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new world 12

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走って戻ってすぐにお茶にしたんだけど、やっぱり膝の上に座らされそうになったので全力で拒否です!

「ソファにゆっくり座って飲みたいから嫌っ!」

「残念……」

今日はイチゴの香りのする紅茶です。え?イチゴのドライフルーツを紅茶と一緒にしてお湯を入れてるんですよ。
お茶請けは……懐かしのイチゴ入りあんこの揚げギョウザです。
皮……沢山作ったからコレになったのかしら?お母様は喜んでると思うけど。

「食べ過ぎたら夜のデザートが入らなくなるから少し押さえておかないとなー……」

「そうだな……なぁ、我慢するからアーンして欲しい」

欲望に忠実な事言ったわね。まぁ、でもアーン位なら良いか。
ヒョイと摘まんで……

「はい、アーン♡」

「アーン!」

パクッと食べるイケメン!ありがとうございます!でも形はギョーザなんで微妙です(笑)

「エリーゼもはい!アーン!」

いつの間に!目の前に差し出されて食べない訳にはいかない!女は度胸なのだ!
パクッと!……って恥ずか死ぬわ!

「食べてるエリーゼ、可愛くてムラムラしちゃうな!」

「しないで下さい!何よムラムラって!」

ムラムラしてても顔はイケメンのままだから、ゲス顔にならないのが悔しいです!

「ん?分からなくて良いよ」

「何よソレ!もう!」

良く分からない事を言うルークにプイと顔を背けても、膝の上だから限界あります。

「俺、ホントにエリーゼと結婚出来て幸せ」

あら?急にどうしたのかしら?思わずマジマジとルークを見つめる。

「だってさ、侯爵令嬢で料理上手で優しくて強くて魔法も使いたい放題だし、テイムも出来て……こんなに凄いのに偉ぶったりしてないしさ……俺の事、好きって言ってくれて幸せに決まってるじゃん」

ルークってこんなにアピールしてくるタイプだったなんて……意外!

「俺さ、多分エリーゼに嫌われたら生きてけない気がするんだ……」

「私、ルークとずっと一緒じゃなかったら毎日がつまらないし、寂しくてずっと泣いてると思うわ。だから離れたりしないでね!」

「勿論だよ、エリーゼ!」

そのまま抱きしめられました。てか、抱きしめられてからのキス攻撃にあいました。
顔だけじゃなくて頭とか首とかキスの雨とはこの事か!と感心しましたが、これ……倦怠期なら鬱陶しくなるやつよね?多分。
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