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そんな馬車旅ですが、帝国の馬車も中々良い造りらしくペースが乱れません。
時々、どこを走ってるのか気になってマップでチェックしました。なんと一ヶ月かかる旅の三分の一位まで来てました!一週間でこのペースなら早いです!
お母様の馬車も今日で引き渡せますし、次はお父様の馬車ですが大分コツが掴めてきましたし、お母様程細かいリクエストは入らないとふんでます!

「さてと……今、ちょうどキリが良いし島で一休みしよだかな。馬車はまだ野営地に入らないのは確認したしね!」

そう独り言を呟いてから島にイン!……ロッジの前は何一つ変わらず平和なもんです。

「うちのカワイコちゃん達はどこかしら?」

島で活動中のチビナビちゃん達もお仕事中だから、きっと私の所に来れないわよね?

<マスター、街の神社の境内でサブマスターと一緒におります>

……一緒に?ぬぅ……解せぬ!

「どうやって行けばいいのかしら?」

<ロッジの後ろに駅がありますので、それに乗れば行けます>

「分かったわ、ありがとう」

ロッジの裏に回ると木造駅舎、看板は一枚板にロッジ前と書かれてました。
何というか、かつて使っていた駅舎にも似ていて懐かしいです。
時刻表を見て、少しだけ驚く。だって十五分おきに電車……じゃなくて魔道列車が来る仕様になってるんだもの。
そのうち来るだろうとホームに出て、おや?と思う。単線?線路は一本だけ。
そう言えば時刻表も上下は無かったと思い返す。
そんなに大きな島じゃないし、一方通行でクルクル回してれば良い訳だしね……
やって来た魔道列車に唖然です。それは昔走っていた橙色と緑色ので……列車だったからです。
乗り込んで青いシートに懐かしさ爆発です。

「ふふっ……まさかこっちにこれが走るなんてね。懐かしいわ……」

揺れないのに小さく聞こえるカタンカタンという音。乗り鉄がこれを見たら喜ぶだろうな……とか思って、また笑う。
車窓からの景色は山の斜面や畑。やがてトンネルに入って抜けた先は大きな街。
到着してホームから出て……うん、案内図を見て歩いた先には金時計がありました。
まさかの再現です。しかも駅前のロータリー的な所の中心地にメタリックな渦巻き(先端は尖ってる)が建ってました。

「拘りの男ルーク……って覚えておきましょう」

ここまで再現する?これがあるならアレもあるかも知れない……ワクテカが止まらない!
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