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霧の向こうから来たトロール
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熱々の肉まんをホフホフ言いながら頬張る辺境伯の上空で、鳩が鳴いた。
「トロル一匹! トロル一匹!」
そう言うと、辺境伯の使い魔は再び街の壁へと飛び去っていった。
「トロールじゃと? 霧の魔物じゃから強いと思うが、単体なら楽勝」
「果たしてそうかな?」
壁に寄りかかって斜に構えるサーカの視線は、樹族国で一番堅牢な街壁の向こうを見ていた。
俺もサーカの視線を追って、街壁を見る。
「でけぇ! 壁から頭が出てる!」
ナントカの巨人って漫画で、こういうシーンを見たことあるぞ!
俺が惑星ヒジリに来てから見たトロールの八倍くらいあるだろうか? 鉄傀儡の八倍。二十メートルくらいある。
その巨人が、壁に体当たりをしているのだ。ドシンドシンと煩い。
「ああ、あそこは補修予定の壁ではないか! お前ら肉まんを食っている場合ではない! さっさと戦いに備えろ!」
自分も肉まん食ってるのに、何いってんだ辺境伯。皆、もっと味わって食べてくれ!
「この戦い、バトルコック団にも報酬があるのなら、喜んで参加しますが? 辺境伯様? うひひ」
ピーターが手をハエのように擦りながら、上目遣いで辺境伯を見つめている。
「君たちには何度も助けてもらっているからのぉ。対霧の魔物戦ぐらいは、専門家の我々に任せてくれんか? 面子があるでな」
体よく断られたピーターは、スッと真顔になってその場から消えた。
おめぇ、特別報酬込で金貨百二十枚貰ってるだろ。なんだ、そのつまんなさそうな顔は。
またギャンブルで金を浪費する前に回収しておくべきだったか。ピーターを慌てて探したが、どこにも見つからなかった。
「だったら、私達もゆっくりしてていいかしら?」
モッコスさんが辺境伯に甘えながら言う。
「わぁ! なんじゃ? ベタベタ体に触れるでない! ロケート団の! お前らの出る幕はもうないぞ」
「んまぁ! 失礼しちゃうわ!」
フラれたモッコスさんは、間を置かずして俺にしなだれかかってきた。
「オビオちゃんの料理、試練の塔以来ね。とても美味しかったわぁ。今度は私を味・見・シ・テ」
舌なめずりするのやめい!
「わぁぁ! なんや! あんた! オビオから離れぇ!」
リュウグが俺に絡みつくモッコスさんを見て、笹のムチで襲いかかってきた。どこで笹なんか見つけてきたんだ?
「痛っ! やだ! もう! 私はハエじゃないわよ! んん! オビオちゃんはモテモテね。また来るから!」
「ミャロミャロ! もっと叩かれろにゃ、色ボケモッコス」
「おだまり!」
モッコスさんは、機体に向かった。多分、最悪の事態に備えてコクピットで待機しておくのだろう。あの人、根は結構真面目だからなぁ。
「ミャロスさんは、コクピットで待機しないんでいいんですか?」
「シルビィ様の命令は、蛇人退治だけだったからにゃ」
ミャロスさんは、まだ残っている肉まんを頬張っている。
「そうですか」
それにしても、宇宙人よりも強い鉄傀儡って凄いな。まぁヒドラ星人は宇宙人らしい兵器を使ってこなかったし、バリアを破壊して、ゴリ押しで戦えるなら誰でも勝てたけども。
彼らは寄生型宇宙人みたいだし、寄生した文明圏の中で最強を目指す種族のように思える。
とはいえ、少しの時間を与えると、バリア装置ぐらいは簡単に作ってしまうんだよなぁ。そこが凄い。どんな材料を使っているのかはわからないが、その辺の物で作っちゃうって事だろ? 驚かずにはいられない。
「ミャロスさんやモッコスさんの鉄傀儡、以前見た時とちょっと違いますね」
俺はヒドラ星人を殲滅した鉄傀儡の塗装が、前回見た時と少し違うことに気がついた。
「お? わかるにゃ?」
「以前はマット系の草色だったのに、今は艶ありの草色ですね」
「そうにゃ。ヒジリ様に改造してもらったにゃ。にゃんだったかな? ・・・ええと。対びーむこーてひんぐと、弾薬転送装置、あとは駆動系の最適化とやらをしてもらったにゃ。義手や義足も、ぐれーどあっぷとやらを、してもらったにゃ。とっても動きやすくなったにゃ~」
ロケート団が山賊から鉄傀儡団に転身した切欠も、ヒジリだもんなぁ。どこ行っても奴の名を聞く。
ちょっと前までヒジリの事を嫉妬やそねみの目で見てたけど、今はそうでもないかな。実際この目で見ると、結構良い奴だったし。国民のために雇用を作ったり、義手や義足の性能を上げたり。
・・・でも弾薬転送装置は穏やかじゃないねぇ。
「弾薬転送装置付いているんですか? ・・・無限に撃ち放題じゃないですか」
「そんなことないにゃ。倉庫に弾薬はそんなに無いにゃ。弾は貴重だから、火炎放射器以外はあまり使えないにゃ」
なるほど。腕についているガトリングガンは滅多に使わず、パワーフィストや火炎放射器ばかりを使ってたわけだ。
あ! そういや、肉まん一つ残しとかないと!
