187 / 299
核爆発
しおりを挟む
(全てを無にするババァか。ってことは相手を瞬時に消したりもできるのか? しかし、ビャクヤに聞いた事があるぞ。本物の神や悪魔はそう長い事、現世に具現化できないし、本来の力を発揮できないと。俺は常に”殺し“という贄を得ているからこの世界に留まれる。こいつの具現化の元となる贄はなんだ?)
色々考えているうちに、ババァがロングスタッフを振って魔法攻撃をしてきた。
普通に風属性の【切り裂きの風】だ。意外と正攻法なので俺は驚きを隠せない。簡単に魔法を斬ってアマリをまた鞘に納める。
「どうした? ババァ。俺には魔法は効かねぇぞ」
自身に苛ついたのか、ニュウは頬を両手で叩いて憤慨した。
「役立たずの体だよぉ! もっと良い依り代を見つけるべきだったね。エストのような体が良かったさぁ!」
(なるほど、Qは具現化なんかしていねぇ。ニュウという使用人に憑依しているだけだ)
「やめろ! ニュウ婆さん! なぜキリマルを攻撃する? 婆さんはワンドリッターの騎士でもなんでもないだろう!」
トメオが必死に説得するもニュウは返事をせず、俺をずっと睨んでいる。その漬けすぎた梅酒の梅みたいな顔を止めろ。
「あまり焼け焦げた生首は持っていきたくないんだけどねぇ。仕方ないよぉ」
ババァはロングスタッフを横にして何かを詠唱しだした。その詠唱の一小節を聞いただけでシルビィが驚く。
「【核爆発】の魔法!」
「馬鹿な! ニュウはただの使用人だぞ! メイジの才能も中の下くらいだ! 十位階の魔法を唱えられるはずがない!」
トメオが癖毛を震わせて驚いている。樹族は相手の魔力の強さなどをオーラを見てある程度測れるからな。シルビィやトメオには、Qの詠唱が偽物ではない事が理解できるのだ。
「おめぇら核がなんだかわかっているのか?」
俺は詠唱前にババァを斬ればいいと思っているので、余裕を持って訊いてみた。
「太古の魔法で凄まじい威力の爆発と毒をまき散らす。その毒は長年にわたってその場に残り、人々を蝕むのだ!」
「偉いな。知ってんじゃねぇか。きっと大昔にサカモト博士が、核爆発を魔法で再現する実験でもしたのだろうさ。碌な事しねぇな、あの爺」
「悠長な事を言っている場合か! 私は黙って殺される気はないぞ! 地獄の炎よ! あの老婆を燃やし尽くせ! 【業火】!」
ワンドの無いシルビィは手をQに向けて横に振った。ワンドがないと威力は半減するが、相手の詠唱を止めるには十分だ。
しかし魔法はQの前で霧散する。
「神属性の者に魔法なんて効きやぁしないよぉ! ヒッヒッヒ! これっぽっちもねぇ。あぁ! それにしてもこの体、全く使えないねぇ。詠唱に時間がかかり過ぎてもどかしいよ!」
「キリマル!」
シルビィがすがるような目で俺を見ている。昔の少年漫画の主人公のような短い癖毛の赤い髪。気の強そうな短い眉。ウォール一族の特徴である炎のような赤い瞳。
相変わらず好みの顔だねぇ。だが、こいつは将来ヒジリに惚れる。奴と穴兄弟になるのは絶対に嫌だな。
「奴の詠唱を止めたら頬にキスぐらいくれよ? お前ら」
最後に”お前ら“という言葉を付けておいた。シルビィだけではなくトメオにもキスをしろという事だ。お陰でアマリはそれほど嫉妬していない。
「そんなものでいいなら何回でもする!」
トメオがそう言って出来る限りの防御魔法を唱えている。そんなもん、放射能の前では焼け石に水だ。
「ではでは、詠唱が完成する前にババァ殺しますか」
俺は腰を下ろしてアマリを正面に構える。
「微塵切りとは名ばかりのっ! 白雨微塵切り!」
最近は俺が必殺技名を言ってしまうのでアマリの出番はない。超高速の瞬歩でQに近づくと俺は夏の夕立のような、激しい縦の斬撃を何度も繰り出す。
「クハハハ! スライスチーズのようになれ! ババァ!」
技名に微塵切りとあるが、正確には千切りだ。ただ太く鈍い斬撃(その斬撃にも五回分の攻撃が乗る)が敵を何度も切り刻んで肉片が細かくなるから微塵切りなんだわ。
「?」
手応えが妙だ。柔らかい物を斬って徐々に力を吸収されていく中途半端な感覚。
「なにぃ!」
俺の攻撃は確かにQに命中しているが、手前にある衝撃吸収ゲルのような壁に遮られて届いちゃいねぇ!
