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new world 36

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……宿の食堂貸切にして食事です……が、帝国皇太子殿下と殿下妃とシルヴァニアの重鎮とうちのお父様にお母様、そして元皇子のルーク(現在我が家のお婿さん)に私。
が大きなテーブルについて食事してる訳ですが、さすがにVIP過ぎて宿の人は尻込みするのでそれぞれについてきている従者とか側近とか侍女に色々やって貰ってます。
会話は……会話は至って普通の話しばかりで重要案件とかじゃないのが助かります。
いえ、別に大丈夫ですけど。

「ははは、エリーゼ嬢はこちらで何か不便を感じたりはしてないかい?」

……皇太子殿下が人好きのする笑顔で言ってくれましたけど、本音で返しても大丈夫かしら?って悩んでも仕方ないのでストレートに言いましょう!

「帝国の地図が見たいです。地名が分からなくて困っていましたの」

ホホホと笑って言ってみる。んー……目が一瞬笑わなくなったけど、キニシナイ!

「エリーゼ、地図が見たかったの?言ってくれれば入手したのに」

ルーク……凄い笑顔で言ったわね。詳細地図とか国家機密じゃないの?

「大まかな地図じゃなくて、詳細な物よ?」

「ん?勿論。地図見せなくてうっかり何かされたら目も当てられないだろ」

イラァ……

「どういう事かしら?私、何かしたりなんてしませんわよ」

「分かってる。エリーゼは簡単にそんな事しないって。でも父上と母上はエリーゼの事、良く知らないから出さないかもなって。ま、エリーゼと敵対するような事したらシルヴァニア公爵家が真っ先にうちを攻撃する気がするけどね」

とんでもねぇ事言うわね、私の夫は。

「その通りじゃ。我等の里で披露目た後、我等の仲間として末永く仕える様に言うつもりじゃ」

ここに来てシルヴァニアのお祖母さまからトンデモ発言いただきました!

「あら、大婆様。それは素敵ですわ!エリーゼなら里長様にも気に入られると思いますもの!」

お母様のテンションが爆上がりしました。えー……私、どうなっちゃうの?

「ルーク……地図なら馬車に乗ってる。後ほどエリーゼ嬢の馬車に届けさせる。他に何かあるかい?」

「何もありませんわ」

殿下が笑顔で聞いてきたので、私も笑顔で返します。
うん、今度はちゃんと笑顔ですね。
食事も美味しかったし、トークはとりあえず問題無かったしね!
ご飯食べたら馬車にすぐに帰りますよ。
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