俺は最後の一つを手に取ろうとしたミャロスさんに「ちょっと待った!」と言って、肉まんを亜空間ポケットに入れる。
「にゃにゃ!? 最後の一個! よこすにゃ!」
「ほら! 鬼イノシシのジャーキー!」
俺はでっかいジャーキーをフリスビーのように投げた。
「にゃはー!」
ミャロスさんは目を光らせて、肉のフリスビーを追い、視界から消えた。
「あぶねぇ。ムクの分を食べられるとこだった」
ん? そういや、ムクがいないな。
「おーい! ムクー! 美味しい肉まんがあるぞー!」
反応なし。館の中にもいない。サーカや他の仲間にも訊いたが駄目だった。
「嫌な予感がする。さっき俺がドタバタしていた間に、森に迷いこんだのかも・・・」
殲滅したという報告を受けたとはいえ、森にはヒドラ星人の残党がまだいるかもしれない。モタモタしてっと壁の向こう側のトロールがここまで来る。
「やべぇ。なんとかしないと」
「トロル一匹! トロル一匹!」
そう言うと、辺境伯の使い魔は再び街の壁へと飛び去っていった。
「トロールじゃと? 霧の魔物じゃから強いと思うが、単体なら楽勝」
「果たしてそうかな?」
壁に寄りかかって斜に構えるサーカの視線は、樹族国で一番堅牢な街壁の向こうを見ていた。
俺もサーカの視線を追って、街壁を見る。
「でけぇ! 壁から頭が出てる!」
ナントカの巨人って漫画で、こういうシーンを見たことあるぞ!
俺が惑星ヒジリに来てから見たトロールの八倍くらいあるだろうか? 鉄傀儡の八倍。二十メートルくらいある。
その巨人が、壁に体当たりをしているのだ。ドシンドシンと煩い。
「ああ、あそこは補修予定の壁ではないか! お前ら肉まんを食っている場合ではない! さっさと戦いに備えろ!」
自分も肉まん食ってるのに、何いってんだ辺境伯。皆、もっと味わって食べてくれ!
「この戦い、バトルコック団にも報酬があるのなら、喜んで参加しますが? 辺境伯様? うひひ」
ピーターが手をハエのように擦りながら、上目遣いで辺境伯を見つめている。
「君たちには何度も助けてもらっているからのぉ。対霧の魔物戦ぐらいは、専門家の我々に任せてくれんか? 面子があるでな」
体よく断られたピーターは、スッと真顔になってその場から消えた。
おめぇ、特別報酬込で金貨百二十枚貰ってるだろ。なんだ、そのつまんなさそうな顔は。
またギャンブルで金を浪費する前に回収しておくべきだったか。ピーターを慌てて探したが、どこにも見つからなかった。
「だったら、私達もゆっくりしてていいかしら?」
モッコスさんが辺境伯に甘えながら言う。
「わぁ! なんじゃ? ベタベタ体に触れるでない! ロケート団の! お前らの出る幕はもうないぞ」
「んまぁ! 失礼しちゃうわ!」
フラれたモッコスさんは、間を置かずして俺にしなだれかかってきた。
「オビオちゃんの料理、試練の塔以来ね。とても美味しかったわぁ。今度は私を味・見・シ・テ」
舌なめずりするのやめい!