「あたしゃもマサヨシも本当は神様なんかじゃないんだよぉ。だけどコズミックペンのルールがそう認識する。そしてそれなりの力をあたしに与えてくれるのさぁ。残念だったねぇ、キリマルの坊や。あんたは神様にはなれなかった!」
Qは詠唱中にもかかわらず、ロングスタッフを俺の腹に叩きつけた。
平凡な魔法使いが詠唱中に、杖で敵を攻撃なんかすれば魔法は中断する、はずだが・・・。
「グヘェ!」
三下の雑魚が攻撃を受けた時のような声を出して、俺はババァのすぐ近くで両手を地面について痛みに抗う。
「坊やは撃たれ弱いねぇ・・・。非力な婆さんの一撃でもそんなに痛がるなんてさぁ・・・」
ババァのもう一撃が俺の頭を狙う。二度も食らうか! アホが。
俺は残像を残して、素早くシルビィたちがいる位置まで飛びずさる。
「さぁ、もう手はないのかい? あたしゃもうすぐ詠唱が終わって【核爆発】の魔法が完成してしまうよぉ?」
俺はアマリを鞘に納めて構えるのを止める。
「キリマル!」
構えを解いた俺を見て、シルビィが不安そうに短い眉を下げる。
「私は・・・。父上を見返したいのだ・・・」
まだここで死にたくないという事か? くそが・・・。涙目の情けねぇ顔も可愛いな・・・。
俺はあまりしない笑顔を見せて、シルビィを安心させてやる。
「おめぇはここでは死なねぇ。40年後くらいに、突然現れた星のオーガに惚れるんだからよぉ」
「??」
困惑するシルビィをいつまでも見ていたい気持ちを振り切って、俺はQに手のひらを見せて笑った。
「クハハハ! 悪魔の力を舐めるなよ! 弾けて爆ぜろ! 地面!」
俺が拳を握るとQの足元が爆発する。俺が無駄に痛がって地面に手をついたのはこういう事だ。
「なんだい?!」
ババァの脚が弾け飛び、凶悪な魔法の詠唱が中断される。
しかも俺の爆発はそこで終わらない。
空いた穴の底の土も爆ぜる。Qはその度に穴に落ち、落ちながら体が爆発で砕け散っていく。
「あたしゃ、諦めないよ!」
肉片となって喋る事の出来ないはずのババァの声が聞こえてきて、眩い光球が現れた。
クソな事に、その光球は空に上りながらイタチの最後っ屁を放ちやがった。
「残念だったねぇ! 詠唱はキリマルの起こした爆発と同時に完成していたんだよぉ! 次の依り代を見つけたら、あんたの死体を拾いにくるからさぁ! それまで無事でいるんだよぉ? 【核爆発】!」
死体に無事でいろとはどういう事だ。まぁ良い状態で死んでろって事だろうな。
核爆発を間近で受けて良い状態でいるのは無理だろう、ババァ。意外とアホだな。
成す術もなく立ち尽くす俺たちの真上5メートル辺りで無音の爆発が起こる。
そして世界が白くなったと錯覚するような閃光が辺りを包んだ。
色々考えているうちに、ババァがロングスタッフを振って魔法攻撃をしてきた。
普通に風属性の【切り裂きの風】だ。意外と正攻法なので俺は驚きを隠せない。簡単に魔法を斬ってアマリをまた鞘に納める。
「どうした? ババァ。俺には魔法は効かねぇぞ」
自身に苛ついたのか、ニュウは頬を両手で叩いて憤慨した。
「役立たずの体だよぉ! もっと良い依り代を見つけるべきだったね。エストのような体が良かったさぁ!」
(なるほど、Qは具現化なんかしていねぇ。ニュウという使用人に憑依しているだけだ)
