73 / 499
獣人達の国
141:気に入らない
しおりを挟む
今、俺たちは闘技大会の予選に参加するべく、その会場に来ていた。
「じゃあ俺はこっちだから後でな!」
そういってガムラは去っていった。
あいつがどこに行ったかっていうと大会参加者の控え室だ。この大会は戦う選手同士を分けたりしないようで、むしろ同じ試合で戦うもの同士を同じ部屋に集めているようだ。
そんなことをして喧嘩なんか怒らないのかと思ったが、喧嘩をした瞬間その者は即失格になるので問題ないらしい。
「……はあ。面倒だけど俺も行くか……」
「ご武運をお祈りしています」
イリンは大会には出ないが俺の戦いを見るということで、俺を見送ってから観客席に行くらしい。
「……武運、か。祈ってもらってるとこ悪いけど、俺にはそれは必要ない。どうせすぐ終わるだろうから」
「?」
それがどういう意味なのか分からなかったのだろう。イリンは俺の言葉に首を傾げている。
そんな姿が面白くてつい顔がにやけてしまう。本当ならこれから戦いに行くのだから気を引き締めないといけないのだろうが、俺はそこまで気負いしていないしする必要もないので、適当でも問題ない。
……そういえば、イリンにこの大会の目的って伝えたっけ? ……伝えてない気がするな。
まあ後でもいいだろ。言わなかったところで問題なんてないだろうし、今は周りに人の目があるから言い辛い。もし聞こえたら喧嘩を売られそうな気がするからな。
「じゃあまた後でな」
「はい」
「随分と余裕みたいだな」
そう言って別れた俺は自分の出る試合の控え室に行ったのだが、なんか知らないが初対面の奴にいきなり絡まれた。……ガムラの時と違って今度こそ本当に知り合いではないはずだ。
周りを見ると特に慌てていないし、むしろ俺たちのことを観察しているようなので、よくある事なんだろう。
でもなんで俺なんだ? この街に来てから目立つようなことは何もしていなかったはずだ。
魔術具の買取については多少面倒はあっても、広く知られることはないはずだ。それは向こうも困るだろうし。
……もしかして、こいつはあの店の手先なのか? だから俺の様子を見ている、とか? それならありそうだな。
「さっきの見てたぜ。武運はいらねえって言ってたな、おめぇ。予選程度勝って当たり前ってか?」
うん。違った。どうやらさっきのイリンとのやり取りを見られていたらしい。
俺がイリンに「武運は要らないって」言ったのはそういう意味じゃないんだけど……。
まあ周りが観察している事から、こいつらの中では既に試合は始まっているんだろう。少しでも情報を多く取るために。そして自分が勝ち残る確率を少しでも上げるために。
でも……
「……かっこわる」
ついそう口にしてしまった。
たしかに情報を集めることの重要性は知っている。情報があるかないかで勝負というのは簡単に変わってしまうものだ。
だがしかし、今の状況において情報を集めるのはどうなのかと思わざるを得ない。
だってこの大会は自身の強さを試し、誇るための大会だ。少なくとも俺はそう思っている。
であるのなら、情報を集めて勝とうなんてのは、とてもかっこ悪くないだろうか?
