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慌ただしい日々 37

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「こちらのお席に座って下さいですー!」

「クッションも沢山用意したですー!」

「準備万端ですー!」

ちびナビちゃん達がワラワラ出て来て席に案内してくれます。
木製のベンチにたっぷりのクッション、背中に当てる用のふっくらした物とお尻の下に置く座布団みたいな平型クッションが美しくセッティングされています。
対面にも同じ様にクッションがセッティングされたベンチがあり、私とアニスは対面でベンチへと着席する。
待ち構えていたかのように野菜炒めとスープが運ばれてくる。
目の前に野菜炒めが置かれ、香りからしょうがが入ってるのが分かる。スープはトムヤムクン?でも赤くはないわね。

「ガイパッキンとトムヤムクンですー!」

「辛くない仕様ですー!」

「レモングラスは入ってないから安心ですー!」

置かれたトムヤムクンを良く見れば確かにレモングラスは入ってない。でもレモンの香りはするからレモン果汁で大容量したのかしら?

「あら?でもガイパッキンって……」

「お肉少なめですー!」

「野菜たっぷりしょうがたっぷりですー!」

「体を温めるメニューですー!」

エッヘンと胸を張るちびナビちゃん達。かわゆ過ぎる!

「終わった頃に次のメニューを出すですー!」

「そうですー!次のメニューもちゃんとあるですー!」

「タイスキーですー!」

まさかのタイスキーでした。
タイ風寄せ鍋ですよね?確か……魚介と肉類と野菜。タイ風のタレはちょっとスパイシーだけど、辛さがマイルドなら大丈夫な気がする。
だいたいダメならナビさんが止めるでしょ。
てな訳で……実食!

「いただきま~す!」

まずはトムヤムクン。うん、辛味は殆ど無くて酸味を感じる。美味しい。具材の出汁も良く出てる。
ココナッツミルクの甘さも良い感じ♡

「酸っぱいですけど美味しいスープですね!それにコクと甘さも感じます」

「ええ、本当に美味しいわ。お家に帰ったら料理長達に教えて皆が食べれる様にしましょう」

「はい!島で美味しかった物はどんどん広めて行きましょう!」

貪欲です……アニスが美食の虜になってます……いや!コレこそが人生を豊かで幸せにするのよ!負けちゃダメ!
一人前が少な目設定なのか小さな御椀サイズのスープと取り皿サイズの野菜炒めはあっさり完食出来ました。
トムヤムクンのエビ、車エビだったからかしら甘くて美味しかった……踊り食いもいつか楽しみたい……
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