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若奥様は身重です! 25

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立ち止まって考え込む私の顔を覗き込む様にアニスが見つめてきました!

「どうしたんですか?エリーゼ様」

「んー……ルークと相談しないとダメっぽい事に気がついてね……どうしようかなって……」

「そうですね……まだ仕事中の時間帯ですね……」

「そうなのよね……」

「……それならお昼までどこかでお茶しませんか?」

「お茶?」

「はい!体調も良いですし、気分転換も兼ねて島をグルっと一周してからエリーゼ様が行ってみたいお店で!」

「グルっと一周……そうね!まだ一周はしてないものね!馬車と違う乗り物だから楽しみたいわよね!」

「……はい!」

少しだけ寂しそうな顔をしたアニスに思う所が分かる気がして、つい無言になってしまう。
要は島じゃなく公国でも乗りたいって事だと思うのよね……
そりゃあね、街道沿いに線路走らせて電車行き帰ったら人の往来は良くなると思うのよ、でもね、大型がいる以上どうなのかな?って思う訳。
超大型の存在は確認されてるけど、そんなのが麓に降りて来たら被害も甚大になるから気軽に作ろう!って言えないのよね。
大型だって領主隊のエリートが迎え撃ってるから退治出来てると思うし……いや、私みたいに首チョンパカッターっていう遠距離攻撃持ちがいれば良いんだろうけど、私ってばそこら辺の魔法使いとは段違いだから(自覚ありですよ!)物ともしないけど、普通はそうじゃない事も分かってる。

「ねぇエリーゼ様、色んな型?が走ってるんですよね?」

「ん?ええ、そうね」

……色んな?車両そんなに色々あった?ちびナビちゃん達を見る。

「沢山あるですー!」

「豪華列車とかですー!」

「赤いやつとかですー!」

「緑とオレンジの線が入ってるやつとかですー!」

「黒い煙出すやつとかですー!」

「後!後!屋根がペラペラで窓とかが無いやつとかですー!」

……豪華列車に赤いやつに緑とオレンジの線はすぐに分かった。問題は黒い煙って事は蒸気機関車モデルか……最後のは多分トロッコ列車か……趣味丸出しまでは行ってないと思いたい。
まぁモノ作りが趣味なのは元々の県民性だって分かるけどね。
私も同じ県民だった訳だし、どうかしたら私も色々やっちゃってるしね。
あー……でもトロッコ列車かぁ……港と領都じゃなかった公都を繋ぐのはアリだと思うのよね。近距離だし物資輸送の新しい手段としては良いと思うなよね……これは一度家族で相談ね。
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