婚約破棄されまして(笑)

連載

若奥様は身重です！ 2

「エリーゼ様、私達は新たにアニス様の部下となった下級侍女です！今日からよろしくお願いします！」

　リーダー格かな？一人が代表して口上を述べると一斉に頭を深く下げました。しかも勢い良く。

「そう。よろしくね、ではアニス……」

　チラッと見える元からいる侍女達……ん？んー……これは新人さん達は後輩って扱いで良いのかしら？

「侍女達全員をまとめて、指示系統を構築なさい。その後、私と一緒に島に行きます。良いですね」

　この際、私のもう一つの拠点の島の存在を知らしめ、さらに一緒に行けるのはアニスだけと周知させておきましょう。一々説明メンドクサイんで！

「畏まりました。夕食までに戻る様に致しますか?」

「そうね。明日からは午前中から島に行き、夕方には戻る様に周知させておいてちょうだい」

「はい」

　これで一応簡単に説明出来たかな～？後はアニスと古株ちゃん達がしっかり説明なり何なりしてくれるでしょ。
　とりあえずアニスに少し時間を与えておいて、私はちょっと島に避難かなぁ？
　新しいレシピ集は今晩料理長に渡しておけば良いだろうしね。
　よし！一時間位島に行っておこうっと。

「アニス。私、少し島に行っているけど一時間もしたら迎えに来るわ」

「はい。畏まりました」

　よし！じゃあ、行くか！
　サクッと島に行きましたよ。だって私がいつまでもいたらアニスが仕事しづらいと思うからね。
　いつでもロッジ前到着なのは仕様だと思いたい。

「あ！マスターですー！」

「ホントですー！」

「あれ？マスターお一人ですー？」

　早速ちびナビちゃん達が側までやって来ました。

「アニスはお仕事あるから、ちょっとだけ先に来たのよ。一時間位したらお迎えに行くのよ、それまで少しゆっくりしようかと思って」

「ゆっくりですー！」

「どこでゆっくりするですー？」

「あ！地下の入り口とか作るですー？」

　ぬ？地下の入り口とな！そういや着工も何もしてなかったわ。
　魔法でちゃちゃっとやれば良いだけなんだけどね～。
　どこに入り口作ろっかな～、後、どんなデザインにしよっかな～。そこだよね～。

「そうね、良さそうな場所があったら入り口作ろうかしら？」

「丘に作るですー？」

「岩場はどうですー？」

「いっそ海の上はどうですー！」

「海の上！……小島を作ってそこに謎の祠的な…………イイ！」

それはもう、なんたらクエストとかっぽくてファーンタジィーー！