これが本戦の一対一での戦いであるのなら特になんとも思わなかったが、今はまだ予選だ。情報集めなんてところで努力するぐらいなら、絶対に負けないという自信が持てるまで鍛えればいいのに。
今の時点でそれができていないのならそれはそいつの実力なんだから仕方がない。
「あ゛?……てめえ今なんつった?」
「かっこ悪いって言ったんだ。この距離なんだからちゃんと聞いておけよ。その頭の上についてる耳は飾りか?」
「……このやろう……!」
「なんだ喧嘩するのか? ならお前は失格だな」
そういうと握りしめた拳を上げかけた状態から下ろしてプルプルと震わせる。
「はあ……。獣人ってのは意外と情けない種族なんだな。俺の想像とちょっと違ったよ」
その言葉で目の前の男以外にも、俺たちのことを見ていた者が反応した。
反応。というか殺気を向けてきた。見ていた者とは言っても、全員ではないので獣人系の奴だろう。多分俺の言った獣人を馬鹿にするような発言が許せなかったんだと思う。
亜人には人間と違って自分の種族に誇りを持っている者が多いからな。人間も誇りを持っている者はいるかもしれないがあれは誇りではなくただ傲慢なだけだと思う。中には本物もいるかもしれないが、大半はそうだろう。
ちょっと怒りの沸点が低いと思うかもしれないが、まあ彼らの心情もわからないではない。
誇りある自分たちの種族が、自分たちを見下し自分たちを奴隷として使う人間に馬鹿にされれば怒るのも当然かもしれない。
目の前の男なんか失格のことなんか忘れて今にも飛びかかってきそうだ。
……でも俺にも言わせてほしい事がある。
「俺に対して怒りを向けてる奴。お前らにその資格はあるのか?」
いきなりなんだと訝しげにしながらも、怒っている者は全員その怒りを収めることなく変わらずに俺に向けている。
「お前らは敵となる者を観察して少しでも情報を集めて有利に戦おうとしてる。それが悪いとは言わない。実際の戦いじゃ情報が結果を変えることなんてよくあるからな。……だがこの大会は自身の武勇を証明するためのものだ。強さを、努力を、誇りを証明するための大会だ。情報を集めて戦うのが自分のやり方だと誇れるのならそれは構わない。でもお前らはそうなのか?」
イリンは受けた恩を返すために全力で行動した。これが危険だとしても諦めることなく。
今の目的は違うかもしれないが、それでも彼女は自分を曲げる事なく自分に誇れることをしている。
「お前らの中には仲間を守るために強くなったやつもいるだろう。この大会に勝つために努力したやつもいるだろう。大会で勝ったんだという誇りを手にしたいと思うやつもいるだろう。……お前らの|それ(・・)は偽物なのか? 自身の強さを信じられず、努力を裏切り、誇りを捨てる。そんなものでしかないのか、お前たちの今までは?」
ウースはさらわれた仲間を追って見知らぬ土地に一人で探しに出た。そして探しながらも取り戻すために、次は守るんだと強くなるために努力をした。
「その爪はなんのためにある。その牙はなんのためにある。お前たちはなんのために戦う。情報収集なんてして少しでも勝率をあげようとするなんてみみっちいことをして、今までの自分を捨てるためにお前らはここにいるのかよ?」
里の奴らは仲間を守るために命をかけて戦った。それが絶望的な状況でも決して諦めることなく。
「だからかっこ悪いって言ったんだ。自身の種族に誇りを持つなら、戦いでそれを証明してみせろよ。ここはそのための場だろうが」
俺はそんな里の奴らを尊敬していた。俺は覚悟も何もなく、ただ逃げ出しただけから。
ウースにだって、めんどくさいとは思っているが、同時に俺はそれなりに尊敬をしているんだ。
だからこいつらの姿は自分たちに誇りを持って生きているあの里の奴らを馬鹿にされているようでイラついた。
俺がそう言い切ると控え室の中は静まり返った。
