上 下
1,283 / 1,402
連載

目指せ!義実家! 26

しおりを挟む
彼等を跪かせたままルークは私をエスコートして部屋はと入っていく。
うん。豪華ですね。これがお金持ちな帝国の皇子様のお部屋ですか。そうですか。……目をカッ開いて見回せば、やっぱりあるネコちゃん達……

「ブレないわね」

「ん?まぁね!」

「ところで私はどうすれば良いのかしら?」

まさかルークのお部屋にずっといるの?

「皇子妃様。こちらのお部屋が皇子妃様の居室となります」

ちょっと年嵩のいった多分侍女が声をかけてくれた。

「ああ、母上の所から来てくれたんだね。妃用の部屋を整えてくれたのは君かい?」

「はい。私の指示で整えさせて頂きました」

「ありがとう。もう母上の所に帰って良いよ」

ルークは淡々と会話を終わらせ、名も知らぬ侍女を下げた。
……やっぱり足音立てずに高速移動して行く侍女を見送る。
帝国の侍女教育、レベル高いな……

「ふーん……あの侍女、シルヴァニアの里からの者だね」

「は?いきなり何?何で?どこで判断したの?」

「ああ、足音立てなかっただろ。まずソコかな。後は移動速度だね。普通の侍女なら足音もするし、あそこまで移動速度は速くない」

「そうなのね……」

帝国のと言うよりシルヴァニアがレベル高かった!

「エリーゼ様!あちらのお部屋がエリーゼ様の居室との事ですので、早く参りましょう!お支度するお時間がありますからね!」

いつの間に来たのかアニスが元気いっぱいに声をかけて来ました。

「さあさあ!ルーク様もお支度ありますでしょう?キースが困ってます。ではっ!」

そう言ってルークから私の手を引っ剥がして歩き出すアニス。
ルークに小さく手を振ってアニスと共に示された扉へと向かい、入った部屋は私好みの和洋折衷の部屋でした。

「あら……居心地良さそう」

「そこかしこにシルヴァニアの物が置かれてますよね!衣装部屋には畳が一枚敷かれてますから、お着物も着れますよ!」

恐るべき配慮!いや、シルヴァニアの里の者からすれば常識なの?
てかアニスよ、一体いつの間にこの部屋のチェックした?

「お着物着るような事あるかしら?」

「お部屋で過ごすのに浴衣でも良いですしね。お着物と浴衣、それに合わせた物はかなりの量が先に運び込まれてますね。んー……エリーゼ様、ある程度はドレスやお飾りをもう少し出しても大丈夫そうですよ」

そう言ってアニスが差した場所はまだまだ余裕たっぷりのドレス置き場。
しおりを挟む
感想 5,614

あなたにおすすめの小説

【短編】捨てられた公爵令嬢ですが今さら謝られても「もう遅い」

みねバイヤーン
恋愛
「すまなかった、ヤシュナ。この通りだ、どうか王都に戻って助けてくれないか」 ザイード第一王子が、婚約破棄して捨てた公爵家令嬢ヤシュナに深々と頭を垂れた。 「お断りします。あなた方が私に対して行った数々の仕打ち、決して許すことはありません。今さら謝ったところで、もう遅い。ばーーーーーか」 王家と四大公爵の子女は、王国を守る御神体を毎日清める義務がある。ところが聖女ベルが現れたときから、朝の清めはヤシュナと弟のカルルクのみが行なっている。務めを果たさず、自分を使い潰す気の王家にヤシュナは切れた。王家に対するざまぁの準備は着々と進んでいる。

離縁を告げに

豆狸
恋愛
「バーレト子爵、ファティマを呼び捨てにするのは止めてくれないか」 「止めるのは君のほうだろう。ファティマは私の妻だ。妻を呼び捨てにしてなにが悪い」 「……ヒカルド様? 私達は二年前に離縁していますが」 なろう様でも公開中です。

【短編】復讐すればいいのに〜婚約破棄のその後のお話〜

真辺わ人
恋愛
平民の女性との間に真実の愛を見つけた王太子は、公爵令嬢に婚約破棄を告げる。 しかし、公爵家と国王の不興を買い、彼は廃太子とされてしまった。 これはその後の彼(元王太子)と彼女(平民少女)のお話です。 数年後に彼女が語る真実とは……? 前中後編の三部構成です。 ❇︎ざまぁはありません。 ❇︎設定は緩いですので、頭のネジを緩めながらお読みください。

酒の席での戯言ですのよ。

ぽんぽこ狸
恋愛
 成人前の令嬢であるリディアは、婚約者であるオーウェンの部屋から聞こえてくる自分の悪口にただ耳を澄ませていた。  何度もやめてほしいと言っていて、両親にも訴えているのに彼らは総じて酒の席での戯言だから流せばいいと口にする。  そんな彼らに、リディアは成人を迎えた日の晩餐会で、仕返しをするのだった。

巻き戻ったから切れてみた

こもろう
恋愛
昔からの恋人を隠していた婚約者に断罪された私。気がついたら巻き戻っていたからブチ切れた! 軽~く読み飛ばし推奨です。

もう終わってますわ

こもろう
恋愛
聖女ローラとばかり親しく付き合うの婚約者メルヴィン王子。 爪弾きにされた令嬢エメラインは覚悟を決めて立ち上がる。

悪夢に狂う

豆狸
恋愛
幼いころからの愛情が消えたわけではありません。 ですが、この恐怖は永遠に消えない、そんな気がしていました。

断罪現場に遭遇したので悪役令嬢を擁護してみました

ララ
恋愛
3話完結です。 大好きなゲーム世界のモブですらない人に転生した主人公。 それでも直接この目でゲームの世界を見たくてゲームの舞台に留学する。 そこで見たのはまさにゲームの世界。 主人公も攻略対象も悪役令嬢も揃っている。 そしてゲームは終盤へ。 最後のイベントといえば断罪。 悪役令嬢が断罪されてハッピーエンド。 でもおかしいじゃない? このゲームは悪役令嬢が大したこともしていないのに断罪されてしまう。 ゲームとしてなら多少無理のある設定でも楽しめたけど現実でもこうなるとねぇ。 納得いかない。 それなら私が悪役令嬢を擁護してもいいかしら?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。