「わぁぁ! なんや! あんた! オビオから離れぇ!」
リュウグが俺に絡みつくモッコスさんを見て、笹のムチで襲いかかってきた。どこで笹なんか見つけてきたんだ?
「痛っ! やだ! もう! 私はハエじゃないわよ! んん! オビオちゃんはモテモテね。また来るから!」
「ミャロミャロ! もっと叩かれろにゃ、色ボケモッコス」
「おだまり!」
モッコスさんは、機体に向かった。多分、最悪の事態に備えてコクピットで待機しておくのだろう。あの人、根は結構真面目だからなぁ。
「ミャロスさんは、コクピットで待機しないんでいいんですか?」
「シルビィ様の命令は、蛇人退治だけだったからにゃ」
ミャロスさんは、まだ残っている肉まんを頬張っている。
「そうですか」
それにしても、宇宙人よりも強い鉄傀儡って凄いな。まぁヒドラ星人は宇宙人らしい兵器を使ってこなかったし、バリアを破壊して、ゴリ押しで戦えるなら誰でも勝てたけども。
彼らは寄生型宇宙人みたいだし、寄生した文明圏の中で最強を目指す種族のように思える。
とはいえ、少しの時間を与えると、バリア装置ぐらいは簡単に作ってしまうんだよなぁ。そこが凄い。どんな材料を使っているのかはわからないが、その辺の物で作っちゃうって事だろ? 驚かずにはいられない。
「ミャロスさんやモッコスさんの鉄傀儡、以前見た時とちょっと違いますね」
俺はヒドラ星人を殲滅した鉄傀儡の塗装が、前回見た時と少し違うことに気がついた。
「お? わかるにゃ?」
「以前はマット系の草色だったのに、今は艶ありの草色ですね」
「そうにゃ。ヒジリ様に改造してもらったにゃ。にゃんだったかな? ・・・ええと。対びーむこーてひんぐと、弾薬転送装置、あとは駆動系の最適化とやらをしてもらったにゃ。義手や義足も、ぐれーどあっぷとやらを、してもらったにゃ。とっても動きやすくなったにゃ~」
ロケート団が山賊から鉄傀儡団に転身した切欠も、ヒジリだもんなぁ。どこ行っても奴の名を聞く。
ちょっと前までヒジリの事を嫉妬やそねみの目で見てたけど、今はそうでもないかな。実際この目で見ると、結構良い奴だったし。国民のために雇用を作ったり、義手や義足の性能を上げたり。
・・・でも弾薬転送装置は穏やかじゃないねぇ。
「弾薬転送装置付いているんですか? ・・・無限に撃ち放題じゃないですか」
「そんなことないにゃ。倉庫に弾薬はそんなに無いにゃ。弾は貴重だから、火炎放射器以外はあまり使えないにゃ」
なるほど。腕についているガトリングガンは滅多に使わず、パワーフィストや火炎放射器ばかりを使ってたわけだ。
あ! そういや、肉まん一つ残しとかないと!
俺は最後の一つを手に取ろうとしたミャロスさんに「ちょっと待った!」と言って、肉まんを亜空間ポケットに入れる。
「にゃにゃ!? 最後の一個! よこすにゃ!」
「ほら! 鬼イノシシのジャーキー!」
俺はでっかいジャーキーをフリスビーのように投げた。
「にゃはー!」
ミャロスさんは目を光らせて、肉のフリスビーを追い、視界から消えた。
「あぶねぇ。ムクの分を食べられるとこだった」
ん? そういや、ムクがいないな。
「おーい! ムクー! 美味しい肉まんがあるぞー!」
反応なし。館の中にもいない。サーカや他の仲間にも訊いたが駄目だった。
「嫌な予感がする。さっき俺がドタバタしていた間に、森に迷いこんだのかも・・・」
殲滅したという報告を受けたとはいえ、森にはヒドラ星人の残党がまだいるかもしれない。モタモタしてっと壁の向こう側のトロールがここまで来る。
「やべぇ。なんとかしないと」
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