……くそっ。なんでこんなに熱くなってんだ。目立ちたくなかったんだから適当に流せばよかったじゃないか。……ハア。失敗した。
「──アッハッハッハ! いいねあんた! うん。いいよ! ここにいる奴らなんかとは違う。ちゃんとわかってる奴だ!」
そんな静寂を壊すようにひとりの女性が盛大に笑い声をあげた。
「私もあんたの意見に同意だよ! せっかく来たんだ! 正面からぶつかり合う方がいいに決まってるさね!」
「……どちら様で?」
その性格を表すような激しく燃えるような赤い髪の女性。だがこの人も間違いなく会ったことがない。なのにかなり馴れ馴れしい。今も俺の肩に腕をかけて寄りかかってきている。
「私は冒険者として色々旅してるもんだ。今回の大会は少しは楽しくなりそうでいいね! あんたには期待してるよ!」
……期待しているとこ悪いんだが、その期待には応えられそうもない。
「じゃあ俺はこっちだから後でな!」
そういってガムラは去っていった。
あいつがどこに行ったかっていうと大会参加者の控え室だ。この大会は戦う選手同士を分けたりしないようで、むしろ同じ試合で戦うもの同士を同じ部屋に集めているようだ。
そんなことをして喧嘩なんか怒らないのかと思ったが、喧嘩をした瞬間その者は即失格になるので問題ないらしい。
「……はあ。面倒だけど俺も行くか……」
「ご武運をお祈りしています」
イリンは大会には出ないが俺の戦いを見るということで、俺を見送ってから観客席に行くらしい。
「……武運、か。祈ってもらってるとこ悪いけど、俺にはそれは必要ない。どうせすぐ終わるだろうから」
「?」
それがどういう意味なのか分からなかったのだろう。イリンは俺の言葉に首を傾げている。
そんな姿が面白くてつい顔がにやけてしまう。本当ならこれから戦いに行くのだから気を引き締めないといけないのだろうが、俺はそこまで気負いしていないしする必要もないので、適当でも問題ない。
……そういえば、イリンにこの大会の目的って伝えたっけ? ……伝えてない気がするな。
まあ後でもいいだろ。言わなかったところで問題なんてないだろうし、今は周りに人の目があるから言い辛い。もし聞こえたら喧嘩を売られそうな気がするからな。
「じゃあまた後でな」
「はい」
「随分と余裕みたいだな」
そう言って別れた俺は自分の出る試合の控え室に行ったのだが、なんか知らないが初対面の奴にいきなり絡まれた。……ガムラの時と違って今度こそ本当に知り合いではないはずだ。
周りを見ると特に慌てていないし、むしろ俺たちのことを観察しているようなので、よくある事なんだろう。
でもなんで俺なんだ? この街に来てから目立つようなことは何もしていなかったはずだ。
魔術具の買取については多少面倒はあっても、広く知られることはないはずだ。それは向こうも困るだろうし。
……もしかして、こいつはあの店の手先なのか? だから俺の様子を見ている、とか? それならありそうだな。
「さっきの見てたぜ。武運はいらねえって言ってたな、おめぇ。予選程度勝って当たり前ってか?」
うん。違った。どうやらさっきのイリンとのやり取りを見られていたらしい。
俺がイリンに「武運は要らないって」言ったのはそういう意味じゃないんだけど……。
まあ周りが観察している事から、こいつらの中では既に試合は始まっているんだろう。少しでも情報を多く取るために。そして自分が勝ち残る確率を少しでも上げるために。
でも……
「……かっこわる」
ついそう口にしてしまった。
たしかに情報を集めることの重要性は知っている。情報があるかないかで勝負というのは簡単に変わってしまうものだ。
だがしかし、今の状況において情報を集めるのはどうなのかと思わざるを得ない。
だってこの大会は自身の強さを試し、誇るための大会だ。少なくとも俺はそう思っている。
であるのなら、情報を集めて勝とうなんてのは、とてもかっこ悪くないだろうか?