「やめろ! ニュウ婆さん! なぜキリマルを攻撃する? 婆さんはワンドリッターの騎士でもなんでもないだろう!」
トメオが必死に説得するもニュウは返事をせず、俺をずっと睨んでいる。その漬けすぎた梅酒の梅みたいな顔を止めろ。
「あまり焼け焦げた生首は持っていきたくないんだけどねぇ。仕方ないよぉ」
ババァはロングスタッフを横にして何かを詠唱しだした。その詠唱の一小節を聞いただけでシルビィが驚く。
「【核爆発】の魔法!」
「馬鹿な! ニュウはただの使用人だぞ! メイジの才能も中の下くらいだ! 十位階の魔法を唱えられるはずがない!」
トメオが癖毛を震わせて驚いている。樹族は相手の魔力の強さなどをオーラを見てある程度測れるからな。シルビィやトメオには、Qの詠唱が偽物ではない事が理解できるのだ。
「おめぇら核がなんだかわかっているのか?」
俺は詠唱前にババァを斬ればいいと思っているので、余裕を持って訊いてみた。
「太古の魔法で凄まじい威力の爆発と毒をまき散らす。その毒は長年にわたってその場に残り、人々を蝕むのだ!」
「偉いな。知ってんじゃねぇか。きっと大昔にサカモト博士が、核爆発を魔法で再現する実験でもしたのだろうさ。碌な事しねぇな、あの爺」
「悠長な事を言っている場合か! 私は黙って殺される気はないぞ! 地獄の炎よ! あの老婆を燃やし尽くせ! 【業火】!」
ワンドの無いシルビィは手をQに向けて横に振った。ワンドがないと威力は半減するが、相手の詠唱を止めるには十分だ。
しかし魔法はQの前で霧散する。
「神属性の者に魔法なんて効きやぁしないよぉ! ヒッヒッヒ! これっぽっちもねぇ。あぁ! それにしてもこの体、全く使えないねぇ。詠唱に時間がかかり過ぎてもどかしいよ!」
「キリマル!」
シルビィがすがるような目で俺を見ている。昔の少年漫画の主人公のような短い癖毛の赤い髪。気の強そうな短い眉。ウォール一族の特徴である炎のような赤い瞳。
相変わらず好みの顔だねぇ。だが、こいつは将来ヒジリに惚れる。奴と穴兄弟になるのは絶対に嫌だな。
「奴の詠唱を止めたら頬にキスぐらいくれよ? お前ら」
最後に”お前ら“という言葉を付けておいた。シルビィだけではなくトメオにもキスをしろという事だ。お陰でアマリはそれほど嫉妬していない。
「そんなものでいいなら何回でもする!」
トメオがそう言って出来る限りの防御魔法を唱えている。そんなもん、放射能の前では焼け石に水だ。
「ではでは、詠唱が完成する前にババァ殺しますか」
俺は腰を下ろしてアマリを正面に構える。
「微塵切りとは名ばかりのっ! 白雨微塵切り!」
最近は俺が必殺技名を言ってしまうのでアマリの出番はない。超高速の瞬歩でQに近づくと俺は夏の夕立のような、激しい縦の斬撃を何度も繰り出す。
「クハハハ! スライスチーズのようになれ! ババァ!」
技名に微塵切りとあるが、正確には千切りだ。ただ太く鈍い斬撃(その斬撃にも五回分の攻撃が乗る)が敵を何度も切り刻んで肉片が細かくなるから微塵切りなんだわ。
「?」
手応えが妙だ。柔らかい物を斬って徐々に力を吸収されていく中途半端な感覚。
「なにぃ!」
俺の攻撃は確かにQに命中しているが、手前にある衝撃吸収ゲルのような壁に遮られて届いちゃいねぇ!
