馬鹿な事をしようとした馬鹿は、現在魔物を背負ってノロノロと俺達の後ろを歩いている。
「うー、おもーい。イリンが起きたんなら、降ろしてこっちを手伝ってよー!」
ケイノアの背負っている魔物は、イリンを眠らせた魔術によって眠ったやつらだ。
大型犬サイズの六本足の狼。それが計七体。ケイノアの背乗せられていた。
「魔術で強化してるんだから問題ないだろ?」
色々問題はあったとはいえ、それでも獲物は獲物だ。ケイノアに問い正した後、寝ていた魔物をサクッと仕留めたので、冒険者ギルドに持っていって少しでも今日の稼ぎにしたかった。
……まあ、あまり傷のないように殺したとは言っても、傷はあるんだし、当然ながら血は出る。そしてそんなものを背負っているケイノアは、魔物の血で全身血塗れになっていた。
「それでも疲れるものは疲れるのよ! それになんか色々臭いしベタベタするし! だから早く~!」
俺はイリンを背負う必要があるからと手伝っていない。
収納してしまえばそれまでだが、まあぶっちゃけ手伝う気はないのだ。
ケイノアも収納魔術を使えるみたいだが、すっかりその事を忘れているらしい。
まあ俺が、これを頼む、と言って無理やりケイノアの背中に乗せたから、思い出す暇がなかったんだろうと思うが……。
本当なら加減して一体か二体で止めようと思っていたのだが、魔術で自身を強化して自慢してきたので、無言で追加してやった。
折角だからこのままギルドまで運んでもらおう。今手伝っても道の真ん中だと邪魔になるし、これは悪戯の罰なんだから。
「イリン。ケイノアの魔術の影響がまだ残ってるよな? 意識がはっきりしないとか、頭がふらつくとかそういうの。ほら、なんかあるだろ?」
ケイノア曰く、魔術の効果が切れたらすっきりした目覚めで万全の体調になるらしい。
──だが、そうは言っても、たまには失敗する時もある。という事にしよう。そうすればイリンを降ろさないで済む理由ができる。俺だって魔物よりもイリンを背負ってるほうが楽しいし。
「……えっと、はい、そうですね。まだ少し眠いです」
「だよな。そのまま寝てていいぞ」
どうやらイリンは俺の意図を察してくれたようだ。
「嘘よー! そんな事ないわ! 絶対もう動けるでしょー!?」
「何言ってんだ。本人がそう言ってんだから、そうなんだろ。ほらあと少しだ。遅いと先に行くぞー」
ケイノアは文句を言っているが、何を言おうと手伝うつもりはないのだ。文句を言う程度には余裕がありそうだし、大丈夫だろう。
「うわーん!」
「あ~、疲れた~。ほんっと~に疲れた~」
魔物の山を背負ったケイノアに驚かれながらも、ギルドで換金を終えた俺たちは家に帰るべく三人で歩いている。
ギルドに着いたのでイリンを降したのだが、降してからどうせなら家まで背負っていてもよかったかなと思ったが、もう一度背負うのは不自然だったので諦めた。
因みに、ケイノアの全身を汚していた血は、既にケイノア自身の魔術で落とされている。
「次からは悪戯なんてしようとするなよ」
「仕方ないじゃない。血が騒ぐんだから」
「悪戯で血が騒ぐって、妖精かよ。お前エルフだろうに」
この世界でも妖精は悪戯好きとして知られていて、見つけると狩られるので人の多いところでは滅多に見ないのだという。
「まあそうなんだけどね。私ってばエルフなんだけど存在としては妖精に近いのよ」
「妖精に近い? どう言う事だ?」
「エルフと妖精って元々の成り立ちって言うか、生まれ方は同じなのよ。精霊と人の間にできた子供。その時に人間に近いのがエルフで、精霊に近いのが妖精になったって言われてるわ」
その妖精の割合が多いからこそ、自分の魔術は眠りなどというちょっと変わったものなのだとケイノアは言った。
エルフが半分精霊だということは知っていたが、まさか妖精と同じ成り立ちだったとは知らなかった。ついでに言うと、どうやらドワーフやゴブリン達も成り立ちとしては同じらしい。そこにある違いは、上手く力が馴染んだかどうかでしかないと言う。因みに、ゴブリンはうまく力な馴染まなかった例だそうだ。
「つまり、お前は妖精もどきか」
「なっ! 違うわよ! 私はエルフ! いい!? エ・ル・フ!」
「わかった。エルフもどきだな」
「もどきじゃなーい! 正真正銘のエルフよ!」
ギャーギャーと騒ぎ立てるケイノアを無視して俺は歩き続ける。
「……しかしまあ、お前といると、なんだか新事実がどんどん判明してくな」
「私たちにとっては常識なんだけどね!」
若干怒ったようにそう言うケイノアだが、俺の言葉に律儀に答えるのだから笑ってしまった。
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