これが本戦の一対一での戦いであるのなら特になんとも思わなかったが、今はまだ予選だ。情報集めなんてところで努力するぐらいなら、絶対に負けないという自信が持てるまで鍛えればいいのに。
今の時点でそれができていないのならそれはそいつの実力なんだから仕方がない。
「あ゛?……てめえ今なんつった?」
「かっこ悪いって言ったんだ。この距離なんだからちゃんと聞いておけよ。その頭の上についてる耳は飾りか?」
「……このやろう……!」
「なんだ喧嘩するのか? ならお前は失格だな」
そういうと握りしめた拳を上げかけた状態から下ろしてプルプルと震わせる。
「はあ……。獣人ってのは意外と情けない種族なんだな。俺の想像とちょっと違ったよ」
その言葉で目の前の男以外にも、俺たちのことを見ていた者が反応した。
反応。というか殺気を向けてきた。見ていた者とは言っても、全員ではないので獣人系の奴だろう。多分俺の言った獣人を馬鹿にするような発言が許せなかったんだと思う。
亜人には人間と違って自分の種族に誇りを持っている者が多いからな。人間も誇りを持っている者はいるかもしれないがあれは誇りではなくただ傲慢なだけだと思う。中には本物もいるかもしれないが、大半はそうだろう。
ちょっと怒りの沸点が低いと思うかもしれないが、まあ彼らの心情もわからないではない。
誇りある自分たちの種族が、自分たちを見下し自分たちを奴隷として使う人間に馬鹿にされれば怒るのも当然かもしれない。
目の前の男なんか失格のことなんか忘れて今にも飛びかかってきそうだ。
……でも俺にも言わせてほしい事がある。
「俺に対して怒りを向けてる奴。お前らにその資格はあるのか?」
いきなりなんだと訝しげにしながらも、怒っている者は全員その怒りを収めることなく変わらずに俺に向けている。
「お前らは敵となる者を観察して少しでも情報を集めて有利に戦おうとしてる。それが悪いとは言わない。実際の戦いじゃ情報が結果を変えることなんてよくあるからな。……だがこの大会は自身の武勇を証明するためのものだ。強さを、努力を、誇りを証明するための大会だ。情報を集めて戦うのが自分のやり方だと誇れるのならそれは構わない。でもお前らはそうなのか?」
イリンは受けた恩を返すために全力で行動した。これが危険だとしても諦めることなく。
今の目的は違うかもしれないが、それでも彼女は自分を曲げる事なく自分に誇れることをしている。
「お前らの中には仲間を守るために強くなったやつもいるだろう。この大会に勝つために努力したやつもいるだろう。大会で勝ったんだという誇りを手にしたいと思うやつもいるだろう。……お前らの|それ(・・)は偽物なのか? 自身の強さを信じられず、努力を裏切り、誇りを捨てる。そんなものでしかないのか、お前たちの今までは?」
ウースはさらわれた仲間を追って見知らぬ土地に一人で探しに出た。そして探しながらも取り戻すために、次は守るんだと強くなるために努力をした。
「その爪はなんのためにある。その牙はなんのためにある。お前たちはなんのために戦う。情報収集なんてして少しでも勝率をあげようとするなんてみみっちいことをして、今までの自分を捨てるためにお前らはここにいるのかよ?」
里の奴らは仲間を守るために命をかけて戦った。それが絶望的な状況でも決して諦めることなく。
「だからかっこ悪いって言ったんだ。自身の種族に誇りを持つなら、戦いでそれを証明してみせろよ。ここはそのための場だろうが」
俺はそんな里の奴らを尊敬していた。俺は覚悟も何もなく、ただ逃げ出しただけから。
ウースにだって、めんどくさいとは思っているが、同時に俺はそれなりに尊敬をしているんだ。
だからこいつらの姿は自分たちに誇りを持って生きているあの里の奴らを馬鹿にされているようでイラついた。
俺がそう言い切ると控え室の中は静まり返った。
……くそっ。なんでこんなに熱くなってんだ。目立ちたくなかったんだから適当に流せばよかったじゃないか。……ハア。失敗した。
「──アッハッハッハ! いいねあんた! うん。いいよ! ここにいる奴らなんかとは違う。ちゃんとわかってる奴だ!」
そんな静寂を壊すようにひとりの女性が盛大に笑い声をあげた。
「私もあんたの意見に同意だよ! せっかく来たんだ! 正面からぶつかり合う方がいいに決まってるさね!」
「……どちら様で?」
その性格を表すような激しく燃えるような赤い髪の女性。だがこの人も間違いなく会ったことがない。なのにかなり馴れ馴れしい。今も俺の肩に腕をかけて寄りかかってきている。
「私は冒険者として色々旅してるもんだ。今回の大会は少しは楽しくなりそうでいいね! あんたには期待してるよ!」
……期待しているとこ悪いんだが、その期待には応えられそうもない。
0
お気に入りに追加
4,078
あなたにおすすめの小説
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。