「あたしゃもマサヨシも本当は神様なんかじゃないんだよぉ。だけどコズミックペンのルールがそう認識する。そしてそれなりの力をあたしに与えてくれるのさぁ。残念だったねぇ、キリマルの坊や。あんたは神様にはなれなかった!」
Qは詠唱中にもかかわらず、ロングスタッフを俺の腹に叩きつけた。
平凡な魔法使いが詠唱中に、杖で敵を攻撃なんかすれば魔法は中断する、はずだが・・・。
「グヘェ!」
三下の雑魚が攻撃を受けた時のような声を出して、俺はババァのすぐ近くで両手を地面について痛みに抗う。
「坊やは撃たれ弱いねぇ・・・。非力な婆さんの一撃でもそんなに痛がるなんてさぁ・・・」
ババァのもう一撃が俺の頭を狙う。二度も食らうか! アホが。
俺は残像を残して、素早くシルビィたちがいる位置まで飛びずさる。
「さぁ、もう手はないのかい? あたしゃもうすぐ詠唱が終わって【核爆発】の魔法が完成してしまうよぉ?」
俺はアマリを鞘に納めて構えるのを止める。
「キリマル!」
構えを解いた俺を見て、シルビィが不安そうに短い眉を下げる。
「私は・・・。父上を見返したいのだ・・・」
まだここで死にたくないという事か? くそが・・・。涙目の情けねぇ顔も可愛いな・・・。
俺はあまりしない笑顔を見せて、シルビィを安心させてやる。
「おめぇはここでは死なねぇ。40年後くらいに、突然現れた星のオーガに惚れるんだからよぉ」
「??」
困惑するシルビィをいつまでも見ていたい気持ちを振り切って、俺はQに手のひらを見せて笑った。
「クハハハ! 悪魔の力を舐めるなよ! 弾けて爆ぜろ! 地面!」
俺が拳を握るとQの足元が爆発する。俺が無駄に痛がって地面に手をついたのはこういう事だ。
「なんだい?!」
ババァの脚が弾け飛び、凶悪な魔法の詠唱が中断される。
しかも俺の爆発はそこで終わらない。
空いた穴の底の土も爆ぜる。Qはその度に穴に落ち、落ちながら体が爆発で砕け散っていく。
「あたしゃ、諦めないよ!」
肉片となって喋る事の出来ないはずのババァの声が聞こえてきて、眩い光球が現れた。
クソな事に、その光球は空に上りながらイタチの最後っ屁を放ちやがった。
「残念だったねぇ! 詠唱はキリマルの起こした爆発と同時に完成していたんだよぉ! 次の依り代を見つけたら、あんたの死体を拾いにくるからさぁ! それまで無事でいるんだよぉ? 【核爆発】!」
死体に無事でいろとはどういう事だ。まぁ良い状態で死んでろって事だろうな。
核爆発を間近で受けて良い状態でいるのは無理だろう、ババァ。意外とアホだな。
成す術もなく立ち尽くす俺たちの真上5メートル辺りで無音の爆発が起こる。
そして世界が白くなったと錯覚するような閃光が辺りを包んだ。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
鬼神の刃──かつて世を震撼させた殺人鬼は、スキルが全ての世界で『無能者』へと転生させられるが、前世の記憶を使ってスキル無しで無双する──
ノリオ
ファンタジー
かつて、刀技だけで世界を破滅寸前まで追い込んだ、史上最悪にして最強の殺人鬼がいた。
魔法も特異体質も数多く存在したその世界で、彼は刀1つで数多の強敵たちと渡り合い、何百何千…………何万何十万と屍の山を築いてきた。
その凶悪で残虐な所業は、正に『鬼』。
その超絶で無双の強さは、正に『神』。
だからこそ、後に人々は彼を『鬼神』と呼び、恐怖に支配されながら生きてきた。
しかし、
そんな彼でも、当時の英雄と呼ばれる人間たちに殺され、この世を去ることになる。
………………コレは、そんな男が、前世の記憶を持ったまま、異世界へと転生した物語。
当初は『無能者』として不遇な毎日を送るも、死に間際に前世の記憶を思い出した男が、神と世界に向けて、革命と戦乱を巻き起こす復讐譚────。
いずれ男が『魔王』として魔物たちの王に君臨する────『人類殲滅記』である。
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる