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new world 57

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三人と一匹(正確には二人と二匹だと思うけど)で谷から降りてきて、大婆様が待つお屋敷に向かう。
見かける里の人達が素早く正座して額を地面にこすり付けるかの如く平服する姿に、何事?とか思うけど、それよりも早く大婆様の所に行きたくて歩みを止めずに行くんだけど……

「なぁ……行きの時よりも滅茶苦茶態度変わってないか?」

「言わない様にしてたのに……そうなのよね。行く時は平服なんてしてなかったんだけど……」

そう。目礼はされてた。なのに今は平服してる。この差の開きはアレかな……?シルフィーとマリンかな?だってハーピィーじゃないし、シルフィーに至っては獣型じゃなくて人型だもの。

「なんか視線を感じるけど、好意的過ぎてドキドキするよね」

「ほぅ……ドキドキですか。どういったドキドキか教えて貰えるかしら?」

ここは追求しますよ!

「怖い!怖い!目がマジでおっかないって!」

「フフフ……おかしな事を言うからですよ」

そんなこんなで軽いノリのトークをしてお屋敷に到着。
ズラリと並んだ女性達が平服して待ってました。

「大婆様始め皆様奥の大座敷にてお待ちです」

仰々しいな……大座敷とか、更に広いお座敷があるのか……とんでも屋敷だね。

「とんでもない事になってるね……」

「そうね。私は昔話を思い出したわ」

山奥にポツンと建っている大きな無人のお屋敷のお話し。
迷い家だっけか?なんか大きいお屋敷ってだけで、ちょっと怖い感じするよね。
いや、前世住んでた家は正にそれ系だったけど。
今思えば友人達が家に遊びに来にくかったのはソコかな?よくよく考えれば今世も大きい邸(どっちかと言うと洋風のお城)だし、大きめの建築物と縁があるのかしら?

「昔話?どんな?」

「山の中でポツンと一軒家なんだけど、無人のお屋敷に遭遇するってお話しよ。ちなみに私もポツンと一軒家な家に住んでたわ」

「そうなんだ。山の中って怖くない?」

「慣れれば……いや……慣れたらダメな存在いたわ……」

「何だったか聞いても?」

「害獣共よ……アイツらは敵よ……」

害獣被害に合わない者からすれば可愛いかも知れない生き物だが、害獣被害に合ってる身からすれば敵でしかない。
電気柵を家庭菜園に設置していたから何とか出来てたけど、対策しなければとんでもなく被害額も大きくなるから山奥の農家は皆やってたな……

「そうか……俺の前世の地元の奥の方もそんな感じだったな……」

あー……ルークの前世も近いと言えば近かったから分かるのか……
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